※この作品はR-18です。

せっちゃん今日も頑張る!   作:山崎 響

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第23話

 ぴちゃ……。ぴちゃ……。

 

 何の音? ぼんやりとあたしは瞼を持ち上げる。

 そして薄ぼんやりとした頭で思い出そうとした。

 

 あたしは何をしていたんだっけ?

 

 セルマ……。そうだ。セルマは逃げることができた? 

 

 あたしはセルマを襲った連中を竹刀で叩きのめして……。

 それで? それから?

 大男に捕まって……。足を……。

 

 ぴちゃ……。ぴちゃ……。

 何の音……?。んっ……。え? 何?

 体がふわふわしてる……。あっ……。

 お腹の下の方に……。やっ……。何か……。何か来る……。

 

「んあぁぁぁぁ」

 あたしは声をあげていた。

 

 何? あたしに何が起こっているの?

 あたしは何とか腫れた目を開いた。

 

「ユウジくん? あぅっ……」

 あたしの脚は大きく開かれ、その間でユウジくんの頭が小刻みに動いていた。

 

「な、何をしているの?」

 

 ユウジくんはあたしの内腿を広げたまま顔を上げた。

「気がついたかい? サヤカちゃん」

 ユウジくんは舌を出したまま口元だけが笑っていた。

 

「気持ち良かったみたいだね。ひくひくってしてたよ」

 ユウジくんはくにゅくにゅと指をあたしの中に入れながら言った。

 

「な、何でこんなことするの……。あっ……。やっ……」

 指の動きが速くなる。いつのまにか指は二本に増えていた。

 

「ふふっ。レオナがさ、さっき死んだんだ」

「え? レオナって……? 誰?」

「ぼくの幼馴染。ぼくのすごく大事な人……」

 

 親指であたしの敏感な場所を弄りながら人差し指と中指があたしの中をかき回す。

「あっ……。だめぇ……。はっはぅ……」

 

「またイっちゃった? はははっ。それでねレオナは死ぬ寸前までくすりぃくすりぃ言ってたんだ」

「はぁはぁはぁ……」

「なんかやばい薬打たれたみたい。ふふっ」

 

 何? 何を言ってるの? この人は……。や……。何? 

 入って……くる……。

 

「全部入っちゃった。ひゃはっ。ぼく初めてなんだよ。うわっヌルヌルしてて温かくて気持ちイイィィィ。ひゃはは。童貞卒業っと」

 

 あたしの中が擦れて……あっ……すごく……やっ……だ、だめ……。そんな……。

 

「ぼく知ってるよ。処女だと血が出るんだよねぇ……。あっ出てる出てる。ふはっ。サヤカちゃんも処女卒業ぅぅぅ」

 

 気持ちいいの気持ちいいの気持ちいいの………。

 

「それで、レオナだけそんな目に合うの可愛そうだからさぁ」

 

 頭が真っ白になるぅぅ。

 

「黒い鞄の中にあった薬をぼくも打ってみたんだ。注射器でちゅぅっとね」

 

 ユウジの手が激しくあたしの胸を握る。

 

「あ、出る出る出る……」

 どくどくと体の中に液体が注がれていく感触があった。

 あたしの体はぴくぴくと痙攣していた。

 

「はぁはぁ。すごく気持ち良かったでしょ? ふふっ」

 にゅぽっとユウジはあたしの中から熱い物を抜いた。

 

 はぁはぁはぁ……。

 何で……。あたし……。こんな……。

 

「初めてなのに全然痛くなかったでしょ?」

 

 こんなに体が……。熱いの……?。

 

「足首がプラプラしてるけど、痛くないでしょ?」

 

 お願い……。や、やめないで……。もっと……もっとシて欲しいの……。

 何でも……何でもするから……。

 

「サヤカちゃんにも、うひゃひゃ……。ちゅぅっと打っといたよ」

 

 もうあたしにはユウジくんの言っていることは何一つ理解出来なかった。

 あたしは起き上がり、虚ろな目でユウジくんのオチンチンにむしゃぶりついた。

 

 隣の部屋から誰かが覗いているような気がした。

 

 

 

 

 

 

「か、カオリ……。違うんだこれは。セルマが、そう、セルマが僕を誘惑して……」

 

 やばいやばいやばい。何で起きてるんだよ。いつもこの時間はグースカ寝ているはずじゃないか。

 で、それ何? そのでかい灰皿をどうするつもりなんだよ。

 殴るの? それで僕を殴るの?

 それともセルマを殴るのかな?

 そんなので殴られたら死んじゃうよ?

 セルマを殺されるのは非常にもったいないな。

 でも僕が殴られるのはもっとイヤだな。

 

 しっかし、カオリもいい歳なのに色っぽいよね。

 黒の下着に薄手のカーディガン。あ、ちょっとブラがずれて乳首が見えてる……。

 

 

 ゴギャン!

 

 え? なんか真っ暗だ。でもなんか暗闇に赤い物が見え…………。あれ……?

 

 

 

 

 

 

「こんな殺し方するんだったら、もっと早く殺しておけば良かった」

 私は苦々しくそう言った。

 

 セルマが呆然と私を見ている。

 アキラの赤い血がセルマの金色の髪にぼとぼとと落ちていた。

「お、お母……さん……」

 セルマは青い瞳を見開いて私を見上げていた。

 

 セルマはよろよろと立ち上がり、ふらふらと歩き出した。

 

「どこへ行くの? セルマちゃん」

「け、警察に電話を……」

「あら、私を警察に売るつもり?」

「そ、そうじゃなくて、サヤカちゃんを助……。きゃっ」

 

 私はセルマの髪の毛をわし掴みにしていた。

「お、お母さん……。痛い……痛いよ」

 

「こっちにいらっしゃい。セルマ」 

 私はセルマの髪の毛を掴んだまま、引き摺るように二階への階段を登った。

 

 二階の一番奥の部屋。リュウが眠る奥の部屋。

 私は奥の部屋のドアを開け、セルマをその部屋の床に叩き突けた。

 

「お、お母さん……」

 セルマは怯えた目で私を見ている。

「ごめんなさい……ごめんなさい……。お母さん……」

 目に涙を溜めながら一生懸命に謝るセルマ。

 

「どうしてあなたが謝るのかしら? 無理やりアキラにヤられたんじゃないの? それとも、本当にあなたが誘惑したの?」

 

「そんな……。ちがう……」

「まぁ、いいわ。どうせアキラは近いうちに殺そうと思ってたから」

「え? な、なんで?」

 

「そうね。ふふっ。復讐? かしら」

 私はそういいながらリュウに目を向ける。

 リュウはギョロリとした目でセルマを見ていた。

 

「毎日リュウの世話をしてくれてありがとうね。セルマちゃん……。頼んでもいないのに」

 私はリュウのザラザラとしたお腹を撫でながらセルマに言った。

 

「え?」

 セルマが困惑した顔をする。

 

 きっと私は今、意地の悪い笑顔をセルマに向けていることだろう。

 

「セルマちゃん、知ってる? あなたを見る時のリュウの目……」

 私はリュウのオムツに手を掛け、ビリっと剥ぎ取った。

 

「お母さん?」

「ほら、こんなに大きくなってる」

 

 巨大な塔がそそり立っていた。自分でもここまで大きいとは思わなかった。

 全ての栄養がココに行った? そう考えると何故か可笑しかった。

 

 私はリュウの体を持ち上げた。リュウはセルマやサヤカと同じ歳だが体は異様に小さい。

 

「お母さん、何を……」

 

 床にお尻を着けて怯えているセルマの胸にリュウを抱かせる。

「え?」

 リュウがずり落ちないようにセルマは慌ててリュウの背中に手を回す。

 

「そうそう、そのまま押さえててね」

 私はそう言いながらセルマを押して背中を床に着けさせた。

 セルマはリュウを抱えたまま仰向けになって、訳が分からないという顔をしている。

 

 私はリュウの巨大な塔を後ろから触る。

「リュウちゃんねぇ、セルマちゃんとヤリたいって。いっつもココを大きくしながらセルマちゃんを見てたのよねぇ」

 そして私はセルマの顔に視線を移す。

 

「ねぇセルマちゃん、リュウにも入れさせてあげてよ」

「お、お母さん……、なにを……、やめ、やめて……」

 

 私はセルマの脚を広げる。

 セルマはなんとか抵抗しようとして片手を床に付けて立ち上がろうとするが……。

 

「ほら、ちゃんと押さえてないとリュウちゃんが転がっていっちゃうわよ」

 ハッとしたようにセルマは両手でリュウをまた抱きしめる。

 

「そのまま動かないでね」

 私はリュウの巨塔をセルマの濡れそぼった割れ目に押し当てた。

 

 ぎゅむっ

 

「や、いや……。やめて……。お母さんやめて……」

 

 ずぶずぶずぶ

「ひゃ……ひゃう……」

 

「あらやだ、大きすぎて半分くらいしか入らないわ」

 

 セルマは泣きじゃくっていた。そんなにリュウの巨大な物が痛かったのか。

 それとも私にこんな事をされたことが悲しかったのか。

 

 

 

 私は一体何をやっているのだろう。

 何故セルマをここまでいたぶる必要があるのだろう。

 嫉妬? 誰に?

 アキラ? そんな筈は無い。

 

 結局アキラは何のことだか分からず死んでしまった。

 

 忘れたの? あなたがテツオを虐めていた時、同じクラスに私が居た事を。

 知らないでしょ? あなたと付き合ったのは私に目を向けさせて虐めを少しでも和らげさせる為だという事を。

 あんまり状況は良くはならなかったけどね。所詮子供の浅知恵。

 

 私は親の都合で転校しなくてはならなかった。

 どれだけテツオの事が心配だったか。

 ニヤケ顔のあなたにキスをされた時どれだけあなたを殺そうと思ったか。

 

 子供の頃のテツオはね、すごく明るい子だったのよ。

 いつも頭にひよこを乗っけていてね。

 ひよこはすぐに大きくなって鶏になっちゃったけど。

 鶏がテツオの肩に乗ってた時はびっくりしちゃった。

 鶏の名前は……ぴーちゃん……だったかな。

 

 なんで私がそんな事を知っているかと言うとね。

 私とテツオは従兄弟なのよ。知らなかったでしょ?

 

 私と父は母が他界してからしばらくの間、テツオの家に居候してたの。

 私が中学生の時、父が再婚する事をきっかけに家を出る事になったのだけれど。

 何度もテツオに手紙を書いたわ。返事は一度もこなかったけどね。

 

 大学でテツオと再会した時は嬉しかった。

 でもテツオの心に大きな傷がある事は見ていてすぐに分かった。

 テツオは誰とも口を聞かず、ただ窓の外を眺めていた。

 その横顔が私の心を深く突き刺した。

 

 この時思ったの。

 私のこの気持ちは同情なんかじゃないって。

 テツオの事が好きなんだって。愛しているって。

 テツオになら何をされてもいいって。

 

 でもテツオは死んじゃった。

 大きな家と莫大な財産。そして私とリュウとセルマを残して。

 

 

 セルマとの生活も落ち着いて来た頃、あなたが隣に引っ越して来た。

 あなたは可愛い娘と二人で楽しそうにしてたわね。

 

 そうね。あなたが来なければ私はセルマの幸せを祈りながら歳をとる事を選んだかもしれない。あなたが来なければね。

 

 玄関先であなたを見た瞬間、テツオの無念さが私の体中を駆け巡った。

 そうよ。テツオが死んだのは全部あなたのせいだと思ったの。

 

 あなたを殺そう。惨めで情けなくそして惨たらしく。

 あなたの仕事もやる気も、生きる気力も奪ってから家を追い出してやろう。

 そして冬の寒さの中で惨めに死んでいくがいい。

 

 

 

「お母さん……。お願い……。痛い……。痛いの……。リュウちゃんの……を抜いてぇ」

 セルマは泣きながら痛さで悶えている。

 リュウから手を離すと転がっていってしまう。

 セルマはリュウを離すことが出来ないようだ。

 

「ふふっ。リュウったら……」

 可笑しかった。だってリュウが。ふふっ。

「あはははは。リュウったら、腰振ってるじゃない。体はろくに動かせないっていうのに、ソコは動くんだ。あはははは」

 

「や、やめて……。リュウちゃん……。あっあっ……やぁ……」

 

「セルマちゃん、あなたには感謝してるわ。あなたと暮らした十年間、

とっても幸せだったわ。本当よ」

 

「や、いや……。それ以上入らないよぉ……。あっ……。あぁぁぁぁ」

 どぷん

 セルマのお腹がぷくっと膨れた。

 

「あらあら、子宮に直接注がれちゃったのかしら。ふふっ」

 

 私はぴくぴくと痙攣している二人を尻目に部屋を出た。そっとドアを閉める。

 

 私は階段を下りて冬用に買っておいた灯油を玄関に運ぶ。

 アキラくんは廊下で頭から血を流して天井を眺めている。頭には大きなガラスの灰皿が突き刺さったままだった。

 

 私はアキラくんの頭にドボドボと灯油をかけた。

 そして自分の頭にも。

 残った灯油は部屋中に撒いた。

 

 マッチで火を点けると面白いように燃え広がった。

 地獄の業火の中に飛び込んだようだった。

 

 

 

 

 

 

「な、なんじゃこりゃぁぁ」

 コウキにもらった地図の場所に来てみりゃ……。

 

 夕焼けの空にカラスが鳴いていた。北風が冷たくオレの頬を撫でる。

 しばらくの間オレは燃えカスになった二軒の家の前で佇んでいた。

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