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ヨミハラの闇の宮殿、深部。「最深部には魔界と繋がる門がある」という噂は嘘では無いと言わんばかりに、今紫が捕らわれている部屋には濃い瘴気が満ち溢れていた。通常の女性ならものの数秒で発狂しかねないほどの、女を乱れさせる空気。対魔忍として鍛え上げられた、持ち前の精神力でどうにかそれをこらえつつも、彼女の顔には焦燥が浮かんでいた。
無理もないだろう。この部屋の床は既に異形化し、触手を敷き詰めたような肉の床となっていたのだ。壁も同様に触手がひしめく肉壁となっており、今紫はその触手に身体を締め上げられ、床に寝転がされていた。
「やっ……やめろ……桐生……!」
そして彼女を焦らせている最大の理由。それが、今その口から述べられた男だった。かつて紫に捕らえられ、態度に問題は大有りではあったものの対魔忍達に協力していた魔科医、桐生佐馬斗。紫に歪んだ一方的な思いを募らせつつも、彼女の力の前で彼は一応は従順であり、どこかで一線を引いていた。
「フハハハハハ! そんな姿で強がっても普段の凄みはまるでないな! それともそうやって俺の嗜虐心を煽ってくるという、愛する俺に対する粋な心遣いというものか!?」
だが今の桐生はまるで態度が違った。これまで以上に高圧的で、そして愉快そうであった。
言い返したくとも、紫にはそれができなかった。触手に戒められ、さらには投薬によって普段の力の何割も出せないこの状況では、「凄みがない」という桐生の言葉も的を射ているというものだろう。余裕すら感じられる白衣の男の態度に嫌な予感を覚えつつ、紫は思考をめぐらせる。
(こいつ……これまでと何かが違う……! 私が気を失う直前に見た、確かこいつの姉と言ったあの女……。あいつが、桐生になにかをしたのでは……)
頭の中をいじる、などということも言っていたと思い出す。桐生は口も性格も最悪だが、魔界医療技術に精通した腕だけは本物だった。紫自身、彼から最低限の技術を教えてもらってもいる。そんな男の姉となれば、同様に腕の立つ魔科医と推測するのは容易であった。
「さて……普段から俺のことを相手にしてくれなかった分のツケ、そろそろ払ってもらうとしようか。ああ、わざわざお前に俺の技術を教えてもやったんだ、その分の授業料もまだだったな。それから対魔忍連中を言われるがままに治してやったという分も未払いだ。……全部まとめて、これから一生俺のメス豚奴隷として無限に種付けセックスアーンド愛しの子を孕んで出産ということで完済にしてやろう! どうだ、俺は心が広いだろう!」
「何がだ! 馬鹿なことを言ってないで拘束を解け! 今なら半殺しで済ませてやる!」
「ハーッハッハ! 確かにお前の半殺しというのもすばらしい愛情表現だとは思うがな。しかし今の俺はお前をぶち犯すことを望んでいるのだよ! じっくりとお前を犯すのはいつ以来だったかな……? 俺がお前を捕まえたとき以来か? あの時のお前と来たら『アナルジャンキーはいやあ!』なんてかわいい声で泣いてくれたものだったな!」
「だ、黙れえ!」
過去の恥ずかしい記憶を呼び起こされ、紫の顔が赤く染まる。普段の癖から力尽くで触手を引きちぎろうとするも、やはりそれは叶わなかった。
「無駄だ、無駄無駄! 今のお前は非力なメス豚に過ぎん。そう、俺に犯されるのを待つだけのメス豚だ!」
「ぐっ……くぅっ……!」
悔しそうに唇を噛み締めた紫をサディスティックな視線で見下ろし、桐生はなおも顔を悦びに染める。そして白衣の下から人間には本来あるまじき、触手が鎌首をもたげていた。彼が「フレッシュ・ゴーレム」と呼ばれるが由縁。一度紫に殺されてから妖魔の死肉を用いて肉体を維持しているために、肉体は実質不死身であり、さらにこのように触手を生み出す、などと言う芸当も可能となっているのだ。
「ククク……。それじゃあ久しぶりにお前を味わうとしよう……」
「ま、待て桐生! お前はこれまでずっと私達に協力してくれたじゃないか!」
「仕方なく、だ。可能ならさっさとお前を犯しつくして俺専用の性欲処理便器にしたいところだった」
「この……!」
危うくいつものように罵声を浴びせかけ、紫はどうにかそれを自制した。確かに桐生は頭の中をいじられるなり、何かをされたかもしれない。だとしても、悔しいが今はこの男の、残されているかわからない良心に頼るより他に手段がないということも、対魔忍の参謀役である紫にはよくわかっていた。
「……桐生、お前の言いたいことはわかる。だが……この状況、今お前の力が必要なんだ……! 私を解放してくれ。そして私同様に捕らわれたアサギ様やさくら達を救い出せたなら……。お、お前の要求を……のんでやる……! なんなら、色をつけてもいい……! どうだ、悪い話ではないだろう?」
「ほほう! あの紫が俺に頭を下げるというわけか! これは無下にはできん、考えざるを得ないわけだが……。今お前がすべきことは『命令』でも『取引』でもなく、『お願い』ではないかな、紫君? どうもまだ上から目線に思えてならないのだが?」
「ぐ、うぅ……」
プライドの高い紫はその先を言いよどんだ。桐生の言いたいことはわかる。しかしいくらこの男頼みであるとはいえ、最低な男であるこの魔科医にへりくだって懇願するなど、本来なら御免被りたかった。
そのことを見越しているのだろう。桐生は悠々とした様子で眼鏡をクイッと上げ、さらに紫へと言葉を重ねる。
「さあて、どうしたのかな、マイハニー? この俺に頼みたいことがあるなら、はっきりと言ってくれたまえ。なんといっても俺とお前の仲だ、隠し事も遠慮もする必要は無いぞ?」
「き……桐生……」
「はいはい、何かな?」
ニヤニヤと下卑た笑みを浮かべながら、桐生は紫を見下ろしていた。得意げなその表情に紫はますます苛立ちを覚えるが、機嫌を損ねてしまっては元も子もないと、グッとその心を押し殺す。
(い、今は耐えるんだ……! 理不尽な分は、あとでこいつをぶっ飛ばして憂さを晴らしてやる……! 従順な態度を示して気分を良くさせれば、私の頼みぐらい聞いてくれるはずだ……)
気持ちをまとめ、紫は懸命に表情を作り、色っぽく上目遣いで桐生を見つめる。
「もし助かったなら……あとで……お、お前の好きなようにしていい……。だから……頼む……力を貸してくれ……!」
「おおっと、俺の好きなようにしていいときたか! ならば三日三晩の俺との種付けセックスやら感度改造してのイカせっぱなしプレイなんてのも引き受けてくれるということかな?」
「なっ……!? そ、そんなこと……!」
反射的に否定しかけて、危うく口を噤む。
(た、耐えろ……! 口約束だ……いくらでもしてやればいい……!)
自分自身にそう言い聞かせ、ゆっくりと首を縦に振った。
「あくまで私の頼みが聞き届けられたら……聞いてやる……!」
「そうかそうか。つまり今この場でお前の拘束を解き、共に連れて来られたアサギやらさくらやらを助け出し、ここを抜け出したら俺の言うとおりになるというわけか」
「ああ……! だからどうか……頼む……!」
ふむ、と桐生は手を顎に挙げて考え込んだ様子だった。が、それも一瞬のこと。
「……ダメだ」
愉悦に満ちた表情と共に、さも当然と言わんばかりの声色で答えは返って来た。
「なっ……!? なぜだ!」
「考えてもみろ。ここはヨミハラ、それももっとも危険な場所である闇の宮殿の、さらに深部にあたる場所だ。ここからお前1人を連れて脱出、というだけでも困難を極めるというのに、さらにアサギとさくらだ? どこにいるかわからんそいつらを探すなど到底不可能だということぐらい、対魔忍の参謀と言われているお前ならすぐわかるだろうに」
「し、しかし……!」
「それに、だな。紫よ」
ずいっと桐生の顔が、動けない紫へと近づけられる。
「俺が約束を守ったとして、お前が守るという保証も無い。所詮口約束だ、ある程度は守っても適当なところで反故にしよう、なんてことを考えてはいないだろうな?」
「そ、それは……!」
「あ、その顔、やっぱり考えていたな。まったく持って許せん、俺を口車に乗せていいように扱おうという、これまでと同じ方法だ。その考え方は実に御しがたい」
「約束は守る……! 必ずだ! だから……!」
「そもそもそんなしちめんどくさいことをしなくてもだな……」
近づけられたままだった顔がニイッと不気味な笑みを作る。
「……投薬によって力が出せず、さらに触手に捕らわれのお前が俺の目の前にいるわけだ。お前を犯すなら、今この場、この瞬間の方が随分と楽だとは思わないか?」
「なっ……! 貴様……!」
「お前達に飼い慣らされていたせいでおとなしくしていたが、この状況になったらその必要もないというわけだ。と、言うわけで紫……」
桐生の身体から生えた触手が、紫の白い対魔忍スーツへとかかる。
「せいぜいいい声で泣き叫んで、俺を楽しませてくれよ!」
そして躊躇なく、衣装の胸や股間の部分を引き裂いた。
「あっ、ああっ……! やめろ桐生……やめろおおおおおぉッ!」
悲鳴のような紫の懇願は、喜悦に満ちた表情のマッドサイエンティストには届かなかった。さも愉快そうに、さらに針のように尖った触手の先端を皮膚へと突き立ててくる。
「うっ、ぐっ、くうっ……!」
そこから何かが体内へと流し込まれる感覚。それだけで、紫はこれが何かを直感的に悟っていた。
「桐生……貴様、今私に流し込んでいるものは……!」
「お察しの通り、媚薬だよ。もっとも、必要ないかもしれないがな。力を奪うために使われた薬にも媚薬効果があるわけだし、何よりここは魔界の門に近いといわれる深部だ。立ち込める瘴気もかなりのものだろうからな。……どうだ、紫よ! そろそろオマンコ濡れ濡れになってきて、俺様のチンポをぶち込んで欲しいとおねだりの涎を流し始める頃じゃないのかな?」
「だ、黙れこのゲス……! そんなこと……思うわけがあるか!」
「ほほう! さすがはクール対魔忍の八津紫だな。だがやせ我慢は身体に毒だぞ。……ほら」
「あ、ああっ……!」
触手に戒められた両足が強制的に広げさせられた。桐生の言葉通り、この部屋に立ち込める瘴気自体が強力な媚薬そのものだ。呼吸をするだけで既に身体は蝕まれており、さらにそこに直接媚薬も注入されたとあれば――。
(だ、ダメだ……! 身体が……熱い……! 恥ずかしいはずなのに、アソコがヒクヒクいってしまうのが止められない……! 悔しいが……こいつの言うとおり……)
「早くぶち込んで欲しいんだろ、紫?」
心を見透かしたようなその一言を顔を近づけながら投げかけられ、紫は思わず息をのんでしまった。
「おやおや、その反応は図星か。期待してるわけだな?」
「なっ……! 勝手なことを言うな! 私は……期待など……」
「そうかな? これを見てもそう言えるのかな?」
既に桐生は下半身を露出させていた。隆々と勃起した己のペニスを紫へと見せ付け、ニヤニヤと笑みを浮かべている。
(あ、あぁ……! あの……チンポ……!)
紫の脳内で記憶がフラッシュバックする。彼女の口、膣、さらには肛門にいたるまで、初めてを奪った忌むべき逸物。しかし媚薬に侵されつつある今の紫には、それが魅力的に映ってしまっていた。彼女を「女」にしてくれた、初めて男の味を教え込んでくれた存在――。
「ククク……。そんなに凝視されては、それだけで射精してしまいそうだ。だがそんなのは勿体無いからな。中にたっぷり出してやる。……久しぶりに俺のチンポを味わうがいい、紫。お前の処女を奪った、愛する男のチンポだ!」
言葉をかけたくとも、既に桐生の目は理性を失い、欲望にまみれた獣のようにギラつかせている。普段は気丈なはずの紫だが、身体の自由を奪われ、媚薬効果により否が応でも身体が昂ってしまっているこの状況に、本能的に恐怖してしまっていた。そのことを理解していると言いたげに、嬉々とした表情で桐生が迫る。
「や、やめっ……! あっ、くぅあああああぁっ!」
紫の制止の声は、最後まで続けられなかった。それより早く、覆い被さるように身体を重ねた桐生が、己の怒張を紫の秘穴へと捻じ込んでいた。
「お、おおっ……! 久しぶりの紫マンコ……! たまらん、実にたまらんぞ! これだけで射精してしまいそうだ!」
「うっ……くうっ……! き……りゅう……! 抜いて……くれ……! こんなことをしてる場合では……」
「ん? なんだ、抜いて欲しいのか? ならば……」
いきり立ったペニスを根本まで押し込んだ桐生は、予想に反し、紫の頼みに応えるように腰を引き始めた。戸惑いつつも、頼みを聞き入らえたと安堵する紫だったが――。
「……と見せかけて!」
抜けかけたペニスは再び奥へと押し込まれた。心が緩んだ隙を突かれ、紫は目を見開いて嬌声を上げる。
「ひっ!? いああああああああぁっ!」
「ハハハハハ! 全くお前は可愛い奴だなあ、紫! こんな状態で俺が大人しくチンポを抜いてやるなどと思ったか、馬鹿め! 馬鹿可愛い奴め! まず一度射精するまで抜くわけないだろうが!」
そして始められる、無遠慮なピストン。息を荒げ、桐生は遮二無二、腰を打ち付けていく。
「あっ、あっ、ああああああっ! やめっ……! そんな……はげしっ……!」
「当然だろう! 来る日も来る日も寝る前にお前を犯す想像をしながら眠りについたのだ。それがようやく叶ったのだからな! 犯してやる、犯し抜いてやるぞ、紫ィ!」
妄執に捕らわれた桐生の表情は、紫の心の中の怖れをより一層呼び起こす。
(こいつ……本気だ……。本気で私のことを……!)
普段なら力いっぱい殴りつけてやれば身の程をわきまえて自重してくれたというのに、今はそれができない。口でいくら訴えかけても止めてくれる気配もない。このまま、狂った魔科医の本能の赴くままに身体を蹂躙されるしかない。そのことに気づいてしまった紫の心に、ゾクリという感覚が走る。
「頼む、やめろ桐生……! やめっ……うっ、ああっ……! あああああぁっ!」
「何をやめる必要があるのだ? お前だってこんなにいい声を出しているというのに。ほらほら、気持ちに素直になれ、紫!」
遠慮なしに膣壁が抉り上げられる。その度に嫌悪感と、否が応でも快感を覚えてしまう。相反するふたつの感覚に戸惑いつつも、発情した身体はその後者に対して実に素直な反応を見せていた。抽送の度にぶるんぶるんと震える大きな乳房の頂は痛々しく勃起し、膣からは愛液があふれてこぼれ落ちる。頬を上気させて目を潤ませてしまっていては、いかに嫌がろうとも相手の嗜虐心を煽る形にしかならなかった。
「そんなとろんとした目で見つめられては、こちらとしてももっと頑張らねばな! 男を誘ういい目だ、だが俺以外の男には使うなよ!」
腰を掴んでいた両手が胸へと伸びる。大きいながらも形のいい双丘が指によってひしゃげられ、ぐにゃりと形を変えた。さらにその指の間に桃色の突起を挟み、扱きあげるように刺激していく。
「ひっ……! そっ、それえぇっ……! 乳首いぃ……!」
「もはや勃起しきってコリコリだな。俺達の赤ちゃんに吸ってもらったら、ちゃんとここから母乳を出すんだぞ? いや、勿論俺も吸うがな!」
「だ……出さないぃ……! お前の子供なんて……産んでなど……ひぃああああぁっ!」
否定しようとしたその言葉は、胸ごと身体を押しつけた状態で腰を押し込まれて途切れた。先ほどまでより少し角度をつけ、速度も遅めてお腹側を擦るように動かされる。Gスポットを刺激され、紫は目を見開いていた。
「んひっ、あっ、はっ、はあっ……!」
(こ……こいつ……なんでこんなうまいんだ……!? まるで……私の身体のことを知っているとでも言いたいように……)
その紫の心が読めたのか。桐生は不敵な笑みを浮かべると、今度は最奥を突くように一気にギアを上げて腰を打ち付けてきた。
「くぅあああああああぁっ! それ……奥、奥うううううぅッ!」
「言っておくが紫。俺様はお前の弱いところなど全て承知の上だ。昔お前を犯した時に頭の中に叩き込んでいる。……そうだな。さっきやってやったが、こうやってGスポットを刺激してやると……」
数度続けられた荒々しいグラインドが一度止まり、少し前同様の緩やかな動きでお腹側を擦り上げられる。
「ンンッ……! ひっ、ひぃああぁっ……!」
「ククク……やっぱりな」
「な……にが……」
余裕のないままに視線を動かす紫。と、桐生が彼女の股間付近に手を伸ばしているのがわかった。
「お前にはGスポットを刺激されるとクリトリスが勃起するという癖があるんだよ! フハハ! 自分でも知らないことを知っている俺と言うのは、我ながらお前にぞっこんというわけだな!」
「う、うるさ……ひっ、ひっぎぃああああああああああぁっ!」
その勃起したというクリトリスを、桐生は無造作に摘んで擦り上げていた。鋭敏器官への強烈な刺激に、突き刺すような快感が全身を貫き、小さく痙攣を呼び起こす。
「お、おおっ? これで軽くイッたか? いいぞ、膣内が締まって実にいい感じだ!」
「ひうぅ……あ、あぁ……」
「つまりこのまま擦り上げ続ければ、俺のチンポを締め上げてくれるというわけだな! さあイけ、紫! お前の敏感クリトリスをゴシゴシしてやるから、イきつづけてチンポをおねだりしろ!」
宣言どおりに始められる陰核責め。指の腹でこねくり回され、さらには包皮をめくられて摘み上げられる。
「あっ、がああああぁっ! やめっ……それやめっ……! ひっ、あっ、あああああああああっ!」
その度に紫は軽く絶頂を迎え、膣内を収縮させ、さらに愛液を噴き出してしまう。ペニスでのGスポット責めも相俟って、あっという間に身体は快楽に染まっていた。
「いっ、いやあっ……! ひぃいいいいぃっ! んああっ、ひゃあああああああぁっ!」
「ほほう、イキっぱなしだな。……だがこれでは満足できないだろう、紫君? こんな鋭い絶頂ではない、もっと深く甘美なアクメがしたいと顔に書いてあるぞ」
「そんな……ことぉ……」
口では懸命に否定しようとするも、快楽漬けになった身体に引っ張られるように、心はその言葉に同調しようとしていた。
(あぁ……欲しい……! これじゃなくて……奥で感じる感覚……! 身体が疼いてしまう……こいつの……こんな奴のチンポを奥まで欲しいと身体がねだってしまう……! でもそんなの……ダメなはずなのに……)
悩める表情でエロティシズムな吐息をこぼす美しき対魔忍。だがやはり、言葉にしなくても桐生にはわかってしまっているようであった。不気味な笑みを浮かべ、一気に膣奥へと肉槍を突き込む。
「ひっ……あ、ああっ……!」
待ち望んでいた感覚。唐突に訪れたそれに、紫は思わず息を詰まらせていた。
「これが欲しかったんだろう? 俺とお前の身体の相性はばっちりだからな。こうやって奥を突くだけで、お前は最高に感じてしまうというわけだ」
「ち……がうぅ……! 相性なんてぇ……!」
「いいに決まってるだろう? なんと言ってもこれは、お前の処女マンコに初めて挿入された、お前を女にしたチンポだからな! ほらほら、また俺のチンポの形を覚えこませてやろう!」
軽くとはいえ、数度の絶頂を迎えたことによって、紫の女性器はもう準備ができてしまっていた。彼女の初めてを奪った桐生のモノで小突かれる度に、子種が欲しいと膣壁がねだり出す。
「いいぞいいぞ、子宮が降りてきたな。そんなに俺のザーメンが欲しいわけか」
「いらない……あっ、ああっ……! そんなの……いらないぃ……!」
「そう無理をするな。我慢は身体に毒だぞ。つまり俺は我慢をしない、というわけで……。出すぞ、紫ィ!」
荒々しく続けられていたピストンは、不意に終わりを迎えた。膣内の最奥、突かれ続けていた子宮口へとペニスの先端が押し付けられ、熱い白濁がほとばしる。紫の意志に反して精液に待ち焦がれていた子宮は悦びに打ち震え、全身へと歓喜のエクスタシーを伝えていた。堕ち切った身体がそうなってしまえば、当然――。
「い、イクッ……イクううううぅッ! いやっ、いやああああああああああぁッ!」
「フハハ! そう嫌がるな紫! ずっとお前の中に出してやりたかった、この俺様の精液だ。俺を子宮全体で、たっぷり味わえ!」
射精の勢いは衰えることなく続き、紫の子宮を満たしていく。自身の初めてを強引に奪った相手との、レイプまがいの性交であるにも関わらず、紫は確かに絶頂を覚えていた。
「ひっ、ああああぁっ! あ、あぁ……! わ、私……イッて……」
「その通りだ。いいイキっぷりだったぞ、紫。大体、嫌だとか言ってる割に……ククク」
汗で顔についた前髪がどかされる。その顔を覗き込んだ桐生は、愉快そうに笑いをこぼしていた。
「ハーッハッハ! 実にいい顔だ! 蕩けまくってるくせに、そんな顔して嫌だとか、お前は本当にかわいい奴だな!」
「う……るさい……!」
「いいぞいいぞ、そういった反抗的な態度は実に俺好みだ。わざわざを俺を喜ばせてくれるというサービス精神か?」
「ちが……んんっ……!? んむっ……んんーっ!」
否定の言葉は唇を塞がれたことで無理矢理止められた。しかし先ほど同様、心では拒絶しようと思っても身体はそれを甘美なものとして受け入れようとしてしまう。
(あぁ……ダメ、ダメえぇッ……! こんな奴とキスなんて……嬉しいはずないのに……! なんでこんな……気持ちよく感じてしまうんだ……?)
口内を蹂躙される感覚すら心地よい。唇同士が離れ、自由になった口からは、艶かしい吐息がもっとキスをせがむようにこぼれる。
「さてと、マンコも口も堪能したことだし……。次はケツか? お前はアナルセックスも好きだったよな?」
「勝手なことを……言うなぁ……!」
「俺は事実を述べているだけだが。……まあ少しいじってやればすぐにケツマンコの快感を思い出してアヘアヘし始めるだろう。ほらほら」
桐生の身体から延びる触手が、未だペニスを埋没させたままの後ろの穴へと迫る。ローションのように分泌液を纏わせた肉紐は、キュッと力を入れようとした窄みの中へと滑り込んでいく。
「んっ、んぎいいいいいぃっ……! おっ、んおおおおおおおおおぉっ……!」
「ほれ見ろ。実にいい反応じゃないか。それにしてもすんなりと入ったが……まさかアナルオナニーなんぞしていたわけではないだろうな?」
「して……ないぃ……! ふざけ……るなぁ……!」
「ならば以前の俺とのアナルセックスですっかり性器として機能することになったというわけだな! フハハ!」
肛門を抉る触手がグリュッと腸壁を穿った。途端に苦しげだった紫の表情が崩れ、舌が突き出されてしまう。
「おっ、おおおおおあああああぁっ!?」
「おっと、急にマンコが締め付けてきたぞ? やはりお前はアナル大好き、アナルジャンキーだな!」
ジュポッ、と乱暴に今しがたアナルへと入れられた触手が引き抜かれた。にも関わらず、紫は喜悦を含んだ嬌声を上げて身体を震わせてしまう。子宮で深く絶頂してしまったために、お尻側からの刺激を受けてまた軽く気をやってしまったのだ。
「いいぞいいぞ! もうアナルの準備も万全というわけか。では遠慮など不要ということだろう!」
射精を終えた後も長らく膣内へと挿入されたままだったペニスが引き抜かれる。その抜かれたモノを目にし、紫は思わず息をのんでいた。
(ま、まだあんなに大きいのか……? あれが今度は……私の……私のお尻に……!)
一瞬前に強制的に味わうこととなった、意思に反しながらも甘美だった絶頂の記憶が蘇る。あれにこれから排泄の穴を犯される。そのことを想像しただけで、子宮が甘く疼いてしまったのがわかった。
拘束され続ける触手によって仰向けだった身体がひっくり返され、四つん這いの姿勢を強要される。膝をつかされ、広げられた太股の間から、愛液と中に出された桐生の精液が混じり、糸を引いて肉の床へと落ちていった。
「では行くぞ!」
「やめっ……! あ、ぐ、ううっ……! んぎぃっ……ひいいいいいいぃっ!」
「お、おおっ! これはまた……!」
2人の反応は対照的だった。苦悶に顔を歪める紫と、喜悦に染める桐生。感覚が実にたまらないといった様子で、狂気の魔科医は己のシンボルをさらに深く、紫の排泄穴へと押し込んでいく。
「ま、待てっ……! そんな……あ、ああっ……! 深……いぃ……!」
「声が悦んでるぞ、紫! ほら、サービスだ!」
平手を構え、目の前の尻へと振り下ろす。バチーンといい音が響き渡り、紫は身体を震わせた。
「あ、があああああぁあっ!? や、やめろおおおおおおぉっ!」
「よく言う。叩かれるとアナルが締められて実にいい心地だというのに。お前だって嬉しいんだろう、ケツを叩かれて悦ぶ変態マゾ豚が!」
「わ……私……変態マゾなんかじゃ……! ひっ、ふぎいいいいいいぃッ!? やめろ、やめろおっ! 叩くなあああああああ!」
必死の懇願を無視し、桐生は平手を打ち続ける。連続スパンキングによって紫の尻たぶは見る見るうちに赤く腫れ上がり、だが上げられる声には喜悦が混じっていることを隠せなかった。
「あああああっ! あがああああああああぁッ!」
「ほらほら! 鳴け! もっといい声で鳴け、紫ィ!」
狂ったように尻を叩きつつ、腰を動かしていく桐生。
と、その時。そこに歩み寄る1人の女性の影があった。
「やってるわね、佐馬斗」
聞こえてきた女の声に、まぐわっていた2人が視線を移す。近づいてきたのは、異形の右腕を持ち、艶やかな黒い髪をなびかせる、桐生美琴だった。
「おお、姉上。感謝するぞ。今最高の気分だ。俺が愛する紫を犯すことができているのだからな!」
「あらそう。私としては……正直ちょっと妬いちゃうけど。……でもいいわ。かわいい弟であるあなたのためですもの。姉弟の再会、そして協力の証というわけよ」
愉快そうに笑みを浮かべつつ、美琴は桐生によって肛門を犯され続けている紫の顔の前へと回り込んだ。それから身をかがめて、表情を濁らせる被虐の対魔忍の顔を覗き込む。
「はぁい。はじめまして、になるのかしら。ちゃんとした挨拶は初めてよね。私は桐生美琴。佐馬斗との話でわかると思うけど、こいつの姉よ。弟と同じく魔科医をやってるの」
「うっ……くうっ……。姉弟揃って……あ、ああっ……! 悪趣味なことだな……」
「そんなつんけんにしないでよ。……将来的にあなたは私の義妹になるんでしょうから」
「ふざけ……! おっ、おおおおおぉっ!? や、やめろ桐生……! そこ……そこ……はぁ……!」
桐生に腸奥を突かれて紫は悶絶した。自分への反論が途切れたことに美琴は気を良くしたらしい。さらに顔を近づけ、耳元で囁く。
「……佐馬斗の奴、あんたに随分と惚れていたようね。あんたを捕らえて餌にすれば簡単に寝返ると思ったけど……こいつ、あんたを解放しろとか言い出してね。イラッときたから、頭の中をちょっといじってあげたのよ」
「なっ……!? 姉弟なのに……何と言うことを……!」
「姉弟だから、よ。魔科医である我が弟にあるまじき行動だもの。それで理性のタガを外してあげたら……この通り、従来の佐馬斗に戻って、犯したいようにあんたを犯してる、というわけ」
「桐生……」
ほんの少しだけ、紫はずっと最低だと思っていた男を見直していた。やはり頭の中をいじられてのことだった。そうわかっただけで、桐生も被害者だと思えていたからだ。
「なんだ紫、俺の頭の中を姉上がいじったから、俺はこの状況を望んでなかった、とか思ってるのか? それは違うな。姉上は飼い慣らされていた俺を解放してくれただけだ。お前を犯したいと思っていた気持ちに変わりはないのだよ」
「なっ!? 桐生……! うっ、くぅああああああぁっ!」
だが僅かに抱いた感心の気持ちは、あっさりと踏みにじられた。これも頭をいじられた影響での発言かもしれない。だが当人の口から言われたことが、紫にとってはショックだった。
そんな2人のやり取りを見ていた美琴は、愉悦に満ちた表情と共に指を鳴らす。その合図と共に、肉の床から2本の触手が紫の胸目掛けて伸びてきた。見るからに醜悪な肉紐は、巨大な彼女の胸を根本から絞るように縛り上げてしまう。さらに先端が小さな口のように開かれ、乳首へと吸い付いてきた。
「ひっ……!? い、いやあああああぁっ! む、胸ぇ……乳首ぃ……!」
「あなたの発情した声を聞いて、弟との濃厚なセックスを見せ付けられてたら、私もいじめたくなっちゃったわ。ぶるんぶるん震わせてる胸、さぞかし気持ちいいんでしょうね。ねえ、そうなんでしょ?」
「そんな……こと……! んおおおっ! お尻ぃ……もう……やめてえええええええぇっ!」
胸へも追加された責めは、実に効果的だった。美琴の言葉通り、発情し切った鋭敏ボディは全身が性感帯よろしく、暴力的とさえ思える刺激までも快楽に変換して享受してしまう。吸い付かれて甘噛みされた乳首は痛みなど無く、絞り上げられる感覚と共に疼きへと変わっていた。
美琴もそのことを見越していたのだろう。さらにもう1度指を鳴らす。再び肉床から触手が現れるが、今度は紫の両膝の間からだった。嫌な予感を紫が覚えると同時――。
「あっ、あああああああっ! あそこ……あそこの中にぃ……!」
何のためらいもなく肉塊は花弁を押し開け、桐生に犯されている排泄穴の前の部分――本来の性交のための穴へと潜り込んでいた。
「ほう! マンコが締まるとケツも締まるな! いい具合だぞ! そしてケツを締めればマンコも締まる。素晴らしき連鎖反応というわけだ!」
「ただ見てるだけじゃつまらないし、嗜虐心を煽られたらいじめるしかないものね。これが姉上のナイスアイストってやつよ、佐馬斗」
「うっ……くあああああぁっ……! あっ、ンンッ……! ああああああーっ!」
姉弟のやり取りも、同時責めで色狂う紫の耳には届かない。止めることのできない嬌声を振りまきつつ、激悦の渦の中へと意識が飲み込まれていく。
「あっ、あっ、あああああああああぁっ! もう……もうダメえええええぇッ! お尻も……お尻もキちゃううううううぅッ……!」
「ククク……! これはナイスタイミングだ。俺もそろそろ出そうでな。イくタイミングまで完全に一緒とは、やはり身体の相性は抜群と言うわけだなあ、紫!」
「そんなわけ……あっ、あああああぁっ!」
「まったく、うちのかわいい弟がここまでベタ惚れだなんて。罪な女ね、義妹さん」
言いつつ、美琴もより激しく責めるよう、触手達にいつの間にか指示を送っているようだった。胸は根本から持ち上げられて揉みしだかれ、吸い付かれた乳首はますます啄ばまれる。膣内では膣壁を抉るように触手が蹂躙し、乱暴で官能的な刺激を送ってきている。
そして桐生に犯され続けているアナル。本来嫌悪感を覚えなければならないはずのこのおぞましい行為が、今、紫の心を最も大きく揺さぶっていた。
(あ、あぁ……! ダメだ……こんな……! 全身めちゃくちゃにされて……何が起こっているのかわからないほどに気持ちよくされて……! お尻……熱くて……1番……気持ち……いぃ……!)
昔桐生によって前と後ろの処女を奪われてしまったときの記憶がフラッシュバックする。あの時と同じ、いや、それ以上の快楽が押し寄せ、紫を狂わせようとしている。頭ではいけないとわかっていながらも、肉悦に満ちた身体と揺らぎ始めた心は言うことを聞いてくれなかった。
「イッ……くぅ……! こんなことされて……身体……気持ちよくなっちゃって……! あ、あ、あああああっ!」
「いいぞ、イけ、紫! アナルでイく変態メス豚だということを証明してみせろ!」
「イキ顔はちゃんと私が見ててあげるわ。だから遠慮なくイッていいわよ。フフフ……」
美琴の挑発的な声を受け、そうなってなるものかと紫は唇を噛み締めてこらえようとする。が、責めの手が及んでいる複数ヶ所が同時に刺激されると、顔は蕩けて口もだらしなく開かれてしまった。もはや前後不覚に陥った紫は、激悦に身をゆだねることしかできなかった。
「ダメ……ダメえええええッ! これ……ああっ……! 本当にこれえぇっ……! い、イッ……!」
駆け抜ける絶頂の予感。耐えなければ、と思ったのはほんの一瞬のこと。次の瞬間には、身体が完全に屈服してしまっていた。
「イグううううううううううううぅッ! ひぃあああああああああああああぁッ!」
肉の部屋に紫の嬌声が木霊した。同時に桐生は二発目となる精を紫の腸内へと吐き出す。
「あっ、あっ、あああああああぁっ! さっきも出したのに……また……こんなに……っ!」
「ふぅ……。お前のアナルで搾り出しておきながら何を言うか。しかし実にいいケツマンコだ。何度ハメでも飽きない……うっ、もうちょっと出そうだ……」
ガッチリと両手で掴んだ腰へと密着させた身体を震わせ、桐生の顔に満足そうな表情が浮かぶ。歪んだ愛情を持っていた相手を汚したという事実。それがマッドサイエンティストの心を満たし、これまでぞんざいに扱ってきた相手への不満を解消していた。
一方の紫もまた、拒絶の心はまだあるものの、多幸感を覚えていることは否定できなかった。両穴を犯されて迎えてしまった、背徳的で甘美なアクメ。無意識のうちにそれをまたしても求めてしまい、反射的に身体が震える。
「よかったわよ、あんたの無様なイキ顔。言葉に出さなくても気持ちよすぎておかしくなりそうってのが、こっちにも伝わってくるわ」
ケラケラと美琴が笑う。だが紫に何も言い返すだけの余裕は無い。荒く肩を上下させ、少しでも呼吸を整えて身体を落ち着かせようと必死だった。
「あ、あぁ……。はぁ、はぁ……」
「いやあ最高だったぞ、紫。なんだかんだ、俺にザーメン浣腸されてお前も悦んでいるようだしな」
「ち……がうぅ……。悦んでなど……」
「ん? なんだ、まだ満足できないというか。まったく、我が嫁は貪欲で困る……なっ!」
肛門の入り口付近まで引き抜かれていたペニスが、再度押し込まれた。終わったと思って油断していたところへの不意打ちに、紫は目を見開いて悲鳴を上げる。
「んおおおぉっ!? お゛、お゛お゛お゛おおおおおおぉッ! また……またああああぁっ!」
「次はマンコにしようかと思っていたが、お前はケツマンコの方がお気に入りらしいからな。俺のチンポの形を覚えこませて、ケツ穴がガバガバになるまで犯してやる」
「安心しなさい、義妹ちゃん。もしガバガバになっても私と佐馬斗が治療して、また調教できるようなキツキツケツマンコに戻してあげるから。……ああ、そうだ。なんなら、処女膜も再生してあげようかしら?」
「おお、それは名案だな、姉上。手間はかかるが、その価値はあるかもしれん。……喜べ紫! 今日ひとしきり犯し終えたら、お前の処女膜を再生させて、今度俺とセックスするときは2度目の処女喪失だ!」
「いや……いやああああああぁッ!」
絶望の悲鳴も、次には快楽の声へと変わっていた。終わることのない凌辱、そして変態マッドサイエンティスト姉弟による肉体改造。もしかしたら、自分はもうここまでかもしれない。
(あぁ……。アサギ様……。申し訳……ありません……)
親愛なる長の顔を思い浮かべ、心の中で小さく詫びる。が、それも肛門を通じて直腸に感じた熱い肉の感触の前に、次の瞬間には頭の中から霧散し、喘ぐ声をこぼしてしまっていたのだった。