※この作品はR-18です。

依存性ゆきのん   作:葵転青

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小町・一色・平塚

ーーーside 比企谷小町ーーー

 

私のお兄ちゃんは運が無いと思う。

 

身内贔屓を差し引いても顔は良いと思うし頭もいい。

 

中学の頃も厨二病でキモかった時はあったけど、お兄ちゃんは面白いし優しいから、友達が沢山いて彼女が居てもおかしくなかったと思う。

 

でも、友達を作れるイベントは参加出来なかったり、変な誤解を受けたりして友達が上手くできなくて、お兄ちゃんが好きになる女性はだいたいクズな女だったから彼女もできなかった。

 

心機一転して中学の知り合いが少ない総武高校に進学を決めたのに、入学式の日に事故に遭っていた。本当に運が無い。

 

可哀想な兄を慰めるのは妹の務め。

 

お見舞いにお兄ちゃんの好きな本をお届けしてたら、持ってきた覚えの無い本が増えていた。入院して暇だからって、また無駄遣いしてる。仕方ない兄だ。

 

『俺の聖域だから来るのは土日の朝だけでいい』だなんて言って、お兄ちゃんは家族との面会も拒否していた。元々私も平日は学校だから土日くらいしかお見舞いに行けないけど、わざわざそんな言い方して人を遠ざけてる。

 

高校卒業して一人暮らしなんてしたら実家には2度と戻ってこなさそうなので、私が一緒に暮らしてあげるしかないだろうなぁ…ホントに困ったお兄ちゃんだ。

 

退院してお兄ちゃんが家に帰ってきた。

 

まだ松葉杖が必要な身体なので、私が高校まで送ってあげるつもりだ。妹として当然の務めですから。

 

『彼女ができた。明日から送り迎えは彼女がしてくれるから補助は要らない』とお兄ちゃんは断ってきた。

 

私に迷惑掛けたくないからって、そんなつまんない嘘付かなくてもいいのに。

 

お兄ちゃんは『ホントに彼女が出来た』と言い続けていて、流石に可哀想になってきた。やっぱり平日にもお見舞いに行ってあげれば良かったかもしれない。

 

朝、お兄ちゃんの補助をするために一緒に家を出る。お兄ちゃんは朝起きてもずっと『彼女が、彼女が、』と嘘をつき続けている。流石にしつこいので小町ポイント没収しようと思ってたら、ホントに送り迎えの車が来てた。

 

その日の夕方、お兄ちゃんの彼女が家に来た。美人だ。絶対お兄ちゃんは騙されてる。お金を毟り取られてるかもしれない。

 

私は彼女さんを見極めないければならない。お兄ちゃんを不幸にするようなら排除しなきゃいけない。

 

2人がお兄ちゃんの部屋に行くなら突撃して、リビングにいるなら同席して、彼女さんがお兄ちゃんをどうしたいのか見極めた。そして、分かった。

 

 

雪乃さん、めちゃくちゃお兄ちゃんの事が大好きだ。

 

 

雪乃さんとメアドを交換したら、毎日お兄ちゃんについての質問が来た。『比企谷くんはカシューナッツは好きかしら?』なんて聞かれても、流石に私も分からない。

 

親ともメアドを交換しているらしく、『比企谷くんが好きなセロリの調理方法を教えて欲しい』みたいな怪文書が毎日届いてるみたい。ピンポイント過ぎる。

 

想像とは少し違ったけれど、雪乃さんはお兄ちゃんを幸せにしてくれそうだし、お兄ちゃんも幸せそうなので私も幸せ。

 

来年、総武高校に行ったらお兄ちゃんと雪乃さんと一緒に高校生活送るのが楽しみ!

 

 

 

 

ーーーside 一色いろはーーー

 

私が!総武高校初の!一年生生徒会長!一色いろはです!

 

サッカー部のマネージャーをしてスポーツマンの彼氏をゲットするつもりでしたが、碌な男が居なかったので適当に寄ってくる男をあしらっていたら逆恨みで同級生女子から嫌がらせを受けてしまいました。

 

しかし!

 

私はそれを利用して一年生生徒会長という王座を手に入れる策を思いついたのです!天才!

 

生徒指導をやってる平塚先生が嫌がらせしてきた女子を粛清して、しかもめちゃくちゃ有能な人達を紹介してくれるそうで、その人達がいるという教室に行くことになりました!

 

 

部屋入るとめちゃくちゃキスしてました。舌入ってるやつです。ドラマとかでたまに見ますが、生で見たのは初めてでした。

 

誤解されがちですが、私は彼氏ができた事ないのでこういう経験無くてちょっと興味はあります。

 

あわわわわ。舌入れるだけじゃなくて服の下に手を入れて直接、肌を抱き始めちゃいました。これ最後までやっちゃうんじゃないでしょうか。目が離せません!

 

しかし、平塚先生が男の生徒の方をゲンコツで叩くと、流石に止まりました。ちょっと残念です。

 

雪ノ下先輩の手腕で、懸念してた生徒会メンバーは刷新。

 

みなさんめちゃくちゃ優秀で、由比ヶ浜先輩はちょっと微妙でしたけど、由比ヶ浜先輩がいると生徒会室がとても明るくなるので必要不可欠です!

 

この新しい生徒会メンバーで、総武高校の歴史に一色いろはの名を刻んでやりますよ!

 

 

 

 

ーーーside 平塚静ーーー

 

なんで私に彼氏が出来ないんだ。

 

 

なんでだ。顔は良いはずだ。スタイルだって良い。

 

 

なんでだ。

 

 

「なんでなんだ!!答えろ比企谷ぁ!!」

 

「生徒を夜中に公園に呼び出して恫喝してるからじゃないですかね?せめてお酒飲む前ならラーメンでも付き合ったんですけど」

 

「うるさい!!大人には酒を飲まなきゃいけない時もあるんだ!!というか雪ノ下を連れてくるな!カップルは死ね!」

 

「比企谷くん。小町さんから夜中にコソコソと外出してると聞いたのだけれど、浮気は許さないわよ。」

 

「よく見ろ雪ノ下。これは人助けだ。ほっといたら可哀想だろう、一応は俺達の先生なんだぞ。」

 

「……助けれるものなのかしら。手遅れだと思うのだけれど」

 

「くそぉ………なんで私に彼氏ができないんだ……比企谷、教えてくれ、私の何がダメなんだ!!!」

 

「とりあえずお酒禁止にしましょう。平塚先生は酒癖が悪過ぎます。」

 

「それは無理だ。お酒が無いとストレスが溜まるんだ。他の案をくれ。」

 

「それじゃぁタバコやめたらどうですか?タバコ嫌いな男も狙えるようになりますよ」

 

「それも無理だ。タバコが無いとストレスが溜まるんだ。他の案をくれ。」

 

「どんだけストレス溜まってるんですか………なんか嫌な事でもあったんですか?」

 

「さっきから言ってるだろうが!!彼氏が出来んのがストレスなんだ!!」

 

「いや、だから、それを解決するのが禁酒禁煙なのでは」

 

「それだとこのストレスはどうしたらいいんだ!!」

 

 

「……………」

 

 

「……………」

 

 

「比企谷くん、無理よ。諦めましょう。」

 

「待て!雪ノ下!君も私を見捨てるのか!」

 

「努力しない人間は何も得られません。平塚先生は努力から逃げているだけです。」

 

「私だって好きでこうなってるわけじゃないんだぞ…」

 

「ちょっ……平塚先生泣かないでくださいよ。そうだ、運動しましょう!男が欲しい欲求もストレスも運動して発散してしまいましょう!」

 

「運動か……そうだな。社会人になって運動することも無くなっていたし、原点に帰るのもありか。よし、今日から私は毎日ぶっ倒れるまで運動することにしよう。」

 

「そうです、その意気ですよ!クリスマスまで時間があります!俺もたまになら運動付き合うので禁酒禁煙頑張りましょう!」

 

「そうだな、私だってやればできるんだ。比企谷!今度またラーメンを奢ってやろう!さらばだ!」

 

自宅に戻ったら置いてある酒とタバコを全部捨てよう。私は変わるんだ!比企谷と雪ノ下が卒業するタイミングで一緒に寿退社で総武高校を卒業してみせる!!

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