制服資産の減価償却録 〜終わらない絶望のタイムライン〜 作:naomasa
カツ、カツ、と、冷徹な平熱感を湛えた規則正しいヒールの音が、静まり返った地下室に響き渡った。
コンクリートの床に突っ伏し、後ろ手の手首に絡みつく白濁の嫌悪感と、辛うじて中出しを免れたという惨めな安堵感の間で息を絶え絶えにさせている水野菜々美の視界に、純白の私服の裾が 滑り込んでくる。
「ずいぶんと無様な姿ね、水野巡査長」
見上げずとも分かった。そこに立っているのは、本庁の監察指導官・藤田美沙だった。彼女はまるで、出来の悪い提出書類を検収するかのような、冷酷で事務的な目線を菜々美へと見下ろしている。
「藤田……監察官……っ」
藤田は菜々美の声を無視して、小さく溜息をつき、手にしたタブレットの画面を捜査する。すると部屋の壁に掛けかられた大型モニターにとある映像が映し出される。そこに映し出されていたのは、数日前に菜々美の理性を完全に破壊した「大沢美波が顔を犯されている動画」の、デジタル・レイヤー構造の解析データだった。
「水野巡査長、情報解析のエリートを自認していたあなたなら、この数式を見れば一瞬で理解できるでしょ?」
藤田の指先が画面を滑ると、美波の顔の三次元マスクがデジタル的に剥ぎ取られていく。菜々美は信じがたいものを見るように、眼鏡を失った瞳を限界まで見開いた。
「な……に、これ……。美波、じゃ……ない……?」
「そう、あなたが美波だと思い込んでいた肉体は、別の被疑資産。刑事課主任だった、山本舞のものよ」
フェイクマスクの下から露わになったのは、激務の中で菜々美もその背中を追いかけていた、気高き先輩刑事・山本舞の素顔だった。要は巧妙なディープフェイク映像であり、山本舞の動画に美波の顔を重ね合わせただけのもの。しかしながら美波の顔を剥ぎ取られたその知的な横顔もまた、映像の中の美波と全く同じように、男たちの粗暴な指で髪を鷲掴みにされ、涙と精液でドロドロに汚され、人間の尊厳を完全に擦り潰されていた。親友を救いに来たはずの菜々美の目の前に提示されたのは、尊敬する先輩までもがすでにこの組織の深い底で、ただのゴミ箱として消費し尽くされているという冷酷な二重の絶望だった。
「さらに言えば、あなたが縋り付いていたあの『LIVE』の点滅。あれも、あなたの並外れた情報分析知性を逆算して仕込んだ、ただのタイマーよ」
藤田の冷淡な声が、凍りついた室内に響く。
「今すぐ行動しなければ親友が完全に壊される――。そう思い込ませて、サイズの不一致や縫製の差異といった細かなノイズからあなたの目を完全に逸らし、今この瞬間に、この旧資材管理室へノータイムで飛び込ませるための、完璧な招待状。客観的事実にしか縋れないあなたの優れた頭脳が 、一番都合よく踊ってくれたわね」
「あ、あああ……っ! 嘘よ、そんな……最初から……っ!」
菜々美の頭脳が、内側から激しく過熱し、論理崩壊の音を立て始める。自分が信じ、自らの知性で勝ち取ったと過信していた防壁のすべてが、最初から自分をこの檻に呼び寄せるために黒幕側に消費されていたという逃げ場のない現実。
けれど、藤田の冷徹な指摘はまだ終わらない。
「それから、あなたが仕掛けた、本庁サーバーからのログ自動退避プログラム。あれも本当に優秀な触手だったわ。でも……あなたがここで『行方不明』として処理されたら、あの時限パッチはどう動くかしら?」
菜々美の顔から、完全に血の気が引いた。床の冷たさすら忘れるほどの戦慄が全身を駆け巡る。
彼女が設定したプログラムは、本人が一定時間アクセスをしない場合、自動的にサイバー犯罪対策課の同僚・長谷川千尋のローカル端末へ「不審ログの断片」をSOSとして転送する仕組みになっていた。
「優秀なあなたが自ら組み上げた、最高に甘美な『撒き餌』ね。あなたがここで時間を稼げば稼ぐほど、次あの扉を開けてこのマットに組み伏せられるのは、さあ誰なのかしら…?」
「やめて……とめてっ! プログラムを解除するから……っ! 千尋は、千尋だけは巻き込まないでぇっ!!」
自己正当化のベールを完全に引き剥がされ、知性が凶器となって自身の脳を突き刺す。菜々美の瞳から、エリートとしての光が急速に混濁していく。
菜々美の瞳から、エリートとしての光が急速に混濁していく。その悲痛な懇願を藤田は無視し 、振り返って合図を送ると、部屋の最奥にある扉が開き、先ほどの無口な男とは異なる、複数の薄汚れた反社の男たちが静かに入室してきた。男たちの手には、衣服を乱暴に脱ぎ捨てる無機質な音が握られている。
一人の男が、菜々美に近寄り、散らばった黒髪を力任せに後ろへと引っ張り上げた。手首を後ろ手手錠で固定されたままの菜々美は、強引に上体を反らされ、跪かされる。
「先輩たちの二の舞になりたくないだろ? それに、地上の同僚を今すぐここに呼びたくないなら……」
「……意味は、分かるよな? 巡査長殿」
「ん、あ……っ、嫌……っ、いやぁっ!」
「じゃあ…今すぐ長谷川巡査長の端末のタイマーを起動させてあげましょうか…?」
藤田の冷淡な宣告が、菜々美の最後の抵抗の意思をへし折った。無実の千尋を身代わりにすることはできない。その歪んだ正義感という首輪が、菜々美の唇を、自発的に男の醜悪な肉棒へと向かわせた。
「んぐぅっ……! んんっ、ごふっ……っ!!」
有無を言わさぬ菜々美への凌辱が開始された。まずは人間としてのアイデンティティが集約された顔面を、ただの白濁液を受領するための受け皿として消費していく。喉の最奥まで容赦なく突き込まれる肉棒の質量に、菜々美の眼鏡を失った瞳から、涙と涎がボロボロと溢れ出る。
「いいザマね。苦痛で目を閉じているのは、視覚情報を遮断して、最奥の快感だけを脳で一ミリの狂いもなく味わい尽くすためかしら? その涙も、脳が快楽を処理しきれずに流れる、ただの『脳の涎』ね」
藤田の歪曲した理論が耳元で囁かれる中、菜々美の頭髪は別の男の手によって再び掴まれ、今度はプレイマットの上へと強引に押し倒された。
菜々美の顔と口への処理が継続されると同時に、切り裂かれたタイトスカートの隙間から、別の男の凶器が、菜々美の下半身のデリケートな粘膜へと容赦なくねじ込まれた。
「ひ、あぅ……っ! んぐぅ、んんんっ――っ!?」
前後、そして顔面を同時に蹂躙される圧倒的な情報量の暴力。複数の男たちによる、組織的な連係プレー。男たちの荒い息遣いと、乱暴で容赦のない腰使いが菜々美の肉体を激しく打ち据え、菜々美の自律神経は激しい摩擦熱によって瞬時にショートを起こす。脳の拒絶を無視して、肉体が反応を示していく。
菜々美の想像を絶する凌辱が継続していく中、最深部の子宮へ向かって、男の腰使いが狂暴なまでの速度へと達した。射精の激しい脈動が、膣内の粘膜を通じて菜々美の脳へとダイレクトに伝わる。
(嫌……! お願い、出す、出さないでぇっ――!!)
声にならない拒絶の叫びは、口内を塞ぐ別の男の肉棒によって虚しく押し潰された。
直後――ドクドクと、熱く不浄な精液の塊が、菜々美が最も恐れていた膣の奥、その子宮の粘膜へと、ダイレクトに、大量に流し込まれた。
「んんーーーーっっ!!! ああああ………っ!!」
膣内射精。
一人の女としての境界線を完全に踏み越えられ、体内の最深部に見ず知らずの男の精液を貯留させられたという事実。その絶望的な衝撃に、菜々美の身体が弓なりに激しく痙攣した。
しかし、悪夢はそれだけでは終わらなかった。
「よし、次は俺の番だ」
最奥に不浄な白濁を溢れさせたままの菜々美の身体から、一人の男が離れた瞬間、待機していた二人目の男が、何のためらいもなく、そのドロドロに汚された膣内へと再び自身のモノを突き入れた。
「あぐっ……! あ、ああ……嘘、嘘でしょ……っ!?」
間髪を入れずに開始される、二人目の執拗なピストン運動。膣内の奥に溜まった最初の男の精液が、往復する肉の衝撃によってストッキングの繊維や裂けたタイトスカートの裏地へと溢れ出していく。さらに三人目の男が、菜々美の顔面に、白濁で汚れた頬へ、新たな精液を浴びせようと迫ってくる。
(ドクッ、ドクッ…!)
菜々美の中へ、顔へ。男のモノから吐き出される精液が襲い掛かる。
終わらない、絶望の周回ループ。
「ハハッ、この女、中がキツくて最高に搾り取りやすいぜ!」
「どんどん流し込め! 中が溢れるまで出してやる!」
男たちの卑俗な罵声と、肉体が衝突する粘着質な環境音が、防音壁に囲まれた密室の中で何度も反響し、菜々美の聴覚を、理性を、完全にすり潰していく。
膣内を、口腔を、皮膚を、あらゆる多様な他者の精液によって侵食され、累積汚染度の数値が無機質に積み上がっていく中、菜々美は後ろ手の手錠で縛られたまま、激しい蹂躙の衝撃に身体を無残に揺らされ続けていた。
涙と涎、そして男たちの白濁液で顔面を完全にドロドロに汚されながら、ただ終わりのない悪夢の濁流の中で、息も絶え絶えにその知性を摩耗させ続けている。
魂が完全消灯へと向かう凄惨な凌辱劇は、暗転していく地下室の底で、終わることなく続けられている。