正直、チェック入れたつもりで入れてませんでした。先入観ってヤバいですね。
チャイムが鳴ったのは、森と真鍋グループの三人が処女を失った頃合いだった。
普段使われていないこの家のチャイムが鳴るということは、来客者は一人しかあり得ない。
「篠原さんが来たかな……」
呟きながら、桔梗は席を立った。玄関まで篠原を迎えに行くためだ。
訪問にしては些か遅い時間だが、これは元から遅めの時間を伝えていたからである。
元からパーティー自体は、中間テスト突破の祝勝会兼食事会から成る『第一部』と、乱交に主旨を置いた『第二部』に分かれる予定だった。
しかしながら、今日になって唐突に、そこに『歓迎会』の側面を含めることになった。……まあ、元々具体的な日付は決めていなかったわけだけど、そのことが背中を押した形になる。
である以上、中間テストを乗り越えられずにEクラス行きになった篠原が、第一部に参加できる道理などない。二重の意味でない。
逆に言えば、第二部だけならば、Eクラス行きとなった篠原にも参加の余地が生まれるのは否定できなかった。
それは、元々のクラスメイトの半数近くがEクラスに落ち、それでいて急遽開催された人員補充のための特別試験で他クラスから回されてきた生徒が、須らく女子だったことに起因する。
残留した男子の心境として、普通なら『女子が増えた! よっしゃラッキー!』となるかもしれないが、それは日常生活においてのこと。今回のパーティー第二部の主旨から考えると、少し外れるのだ。
別クラスからやって来た以上、彼女たちにはそれだけ情報がない。いきなり『乱交をします』と言ったところで、すんなりと呑み込めるはずはないし、上手いこと相手を選べる保証はない。
だがそれはそれとして、選ばれやすい男子・選ばれにくい男子の予想を立てることはできる。そうして考えた場合、三バカや外村が選ばれる可能性は低かった。
それはそうだろう。入学早々に他クラスにまで悪評が知れ渡った三バカを選ぶ女子がいるものか。すき好んで選ぶ理由があるものか。
そういった部分だと外村はまだマシだが、彼の場合は外見的なペナルティがある。『太っている』という一点だけで、マイナス印象を持つ・受けるパターンは少なくないのだ。
その点、沖谷は間違っても『男らしい外見』とは言えない。『男の娘』という言葉が似合う人物だ。しかしだからこそ、女子に受け入れられやすい面があるのは否定できないだろう。
早い話、桔梗の予想だと池や山内、外村がセックスに漕ぎ着ける可能性が限りなく低くなったのだ。
須藤は『三バカ』の括りに入っているが、バスケには真摯だし、身体能力に優れているのは確かだ。その時点で、池と山内よりかは可能性があるのも否定できない。――まあ、だからこそ、本人にその気があるかは怪しいところだが……。
ともあれ。
元々所属していた生徒の半数近くがクラスから消えたため、『当たり牌』と『外れ牌』の比率が極端に偏ってしまったのだ。無理もないことだが、今後を考えれば旨いことではない。
そして、一般的に見て『外れ牌』の彼らが、中間テストを乗り越えるために勉強を頑張り、現実として乗り越えたのは事実であるため、ご褒美があって然るべきだし、受け取れて然るべきなのだ。
しかし、今のままでは彼らがご褒美にありつける可能性は低い。――桔梗がそう考えたのは事実であり、そんな時に掛かってきたのが、パーティーへの参加を望む篠原からの電話だったのだ。
結果、桔梗は言葉巧みに篠原を誘導し、口頭での契約を締結させた。篠原の想いなど関係なく、ただ、池や山内らに宛がうために。
そも、桔梗にしてみれば、篠原に親近感など持ち合わせていない。同性という共通点があるだけだ。その上で、篠原は中間テストを乗り越えられずにEクラスへと落ちた。
ならば、桔梗が篠原以上にクラスメイトの池たちを優先したところで何もおかしくはないのである。
「いらっしゃい、篠原さん」
玄関の明かりを点け、桔梗は笑顔で篠原を出迎えた。
「お邪魔します。……今回は無理を言ってごめんなさいね、櫛田さん」
「まあ、篠原さんの気持ちも分からないではないからね……」
神妙に扉を潜る篠原に、桔梗は笑みの質を変えて答える。
「それでなんだけど、先にこの契約書にサインをしてもらってもいいかな? まあ、先に電話でも注意点は伝えたし、その上で了承をもらったからこうして招待したわけではあるんだけどね……。
やっぱほら、パーティーである以上は担任である茶柱先生を招待しないのはどうかと思うし、でも実際に招待してしまえば主旨的に問題があるのも事実なわけでね。その落としどころが、この契約書ってわけ。
この契約書は『オカルト的な産物』だから、そこらの一般的な契約書に比べて遥かに強制力を持つの。それは須藤くんの一件で分かるでしょ?
逆に言うと、そこまでしないと先生が安心できないのも無理はないのよ。何せ、表沙汰になった場合、誰よりも責任を取らされるのは茶柱先生になるわけだからね。そこに、実態を知ってて参加したか、知らずに参加したかなんて関係ないし……。
まあ、突如として『歓迎会』の側面も併せ持つことになっちゃったから、星之宮先生も参加しているんだけどね。つまり、尚更契約書へのサインは必要になるの」
契約書をペラペラと振りながら、桔梗は篠原にサインを促す。
「ああ、そう言えば九角くん、先生のことも招待してたっけ……」
篠原はろくに書面を確認することもなく契約書にサインを入れる。
前以て桔梗から電話で注意点を告げられていたこと、パーティーへの参加条件には元から契約書へのサインが必須なことを周知されていたからではあるだろうが、迂闊と言うより他にない行いだ。
実際、契約書の文面は、篠原が圧倒的に不利な内容が記載されている。それにサインを入れた以上、直言すれば、
まあ、文面自体は非常に小難しく書かれているため、篠原が注意深く読んだところで、その意味を正しく理解できるかは怪しいのも事実だが。
そう。この契約書は他の面々に向けた物とは違い、篠原専用に用意されたものなのだ。
そも、クラスに害をなしてEクラスに落ちた篠原に対し、クラスメイトと同様に丁重に扱う理由など桔梗には存在しないのだ。――まあ、専用の契約書を用意している時点で、ある意味では他の誰よりも丁重に扱っていることになるのだが……。
「ところで歓迎会って?」
自分がどれだけ危険極まりない行為を行ったかを自覚することもなく、篠原は歓迎会について質問する。
Eクラスに落ちた彼女が特別試験のことを知らなくても無理はない。必然、それによって他クラスから移ってきた生徒がいることも。
その迂闊さを内心で嘲笑い、けれど表情にはそれを表すこともなく、桔梗は説明のために口を開く。
契約書を回収し、案内のために足を動かすのも忘れない。
「ほら、今回の中間テストで、うちのクラスって半数近くがEクラスに行っちゃったじゃない?
まあ、実際に行っちゃった篠原さんに言うのもどうかと思うんだけど、過去問の丸写しが使えなくなった途端、中間テストを乗り越えられない生徒がこんなに出るってのは、流石に学校側も想定外の事態だったらしくてね。
理事長直々に、『例年を過去問に頼り切っていた弊害ですね……』とか、『Dクラスに対して如何に負担を掛けていたかも考えざるを得ません』……とか言ってたね。
結果、Dクラスの人数の補填を図る意味でも、各クラスの人数を均等にする意味でも、急遽として『特別試験』なるものが行われたわけ。流石に、この時期からこんなに人数差が開くのは学校側としても困りものみたい。
試験内容としては、A~Cの各クラスから3~4人を選出して、Dクラスへと移籍するというもの。試験期間は一週間。期間内に問題なく選出を終えれば、7月になったらA~Cクラスは100CPを、Dクラスは300CPを獲得できる。
DクラスだけCPが優遇されているのは、申し訳なさの表れかな……? まあ、それをもらっても、CPがゼロに落ち込んじゃった現状だとDクラスなことに違いはないんだけどね。
ただし、期間以内に選出できなければ、学校側がランダムに生徒を選出した上、A~Cの各クラスは逆にCPを没収される。……そんなルールだね」
「うっわ!? 凄い不条理じゃん」
所々に棘を出しながら、桔梗は篠原に説明する。
これで篠原が申し訳なさげな表情の一つでも浮かべれば、桔梗としてはまだ見直せる点があるのだが、残念なことにと言うべきか、或いは予想通りと言うべきか、そうはならなかった。
桔梗から説明された篠原は、特に特別試験に対して顔を顰めるだけだった。
まず間違いなく、Eクラスに落ちた生徒が自分以外にも沢山いるからこそ、自分一人の責任としてそれほど重く受け止めていないのだろう。
まあ、Eクラスに落ちた生徒は大半がそんなだったから、天嶺は早々に見限ったわけだし。――それでも、一ヶ月という期間を猶予期間を置きはしたが……。
そして桔梗も、こうして篠原を貶めることに然程の痛痒を覚えないわけである。――決して、微塵も覚えないわけではない。
同一の行いでも、自覚を持って行うか、自覚なく行うかでは、その
一般的に考えた場合、その重みを自覚している者ほど
「そうだね。すっごく不条理。――それでも、各クラスは今日中に人員を選出して試験を乗り越えた。
まあ、どのクラスも移籍者は立候補したようだから、割と円満に終わった部類だと思うよ。
そうして、うちのクラスは各クラスから選出された生徒を受け入れることになったわけだから、急遽として『歓迎会』の側面も持たせたわけだね」
「なるほどね~」
話している内にパーティー会場へと着いた。
扉は締めているが、所詮は障子戸だ。中の光景は影絵で窺えるし、遮音効果もそこまで高くはない。
つまり、
「コレって、嬌声ってやつ……?」
室内から漏れ聞こえる甲高い声に、篠原は呟いた。
その頭の中では、
「篠原さんを連れてきたよ~」
篠原の疑問に答えることはなく、その様子に頓着することもせず、桔梗は扉を開けた。
瞬間、室内からの視線が二人に突き刺さる。
「あれ? 人数が減ってるね?」
「森下さんに山村さん、椎名さんの三人は宛がわれた客室に戻っていったよ。『性行為に興味が無いわけじゃないけど、これ以上ここにいると見学だけじゃ済まず、雰囲気に呑まれて本番まで行ってしまいそうだから』……って」
「あ~」
視線を意に介することなく桔梗が小首を傾げると、帆波から答えが返った。
実際にあの三人は雰囲気に呑まれてか、池、山内、外村の三人に対して手扱きを行ったのだ。それが理性を取り戻させ、危機感を強めさせた可能性は大いにあるだろう。
頷きながらも桔梗が視線を移すと、森と真鍋グループは未だ気絶中だった。
「あの四人は目を覚ましてないんだね?」
初体験における成功体験を鑑みた場合、重視されるのは『どれだけ快感を得られるか』、『破瓜の痛みをどれだけ抑えられるか』になるだろう。
後者のためには挿入前に昂らせて膣に潤いを持たせる必要があり、必然的に絶頂回数は増える。
その上で、挿入後にもプラス意識を持たせる必要があるのだから、尚のこと絶頂回数は増える。
そして、天嶺も清隆も、それが可能なだけの技量を持っている。
池たちの相手をさせることも鑑みて、天嶺も清隆もそれなりに手加減はしたことだろう。二人が本気で臨んでしまえば、池たちの相手をさせるどころではないのだから当然だ。
手加減をしない場合、その心情はどうあれ、メスとしての身体は優れたオスである二人に溺れてしまうのが道理だからだ。
その一方、初心な処女に『成功体験』を与えるためには、相応の快楽を与える必要に迫られるのも道理だ。
だからこそ、初心な処女が成功体験を味わえば、一時的に体力が尽きたとしても不思議はない。
「そりゃあ、こんな短時間で目を覚ますものでもないだろうね。……自然回復に努めるなら尚のことだよ」
桔梗の呟きに、帆波は苦笑しながら答えた。
そのまま、篠原へと顔を向けて挨拶をする。
「えっと、貴方が篠原さん? はじめまして。この度、1-Bから1-Dに移りました、一之瀬帆波です」
「……はじめまして。篠原さつきです」
無理矢理参加したことに対する後ろめたさが故か、或いは、この異常な空間で普通に挨拶をされたことにか、篠原はやや気圧されながら挨拶を返した。
篠原の眼には、清隆が麻耶の秘所にTレックスをズッポリと挿し込んでいる光景がハッキリと映っている。
立ち上がった清隆が、シッカリと麻耶を抱きかかえていることもあって尚更だ。……俗に『駅弁』と言われる体位である。
清隆は、池、山内、外村の三人や、来たばかりの篠原に対し、まるで見せつけでもしているかのようだった。……少なくとも、篠原にはそう感じられてならなかった。
こんな状況で普通に挨拶をされようものなら、違和感を覚えて然りである。
「私は桔梗ちゃんと同じで天嶺くん派なんだけど、篠原さんには誰かお目当ての相手がいるのかな?」
そんな篠原の様子などお構いなしに、悪気のない笑顔を浮かべて帆波は問いかける。
「えっと、平田くんに相手をしてもらえればと思って、櫛田さんに無理を言って参加させてもらったんだけど……」
帆波に答えながら、篠原は室内を見回す。
「ああ、平田くんね~。彼もイケメンだし、優秀だし、優しいし、ワンチャン思っちゃっても不思議はないよね~。
ただ、篠原さんには残念なことに、平田くんは今、別室で王さんと致している最中なんだよね~」
「そうなんだ……。王さんと……」
呟く篠原の表情が僅かに歪んだ。間違いなく、王に対する嫉妬だろう。
「はいはい、ダメだよ~。笑顔、笑顔! そりゃあ、人間である以上、嫉妬するなとは言わないけど、それじゃあ平田くんの心が離れちゃうよ?
曰く、『英雄、色を好む』。これって、単純に男がスケベに思われる場合が多いけど、『優秀な人物の周りには人が集う』っていう、普遍的な事実の一側面を取り上げているだけだからね?
篠原さんが本当に平田くんを優秀だと思っているのなら、貴方は彼の周りに男女問わず人が集まるのを受け入れないといけないよ?
その上で、篠原さんが本当に平田くんを想っているのなら、彼の助けになるべく努力する必要があるんだよ? ――でないと、篠原さん自身が疲れちゃうだけだからね。
平田くんに惹かれるだけなら、光に集まる蛾と一緒だからね。『誘蛾灯』って言うでしょ?
篠原さんは、平田くんという灯かりに誘われるだけの蛾で満足できるのかな? 出来るなら、これ以上アレコレ言うのは控えるけど……」
帆波は篠原を笑顔で窘め、その一方で分かりやすくアドバイスを行った。
篠原が実際に帆波と顔を会わせたのは今回が初めてだが、その人柄や性格は伝え聞いている。だからこそ、そのアドバイスには耳を傾けるだけの価値があった。
「確かに、平田くんと王さんは現在進行形で別室で致している最中だし、王さんは平田くんに想いを寄せている。――だけど、平田くんはあくまでも性行為で応えただけで、恋情には応えていないの。
聞いた話、平田くんにはトラウマがあるらしくてね。かつて、安易な判断でイジメを見過ごしたことにより、幼馴染みが飛び降り自殺を図って、一命を取り留めこそしたものの今以て脳死状態みたいなの。
そんなこともあって、平田くんはその幼馴染みが目を覚ますまでは、誰の想いにも答えるつもりはないみたい。
むしろ、その贖罪のために、彼は誰しもに優しくあろうとしている。『場の空気の維持』を第一に心掛けている。それを妨げる行いには容赦をしない。たとえ『個』を封殺してでも『輪』を取りに行く。――それが、今の平田くんのスタンスみたい。
そのことを平田くんは王さんに伝えたようだし、たとえ想いが結ばれない空虚な行いだとしても、王さんはそれで是とした。そうすることで、平田くんを支えていくことを決めた……。
平田くんだって人間だからね。そんな生活をしていて、ストレスが溜まらないわけがないもの。性行為による『ストレスの捌け口』になることを王さんは選んだ。
ねえ、篠原さん。貴方の平田くんに向ける想いはどうなのかな? 平田くんに抱かれることで得られる、一時的な快楽を求める独り善がりなもの? それとも、本当に平田くんを想っての、彼の苦痛を和らげられるもの?」
その顔には笑みを浮かべながら、帆波は静かに篠原を追い詰めた。
帆波自身が平田と同じく自己犠牲寄りな部分を持っているために、その心情はどうしても平田に寄ってしまうのだ。
逆に言えば、だからこそ帆波の言葉は、『対平田』という部分ではこの上ないほどの説得力を持つ。
「私は……。私だって、平田くんの力になりたいと思う。助けになりたいと思う。――でも、私に何が出来るのかな?」
それは、確かに篠原の不安が表れた瞬間だった。自信のなさが露呈した瞬間だった。――その瞬間を、桔梗は逃さない。
「『何が出来るか』に悩むんじゃなく、『出来ること』から始めればいいんだよ、篠原さん。
この室内を見ているだけでも、思いつくことはあるんじゃないかな?」
もっとも、直接的な言葉を発することはない。あくまでも婉曲的に促すだけだ。――だが、それで十分。
「出来ることから……。室内を見ているだけでも……」
桔梗の狙い通り、篠原は桔梗の言葉を復唱しながら改めて室内を見やった。
今の篠原の中では、桔梗の言葉が重視されている。そのために、直前の帆波の言葉も重視されている。
そんな篠原の視線に、遣る瀬無く見学に回っている池、山内、外村の姿が映る。
今回のパーティーの主旨は『乱交』だ。――にも拘らず、相手を得られずに暇を持て余しているのは違うのではないだろうか……?
そんな疑問が、篠原の脳内に浮かんだ。
無論、互いの合意ありきではあるし、敢えて見学に回っている可能性も無いではない。――しかし、顔触れを鑑みると、その可能性は至極低いのではないだろうか……?
一度そのような疑問が浮かんでしまえば、篠原は無視しきれなかった。だって、平田であれば見過ごしてはいられない状況だろうからだ。
導き出した『己が答え』に促され、篠原は池たち三人の元へと足を進める。
「ねえ? アンタたち、相手がいないの?」
「何だ篠原かよ……。いるように見えるか?」
篠原が問いかけると、池は表情を歪めながらも問いを返してきた。
それを篠原は、『相手がいない』と自分で認めるのが癪なんだろう、と受け取った。
「いないなら、私が相手をしてあげよっか?」
「は……? マジで言ってんのか?」
「マジもマジ。あわよくば平田くんに抱いてもらえないかな~、って考えた結果、無理を言って櫛田さんに誘ってもらったことは認めるけどね。
今回のパーティーの主旨を考えると、平田くんが
付け加えると、櫛田さんに無理を言った負い目もあれば、Dクラスの足を引っ張った負い目もあるからね。
私がアンタたちの相手をすることで、少しでもアンタたちが満足して、それが少しでも平田くんの助けになればいいかな~、って思ったわけよ。
巡り巡って、それが平田くんに抱いてもらえる要因になるかもしれないしね」
篠原の言葉に、池、山内、外村の三人は顔を見合わせる。
篠原の表情を見る限り、嫌々言っている様子はない。
「マジなんだな?」
「うん」
最終確認に、篠原は何の躊躇いもなく頷いた。
その態度を見れば、その返事を聞けば、性欲の高まった男共がこれ以上我慢できる筈がない。
池、山内、外村の三人は、篠原へと一斉に群がるのだった。
投稿時点から付けていた『洗脳』タグが、漸く本格的に機能し始めます。
サブタイトルだけなら良いことを言ってるようで、読めばお分かりの通り、その実は桔梗ちゃんが篠原を地獄に誘導しているセリフです。
ぶっちゃけた話、さっさと退学になってた方が篠原にとっては幸せだったかもしれませんが、残念なことに本作はエロい意味でのR-18作品なので、野郎はともかく女の逃げ道は極端に狭いのです。
一般的な高校生の基準をCにした場合、原作一年時のデータベースによると7/1時点での知性評価は、池寛治、山内春樹、軽井沢恵、佐藤麻耶、篠原さつきのいずれもD-です。
須藤に至ってはEですし、三宅ですらDです。
佐倉がC、外村と長谷部がC+、櫛田がB-で平田がBです。
一年時の主要キャラが揃いも揃ってコレですから、惨憺たる有様としか言いようがありません。
これじゃあ、Dクラスの大半は契約書の文面なんかまともに読まないと思いますし、読んでも理解できないと思います。
幸村と鈴音は共にA-になってるんですが、この二人の評価については、個人的には首を傾げざるを得ないです。
いや、学力的な意味で頭がいいのは認めるんですけど、二人揃って協調性が低いですし、あくまでも書物から得た『頭でっかち』的な意味での頭の良さだと思うんですよね。
実際、二人揃って搦手とかにはめっちゃ弱いですし、豊富だろう脳内データを活かしきれていない場面の方が印象に残ってるんですよね。
特別試験とか体育祭の時に活用できないA-って何です? って感じです。
正直、それを『知性』と評していいのか判断に迷うところですし、評したとしてもA-ほどはないんじゃないかな~と。
実際に評価に相応しい知性を誇るんだとしたら、幸村は無人島試験でトイレ論争なんてしないでしょうし、鈴音だって体育祭であんな易々と龍園の罠に掛かりはしないでしょう。
そんなわけで、本作での両名はA-の知性評価に相応しいように補正が掛かっています。
なお、本作では『COC』の能力値説明を参考に、
『よう実』での学力は『COC』のEDU(教育):学歴や知識の習得度。
『よう実』での知性は『COC』のINT(知性):推理力、知識の吸収力。
といった感じで扱っています。
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