※この作品はR-18です。

外法ってやつを見せてやろう   作:山上真

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予約投稿時点で、お気に入り登録が300件に到達してました。ありがとうございます。
あとは実際に投稿された時点で下回っていないのを祈るばかりです。
赤ゲージになるのはいつの日か……。


第69話:俺、生きててよかった……

 清隆に対して怨嗟の声を上げた、池、山内、外村からなる『好色系モテない男子』だったが、それも次の言葉を聞くまでだった。

 

「悪いんだけど、綾小路くんには一番最初に私を相手してもらっていい?

 いやね。こう言ったら『上から目線』になっちゃいそうだけど、私としてはそこの三人の相手をしても構わないかな~とは思ってるのよ」

 

 そう言って、池、山内、外村の三人を指したのは森寧々だった。

 

「その一方で、私が処女なのは間違いない事実だし、そっちの三人だって間違いなく童貞でしょ? ヤったところで上手くいくビジョンが見えないのよね~」

 

 それは余りにも率直な意見ではあったが、決して否定しきれない意見でもあった。

 男三人ががっつく光景は目に浮かぶようである。女性側に余裕があるなら上手に相手取ることも出来ようが、経験がないならそれも難しい。せっかくの初体験が失敗に終わりかねない恐れがある。

 互いの間に失敗を受け入れられるだけの想いがあるなら、それだけの関係を構築できていたのなら、失敗もまた『いい経験』で済ませることが出来るだろうが、生憎と森と池たち三人の間にそれほどのものはない。

 精々が『クラスメイト』という関係だけであり、こんな『乱交パーティー』でも企画されなければ、森自身ヤろうとは思わなかっただろう。

 

「でもほら? 言われたときは驚いたけど、今回のパーティーって『乱交』が主旨なわけでしょ? こんだけ女子がいて、その誰にも相手してもらえないのも、それはそれであの三人が可哀そうかな~って……。

 もちろん、同情が無いとは言わないけど、同情だけじゃないよ。そこの三人が勉強に努力していたのは見てきたし、今しがたの言葉で、外村くんが存外に深いことを考えていることも分かった。なら、十分にイイ目を見れるだけの価値は示してると思うのよ。

 ただ、そうは思っても、処女もそうなら初体験も一回限りだしね。私自身、不安もあれば、『イイ目を見たい』って思いもある。

 だからこその折衷案って感じかな。綾小路くんであれば、ヘタに溺れなさそうってイメージがあるのも大きい。

 うちのクラスで優秀な男子のベスト3って綾小路くんと九角くんと平田くんになると思うんだけど、一番受け入れ幅が広くて、同時に一番切り捨て幅が広いのも綾小路くんだと思うのよね」

 

 森の言葉は、見事なまでに清隆の本質を突いていた。

 その育ちから、清隆は多方面への興味関心は大きい。

 その一方で、その範囲が広すぎるが故に、個々への興味関心自体はそれほど高くないのも事実だった。

 例えるなら、『カップラーメンに興味はあっても、食べ比べをして好みの味を探すほどの熱意はない』……と言ったところか。

 実際に手を付けた最初の一杯に更なる興味を惹かれれば、味わい尽くすほどに味わい尽くそうとする面があるのは確かだ。――しかしその反面、そこまで興味を惹かれなければ、アッサリと『こんなものか……」で見向きもしなくなる部分がある。

 綾小路清隆という人物は、熱意と冷淡さの揺れ幅が非常に大きいのだ。

 今現在は、軽井沢恵を中心に、佐藤麻耶と堀北鈴音を『味わっている』=『探求している』真っ最中と言えるだろう。

 だからこそ、『お試しにどう?』と気楽に頼める部分があるのは否めない。そしてお(・)試(・)し(・)だからこそ、一回限りで済ませることが大丈夫な可能性は高い。

 森の言葉は清隆のそういった部分を指摘しており、彼女が高い観察眼を有している証明であった。

 

「つまり、オレが森が満足するほどの初体験を与えれば、森は池たちの相手をすることは吝かじゃないわけだな?」

「まあ、そんなとこ」

「森さんほど深く考えてるわけじゃないけど、そういう面は私たちにもあるかな……」

 

 清隆の確認に森が頷いた横で、そのような言葉を発したのは真鍋だった。

 

「この光景を見てるだけで、今ここにいる面子で純粋な意味での『一対一』=『彼氏・彼女』の関係に至るのは明らかに無理じゃん?

 でも、私たちだって年頃の女の子なわけだからね。性行為に対して興味もあれば、性欲だって持ち合わせてるのよ。

 なら、割り切って愉しみたいのが本音ではあるけど、やっぱ未経験だからね。それだけ不安も大きいのよ。

 そこに複数の女子を侍らせてる男子が『テクには自信がある』なんて言おうものなら、そりゃあ……ね」

「うん」

「そう」

 

 真鍋の言葉に藪と山下も頷く。

 早い話、森、真鍋、藪、山下の四人は、セックス自体に興味はあるし、今回の主旨である『乱交』自体にも割合乗り気であるが、経験がない故に尻込みしている状態なのだ。

 そして、『初体験を失敗で終わらせたくない』とも思っている。それ故に、経験者からの手(・)解(・)き(・)を求めているのだ。

 

「ならば、二人は俺が受け持とうか? 技量に自信があるのは俺も同じよ。

 その上で、池たちに相手がいないのは、主催者として俺も困りものではあったからな。

 条件付きであれ、自発的に池たちの相手をしてくれるのであれば、俺としても願ったり叶ったりよ」

 

 天嶺が言えば、四人は顔を見合わせあい、一つ頷いて2:2に分かれた。森と真鍋は清隆へ、藪と山下は天嶺へ。

 

「くう……っ! 処女をいただけないのは悔しい!」

「が、俺たちが童貞で、テクに自信がないのも確かな事実!」

「ならば、今暫くは時を待ち、童貞を卒業できる瞬間を心待ちにするでござる!」

 

 一方、好色系モテない男子たちは、拳を握ってそんなことを宣っている。

 流れる涙は、嬉し涙か、悔し涙か……。

 

 ♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢

 

 まあそんな感じで、口止め用の契約を結んだあとは、各々が行動に移った。

 須藤、三宅、幸村、小野寺、姫野は早々に部屋を辞した。

 

「残っていれば雰囲気に押し流されそうだからな……」

 

 とは幸村の言であるが、別室に移った後で行為に及ぶ可能性も無くはない。

 今時点でその気はなくとも、部屋を移った後で会話なり何なりを行い、コミュニケーションを図る可能性は十分にある。その末に、行為に及ぶ可能性自体は否定できないだろう。

 その可能性が無いのは、この場において独りが確定している三宅だけなのだ。

 他方、沖谷・井の頭ペアや平田・王ペア、椎名、森下、山村といった女性陣や、好色系モテない男子たちは部屋に残って見学中だ。

 天嶺と清隆は、それぞれが二人同時に相手をしている。

 片方の女子には手淫やキスを行って昂らせる一方、もう片方の女子には、同様に手淫や口淫で己がムスコを昂らさせていた。

 無論、後者には既に経験済みの女子が傍についてレクチャーするのを欠かさない。自慢のムスコを噛まれでもしたら堪ったものではないのである。

 なお、ファーストキスもまだの段階でフェラチオを行うのは勘弁とのことで、四人ともキス自体は先に行っている。

 

「俺、生きててよかった……」

 

 涙混じりに呟いたのは池だ。

 眼の前でAVさながらの光景が繰り広げられている。――にも拘らず、それは決してAVではない。

 男優から女優まで、その全員が身近なクラスメイトや教員なのだ。こんな異常極まりない光景、普通に考えればなかなかお目に掛かれない。

 そして、今は見学に徹している身だが、もう暫くすれば自分も男優の仲間入りだ。

 そう考えれば、尚更嬉しさが募るというもの。

 

「分かるぜ、寛治」

「分かるでござるよ、池殿」

 

 その横では、池に同意を示しつつ、山内と外村がやはり涙を流していた。

 

「しかし、アレだな……。綾小路の奴も九角の奴も、デカすぎね?」

 

 だが直後に、真面目くさった顔で山内が呟いた。

 

「確かに、デケえな」

「アレは反則でござる。勝てないでござるよ」

 

 三人の視線は、主演男優を務めている、クラスメイトの男子二人の男性器へと注がれていた。

 取り出した瞬間から大きかったが、手淫と口淫を受けるうち、その大きさと硬さは見る見ると増していた。それぞれが『閻羅王』と『Tレックス』の名を冠しているのは伊達ではない。

 

「やはりアレは大きいんですか?」

 

 興味津々といった様子で三人に問いかけてきたのは椎名だった。

 

「書物によってはそういった描写が為されている物もありますので、私もある程度の知識は仕入れていますし有しているのですけど、如何せん実物を見たことはないものでして……。いわゆる『耳年増』というやつですね。

 正確に言うと、子供の頃にお父さんと一緒にお風呂に入った際に見たことはあるのですが、うろ覚えなのが事実でして……」

 

 顔を赤くして、恥ずかしそうに椎名は告げる。

 然もありなん。一般的な女子はそういうものだろう。

 

「私も同じようなものですね。……で、どうなんですか?」

 

 森下が続き、その視線を三人に向ける。

 いや、相手が異なるだけで、見学中の女子は、その視線を同じく見学中の男子へと向けていた。

 井の頭は仲谷へと。

 王は平田へと。

 そして山村は三人へ。

 ジットリと、ネットリと、興味津々な視線を向けられるうち、異常な空間に身を置いていることも相俟って、男子たちもまた異常に染まっていく。

 

「ええい! 『旅の恥は搔き捨て』だ! ここは一つ、同時に御開帳といこうじゃねえか!」

 

 池が高らかに宣言して、『論より証拠』とばかりに己がムスコを露わにした。

 一人が先陣を切れば、残りの面子も雰囲気に流されて、『我も続け』とばかりに己が一物を露わにしていく。

 それはまさしく千差万別。サイズがまちまちなら、皮を被っているのもあった。……どれが誰かは敢えて伏すが、それでも、沖谷はギ(・)ャ(・)ッ(・)プ(・)燃(・)え(・)が著しく、平田はこちらでもイ(・)ケ(・)メ(・)ン(・)だったのは明らかにしておく。

 

「もう我慢できません!」

「私もです!」

 

 相手として選んだ人物の男性器を目にしたことで、いよいよ限界を迎えたのだろう。井の頭と王が口々に叫んで立ち上がった。その手はガッチリとペアの手を掴んでいる。

 

『すみません! どなたか監督をお願いします!』

 

 そして、既に経験済みの女性陣に向けて同時に叫んだ。

 井の頭と王の心情としては、初体験は文字通りに『二人だけ』の方が好ましくはある。――その一方、『だが、それで失敗を迎えたら意味がない』と理性は訴えていた。

 その折衷案が、『場所を移した上で、経験者による監督下で行為に及ぶこと』だった。

 

「はいは~い! 私が付き合うよ~!」

「……じゃ、もう片方は私ね」

 

 応えたのは知恵と澪だった。経験を鑑みれば至極妥当なチョイスである。

 そうして、沖谷・井の頭ペアと平田・王ペアは、それぞれが知恵と澪を伴って部屋を後にした。

 そうしている間にも、行為中の六人は昂りを増していく。淫らさを増していく。既にそれぞれの男性器は、片方の女性器へと埋没していた。

 経験が無く、それでいて性行為に対して一定の興味を持ち合わせているからこそ、見ているだけでも惹き込まれていく。雰囲気に呑まれていく。

 

「ただ見ているのも芸がありませんし、何でしたら手淫ぐらいは行いましょうか?」

 

 そう呟いたのは森下だった。

 口調は普段通りだが、その顔は真っ赤に染まっている。

 そして、その視線は真っ直ぐに絶賛性行為中の面々へと向けられている。

 

「そう、ですね……」

「手淫くらいなら……」

 

 森下に負けず劣らず異常に吞まれているのだろう。山村と椎名が同意した。

 

「マジで!?」

「是非とも!」

「お願いします!」

 

 その言葉に、池たちは揃って喜びを露わにした。 

 何せ、森下、山村、椎名はタイプこそ違えど全員が美少女である。たとえ手扱きであれど、そんな美少女に相手をしてもらえるのなら喜ばない筈がなかった。

 その視線は性行為中の六人へと向けられ、けれどその手は横に座る男子の男性器を擦っている。

 

「ああ、スッゲえ気持ちいい……!」

「コレが、女子に扱いてもらう快感!」

「自分の手で扱くのとは雲泥の差でござる!」

 

 未だ射精していないにも拘らず、既に池、山内、外村の三人はヘブン状態だった。

 その視線の先では、天嶺と清隆がスパートをかけていた。ピストンの速度は半端なく、突かれている女性陣の口からは止めどなく嬌声が洩れている。

 それに伴い、手淫の速度も上昇していった。

 森下、山村、椎名の三人も昂っているのだ。無意識のうち、眼前の光景に合わせて、男共を絶頂に導こうとしているのだ。それ故の手淫速度の向上だった。

 

「あああぁぁ……っ! イク、イクイクイクイク……! 出るよ!」

 

 そして、手淫に導かれて、池たちは絶頂した。射精を迎えた。

 勢いよく放たれた白濁液が、森下たち三人の繊手を汚す。

 

「これが精液というやつですか……」

 

 女子たち三人は、それぞれの手に付いた汚液を見せ合う。

 その色合いや濃度は、それぞれに違っていた。

 

「不思議ですね……。まあ、個人差はあって然りなのでしょうが……」

 

 雰囲気に呑まれて手淫を行いはしたし、違いが気になりはするが、流石に味を確かめる気まではならない。そこまで性的倫理感は薄れていない。

 とはいえ、状況と相手次第ではそれもあり得たかもしれないが、森下も山村も椎名も、池、山内、外村の三人に対してそこまでするほどの思い入れはない。

 一応、椎名は池と山内のことを『読書友達』と思ってはいるのだが、それでも足りない。――まあ、普通に考えて、足りる方がおかしいのだが。

 必然、手に付いた精液は拭い、手も洗ってお終いである。

 

「ワンチャン、舐めたり飲んだりしてくれることを期待したんだけどなぁ……」

「俺もだ……」

「拙者もでござる……」

 

 当然と言えば当然のその行動に、男共はそこはかとない悲しみを抱いた。

 それも仕方ない。彼らの視線の先では、天嶺と清隆が『お掃除フェラ』をさせていたのだから。

 そんな光景を現実に眼にしてしまえば、期待してしまうのも無理からぬことだろう。

 やがて、『お掃除フェラ』を終えたと思しき森が、覚束ない足取りで一行の元へと寄って来た。

 荒い息、滴る汗、何よりも股の間から流れる白濁液が、膣内出しで性行為を終えた後だということを如実に知らしめている。端的に言って、艶っぽかった。

 

「……挿れる?」

 

 くぱぁと秘所を指で割り開きながら、森は小首を傾げて問いかけた。

 それに伴い、更に秘所から零れ出た精液が、男共の背中を押す。

 

「随分とお疲れのようでござるが、森殿は休憩せずに大丈夫なのでござるか?」

 

 それでも、必死に理性を総動員して、外村は自制した。森を気遣った。

 

「気遣ってくれるんだ? 外村くんは優しいね……。

 処女喪失の痛みを和らげるためだろうけど、綾小路くんに散々とイかされちゃったから、本音を言えば休みたくはあるんだけどね。

 でもほら、休んじゃえば相手をしてあげられるか分かんないからさ。

 私たちは別に彼氏彼女ってわけじゃないし、名目と状況を用意して、漸く行為に及んでるわけだしね……。

 必然、この異常で特殊な時間が終わってしまえば、私たちは日常へと帰る。そして日常へと帰ってしまえば、よっぽど関係性が進展しない限り、性行為に及ぶ理由もなくなっちゃうからね」

「そして、疲労の溜まったその状況で休んでしまえば、目を覚ました時には『パーティー』の時間が終わっているかもしれない……。森殿はそう言いたいのでござろう?

 それならそれでいいではござらんか。森殿としては有言実行できなくなるのが不満かもしれぬでござるが、森殿の体調の方が大切でござるよ。

 それにほら、休憩を終えた後も『パーティー』が続いている可能性は否定できないし、何なら次回以降に相手をしてくれればそれでいいわけでござるからな」

「……そう? それならお言葉に甘えさせてもらうね。お休み」

 

 そうして、森は外村を枕にして眠りに就いたのだった。




作中で何度も言及してますが、『年頃である以上、大なり小なり性行為への興味関心は持ち合わせているし、性欲も同様。そこに男女の差はない』という前提の下で本作は成り立っています。
その上で、天嶺の敷いた結界によって思考誘導が掛けられ、ある意味で『素直になりやすく』なっています。
なのでまあ、こういうこともあり得るでしょう。

本作において、『ヒロイン』=『完全に清い身体』ということはありません。まあ、そこら辺は既に知恵で描写しているわけですが……。
そして、人には『スペック的に出来ること』と『実際にやれること』には違いがあって然りなわけですから、それぞれの『貢献の仕方』も変わってきます。
そういう、ある種の『醜悪さ』も込みで、キャラや関係性を描写していきたいと思っています。

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