制服資産の減価償却録 〜終わらない絶望のタイムライン〜 作:naomasa
外部回線の強制切断を示す非情なシステム警告が、マルチモニターの右下に滑り込んできた。
【外部回線強制切断。本端末は孤立状態です】
その無機質な文字を目にした瞬間、長谷川千尋の、涙に濡れた瞳が、別の戦慄によって見開かれた。
背後の大型サーバーラック一帯から、鼓膜を鋭く刺すような「ビーーーー」という高音の警告アラート音が鳴り響く。先ほどまで規則正しく整然と並んでいた緑色の通信LEDランプが一斉に、警告を示す「赤色」へと変色し、薄暗い室内の中で激しく明滅を始めたのだ。
「え……? うそ……遮断、された……っ?」
千尋の優秀な頭脳が、その物質的なファクトから瞬時に最悪の因果律を導き出す。データが漏洩したのではない。このログの断片そのものが、情報分析の知性に縋る獲物をここまでおびき寄せるための、冷徹に計算された「撒き餌」だったのだ。客観的な証拠にしか縋れないエリートの行動理論を逆算し、確実にこの密室へ飛び込ませるための、完璧な蜘蛛の巣。
ガチリ。
背後で、サーバー管理室の強固な防音扉が、外側から電子ロックによって完全に施錠される物質的な音が響いた。世界から完全に切り離され、叫び声すら厚い防音壁に吸い込まれる密室の完成。直後、施錠を解除して入室してきたのは、監察指導官の藤田美沙だった。冷徹なヒール音がコンクリートの床に規則正しく響く。彼女の後ろには、衣服を雑に着崩した、複数の薄汚れた反社の男たちが獣のような卑俗な気配を湛えて従っていた。
「……見事な手際ね、長谷川巡査」
藤田の声は、どこまでも平熱だった。怒りも愉悦もなく、ただ出来の悪い提出書類を検収するかのような事務的なトーンが、室内の雑音に混ざる。
「水野巡査長が遺した暗号をここまで早く突き崩すなんて。でも…哀れね。あなたがその優れた知性で更新ボタンを押した瞬間、すべての通信は私たちのコンソールへ手繰り寄せられるよう設計されていたのよ」
「藤田……監察官……。あなた、たちが、美波を…山本先輩を……菜々美に、あんな事を……っ」
千尋は恐怖に全身の細胞を強張らせながらも、デスクの上のキーボードに添えた右手の指先を、周囲に誤認させるよう微かに動かしていた。解析が完全に終了したマルチモニターの画面上には、すでに地下の組織の全容を示すマスターログが抽出され、あとは外部への「転送実行」のボタンを一つ押し下げるだけの状態まで、彼女の知能が自動的に処理を完了させていたのだ。
藤田は千尋の悲痛な問いかけを完全に無視し、手元のタブレットに視線を落としたまま、従えていた男たちへ向かって、冷酷に顎をわずかにしゃくった。言葉による命令すら不要な、機械的な合図。それだけで、男たちの肉体が獰猛に駆動する。
「嫌、来ないで……っ、やめてぇっ!」
男たちの粗暴な手が、華奢な内勤体型である千尋の身体を一斉に捉えた。ドサリと、冷たいデスクの上へと力づくでねじ伏せられる。
「動くんじゃねえよ、大人しくしろ!」
「ひっ、離して! 私に 触らないでぇっ!」
格闘スキルを一切持たない完全な非戦闘員の千尋は、物理的な抵抗など一ミリも想定する必要のない、あまりにも容易く処理できる「無力な個体」として完全に舐めきられていた。手錠をかける手間でさえ省かれ、ただの排泄受け皿として強引に組み伏せられる圧倒的な見下し。千尋の優れた頭脳は、自らの背中にのしかかる男の体重を「約80キログラムの肉体的質量による骨盤の完全固定」と瞬時に解析してしまい、その絶対的な筋肉の格差に絶望する。
衣服の擦れる音が虚しく響くなか、男たちは千尋の事務用のカーディガンを乱暴に掴み、左右へ引き剥ぐようにして剥ぎ取っていった。続いて、カッターシャツのボタンが、男たちの太い指先によってビリビリと強引に引き破られていく。繊維が引き千切れる乾いた音とともに、国家権威の象徴である内勤服が、単なる破れ布へと物質的に格下げされていく。
「いやぁっ! 破らないで、見ないでぇっ!」
千尋が悲鳴を上げるなか、引き裂かれたシャツの隙間から、彼女の最大の身体的特徴である豊かな双丘が、薄いブラジャーの布地を押し潰すようにして露わになった。27歳の内勤女性としての慎ましやかな生活には不釣り合いなほどの、B88・Eカップという圧倒的な質量を持つ肉の果実。それが、コンソールの冷たいスチール面に押し潰され、歪に形を変えながら、男たちの下卑た視線に晒される。まだ胸そのものへの直接的な処理は始まっていないというのに、そのあまりの大きさゆえに男たちの呼吸が一段と荒くなり、獣のような欲望の熱気が千尋のうなじを焼いた。
タイトスカートが背後から強引に捲り上げられ、ストッキングごとショーツが容赦なく引き裂かれた。
「やだ……! 何するの……っ、はなして、触らないでぇっ!!」
千尋はデスクに顔を押し付けられながらも、必死に腰を左右に振り、脚を閉じて抵抗しようとした。しかし、男の太い膝が千尋の膝裏を蹴るようにして割り込み、細い両太ももを力づくで左右へ大きく引き割る。
「うそ……っ、やめて、入らない、入らないからぁっ!」
全く準備のされていない、完全に乾いたデリケートな粘膜。そこへ男の粗暴な質量が、潤滑もなしに先端を強引に押し当て、力任せに押し込もうとする。ギチ、ギチチ……ッ。物理的な摩擦と、千尋の肉体が拒絶する狭窄の圧力が正面から衝突し、挿入は一瞬だけ手間取った。皮膚が限界まで引き伸ばされ、裂けるような激しい痛みが千尋の股間を襲い、彼女は涙を溢れさせて絶叫した。
「あ、痛いっ! 痛いぃぃっ! 無理よ…壊れちゃう、やめてぇっ!」
男は千尋の悲鳴など意に介さず、さらに自身の骨盤に獰猛な力を込め、狭い膣内を強引に、肉を引き裂くようにして最奥まで一気に突き貫いた。
ドスッ!!!
「あぐぅーーーーーっっっ!!!???」
何の準備もないデリケートな粘膜を強引に貫通された激痛と衝撃が骨盤を突き抜け、千尋の身体が大きく弓なりに跳ね上がる。グズ、ブチュチ、と、乾いた粘膜が強引に押し広げられ、僅かな裂傷から滲み出た体液が擦れる生々しい摩擦音が、サーバー室の静寂を無惨に切り裂いていく。背後から加わる男の粗暴な質量と、狂暴な往復運動。
バチンッ、バチンッ、バチンッ!!!
肉体と肉体が激しく衝突する、単調で暴力的な皮膚の接触音が室内に反響する。その凄まじい衝撃が加わるたびに、千尋の上半身はコンソールデスクへと無残に叩きつけられ、机上のキーボードや書類が派手に散らばる。衝撃のたびに、押し潰されたEカップの豊満な胸がデスクの上で無様に揺れ、摩擦で擦れる皮膚の痛みが千尋の理性を強引に剥ぎ取っていく。
「ひぁっ、あ、あぐっ……ううぅ……っ!! やめて……そんなに、激しく……っ、中が、壊れちゃう、ぬ、抜いてぇ……っ!!」
だが、千尋の知性は、その極限の苦痛と恥辱の最中にあっても、完全に消灯してはいなかった。デスクへと顔面を押し付けられ、涙と涎で汚れていく視界の先、ちょうど自身の右腕が、コンソールの側面に差し込まれた物理USBメモリのポート付近に押し付けられる形になっていたのだ。
(美月……! 井上、美月巡査……! あの子なら……あの子の正義感と、あの反骨心なら……このデータさえあれば、絶対に、この蜘蛛の巣を力ずくでぶち壊してくれる……! お願い、美月……私を、みんなを助けて……っ!!)
ハッキングスキルや高度な情報解析能力を持たない、刑事課の後輩・井上美月。けれど、藁にも縋るような悲痛な想いで、千尋はその美徳を唯一の燃料として脳細胞を過熱させた。美月が端末に差し込んだ瞬間に、パスワードや暗号化の壁に阻まれることなく、一瞬で真実を完全看破できるよう、あえてセキュリティを全解除する最後の配慮。そのような千尋の想いの最中にも、背後の男の動きは止まらない。
ビチャッ、クチュ、ジュブブッ!
激しいピストン運動が繰り返されるにつれ、千尋の肉体は暴力によって強引に開発され、秘部が熱を帯びていく。その背徳的な身体の反応を、彼女の優秀な頭脳はセルフ解析させられてしまう。
「んあぁっ、んんーっ! く、悔しい……っ、こんな、犯されて……っ、わた、私は、警察官、なのに……っ!」
背後から腰を激しく打ち付けられ、粘液が泡立つ不快な環境音が室内に反響するたび、全身の骨格がバラバラになるような衝撃が走る。画面を見ることも、キーボードを打つことも到底不可能な暴力的ピストンのなか、千尋はサイバー課として骨の髄まで叩き込まれたブラインドタッチの皮膚記憶だけを頼りに、必死に右手の指先を動かした。
デスクの影、僅かな隙間に触れたプラスチックの質感。千尋は奥歯をガチガチと震わせ、激痛と身体を襲う奇妙な悪寒に耐えながら、指先の皮膚感覚だけでコンソール上の「実行」の物理レバーを、執念で一回だけ、深く押し下げた。ピピッ、という、冷却ファンのノイズに紛れるほどの小さな電子音。それは、千尋が命を懸けて仕込んだ、美月へ繋ぐバトンの転送完了の合図だった。直後、背後の男の往復運動が限界突破の速度へと達し、最最深部密着にともなう生理的律動――射精の激しい脈動が、千尋の体内の薄い粘膜を通じてダイレクトに脳へと強制受信されようとしている。
「嫌……! 嘘、出さないで、中には、中にだけは、出さないでぇぇっ――!!」
千尋の願いもむなしく、膣の最奥では男の脈動を受信し始める。
ドクドクッ! ドクドクドクッ!!!
「あ、ああ、あぁぁーーーーっっ!!!??? 、な、中に……出されて…っっ!!」
最初の膣内射精。一滴の容赦もなく、大量の熱い不浄な精液が子宮の入り口へとダイレクトに流し込まれていく。現役の警察官としての誇りも、一人の女性としての境界線も、すべてが底辺の男の精液によって内側からドロドロに満たされ、汚損されていくという圧倒的な心理的屈辱。体内の最最深部に異物が滞留し、内圧を高めていく生々しい流動感を感知させられ、千尋の身体は拒絶の末に、激しく身悶えした。
「ううっ、あ、……な、中が、男の、精液で……満たされて、いく……っ、嫌ぁ……っ!」
だが、男が自らの肉棒を乱暴を引き抜く。その際に千尋の身体が床へと乱暴に突き落とされるが、その最後の衝撃の勢いを利用して――千尋はポートから物理USBメモリを指先で弾き飛ばした。
小さな金属が、放物線を描いて飛ぶ。それは完璧に計算された角度のまま、壁の換気口の、わずかな隙間へと、音もなく滑り込んでいった。
「はぁ、はぁ、はぁ……っ」
コンクリートの冷たい床に這いつくばり、引き裂かれたシャツの隙間から、押し潰され赤くなったEカップの胸元を露出させたまま、浅い呼吸を繰り返す千尋。
美月へと託された、命懸けのメッセージ。それだけは、暗闇の底へと確実に滑り込んだ。千尋の瞳には、外部回線を遮断されたマルチモニターの赤い警告の点滅だけが、冷酷に焼き付いていた。
(……やった。繋いだ、よね……。美月、気づいて……お願い……)
自らの機転と執念によって、完璧な形で証拠を外部へ遺すことができた。その事実に対する、微かな、本当に微かな安堵が千尋の胸を満たした。これで自分の役割は終わった。あとは美月がこの不条理な蜘蛛の巣を暴き、自分を、そして美波や菜々美を救い出してくれるはずだ。そう信じることで、彼女は心の均衡を辛うじて保とうとした。しかし、そのささやかな一安心は、あまりにも残酷な「現実の重み」によって、徹底的に踏みつぶされることになる。
「おい、一発入れただけで満足してんじゃねえよ。次、俺の番な」
「へへ、内勤の割にいい身体してんな。特にこの胸、上から揉みしだきながら後ろから突いたら最高だろ」
床に倒れ伏す千尋の視界に、次のおぞましい肉棒をぶら下げた別の男たちの足元が映り込む。
ドサリ、と再び髪を掴み上げられ、床の上で無理やり四つん這いの姿勢に固定された瞬間、千尋の優秀な知性は、自らが置かれた状況の「冷徹な物理ファクト」を否応なしに逆算してしまった。
(あ……あ、違う……。美月にデータを託せたからって……私の『今』が、終わるわけじゃないんだ……)
USBを投げ飛ばしたことは、サスペンスの結末ではない。ただの通過点に過ぎない。美月がそのデータに気づき、解析し、本庁の闇を暴いてここまで助けに来てくれるまでに、一体どれだけの「時間」がかかるのか。数日か、数週間か。それとも、もっとそれ以上か。そして、その救出が訪れるまでの間、この外部から完全に通信を遮断された密室で、自分という肉体が「何回」男たちの欲望を処理させられるのか。彼女の高知能な脳は、一瞬にしてその非情な数式を弾き出してしまった。
(一時間あたりに……。それが二十四時間、何日も続くとしたら……私は……?)
たった1回の膣内射精だけで、下半身の奥底はすでに熱く不快な液体で満たされ、感覚が麻痺し始めている。今まさに自分が「警察官」から「底辺の男たちの便器」へと強制的に書き換えられている動かぬ証拠だった。
「いや……嫌、嫌ぁっ! 助けて、美月、誰か……っ!」
どれほど気高く、命懸けのバトンを繋ごうとも、今ここにある自らの肉体は、ただの「射精の的」として無慈悲に消費され続ける。自分が今、底辺の男の性欲によって、その大きな胸を揺らされ、最奥を蹂躙されているという事実からは、一秒たりとも逃れることはできない。知性が鮮明であればあるほど、これから自分に刻まれるであろう無数の「汚損」が脳内を高解像度で過熱させ、千尋の精神を内側から凄惨に削り取っていった。
「無駄に動くなって。ほら、もっと腰を高く上げろよ、長谷川巡査長殿?」
背後から迫る、2人目の男の容赦のない熱量。千尋の生の悲鳴は、サーバーラックの冷却ファンが響かせる重低音のノイズの中へと、再び無残に掻き消されていった。