遊Side
「ここが百花王学園……デケェ。」
定楽乃がウチに来た後、俺は定楽乃の家で使用人兼同居人として暮らす事にもなり、まさかの同居という事に驚いた。
突然の事に驚きながらも、俺としては定楽乃達に協力する事になり、桃喰 綺羅莉が生徒会長をしているこの百花王学園に転校する事になった。
「(門の前に立ってみたけど、むちゃくちゃデケェ。やっぱセレブが通う学園は普通と違うのか?)」
「あの、もしもし?」
「うん?」
声を掛けられたので後ろを振り返ると、そこには黒髪の長い女子生徒が立っていた。
「門の前に立ってどうしたのですか?」
「え?あぁ、今日転校してきたばかりで勝手が分からなくて、戸惑ってた。」
「そうだったのですか。でしたら、一緒に入りませんか?私も同じ転校生でして、これも何かの御縁ですね。」
「良いのか?んじゃ宜しく。あ、俺、明日夢 遊。」
「蛇喰 夢子です。では行きましょう。」
俺は同じ転校生の女子生徒、蛇喰 夢子と共に、百花王学園へと足を踏み入れた。
その後は夢子と同じクラスになり、同じクラスの何故か“ポチ”と呼ばれている男子生徒、鈴井 涼太からこの学園について聞いた。
「この学校ではギャンブルが横行していて、勝てば富と幸せが手に入り、負ければ地獄と恥辱が待っている。俺は、この学校のルールでギャンブルに負けて“ポチ”って呼ばれて人以下の扱いを受けてる。」
「……そうなのか。そんで?悔しくないの?勝ちたくないのか?」
「勝ちたいけど、俺はギャンブルなんて向いてないんだ。負けっぱなしで、そのせいでポチ……犬扱いでも。」
「鈴井……よし分かった!んじゃ、俺が何か昼メシ奢るよ。」
「え?何で?」
「暗い気持ちの時は腹を満たすのが良いんだ。あと、とりあえず今日だけで5000万くらい荒稼ぎしとくか。」
「え?それってどういう」
その後、俺は適当に金持ってそうなボンボンから金を得るためにギャンブルを行ったがその全てに全勝ちし、こちらをナメていた連中にはとりあえず、全額キャッシュでお金を払わせ、無ければ親の財布か銀行から抜いて持ってこいと笑顔で念押しをした。
そして、ざっと夢子と鈴井以外の2年華組の連中から総額500万程を稼ぎ、その金を持って購買の売っているものを買いに行って外で食べていた。
「いや~大量大量♪ギャンブル様様だ。」
「凄いなぁ。まさかこんなに強い人がいたなんて知らなかったよ。何でギャンブル強いの?」
「ん?博打とかギャンブルなんて運と勢いだよ。俺は今日ツイてたみたいだからなぁ。そういう日は強いんだ。」
「ますます凄いな。けど、負けた相手には容赦なかったね。親の財布か銀行から抜いて来いなんて。」
「ナメてる相手にはそれくらい言わないと、こっちがナメられるからな。」
「ナメられ無いように、強く前に出るって事か。確かにそれは大切だな。」
「そういう事。あむっ、よし!腹も満たした!金も手に入った。んじゃ、午後の授業も頑張りますか。」
「あら、元気そうね。遊。」
鈴井と一緒にクラスに戻ろうとした時、背後から聞こえてきた涼やかな女子生徒の声に立ち止まり、後ろを向く。
すると、そこには定楽乃が警戒しろと言っていた相手であり、幼い頃の友人の1人である百花王学園、生徒会長、桃喰 綺羅莉が仮面を着けた女子生徒を伴って立っていた……。
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