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東京キングダム――東京湾に浮かぶ、廃棄された人工島。かつては政府主導で開発が進められていた島だった。が、ある時に計画が頓挫。以降は魔界の住人も住むようになり、エドウィン・ブラックが率いていたノマドや、中華連合に属する組織である
その島内、ある施設の地下。薄暗い照明の下で、1人の女性が何かに追い立てられるように研究作業を続けていた。
「ふざけないでよあの女……。なんで私がこんなことに……」
ぶつぶつと独り言で不満を漏らすその女は、女子が学校で着る制服のようなセーラー服とスカートを着込み、その上から白衣を纏っていた。黒のストッキングに包まれた両足と白衣から出ている左手こそ普通であるが、その右手は異様だった。人間の物では到底無い。もっと禍々しい、別な生き物としか思えない色や形をしている。
「くっ……! 『鬼神の腕』がありながら、こんな惨めな思いをするなんて……」
今彼女が溢した「鬼神の腕」、それがその禍々しい腕の正体だった。ある魔術師から譲り受けたという異界の鬼の腕が右腕に移植されている。それで戦闘能力を飛躍的に高めているのだ。
「身体が万全でさえあれば……。あんなクソ女、この腕で捻り潰してやるものを……」
「へえ、そのクソ女ってのは誰のことだい?」
部屋の入り口から突如として聞こえた声にずっと独り言を呟き続けていた女はビクッと肩を震わせる。それから恐る恐るといった様子で声の方を振り返った。
「い、いらしていたんですか……?」
「進捗はどうなってるのか知りたかったからね。それで頼んでいた件は進んでるのかしら、天才魔剣士女医の
己の名を呼ばれ、再び彼女は肩を震わせる。相手は暗がりでその表情こそ窺えないが、おそらく数日前にこの施設を訪れて、自分の前に立ったときと同じような不気味に妖艶な笑みを浮かべているのだろうと推察することは容易だった。
この施設はノマドに敵対する組織、龍門の秘密研究施設だった。自分の興味のある研究さえ出来ればどこに所属しても構わないという思考の美琴は、ここで研究と、魔科医として己の腕を振るっていた。そんな彼女の状況を一変させたのが1週間ほど前。
今部屋の入り口に立っている女の襲撃を突然受けたのだった。相手は1人。にもかかわらず、警備代わりに雇っていた魔の者も何もかも、まるで相手にならずに相手の鉤爪によって殺戮された。「魔剣士女医」とも言われる美琴も鬼神の腕で大太刀を振るって応戦した。が、本来振るわれれば大地を切り裂くとまで言われる彼女の移植した腕の攻撃は、相手に当たることは全く無かった。そしてその戦闘中、毒か何かを打ち込まれて彼女は気を失ってしまう。
次に美琴が意識を取り戻したときは、自分が作り上げた性拷問用の魔界生物の肉壁に四肢を捕らわれた状態だった。魔の力を持つと推察できる襲撃してきた女が、その力を使って手なずけたのであろう。捕らわれの彼女に、赤いレオタード風の服の上からマントのように黒のロングジャケットを羽織った女は、揃えられた紫色の前髪から覗く顔に笑みを貼り付けて迫った。
『あなたの頭脳が必要なの、天才魔科医、桐生美琴さん。私の頼みを聞いてくれるなら、そこから解放して最高の研究設備を用意してあげる。でも断るなら……。そこで自分が作った化け物によがり狂わされ、そのまま死ぬことになるわね。……さあ、どっちがいいかしら?』
無論美琴に選択の余地など無かった。まずはここから抜け出さなければならない。そこでイエスと答えた彼女は、事前の予想に反して淫獣の責めに晒されることになった。
『な、なんで……! 私、あなたの頼みを受けるって……!』
『ええ、そうね。でも素直に、はいわかりました、と言ってもらえるとは思っていない。しばらくその子達と遊んでもらいなさい。それから、私の話に移るから』
結果、美琴は半日に渡って凌辱を受け続けた。普通の人間なら数滴で発狂しかねないといわれる媚薬成分を含む体液を身体中に浴び、豊満な胸や股間の双穴を触手に嬲り回され、幾度と無く絶頂を迎えさせられた。
そうしてからようやく解放されたのも束の間、反抗防止とその女の
「げ、現在8……いえ、9割です。あとは一両日もあれば『完成』すると思います」
チラリと美琴はその「頼まれた物」へと視線を移した。なにやら液体の満たされた透明なケースの中。裸の男と思われる人の形をした何かが、液体の中に浸かっていた。しかしその姿はまだ完全ではなく、身体のパーツが一部欠けている。
「へえ、やるじゃない。こんなに早くここまで進むとは。さすがはあの桐生の姉ね」
「弟を……佐馬斗を知っているんですか?」
「ええ、まあ。カオス・アリーナがあったころは色々と楽しいお願いをしたこともあったからね。……ま、対魔忍側に寝返った挙句
美琴の頭に疑問が浮かぶ。弟は死んでいないはずだ。対魔忍に寝返ったのは本当だが、今も腕を振るっていると聞く。
「弟が死んだという話……本当ですか?」
「ん? ……何、死んでないの?」
「初めて耳にしました。……死んだのですか?」
「じゃあ私の情報間違いかしらね。悪いわね、細かいことはいちいち覚えてないの」
そういった彼女は、本当に気にかけていないようだった。それから何事もなかったかのように先を続ける。
「とにかくあと一両日、なわけね」
「は、はい。それだけあればおそらく……。いえ、必ず」
「そう。……ま、確かに急ぎの用件ではあったけど、そこまで急がなくてもいいかしらね」
「え……。あ、あああああぁっ!」
上げようとした疑問の声は、嬌声へと変わっていた。胸に張り付いたヒトデ型の生物が乳首をしゃぶり始め、股間に張り付いた蟲のような生物が触手を伸ばして前後の秘穴をほじくり始めたと、服の上からでも感覚でわかったからだった。
「や、やめっ……! い、いやああぁっ……!」
「そう嫌がらなさんな。気持ちいいことは気持ちいいって言った方がいいんじゃなくて?」
「そんな……こと……! こんなの気持ち悪いだけ……ああんっ!」
「気持ち悪いだけなわけないでしょう? だってそれ、あなたが自分で作った物ですものね」
身悶える美琴を見て、女はクスクスと笑う。これが反抗防止の他のもうひとつの目的、「戯れ」。こうやってこの女は進捗を見に来るついでに、時折美琴の身体に張り付かせた生物を蠢かせてその痴態を晒させるのだ。
(何が……何が楽しいのよ……! こうやって人のことを嬲り者にして、ケラケラ笑って……。最低のサド女……!)
どんなに心でそう思っていても、強力すぎる媚薬を浴びた上で絶頂を味わってしまった身体は言うことを聞いてくれなかった。性感帯への刺激を受けるだけで途端に発情してしまい、気味の悪い魔界生物の愛撫でさえ受け入れてしまう。
「さっきは随分とイライラしていたみたいじゃない? そんなじゃうまくいくものもうまくいかない。ダメよ、ストレスを溜め込んじゃ。ちゃんと、そうやって解消しないと」
「私はそんなもの……溜め込んでなんて……あくうぅっ!」
「じゃあ溜め込んでるのは性欲かしら? アハハッ! これは失礼、性欲の強いお嬢さんが研究詰めなんてなったら、それは苦しいわよね。ほら、手伝ってあげるわ」
パチン、と指が鳴らされる。主の意思を受け取ったとばかりに胸と股間の生物達はその動きを早めていく。
「う、あ、あああああっ! 胸ぇっ……あそこぉ……! は、激しすぎてぇ……!」
ぐにぐにと胸の形が変わっているのが服の上からでもわかる。股間には既に溢れ出した愛液が零れ、ストッキングに染みを作っていた。蟲達の動きを服の上から止めようとするも、左手が胸、右手が股間にあっては、まるで自慰をしているようにしか見えない。
「あらあら。やっぱり溜まってたじゃない。そんなオナニーみたいな格好しちゃって。全部吐き出しちゃいなさいな」
ギリッと歯を食いしばって耐えようとするも、次に膣壁と腸壁を交互に触手に抉られた瞬間、口からは喘ぎ声が漏れていた。胸を舐めしゃぶっていたヒトデは乳首の先を甘噛みし、甘い疼きを胸へと送ってくる。さらには膣と肛門だけで飽き足らず、股間の触手は肉芽をも弾き始めた。
「あひゃあんっ! ああっ、あっ、あっ、ああああっ……!」
声のトーンが上がる。もう快感を我慢できない。これでは、このままでは――。
「いいのよ。イッちゃいなさい」
せせら笑うように言われた一言になど従ってなるものかと心が踏ん張ろうとする。が、身体は耐えられず、限界を迎えていた。
「だ、ダメッ……ダメえッ……! イクっ……イッちゃう……! いや、いやああああああっ!」
ガクガクと全身を痙攣させた後、脱力した美琴は椅子に身体を預けた。絶頂の余韻で身体が不規則に震える。
「う、うぅ……」
「これは随分と溜まってたみたいね。凄いイきっぷりよ」
侮蔑の言葉を投げかけられても美琴は何も言い返せない。ただ肩で荒く呼吸するだけだった。
「でも……まだ溜まってるんじゃない?」
そして再び鳴らされる指。呼応するように卑猥な生物達が蠢き始める。
「あ、ああっ!? そ、そんな……! い、今イッたばかりで……!」
「1度じゃ満足できないでしょ? ほら、今度はこっちでもイきなさい」
絶頂直後で敏感な膣の後ろ側が重点的に抉られる。腸壁越しに膣と子宮へ刺激を受け、達したばかりの身体が再び強制的に昂らされていく。
「お、おおおおおぉっ!? そ、そっちはぁ……!」
本来排泄のための穴を責め立てられ、美琴は悶絶する。しかし媚薬漬けにされ、既に急速に開発されてしまっていたアナルは意思に反して収縮を繰り返す。
「ふふ……。こっちもいい具合じゃない。もっと激しくして、ってパクパク口を開いたり閉じたりしてるんじゃない?」
「そんな……こと……」
「そう? じゃあ確かめましょうか。このままイかせてあげる」
触手の蠢動が激しさを増した。苛烈なアナルピストンによって美琴の口からは嬌声と共に涎が溢れ出す。
「おっほおおおおおおーッ! お゛、お゛おおおおおおッ!」
「まるで獣ね。さあ、無様にアナルアクメを極めなさい」
微笑と共に冷淡な声でそう言われると同時――。
「イクッ……イグうぅっ……! お尻で……お尻なんかで……! あ゛、あ゛、あ゛があああああああああぁッ!」
四肢を強張らせて、魔剣士女医は2度目の絶頂を迎えた。激しい肛虐に晒されたせいで全身に力が入らず、そのまま研究用のデスクへと身体が崩れ落ちる。
「いいものを見せてもらったわ。その分だとやっぱり溜まってたみたいだし。でもこれで研究に集中できるでしょう? ……あと3日待ってあげる。それだけあれば身体を休めて、万全で私が望む物を最高の状態で作り上げられるでしょうから」
美琴は荒く呼吸することしか出来ない。それでも女は満足したように妖艶な笑みを溢し、部屋から去ろうとしていた。
「それじゃあよろしく頼むわね。私も私で色々とやることがあるから」
言いたいことだけを言うと、女は部屋を後にして幻のように消えた。そう、まるで彼女の名のように――。
「う、うぅ……」
しばらく絶頂の余韻に晒されていた美琴がようやく声を発した。そしてもはや姿が見えなくなった女へと、憎々しげに怨嗟の言葉を吐きかけた。
「最低……。噂には聞いていたけど、本当にあんたは最低な女だよ……