※この作品はR-18です。

女三人寄れば、いやらしい   作:ハヤ0313

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三人

 

 

 

 詠子(えいこ)は呆れかえっていた。

 美香(みか)は呆れかえっていた。

 椎奈(しいな)はドヤ散らかしていた。

 

 

 

 

 

 学校が休みの週末。帰宅部以外すら三年生は部活引退済み。宿題などやっている暇があるなら受験勉強。だがそもそも外出する習慣はほとんど無い。つまり引き籠もりになるのは自明の理。

 だからこそ、三軒隣り合った幼馴染達が真ん中の家、美香の家に集まるのが定番であった。

 

 急激に気温が上昇し始めた初夏。

 三人とも受験勉強が本格化してきて、なおかつそろそろ進路を定めなければならない頃合。

 

 ……なのだが、詠子と美香はひたすら冷ややかな視線を椎奈に向けていた。

 

 

 

 詠子。

 見た目詐欺(金髪褐色初心ギャル)系オナニストその一。

 暖かくなってきた影響か思う存分に肌を出せると最近喜んでおり、オフショルTシャツにデニムミニと、なんとまぁ小麦色が眩しい。

 この間、椎奈を犯した。無論、美香には秘密にしてある。

 

 

 

 美香。

 見た目詐欺(アナル好き普通っ子)系オナニストその二。

 暖かいというか暑い一歩手前、エアコンをつけるには微妙な気温。それ故に少しでも涼しくなろうと、タンクトップにハーフパンツといった部屋着まる出しの格好。

 この間、椎奈から犯された。無論、詠子には秘密にしてある。

 

 

 

 椎奈。

 見た目詐欺(性欲魔人清楚美少女)系オナニストその三。

 ノースリーブワンピース。

 この間、犯されたり犯したりホクホクである。

 

 

 

「ふんす」

 

 そんな視線を一身に受け、椎奈はドヤ顔をかましていた。

 

「バカじゃねーの?」

「剥がせバカ」

 

 なので詠子と美香はついにツッコミをいれた。

 というか今までずっとツッコみたくてうずうずしていた。

 

 ……なにせ椎奈、美香の部屋に入ってくるなりウッキウキで入口に、

 

『セックスしないと出られない部屋』

 

 と書かれた張り紙を、バーン!と貼り付けたのである。

 

「セックスしよ」

 

 そしてコレである。二人のツッコミを物ともしていない。

 

「ここはこれからそういう部屋」

 

 そして背後をビシッと指差す椎奈。

 つまりそれは、生きて帰さないという意思表示に他ならない。

 

「勝手に人んちをいかがわしい部屋にするんじゃない」

 

 が、部屋主が至極真っ当なツッコミをいれた。そりゃそうである。

 そもそも椎奈をねじ伏せれば自由に出入り出来る。ちなみに椎奈はへなちょこである。

 

「オナニー談義とか毎日いかがわしいことしてるのに?」

「うっさいなー」

 

 が、なんとも痛いところを突かれた。

 そう。この部屋は座談会のメイン会場であり、美香の自室であるが故のオナニー会場である。

 よって、いかがわしい爆心地であるのは否めなかった。

 

「しかもこの間セッ」

「しいいいいいなああああああああ? ちょおおっと黙ろっかあああああ?」

 

 しかも無動作で爆弾が落とされた。

 

「え、なに」

 

 無論、美香の急激な反応に詠子はキョトンとする。

 

「なんでもない」

「いやなんでもなくないだろ……」

「なんでもないったら」

「えぇぇ……?」

 

 無論、美香は頑なに何も無かったと主張する。

 

「いやだって……どう考えたってセックスって言いかけ……」

 

 そして無論、

 

「……え、この間セックスしたの?」

 

 正答に辿り着いた。頭が良いのも考え物である。

 

「……え、しかもその反応、もしかして、美香がシたんじゃなくて、サれたの?」

 

 そして、超正答を導き出した。頭が良いのも超考え物である。

 

「…………」

「……マジ?」

 

 無論、美香は無言。

 今日は天気が良いなーとか考えている。

 

「サれたっておま……あたしでさえなんでもない」

「あたしでさえって何⁉︎」

「ナンデモナイ」

 

 そして詠子は墓穴を掘った。

 

「詠子あんたまさか……ヤった⁉︎」

 

 なので、当然の如く追求された。

 

「う、うん」

「マジか」

 

 ので、隠しても仕方ないと判断した詠子は素直に頷いた。

 

「詠子からセックスしてもらったし、美香とセックスした」

「言いやがったし」

「言いおったこの女」

 

 そして全てを元凶がぶち壊した。隠すという概念が無いらしい。

 

「だから今度は3Pしたい」

「欲の塊か……?」

「とどまる事を知って?」

 

 あまりのマイペース度合いに詠子と美香は震え上がる。

 故に、椎奈は構わず続ける。

 

「……だって、結局返事もらってない」

「む」

「う」

 

 だがその続けられた言葉は思いのほか強烈だった。

 そう。椎奈は例の告白の時と、セックスの時、二度にわたりそれぞれに告白している。

 しかし二人はそれに対しなぁなぁでやり過ごし、セックスするだけして何も返していない。

 そしてこの反応。

 二人は忘れていたわけではないのである。

 単にその現実から、椎奈の告白から逃げていただけなのである。

 

「だからせめて3Pして」

「……ぅ」

「ぁー……」

 

 故に、そう迫られると非常に弱い。

 いつもの何を考えているのか分からない感情に乏しい表情が、心なしか寂しげな表情に見えてきてしまう。

 椎奈の背後にある、セックスしないと出られない部屋、という文字がやたら気になってくる。

 だからせめて、という言葉が非常に切なく聞こえてしまう。

 

 目配せし合う詠子と美香。

 一瞬の内に圧縮言語が飛び交う。

 視線が相手と椎奈の間を往復する。

 

 だから、溜息を吐いたのは同時だった。

 

 

 

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