【エロマンガ先生】正宗、秒で出ます。〜紗霧の感覚過敏を『徹底イチャイチャ』で治そうとしたら、妹の締め付けが凄すぎて兄の理性が即死した件〜 作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった
意識の境目が緩やかに溶け出していた。
二回にわたる濃密な愛し合い、そして徹底的な感想戦を経て、俺——和泉正宗と和泉紗霧の二人は、深い睡眠の海の中へと同時に沈み込んでいた。
だが、その眠りは単なる肉体の疲労回復だけではなかった。あの日、両親を失って血の繋がらない兄妹として出会った時間。部屋の扉を隔てて孤独を分け合っていた引きこもり時代。「エロマンガ先生」として顔も合わせないまま二人で小説を作り上げた日々。そして「一緒に最高の一冊を作る」という幼い頃の約束を果たし、恋人として結ばれた俺たち——。
その深く固い絆で結ばれた俺たちの意識は、睡眠という深い闇の中でも寸分の狂いもなく完全に重なり合っていた。
それは、二人の深層意識が同一の空間を共有する「奇跡のような夢」の領域だった。
——そこは、一面に広がる静寂と純白の光で満たされた非物質的な空間だった。
物理的な肉体や制約、互いを隔てる壁なんて一切存在しない。しかし、そこには確かに俺と紗霧の「心」が存在していた。
「……正宗、兄さん……?」
白光の空間の中で、紗霧の心が呼びかけてくる。紗霧の姿は繊細な光の輪郭として揺らめいていたが、その愛おしい声は俺の心に直接届いてきた。
「紗霧か。……二人で同じ夢を見ているようだな」
俺の意識もまた、紗霧のすぐ隣に存在していた。二人の間に距離なんて存在せず、心で思うだけで互いの情熱や想いが、一瞬の遅延もなく直接交わされていく。
「ふふ……夢の中でも、兄さんはすごく真面目なんだね……」
夢の中の紗霧は、少しだけ嬉しそうに微笑んだ。
現実の世界では、かつて引きこもっていた頃の恐怖や、外界に対する強い不安が常に紗霧の心を揺さぶっていた。しかし、この共有された夢の世界において、紗霧を不安にさせるものは完全にゼロだった。存在するすべての感覚は、俺という存在によって優しく包み込まれた、純度100%の愛と安心感だけだった。
「不安が何もない……。身体も……頭の中も、すごく静か……。兄さんの熱さと優しさだけが、心いっぱいに満ちてる……」
「俺がずっとお前の側にいる証拠だ。お前の心はもう、何にも脅かされることなく安らぎを感じられている」
俺の意識がそっと手を伸ばすと、夢の中で二人の光の輪郭が滑らかに重なり合った。
それは肉体的な愛し合いを超えた、純粋な心と心のレベルでの「完璧な結合」だった。
二人の心が交じり合うたび、波紋のように美しい色彩の光が空間全体へと広がっていく。俺の紡ぐ「物語の言葉」が紗霧の心へと流れ込み、紗霧の生み出す「圧倒的な絵の色彩」が俺の頭の中を鮮やかに彩っていく。言葉すら要らない、完璧な相互理解の絆。
「あぁ……兄さんの大好きな言葉たちが……わたしの中にどんどん流れ込んでくる……っ」
「お前の描く圧倒的な色彩と世界観が……俺の物語をどこまでも深く満たしていく……」
かつて過敏さに怯え、自分だけの狭い部屋に鍵をかけて閉じこもっていた少女。だが今、この夢の世界で紗霧は俺の胸の中に抱かれながら、無限の広い空へとその翼を広げていた。兄として、そして恋人としての確固たる軸を得たことで、紗霧の魂はどんな恐怖にも脅かされない絶対的な自由を手に入れたのだ。
「ねえ、兄さん……。目が覚めても……現実の世界に戻っても……わたしをずっと、こうして抱きしめていてね……?」
「約束する。お前がどんな不安に晒されようと、俺が永遠にお前を愛し、守り続ける」
二人の心の光は、まるで最初から一つの存在であったかのように強く、深く絡み合い、光の粒子となって溶け合っていった。
現実のベッドの上で、重なり合って眠る二人の身体。
窓から差し込む柔らかな朝の光が、穏やかな寝息を立てる俺と紗霧の姿を優しく照らし出していた。二人の胸の鼓動と温もりは、夢と現実の境界線を滑らかに越えて、寸分の狂いもなく完璧に重なり合い続けていた。
どこまでも静かで、どこまでも愛おしい、新しい朝が今、静かに始まろうとしていた。
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