※この作品はR-18です。

依存性ゆきのん   作:葵転青

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前話『比企谷八幡』を加筆修正しました。
少し捉え方を変えたので、前回の内容で満足した人は見る必要はありません。興味ある方は覗いてみてください。


生徒会室

「暇です暇です暇です暇ですー」

 

生徒会室では一色が今日も唸っている。

年明けの生徒会の仕事はそれなりにある。長期休暇明けに伴う雑事、2月の高校入試、3月には卒業式、来年度の予算案、その他諸々の雑事。本来は暇なわけではない。

 

だが、玉縄とトゥゲザーしていたクリスマスイベントの際、雪ノ下に校内の仕事を任せてしまったので校内の仕事はほぼほぼ完了してしまっているのだ。残っているのはその時々の対面の仕事等で、日々の事務仕事はマクロ化されてしまったのでやる事がない。

 

「先輩ー何か面白い話してくださいよー会長命令ですー」

 

「俺の中学の頃の話をすればいいのか?」

 

「先輩の黒歴史はつまんないからいいです。話の引き出し他にないんですか??」

 

「面白い話ね〜………海老名に頼んだらどうだ?ほら見ろ。海老名が手招きしてるじゃないか。行ってこい。」

 

海老名が気持ち悪い顔しながら手招きをしている。海老名はオタクで腐女子なのでちゃんとこういうノリも付き合ってくれる。

 

以前に八×戸(塚)だと言われて喜んで受け取った本が、最後の最後で八幡×戸部という叙述トリックだった時は殴りたくなったが、内容自体は面白い本だったしな。

 

「後戻りできない面白さは要らないですー。私はピチピチのいろはちゃんなので腐りたくないんですよ。」

 

海老名は振られてしまったので、分かりやすくガックリ肩を落とした演技をしていた。今度材木座を紹介してみるか。2人揃うと面白そうな組み合わせだ。

 

「それなら三浦に頼め。ギャルの話は面白いはずだぞ。」

 

三浦も暇してるようで、足組んで携帯を高速連打している。今日も見た目は完璧なギャルだ。

 

「ヒキオさー、あーしのことギャルギャル言うけど、そこまでギャルじゃないからね?」

 

「どこからどう見てもギャルだろ。なんだその金髪縦ロールは。髪を黒く染めてストレートにしてから言え。」

 

「それすると雪ノ下さんと被るじゃん。」

 

「雪ノ下と被るわけないだろうが!思い上がるなよマジでキレるぞ!どこが被るか言ってみろゴラァ!」

 

「こっわ…ヒキオが雪ノ下さんと同じ髪型にしろって言ってきたんじゃん……」

 

「三浦先輩はお説教混ぜてくるから嫌です!先輩の話がいいんですよー!」

 

三浦は外見ギャルだけど中身オカンだから、生徒会で一色を叱る役目は大抵が三浦だったりする。

 

「それなら由比ヶ浜はどうだ?」

 

「結衣先輩は普段から面白いんで新鮮さが足りません!」

 

由比ヶ浜は今は雪ノ下と何か話してるようだが、顔が百面相かと思うくらいコロコロ変わっている。雪ノ下と話してる最中になんでひょっとこ顔になってんだよ。何の話をしてるか気になっちゃうだろ。

 

「そうだ、先輩って普段何してるんですか?」

 

「ふだん?ここに来てるだろ。」

 

「そうじゃなくて、家でですよ。」

 

「雪ノ下と一緒にいる。」

 

「雪ノ下先輩が帰ったら何してるんですか?」

 

「ゲームしたり勉強したり小町と遊んだりだな。」

 

「え、小町ちゃんと何して遊ぶんですか?」

 

「Switchの対戦だったり協力プレイだったりだ。」

 

「羨ましい……。勉強は雪ノ下先輩と通話しながらしてるんですか?めっちゃ想像できちゃいます。」

 

「通話?そういや雪ノ下と通話したことないかもしれん。」

 

「意外です。常に通話してるレベルだと思ってました。」

 

俺も雪ノ下も携帯を使うのは好きじゃないしな。

そもそも話したいことや伝えたい事があるなら、次の日に会うんだからその時話すだけなのである。

 

「まぁいつでも会えるからな。」

 

「いいなー。私も雪ノ下先輩みたいな恋人欲しいです。」

 

「サッカー部のマネージャーだったんだからそこから探せよ。葉山なんかどうだ?あいつなら完璧だろ。」

 

葉山は恋愛してる暇ないだろうけど。

 

「葉山先輩はライバル多過ぎて面倒くさいから無理です。もっとこう………私だけが知ってる王子様的な人がいいんです!」

 

「王子様ね〜………戸塚はどうだ?」

 

「王子様って言ってるじゃないですか!男の人を紹介してくださいよ!」

 

「男友達少ないんだよ……それならいっそバレンタインのイベントでもやったらどうだ?分かりやすく男が釣れるし、一色はそういう今までやってなかったイベントをやりたいんだろ。」

 

「そんなのしていいんですか?教師に怒られそうですけど。」

 

「雪ノ下のお陰で今期の予算余ってるからな。教師には先にチョコを渡して根回ししておけば問題ないだろ。生徒からチョコ貰っておいて、イベント反対なんて言わないだろうし。」

 

「なるほど………ちょっと平塚先生に相談してきます!!」

 

「がんばれ〜。」

 

ちなみに生徒会顧問は平塚先生だ。

奉仕部が廃部になり、ニートになった平塚先生はそのまま俺と雪ノ下が在籍する面倒そうな生徒会顧問を押し付けられた。

 

実際は手間が全く掛からない生徒会なので、平塚先生は日々の運動に精を出している。禁酒禁煙は続いているようで、見違えるほど美人になった。一緒にラーメン屋に行くと視線を集めてしまうほどだ。

 

肝心の彼氏はどうなったかというと、美人になり過ぎて相手が萎縮してしまい上手くいっていないらしい。本末転倒だ。とはいえ、性欲もストレスも運動で発散できているので特に不満はないと言っていた。

 

俺を殴って高笑いしていた平塚先生はどこに行ってしまったんだろう。二度と会いたくはないけど、会えないとなるとそれはそれで寂しいものである。

 

 

そんなこんなで生徒会室は今日も平和だ。

 

 

俺が椅子に縛り付けられてるのを除けば至って平和だ。

 

 

先日の件を反省させる意味で、俺は1週間ほど椅子に縛り付けられることになった。なぜか俺だけ。雪ノ下も同罪の筈なんだが……。

次に読みたい話はどれですか?

  • 雪乃の独白(雪乃視点で文化祭以降を回想)
  • 葉山の独白(八幡と友達関係になった話)
  • 男子会と女子会のワチャワチャ話
  • 平塚先生の彼氏作りをお手伝いする話
  • 女たらし八幡の浮気疑惑裁判
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