※この作品はR-18です。

旅人を愛する孕神たちの純愛   作:ニコネーム、フラフラ

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 恋人たちはそれぞれで挨拶し、交流し始める。

 フリーと関わりのあった胡桃は彼女との再会に喜び、甘雨は妹弟子の申鶴が同じ相手の恋人になった事に驚きつつも歓迎し、煙緋は法律家という事でモナやナヒーダやシトラリと旅人との婚姻の計画について強力な助っ人が加入してくれた事を喜び、ニィロウやバーバラ達とは旅人と新しいお嫁さんが増えた事に心から祝福をしてくれていた。皆が新しい恋人の存在を歓迎していた。

 それから洞天にいる人数が増え、だいぶ賑やかになった。いつも誰かが必ず洞天にいてくれるような状態となり、またその状況は一人暮らししていた多くの恋人達にとっても帰ってくる団欒の家として認識されるようになったらしい。
 それはテイワットをパイモンと共に旅する旅人にとっても同じで、塵歌壺の洞天は自分たちが返ってくる場所として思うようになってきた。

 いつか妹と再会し、旅が終ってたら、ここに妹も家として認識してくれるだろうか。そんなことを考えながら今日も旅と、洞天で最愛の恋人達を可愛がる愛しい子作りの日々を繰り返す。



仙人の姉妹弟子の姉妹丼1(甘雨 申鶴)

 

 申鶴たちが旅人の恋人に加わって既に一カ月近くが経過した。妊娠しているモナ、ナヒーダ、ノエルは妊娠二カ月を超え、つわりで体調不良を訴える事が出てき始めた。特にナヒーダは草神で、どうやら妊娠状況は甘雨と同じらしく、そのお腹が大きくなるのは早く既に普通の人間の妊娠4~5カ月ぐらいの膨らみをしているが、モナとノエルに比べて体調不良は軽微だった。

 ※因みにスメールでは自国の神が英雄として有名になっている旅人の子を孕んだことは大々的に公表され国を挙げて祝福された。

 

 ナヒーダ自身も自分自身は世界樹の化身と言ってもいい存在で、本来なら子供を孕むことはない存在だったらしい。が、降臨者である旅人の特性のおかげなのか人の子を妊娠して分かったことがいくつかあるらしい。

 このテイワットにおいて、神や仙獣、精霊や妖精という特異な存在は旅人と子を成す事が可能で、なおかつそれあらは妊娠期間が普通の半分ほどの期間に短縮された成長速度になっているらしい。

 ただし普通の人間にはこれが当てはまらないのは、モナとノエルを見れば明らかだった。つまり種族人間が母体となれば十月十日の出産し、特別な存在が6カ月少々で出産するという事だそうだ。

※※今現在の妊娠状況。モナとノエル妊娠二カ月経過。ナヒーダ妊娠二か月(実質約4カ月)経過。甘雨妊娠三か月(実質5~6カ月)経過※※

 

 そんなことが分かってきたある日。

 

 

 午後の日差しが、甘雨の部屋の窓辺を淡い蜜色に染めていた。洞天特有の穏やかな風が、微かに開いた窓から忍び込み、部屋に満ちる日のにおいとも言える暖かな香り。

 

 旅人の掌は、その香りの主が愛した少女の腹部にそっと添えられていた。布地越しではなく、直接触れた肌から伝わる体温は、確かに二人の分の熱を孕んでいる。三ヶ月――いや、半仙の血を引く彼女にとっては、実質的に五から六ヶ月に相当する時が流れた。かつて華奢と呼ぶのが憚られるほどに薄かったその腹は、今は確かに、生命の重みを主張するように柔らかに膨らんでいた。

 

 (あの時、俺は彼女を傷つけた)

 

 指先が腹部の曲線を辿るたび、胸の奥底に燻る黒い棘が疼く。初めて彼女と結ばれたあの日、理性を失ったまま突き進み、深く傷つけてしまった記憶。それは今も旅人の心臓に鋭利な楔として打ち込まれ、二度と抜けることのない戒めとなっている。だからこそ、今こうして触れる掌は、ひどく慎重で、ひどく温かい。二度と同じ過ちを繰り返さないと誓ったからこその、震えるほどの慈しみだった。

 

「空の手……あったかいですね」

 

 甘雨の声が、仄かな吐息に乗って落ちてくる。その声は、いつも通りにゆったりとして、どこか冷たい星空を思わせる響きを持っていたが、その奥には確かな安らぎが滲んでいた。旅人の手がお腹を撫でるたび、彼女の長い睫毛が微かに震え、唇が緩やかな弧を描く。

 

「動いているか?」

「はい……。時折、感じますよ。お腹越しは分かり辛いですか?」

 

 甘雨の手が、旅人の手の上に重ねられる。三千年の孤独を抱えた仙獣の血を引く彼女が、今、自分の中に別の命を宿している。その事実が、旅人の胸を灼けるような熱さと、息が詰まるほどの切なさで満たしていく。

 

 二人の間に穏やかな沈黙が降りていた、ふいに 廊下から響いた足音は、普段の静謐さに比べて僅かに速く、そして躊躇いを含んでいた。だが、その足音の主が扉を開くまでに要した時間は、呼吸ひとつ分にも満たなかった。

 

「空」

 

 扉の向こうに立っていたのは、申鶴だった。長い銀白から漆黒へと変化する髪が、微かに揺れている。白い虹彩の瞳は、いつものように感情を映さない硝子のようでありながら、その奥に何かを訴えるような微かな熱を孕んでいた。彼女の視線は、旅人の手が添えられた甘雨の腹部へと真っ直ぐに向けられ、そして二人の手が重なり合っている様を静かに見つめた。

 

「申鶴……どうした?」

「我も……甘雨と一緒に、空とイチャイチャしたい」

 

 あまりにも唐突で、あまりにも率直な言葉だった。赤紐で感情を抑制されているはずの彼女の唇から紡がれたその告白は率直、 彼女にとっての切実な欲望そのものだった。婉曲な表現を知らない、仙の山間で育った少女の、無垢で原始的な求愛。

 

 一瞬の沈黙。旅人の喉の奥で、笑い声が小さく詰まった。

 

「ふふっ……申鶴、相変わらずだね」

「…駄目か?」

「いや、嫌なわけじゃない。ただ、申鶴らしいなと思って」

 

 旅人の唇が緩んで、微かな笑みが零れる。申鶴の瞳が、僅かに瞬いた。

 

「空……我、変なことを言ったか?」

「いいや。全然」

 

 隣で甘雨が、ふわりと笑った。その笑みは、月海亭の重厚な執務室に漂う疲れを癒やすような、柔らかな光を放っていた。

 

「申鶴……来なさい。空と一緒に、触ってみてください」

 

 甘雨の声は、まるで幼い頃の妹弟子を呼ぶ時のように温かかった。申鶴は一瞬だけ躊躇いを見せたが、すぐに部屋の中へと歩みを進めた。長い脚が、静かに草の上を歩く獣のようにしなやかに動く。

 

 旅人は、申鶴のために空いた場所を作るように、少しだけ体勢をずらした。申鶴が甘雨の隣に腰を下ろす。高い身長が折り重なり、二人の姉妹弟子が並んで座る姿は、どこか不思議な対比を描いていた。

 

「触っていい?」

「うん……触って」

 

 申鶴の長い指先が、恐る恐るといった様子で甘雨の膨らんだ腹部に伸ばされる。その指先は、旅人の掌が感じたのと同じように、確かな熱と、脈動する命の鼓動を感じ取ったのだろう。申鶴の白い虹彩の瞳が、微かに揺れた。

 

「……動いている」

 

 申鶴の声が、僅かに震えた。それは驚きであり、そして畏怖だった。自分の姉弟子の胎内に宿る、主との子。生命の不思議さと、その重みが、赤紐で縛られた彼女の心を解きほぐしていくようだった。

 

「申鶴にはわかるんですか?」

「……鼓動が伝わってくる。これが…命の脈動」

 

 申鶴の指が、優しく腹部を撫でる。その手つきは、旅人が初めて彼女を抱いた時よりもずっと繊細で、慈しみに満ちていた。旅人の掌と申鶴の指先が、甘雨の腹の上で重なり合う。

 

 甘雨が、二人の手の上から自身の手を重ねた。三つの掌が、一つの命を包み込む。

 

 (温かい)

 

 旅人の胸の奥で、あの黒い棘が少しだけ溶けていくような気がした。過去の過ちを悔やむ心が、今ここにある確かな幸福に少しずつ救われていく。二つの異なる温度が、一つの命を介して交わり、溶け合っていく。

 

「空、申鶴……ありがとう」

「甘雨……我も、空に感謝している。そして、甘雨……姉弟子にも」

 

 申鶴の声が、僅かに低くなった。いつもの無機質な響きの中に、微かな、本当に微かな感情の波が浮かんでいた。申鶴は決して「姉弟子」という言葉に甘雨への敬意を込めている。だがその奥にあるのは、同じ人を愛する者としての、深い、言葉にできない連帯感だった。

 

 窓から差し込む午後の日差しが、三人の上に降り注ぐ。洞天の静謐な時間は、命の胎動と共に、ただ穏やかに流れていた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 夜の洞天は、昼間の穏やかな光とは異なる、青白い月明かりに染められる時間帯だった。窓の外に広がる瑠璃色の空には、現実世界の璃月港とは違う星座が散りばめられ、その光が寝室の白いシーツの上に淡い銀の波紋を描いていた。

 

 旅人の寝室。洞天の中で最も広い空間であり、キングサイズのベッドが部屋の中央に鎮座している。マルが特注で手配したそのベッドは、三人が横たわっても尚余白が残るほどの広さを持っていた。もともとは旅人一人のために用意された寝台が、いつの間にか恋人たちの温もりを同時に受け止める器へと変貌を遂げているのだから、運命というものは人の想像以上にユーモアに富んでいるのかもしれない。

 

「空、ありがとうございます……二人をお願いしたなんて、言い出しにくかったのに」

 

 甘雨の声が、月明かりに溶けるように響いた。スカイブルーの髪が白いシーツの上に広がり、後頭部から腰へと続く一房の長髪が、夜の光を受けて淡い藍色に発光している。背後に向かって反る黒と赤の模様が刻まれた角が、枕の上に静かな影を落としていた。

 

 彼女は既に旅人の手によって衣装を解かれ、生まれたままの姿でベッドの上に横たわっていた。三千年の孤独を抱えた半仙の身体は、月明かりの下で陶器のように滑らかな白さを放っている。そしてその腹部には、五~六ヶ月に相当する柔らかな膨らみが、確かな生命の重みを主張していた。

 

「甘雨が望むことなら、何でもするよ」

 

 旅人の声は低く、そして穏やかだった。甘雨の髪に指を通しながら、その滑らかな感触を確かめるようにゆっくりと梳いていく。慈しむように、壊れ物を扱うように、一本一本を愛おしむように。

 甘雨の髪は不思議なほどに柔らかく、指の間をすり抜けるたびに微かな冷たい香りが鼻腔をくすぐった。

 

「甘雨、嬉しいです。空がそう言ってくれて」

 

 甘雨の唇が緩やかな弧を描く。上部が紫色から下部がピンクがかった金色に褪色した瞳が、静かな湖面のように旅人を見つめ返していた。その瞳の奥にあるのは、安らぎと、信頼と、そして確かな愛情だった。かつて華奢と呼ぶのが憚られるほどに薄かった腹は、今は確かに二人の分の命を孕んで膨らんでいる。その事実が、旅人の胸を灼けるような熱さと息が詰まるほどの切なさで満たしていく。

 

 ベッドの反対側から、静かな衣擦れの音が響いた。

 

「我も……来ていいか」

 

 申鶴の声だった。白い虹彩の瞳が月明かりの中で淡く光り、銀白から漆黒へと変化する長い髪がシーツの上に扇のように広がっている。赤紐で縛られた三つ編みが胸元を横切り、その豊かな曲線を彩る飾り紐のように見えた。色白の肌は夜の光の中で青白く、まるで雪山の頂に積もったばかりの新雪のようだった。

 

「申鶴、当然だよ。甘雨が一緒にって言ったんだから」

 

 旅人が振り返ると、申鶴は既に衣装を解き終え、生まれたままの姿でベッドの縁に腰を下ろしていた。長い脚がシーツから垂れ、そのしなやかなラインが月明かりを受けて白く光る。脇腹には何もなく、ただ滑らかな肌の曲面だけが静かに其処在していた。仙人として鍛え上げた身体は、女性らしい曲線と筋肉のしなやかさを完璧なバランスで保っている。その姿は、氷雪の中で咲く一輪の花のように孤高で、けれど今は微かな羞恥の赤らみを頬に浮かべていた。

 

「主が二人を愛しているように、我も二人を愛している。だから……一緒にいたい」

 

 申鶴の言葉は、いつものように無機質で率直だった。だがその声の奥には、赤紐で封じ込められていた感情が少しずつ滲み出しているのが伝わってきた。婉曲な表現を知らない、仙の山間で育った少女の無垢な言葉。それがかえって旅人の胸の奥を熱くした。

 

 甘雨が、ゆっくりと身体を起こした。膨らんだ腹部を支えるように手を添えながら、ベッドの上で申鶴の方へと向き直る。三千年を生きた姉弟子の眼差しが、末弟子の白い虹彩の瞳を静かに見つめた。

 

「申鶴……こちらへ」

 

 甘雨の手が、申鶴の方へと伸ばされる。その手は微かに震えていた。三千年の孤独の中で誰にも触れられることを拒み続けた彼女が、今、自ら他者に手を差し伸べている。その事実が、旅人の喉の奥を締め付けた。

 

 申鶴が立ち上がり、ベッドの上を移動して甘雨の隣に膝をついた。長い脚がシーツの上で折り重なり、二人の姉妹弟子が並んで座る姿が月明かりの下に浮かび上がる。三千年の時を刻む半仙の仙女と、山間で育った孤高の少女。二人の肌の色は異なり、身体のラインも異なり、髪の色も異なる。けれど二人の間に流れる空気は、同じ師匠の元で過ごした時間の積み重ねによって作られた、言葉にはできない絆の温度を孕んでいた。

 

「甘雨……その腹に、主の子がいるのだな」

 

 申鶴の長い指先が、おずおずと甘雨の膨らんだ腹部に伸ばされる。その手つきは、午後に旅人の前で触れた時と同じように繊細で、慈しみに満ちていた。

 

「はい。動くんですよ、時折。空の子です」

 

 甘雨の声が、母の響きを帯びていた。三千年間決して知ることのなかったその声音が、彼女の唇から自然に溢れ出している。申鶴の指先が腹部に触れた瞬間、胎内の命が応えるように微かに動いたのか、申鶴の白い虹彩の瞳が僅かに揺れた。

 

「動いた」

「ええ、元気な子です。空に似て、きっと活発になるでしょう」

 

 甘雨がふわりと笑った。その笑みは、月海亭の重厚な執務室には似合わない、ひどく柔らかな光を放っていた。三千年の孤独を溶かした旅人の温もりと、その胎内に宿る新しい命。その二つの重みが、彼女の表情をかつてないほどに穏やかにしている。

 

 旅人は二人の姉妹弟子の向かい側に膝をつき、その光景を静かに見つめていた。甘雨の腹部に触れる申鶴の指先。その上から甘雨の手が重なり、そして旅人の掌が三つの手の上に覆いかぶさる。四つの掌が、一つの命を包み込む。

 

(──温かい)

 

 胸の奥底の黒い棘が、少しずつ溶けていくような気がした。過去の過ちを悔やむ心が、今ここにある確かな幸福に少しずつ救われていく。二つの異なる温度が、一つの命を介して交わり、溶け合っていく。

 

「空」

 

 甘雨の声が旅人を呼んだ。紫色からピンクがかった金色へと褪色した瞳が、静かな湖面の底から光を汲み上げるように旅人を見つめている。

 

「今夜は……二人で、空を愛してください。申鶴と一緒に」

 

 その言葉の意味を旅人が理解するのに一瞬の間があった。甘雨が望んでいるのは、旅人と申鶴が愛し合う姿を間近で見ること。そしてその温もりの輪の中に、自分も入れてほしいということ。三千年の孤独を抱えた彼女にとって、愛する人の愛する人を受け入れることは、孤独の最後の欠片を手放す儀式でもあった。

 

「甘雨……いいの?」

 

 旅人の問いに甘雨は静かに頷いた。その瞳の奥には、微かな不安と、それ以上に確かな覚悟が光っていた。

 

「はい。申鶴は……私の妹弟子です。同じ人を愛する者として、同じ場所に立ちたいのです」

 

 その告白は、三千年の重みを孕んでいた。同じ師匠の元で、同じ孤独を抱え、同じ人を愛した二人の姉妹弟子。その絆が、今夜、最も深い形で結ばれようとしている。

 

「空、我も……甘雨と一緒に、空に愛されたい」

 

 申鶴の声が、甘雨の声に重なった。白い虹彩の瞳が真っ直ぐに旅人を見つめている。その瞳の奥にあるのは、媚薬の熱ではない。一ヶ月前の湖畔で知った快楽と、それ以来育まれてきた確かな想い。主従を超えた、一人の人間としての愛情。

 

 旅人はゆっくりと息を吸い込んだ。肺の奥まで満たされた洞天の夜気は、微かに甘い花の香りを含んでいた。マルが寝室の窓辺に置いた鉢植えの花が、夜の空気に匂いを放っているのだろう。

 

「わかった。二人とも……愛している」

 

 旅人の声は低く、そして真摯だった。飾らない言葉。嘘のない声音。その響きが、月明かりに満ちた寝室の空気を、より一層甘く、より一層深く染め替えていく。

 

 旅人の手が、まず甘雨の頬に添えられた。指先で目尻に滲みかけた涙を拭いながら、その温もりを確かめるように優しく撫でる。甘雨の睫毛が震え、唇が微かに開いた。

 

「空……」

 

 唇が重なった。触れ合うだけの、ひどく静かな口づけ。けれどその一瞬の接触に、三千年の孤独が溶かされていく熱が込められていた。甘雨の唇は微かに冷たく、そして甘い。清心の花弁のような、苦みの中に隠れた確かな甘さ。旅人の舌がその甘さを確かめるように、ゆっくりと彼女の唇の輪郭をなぞった。

 

「んっ……」

 

 甘雨の喉から微かな吐息が漏れる。三千年間誰にも触れられなかった唇が、旅人の温度だけを記憶として刻み込んでいる。その事実が旅人の胸を締め付け、同時にたまらなく愛おしくさせた。

 

 唇を離すと、唾液の銀糸が月明かりの中で揺らめき、ふっつりと途絶えた。甘雨の瞳が潤み、紫色からピンクがかった金色の瞳孔が、霞んだ光の中で揺れている。

 

 そして旅人は、申鶴の方へと向き直った。

 

 白い虹彩の瞳が、真っ直ぐに旅人を見つめ返している。長い睫毛が微かに震え、色白の頬に薄紅の花が咲いていた。一ヶ月前の湖畔で初めてキスをした時、指先で唇の残り香を確かめていた少女。その時の無垢な驚きは、今は確かな期待へと変わっている。けれどその根底にある純粋さは、何一つ変わっていなかった。

 

「申鶴」

 

 旅人の手が申鶴の頬に添えられた。甘雨とは異なる、ひんやりとした肌の温度。だがその下に流れる血は熱く、微かに脈打っているのが指先から伝わってくる。

 

「空」

 

 申鶴が旅人の名前を呼んだ。一ヶ月前には「主」と呼んでいた唇が、今は旅人の名前を紡ぐ。その変化が、二人の間に何が起きたのかを雄弁に物語っていた。

 

 唇が重なった。甘雨への口づけとは異なる、より深く、より熱を帯びた接触。申鶴の唇は微かに開いていて、旅人の舌を待っていたかのようにするりと受け入れた。一ヶ月の間に覚えた不器用ながらも懸命な舌の動きが、旅人の舌に絡みつき、吸い付き、離さまいとする。

 

「んぅ……ちゅ……っ」

 

 唾液が混ざり合う水音が、静かな寝室に響く。淫靡で、けれどどこか神聖な儀式のような音。申鶴の長い指が旅人の頬を包み込み、微かに震えながらその輪郭を辿る。甘雨の前で、姉弟子の前で、末弟子が主──いや、愛する男の唇を貪る。その事実が申鶴の羞恥を刺激し、同時に興奮を高めていた。

 

 隣で甘雨がその光景を見つめていた。潤んだ瞳が、微かに揺れている。嫉妬ではない。三千年の孤独の中で決して知り得なかった光景──愛する人が、他の誰かを愛する姿。それが自分の妹弟子であるという事実が、甘雨の胸の奥を複雑な熱で満たしていた。

 

(──美しい)

 

 甘雨の心の中で、その言葉が静かに浮かんだ。愛する二人が愛し合う姿は、月光の下で交わる二つの雪の結晶のように、儚くて、けれど確かに美しかった。

 

 旅人が申鶴との口づけを解くと、唾液の銀糸が月明かりに揺らめいた。申鶴の白い虹彩の瞳が潤み、焦点が定まらない。微かに開いた唇から熱い吐息が漏れている。

 

「空……もう一度……」

 

 申鶴の掠れた懇願を、旅人は指先で唇を封じて止めた。

 

「申鶴、甘雨が見ているよ。二人とも一緒に愛したいんだ」

 

 その言葉に申鶴の瞳が甘雨の方へと向けられた。姉弟子は静かに微笑んでいて、その瞳には拒絶の色など一片もない。むしろ、待っているような、優しく見守っているような光がそこにはあった。

 

「甘雨……我は」

「申鶴、気にしないでください。空が申鶴を愛する姿を、私も見たいのです」

 

 甘雨の声は、ひどく静かで、そしてひどく温かかった。三千年を生きた半仙の仙女が、同じ人を愛する妹弟子に向ける眼差し。それは姉弟子としての慈しみと、同じ運命を歩む者としての連帯が混ざり合った、言葉にはできない温度を持っていた。

 

 旅人は二人の間に身体を滑り込ませた。キングサイズのベッドが、三人の体温を余すところなく受け止める。左に甘雨、右に申鶴。二つの異なる温度が両側から旅人を包み込む。

 

 左手が甘雨の身体を、右手が申鶴の身体を、それぞれ引き寄せた。二つの華奢な──いや、申鶴はやや大柄だが──身体が旅人の両腕の中に収まる。肌と肌が直接触れ合い、互いの鼓動が布地を介さずに伝わってくる。

 

「空……あったかいですね」

 

 甘雨の声が左耳から響く。滑らかな腹の膨らみが旅人の脇腹に触れ、その中にある命の鼓動が微かに伝わってくる。

 

「空……熱い」

 

 申鶴の声が右耳から響く。色白の肌が微かに火照っていて、その熱が旅人の肌を直接焼くようだった。

 

 旅人の手が、それぞれの身体をゆっくりと愛撫し始めた。左手で甘雨の背中を辿り、肩甲骨の窪みを撫で、そして膨らんだ腹部を慈しむように掌で包み込む。右手で申鶴の脇を掠め、脇腹の滑らかな肌を辿り、腰の曲線を辿る。二つの異なる感触が左右の手から同時に伝わり、旅人の脳髄を甘い痺れで満たしていく。

 

「んっ……空……」

 

 甘雨の声が甘く震える。三千年の孤独を抱えた身体は、旅人の指先一つに過剰なまでに反応する。背中を撫でられただけで内腿が微かに震え、腹部を撫でられただけで吐息が熱くなる。仙獣の血がもたらす感受性の高さは、一ヶ月前の初めての夜から変わっていなかった。

 

「あっ……空、そこ……」

 

 申鶴の声が反対側から響く。脇腹を撫でられた感触に、長い身体が微かに跳ねる。一ヶ月の間に旅人が学んだ申鶴の身体の地図。脇腹の肌は比較的鈍感だが、腰骨の窪みを指先でなぞると反応が鋭くなる。旅人の指がそこを掠めた瞬間、申鶴の呼吸が一瞬止まった。

 

 二つの異なる嬌声が、左右から同時に旅人の鼓膜を震わせる。甘雨の甘く掠れた吐息と、申鶴の抑えきれない声。その重なり合いが、月明かりに満ちた寝室に甘い旋律を奏で始めた。

 

 旅人の唇が、まず甘雨の鎖骨の窪みに押し当てられた。舌先がその深い窪みを舐め上げ、滑らかな肌の上をゆっくりと這い上がっていく。汗の塩気はない。微かに冷たく、そして甘い。清心の花弁を思わせるその味に、旅人の理性が一つ融解した。

 

「あっ……空、くすぐったい……です」

 

 甘雨の声が震える。けれどその声に拒絶の色はない。むしろ、もっと触れてほしいという無言の懇願が、震える吐息の隙間から溢れ出していた。

 

 唇が鎖骨から首筋へと移動し、そして喉の柔らかな曲線を辿っていく。甘雨の背中が反り、微かに開いた唇から甘い吐息が漏れる。三千年間誰にも触れられなかった肌の一枚一枚を、旅人の舌は丁寧に、繊細に、愛おしむように舐め上げていく。

 

 右手は休むことなく申鶴の身体を愛撫していた。脇腹から腰へ、腰から太腿の付け根へ。申鶴の長い脚が無意識に旅人の腰に食い込み、微かに震える。一ヶ月前には知らなかった快楽を、今は身体が覚え始めている。その変化が、旅人の胸の奥を熱くした。

 

「空……我も……もっと触れてくれ」

 

 申鶴の掠れた声が右耳を打つ。旅人の唇が甘雨の首筋から離れ、今度は申鶴の方へと向かう。白い虹彩の瞳が至近距離で揺れ、長い睫毛が月明かりの影を頬に落とす。

 

 唇が申鶴の鎖骨に押し当てられた。甘雨とは異なる、ひんやりとした肌の温度。だが舌先が肌の上を滑ると、その下に熱い血が脈打っているのが伝わってくる。仙人として鍛え上げた身体の筋肉が、旅人の唇の圧力に微かに反応して収縮する。

 

「んっ……」

 

 申鶴の喉から低い吐息が漏れる。長い指が旅人の髪に絡まり、無意識に引き寄せる。一ヶ月前の湖畔で学んだその仕草が、今は迷いなく自然に行われていた。

 

 旅人の唇が申鶴の鎖骨から胸元へと移動する。滑らかな谷間を舌先で辿り、そして豊かな曲線の頂にある淡い色の突起へと到達した。舌先で軽く触れる。

 

「──ひゃっ!」

 

 申鶴の身体が跳ねた。一ヶ月前と変わらない即座な反応。旅人はその反応を楽しむように、今度は舌の腹でゆっくりと押し潰すように舐め上げた。

 

「あぁっ……空……そこは……っ」

 

 申鶴の手が旅人の髪に絡まる力を強める。痛みではない。痺れるような快感が頭頂部から全身へと走り、彼女の手に理性を失わせていた。

 

 旅人は舌で突起を包み込むように押し当て、ゆっくりと円を描いた。そして口全体でその小さな隆起を吸い込む。ちゅっという湿った音が寝室の静寂を破った。

 

「んっぁ……! 吸うな……変になる……っ」

 

 申鶴の可愛らしい抗議が月明かりに溶ける。一ヶ月前には決して聞くことのできなかった声。赤紐で封じ込められていた感情の蓋が、旅人の唇の温度で外れてしまったのだ。

 

 左手は休むことなく甘雨の身体を愛撫していた。申鶴の胸を口で愛しながら、左手の指先は甘雨の豊かな曲線を辿り、その頂にある淡い色の突起を指の腹で転がすように弄ぶ。二つの異なる嬌声が左右から同時に響き、旅人の脳髄を甘いノイズで満たしていく。

 

「空……んっ……両方……同時に……っ」

 

 甘雨の声が震える。申鶴の胸を舐められながら、自分の胸を指で弄られる。視覚と触覚の二方向から与えられる刺激に、仙女の理性が為す術もなく溶かされていく。

 

 旅人は申鶴の胸から口を離し、今度は甘雨の胸へと唇を寄せた。申鶴の蜜が舌に残る中で、甘雨の肌に唇を押し当てる。その対比──二人の異なる味、異なる温度、異なる感触──が、旅人の理性を一層深い底へと引きずり下ろしていく。

 

 甘雨の胸の頂に唇が触れた瞬間、甘雨の背中がベッドから浮き上がった。

 

「──ぁッ! 空っ!」

 

 甘雨の声が跳ねる。三千年の孤独を抱えた身体は、旅人の唇の熱に過剰なまでに反応する。乳首を舌で包み込むように押し当て、ゆっくりと円を描く。甘雨の指がシーツを掴む力が強くなり、微かに開いた唇から断続的な吐息が漏れ出した。

 

 右手で申鶴の胸の頂を親指で押し上げながら、口で甘雨の胸を貪る。二つの異なる感触が、左右の手と口から同時に伝わってくる。申鶴の豊かな曲線が指の間で形を変え、甘雨の滑らかな膨らみが口の中で震える。

 

「空……空……っ」

 

 甘雨の嬌声と申鶴の嬌声が重なり合い、月明かりに満ちた寝室に甘い和音を奏でる。仙女と体の大きな無垢な少女。二人の異なる声質が混ざり合い、一つの旋律になる。その調べが、旅人の背骨を甘く痺れさせた。

 

 旅人の唇が甘雨の胸から離れ、舌先が腹の膨らみを辿って下方へと滑り落ちていく。膨らんだ腹部を慈しむようにゆっくりと舐め、そして無毛の聖域へと到達した。

 

 そこは既に熱を帯びていた。

 

「──ぁッ! 空、そこ……っ」

 

 旅人の舌先が秘裂に触れた瞬間、甘雨の腰がびくりと跳ねた。三千年の孤独を溶かした秘所は、旅人の唇の熱を覚えている。微かに開いた秘裂の奥から、甘くとろみのある蜜がゆっくりと溢れ出してきた。

 

 ──甘い。

 

 舌が秘裂の上を下から上へとゆっくりと這い上がった瞬間、脳髄を焼くような甘さが口内に広がった。砂糖ほどの甘さではない。けれど確かに甘く、そして後味は驚くほどさっぱりとしている。かつて別の世界で飲んだ史上最高の美酒と同じ味。その味が旅人の理性を一瞬で溶解させる。

 

(──止まらなくなる)

 

 自らに課した戒めが、甘い蜜の前に音を立てて融解していく。舌は休むことなく動き続ける。秘裂の左右のひだを丁寧に舐め上げ、奥から溢れ出る蜜を啜り取る。

 

 旅人は甘雨の反応を窺いながら、舌先で秘裂の最上部にある小さな芽を捉えた。舌の腹でゆっくりと押し潰すように舐め上げ、唇で包み込むように吸い上げる。時折、歯茎で極めて軽く挟んで刺激を与えると、甘雨の全身がベッドの上で跳ねた。

 

「ひぁっ! 空っ、そこは……っ!」

 

 三千年間誰にも触れられたことのない芽は、驚くほど敏感だった。舌先で転がすたびに甘雨の白い喉が反り、スカイブルーの長髪がシーツの上で波打つ。背中から腰へと続く一房の長髪が、月明かりを受けて淡い藍色に発光する。彼女の指がシーツを掴む力が強くなり、爪先が白くなるほどだった。

 

 とろりと溢れ出る蜜が旅人の舌を濡らす。甘く、そしてほのかに酸味を感じさせる、あの美酒の味。舌が休むことを許さない。旅人は口全体で甘雨の秘裂を覆い、吸い上げるようにして蜜を啜り取った。

 

「あっ……あっ……空、それ……変になります……っ」

 

 甘雨の声が震えている。三千年の孤独を溶かした身体は、旅人の舌先一つに過剰なまでに反応する。腰が逃げるように揺れるが、旅人の両手がそれを押さえ込んでいた。

 

 その両手のうち右手が甘雨の腰を支えている。左手は――先ほどまで申鶴の豊かな胸を揉みしだいていた指先が、その曲線を名残惜しむように辿りながら、下方へと滑り落ちていく。脇腹の滑らかな肌、くびれた腰のラインそして太腿の付け根。申鶴の長い脚が微かに跳ねた。

 

 旅人の指先が、申鶴の無毛の聖域に触れた。

 

「──っ」

 

 申鶴の喉から短い吐息が漏れる。白い虹彩の瞳が月明かりの中で揺れた。一ヶ月前の湖畔で知った快楽を、彼女の身体は覚えている。だが旅人の指が触れた場所は、あの時とは違う。もっと深い場所。

 

 濡れていた。甘雨の胸を口で貪られながら、それでも申鶴の身体は確かに熱を帯びている。蜜が溢れ出し、旅人の指先を滑らかに濡らしていく。旅人は中指の先端で秘裂の入り口をなぞり、ゆっくりと沈めていった。

 

「んぅ……っ」

 

 狭い。一ヶ月前と変わらない、質量の違う締め付けが指一本を容赦なく締め上げる。だが旅人は急がなかった。指先で内壁を優しく押し広げながら、ゆっくりと根元まで埋め込んでいく。指の腹で前壁を探り、甘雨の秘裂を吸い上げるのと同じリズムで、ゆっくりと前後に動かし始めた。

 

「あっ……空……指が……っ」

 

 申鶴の声が震える。長い脚が無意識に閉じようとするが、旅人の身体がそれを阻んでいた。彼女の太腿の内側が微かに痙攣し、内壁がきゅうきゅうと指を締め付ける。一ヶ月前は未知だった快楽が、今は確かなものとして彼女の身体に刻まれている。

 

 左右の手で二人の異なる感触を同時に味わいながら、旅人の舌は甘雨の芽を執拗に転がし続けた。吸い上げ、舐め上げ時折歯茎で挟む。そのたびに甘雨の腰が跳ね、蜜が溢れシーツに新たな染みが広がっていく。

 

「空っ……もう……だめ……っ」

 

 甘雨の声が切迫してきた。三千年の孤独を抱えた身体は、旅人の舌先一つで限界へと追い詰められていく。内腿が震え、爪先がシーツを掴み背中がベッドから浮き上がった。

 

 旅人は舌の動きを速めた。芽を吸い上げながら中指で膣壁を押し広げ、甘雨の絶頂を確実なものへと導いていく。同時に、申鶴の中に埋め込んだ指も抽送のリズムを速め、親指で外側の芽を円を描くように弄び始めた。

 

「──ぁあッ!」

 

 甘雨の背中が完全にベッドから浮き上がり、華奢な身体が弓なりに反った。内壁が激しく収縮し、大量の蜜が溢れ出す。絶頂だった。三千年の孤独を溶かした仙女の身体が、旅人の舌と指によって確かに頂点へと押し上げられたのだ。

 

 その声を聞きながら申鶴もまた別の波に飲み込まれようとしていた。旅人の指が子宮口に触れるか触れないかの深さで前壁を擦り上げるたびに、彼女の長い脚がビクリと跳ねる。白い虹彩の瞳が潤み、焦点が定まらなくなっていく。

 

「空……我も……何か……くる……っ」

 

 申鶴の声が甘く裏返る。甘雨の絶頂の余韻でまだ震えている隣で、彼女は確かに別の絶頂へと向かっていた。旅人は指の動きを止めず、親指で芽を押し潰すように刺激しながら、中指で内壁を優しく引っ掻くように動かした。

 

「──ぁッ! 空っ!」

 

 申鶴の全身が跳ねた。一ヶ月前とは異なる種類の絶頂。膣内への刺激だけで達するその感覚に、彼女は戸惑いながらも身を委ねていた。内壁が痙攣するように収縮し、蜜が溢れ出して旅人の指を濡らす。

 

 二つの異なる絶頂が左右から同時に旅人を包み込む。甘雨の甘く掠れた吐息と、申鶴の抑えきれない嬌声。その重なり合いが、月明かりに満ちた寝室に甘い余韻を残していく。

 

 旅人はゆっくりと甘雨から唇を離し、申鶴からも指を引き抜いた。口の中には甘雨の蜜がまだ溢れている。その味を嚥下し、舌で唇を舐める。指先には申鶴の蜜が糸を引いて光っていた。

 

「二人とも……気持ちよかった?」

 

 旅人の低い問いに、二人はそれぞれ違う方法で応えた。

 

 甘雨は静かに頷いた。紫色からピンクがかった金色へと褪色した瞳が潤み、月明かりの中で柔らかく光っている。

 

「はい……とても」

 

 その声は三千年の孤独が溶けた後のような、静かで深い充足に満ちていた。

 

 申鶴はというと――

 

「空……」

 

 掠れた声で名前を呼びながら、長い腕を旅人へと伸ばしていた。白い虹彩の瞳が真っ直ぐに旅人を見つめている。その瞳の奥にあるのは、一ヶ月前と同じ純粋な渇望だった。

 

「もっと……欲しい」

 

 あまりにも率直なその言葉に、旅人は小さく笑った。法廷で条文を引用する法律家でも、黄泉の境界を見つめる葬儀屋でもない。ただ愛した男に全てを委ねた一人の少女の声。

 

「わかったよ」

 

 旅人は申鶴の伸ばした腕を受け止め、その長い身体をベッドの中央へと引き寄せた。同時に左手で甘雨の手を取る。二人の姉妹弟子を並べて横たえ、その間に自分が収まる。左に甘雨、右に申鶴。月明かりが三人の肌の上で淡い銀の波紋を描く。

 

 洞天の静謐な夜は、まだ始まったばかりだった。

 





賢者タイムで読み切った人へ。どんな部分が癖に刺さりました?

もし、こんなシチュエーションで子作りしてる女の子の姿が見たいというのがあれば全部読んだ詳しい感想と一緒により詳しく書いてあったら、
もしかしたら参考にするかもしれない。

でも感想とかよりお気に入りにしてくれる方が嬉しいので、感想が面倒な人は、お気に入りにしてくれると嬉しいです。
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