【エロマンガ先生】正宗、秒で出ます。〜紗霧の感覚過敏を『徹底イチャイチャ』で治そうとしたら、妹の締め付けが凄すぎて兄の理性が即死した件〜 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
過酷かつ高密度を極めた第二ラウンドの熱狂が去り、室内には穏やかな静寂が戻っていた。
汗を拭い、身なりを整えた俺——和泉正宗は、ノートとペンを手にベッドサイドのチェアーに腰を下ろし、毛布を胸元まで引き上げた和泉紗霧と向かい合っていた。
「では……これより第一ラウンドおよび第二ラウンドにおける、俺たちの愛し合いの総合評価と『感想戦』を開始する」
「ええっ!? カンソウセン……!? 兄さん、終わったあとにそんな真面目な顔で反省会するの……!?」
紗霧は顔を真っ赤にし、毛布で口元を隠しながら上目遣いで俺を睨んだ。まだ頬には甘い体熱の赤みが残っており、瞳は潤んだままだ。
「当然だ。今回の初期動作の失策、そしてその後のリカバリーはお互いの関係において極めて重要な反省点となる」
あの日、血の繋がらない妹としてこの家にやってきて、一枚の扉を隔てて孤独に引きこもっていた紗霧。「エロマンガ先生」として顔を隠しながら俺の小説に命を吹き込んでくれた日々。そして「一緒に最高の一冊を作る」という幼い頃の約束を果たし、こうして恋人同士になった俺たちだからこそ、どんな時も互いの気持ちに向き合わなければならない。
俺は少し気恥ずかしさを誤魔化しながら、淡々と最初のテーマを切り出した。
「まず、最大の問題点である第一ラウンドの『あまりに早すぎたフィニッシュ』についてだ。俺の予定では、開始から最低でも15分間は愛し合いを維持するつもりだった。しかし、実際には結合からほんの数十秒で限界を迎えた」
「うぐっ……! それ、わざわざ言葉にして掘り返さなくてもいいじゃん……!」
「反省と分析は不可欠だ。原因は、お前の体の締め付けと愛の受け止めが、俺の想定を遥かに超えて素晴らしすぎたことにある。お前の愛おしさが、俺の理性のセーフティを力任せに吹き飛ばしたんだ」
「なっ……! わたしのせいにするの!? 兄さんがわたしの体に耐えきれなかっただけでしょう!? 兄さんの根性が足りないの!」
「否定はしない。ゆえに第二ラウンドでは、事前愛撫による準備を徹底導入した。その結果、持続時間は大幅に延長され、お前を心から満足させることができた」
俺がノートに事実を整理していくと、紗霧はふいっと横を向いて、小さな声でつぶやいた。
「……でも、兄さん」
「なんだ?」
「……第二ラウンドの最後の方、兄さんも理屈っぽいこと言えなくなってたよね? 『逃がさない』とか言っちゃって、すごく激しかったし……わたしの奥を突くテンポ、途中から計算じゃなくて、ただわたしをめちゃくちゃに愛したいだけだったでしょ?」
「っ……!?」
俺のペン先が一瞬ピタリと止まった。
「それは……お前の気持ちよさそうな反応に合わせて……」
「ウソだね! 兄さん、途中から目がすっごく据わってて、わたしのこと全然逃がしてくれなかったもん! 理屈とか言ってるけど、結局兄さんもわたしに夢中になって、我慢できなくなってただけでしょ!」
「う……それは……お前の愛おしさが凄まじすぎて、俺の理性が吹き飛んで——」
「ほら! 言い訳した! 兄さんのヘタレ! でも……」
紗霧は毛布からそっと手を伸ばし、俺の膝の上に置かれた手に自分の小さな手を重ねた。
「……第二ラウンドの兄さん、すごくかっこよかったよ。わたしをちゃんと壊れるくらい愛してくれて……嬉しかった」
「紗霧……」
「だから、感想戦の結論! 第一ラウンドは兄さんの負け! 第二ラウンドは……お互い完璧に愛し合えたから、大成功! これでいいでしょ?」
俺はしばらく返出しに詰まっていたが、やがて敗北を認めるように小さく息を吐き、紗霧の手を優しく握り返した。
「……そうだな。お前の言う通りだ。これにて、反省会を終了する」
二人の間に流れる温かな空気の中で、言葉と感情のすべてが綺麗に昇華され、俺たちは深く優しい微笑みを交わし合うのだった。
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