フィットア領東部に新たな迷宮が出現した。
出現する魔物に統一性はなく、
竜種・ゴーレム種・甲殻種・獣種・スライム種・スケルトン種・植物種………etc
というビックリ箱のような報告が相次いでいる。
そして、1番困ったのが迷宮の仕様だ。
落とし穴やトラップの様な物は報告されてないが、迷宮自体が定期的に変化し、地図が役に立たず、行方不明者多数。
出現してから3か月が経つが、未だに攻略の糸口が全く掴めず、その仕様を冠してこう呼ばれる様になった。
「混沌の迷宮」
放置すれば迷宮から魔物が溢れてくる為、一刻も早い攻略が必要となっている。
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皆さんこんにちは、卒業する機会を逃した浪人生、ルーデウス・ボレアス・グレイラットです。この度、ボレアスの名を頂戴致しました。
シルフィはシルフィエット・グレイラットに。
『妾だからボレアスの名前はあげる事が出来ない』と言われたエリスが『妾じゃないわ!』とブチ切れて屋敷の一部が崩壊。ボレアス家では屋敷に出入りする者に対しても『妾』という言葉は禁止用語となっておりますのでお気をつけください。
名前は貰ったが、正式な婚姻は俺が15歳頃になってからするらしい。水聖級魔術師でも肩書き的には問題ないらしいが、せっかくならもう一声欲しいとのこと。水王級魔術は使えるので、ロキシー師匠(水王級魔術師)に会えばすぐにでも水王級になれるが、師匠からの手紙を読む限り忙しそうなので会えそうにない。
俺が最近何やってるかという、魔術指南書を書いている。
初級魔術が使えるかどうかで生き易さが大きく変わる世界だというのに、初心者向けの本を見た事がない。
魔術師というのはプライドが高い為、小難しい理論を書いて値段も高価格というふざけた状態がまかり通っている。
ロキシー師匠は俺の為に無償で魔神語辞典を書いてくれたので、俺も師匠に倣って本を書くことにしたのだ。
ロキシー師匠から教わった事を基礎にして、脳筋(ギレーヌ)と狂犬(エリス)が理解できるレベルまで噛み砕く。
既に第一校は出来上がっており、師匠の校正待ちだ。師匠と俺の共同本が世界に広がる日も近い。コミケの気分だ。コミケ出たことないけど。
シルフィは風聖級魔術師になった。
エリスはシルフィを対等な妻として扱う証として、俺に渡した[[rb:傲慢なる水竜王 > アクアハーティア]]の兄弟杖である[[rb:傲慢なる風竜王 > ウィンドハーティア]]を製作させてプレゼントした。魔石は風竜。俺の魔石の海竜よりも風竜の方が格は高いらしく、杖の性能も少し高いとか。杖を貰ったその日のうちに風聖級魔術を操れる様になっていた。
エリスは剣術をギレーヌから学びつつ、貴族の作法を再度習得中。幾分かマシになったかと思われた狂犬は、屋敷を崩壊させた事で再び危険視され、1から教育し直されている。
そして、妹二人。
ノルンはとうとう攻撃4種の中級魔術までの無詠唱魔術ができる様になった。
アイシャは早い段階で攻撃4種を中級魔術まで扱える様になっていたが、攻撃に関しては中級より上はメイドにとって不要と考えたらしく、治癒術だけ上級を覚えた後は俺の執筆を手伝ってくれている
一般的に中級を4種覚えれば一人前らしいので、卒業試験を考えていたところ、例の迷宮について、探索パーティが募集されているらしく、利用する事にした。
ついでにパーティリーダーを俺がやり、踏破する事で問題になっていた聖級魔術師以外の肩書きが手に入る寸法だ。
パーティメンバーを紹介しよう!
前衛はエリス。貴族の躾から逃げる為に電撃参入。聖級剣術でどんな敵も真っ二つだ!
中衛はノルンとアイシャ。卒業試験も兼ねてエリスが適度に敵を見逃すので、二人はそれを協力して魔法で倒す。ふたりはプリュキア!
後衛にはシルフィと俺。何かあってからでは不味いので、シルフィがノルンを、俺がアイシャをそれぞれしっかり警護する。四肢が千切れても治せるから安心安全!
パーティ名は「グレイラットファミリー」
何の捻りも無いが、分かりやすさを優先にした。
パウロも一緒に来ると言い出したが、パウロまでくると家にはゼニスとリーリャだけになってしまうので却下した。元冒険者としてカッコいい所を見せたい気持ちは分かるが、諦めたまえ。
ブエナ村から馬車を乗り継ぎ3日。
迷宮のある都市に到着した。迷宮に挑戦する冒険者が多いのか、すれ違う人のガラが悪い。ノルンとアイシャが怖がって俺のローブの裾を掴んでいて、やっぱりまだまだ子供だと実感する。ただし、アイシャは演技だろう。わざとらしい上目違いを俺に向ける余裕があるくらいだからな。
5人の冒険者登録とパーティ申請が終わり、折角だから酒場に来てみた。冒険者といえば酒場で情報収集でしょ!情報を集めた所、迷宮探索に必要なランクはSランクになっていた。というのも、犠牲者が出始めた為、一時的に封鎖するためのSランク指定だそうだ。状況は思っていた以上に深刻らしい。
まともにパーティランクをSまで上げるとなると一年は掛かるらしい。流石に面倒なので、ギルド本部にギルドランクをSまで飛び級するようにお願いしてみる事にした。
実力が云々と言われたので、今からシルフィとこの場で聖級魔術を使えば納得してくれますか?と脅したらAランク認定してくれた。優遇するにもF(最低)→S(最高)ランクの飛び級は流石に厳しいとのこと。まぁ妥協点だろう。A〜Sランクの依頼を何件か受ければSにしてくれると約束してくれたので肩慣らしには丁度いい。
2ヶ月掛けて10個ほど依頼を受けた。
特に討伐依頼は良い練習になったと思う。
ノルンは最初こそ逃げ回っていたが最後の方はしっかり魔術を当てていたし、アイシャは急所狙いで確実にワンショットワンキルしていた。2人とも成長したな。
無事Sランクに上がったので、目標としている迷宮探索の作戦会議を始める。
依頼をこなしながら集めた迷宮の情報を纏めてみると……
[ダンジョン名:混沌の迷宮]
・1階層
攻略中は迷宮自体に変化はないため、マッピングすれば帰り道は分かる。ただし、一度迷宮を出ると迷宮が切り替わり、再度マッピングが必要になる。迷宮では様々な魔物が何処からともなく現れ、相性の悪い魔物と当たり全滅するパーティが後を絶たない。魔物の強さも徐々に上がってきており、最近では赤竜(Sランク)が現れたという報告により、迷宮は正式にSSランクになった。
・2階層
帰還率が極端に下がる。一本道を歩いていた筈なのに道を戻ると行き止まりになっていた、永遠と左回りの道を歩かされた事により帰還後も平衡感覚が戻らない、といった報告がされている。帰還できたパーティも帰還できた理由が分からず、たまたま帰還できているだけに過ぎない。2階層には魔物はおらず、植物すら生えていない。
・3階層
帰還報告無し。
パーティを分けて先遣隊を3階層に突入させたという報告もあったが、報告者は錯乱状態だった為、真偽は不明。
2階層での行方不明者多数の為、3階層以降を攻略中の可能性もあるが、迷宮攻略開始から半年経った今でも、3階層以降からの帰還報告はない。
・現在のギルドの依頼は迷宮攻略ではなく、1階層に現れる魔物の討伐に変更。既に迷宮から魔物(B+)が溢れ始めたため、Aランクパーティが臨時でクランを組み、常駐して対処している。
・2階層への侵入は自己責任。2階層以降の報酬は最下層(階数不明)でのボス討伐による魔力停止が確認された時のみ。
なかなか良いダンジョンじゃないか、テンション上がるね。
さてさて、みんなの意見を聞いてみよう。ノルンが何か言いたそうにしてるので話させてみる。
「兄さん、ダンジョンは下に続いてるものなんですよね?」
「そうだな。浅い迷宮で3階層、深い迷宮は10階層なんてあるらしい。なんか気になるのか?」
「穴掘っちゃダメなんですか?兄さんの魔術ならすぐ掘れると思うんですけど」
「やれなくはないが、最終手段だな。崩落する危険もあるから、推奨されてない攻略方法の一つだ」
ノルンにしては思い切った考え方だ。冒険者として過ごした2ヶ月でホントに成長してくれた。
「それなら、お兄ちゃんの土槍で迷宮自体を固定しちゃえばいいんじゃない?報告見る限り、2階層は迷宮が動いて誘導してるとしか考えられないし、ガチガチに杭を打って固定しちゃえばいいんだよ」
「アイシャのやり方が攻略方法としては正解だな。ノルン、土槍で固定した後はどうしたら良いと思う?」
「えっと………土壁で通路全体を更に補強するとかとですか?」
俺の無尽蔵な魔力ありきの作戦ではあるが、概ね良いだろう。
「よし、じゃあ2階層はアイシャとノルンの案で突破してみようか。1階層は迷宮攻略の醍醐味であるマッピングがあるから、2人ともしっかり地図を開いてマッピングの仕方を覚えるように!3階層がマッピングできる地形だったら2人にマッピングしてもらうからな」
「「わかりました!」」
翌朝、迷宮入口に行くと赤竜が暴れていたが、エリスが一瞬で首を斬り落としていた。依頼で斬ってたA級とかの魔物じゃ物足りなかったのだろう。スッキリした顔をしている。
入口にいたギルドの人に最下層まで潜る事を伝え、グレイラットファミリーは「混沌の迷宮」の攻略を開始した。
[1階層]
予定通り、ノルンとアイシャにマッピングを教えながら3時間ほどで踏破。遭遇した魔物はコボルドやスケルトン、トゥレントといったCランクの雑魚ばかりで、シルフィが見つけ次第風魔術でバラバラにしていた。索敵から攻撃までのタイミングが速すぎるので、間違えて他の冒険者パーティをバラバラにしてないかちょっと心配になる。
[2階層]
迷宮の実物を見ながら、土槍をどの向きで何本をどのくらいの深さまで刺すべきか?等をノルンとアイシャに考えさせて、作戦実行。
土槍を刺したら何本かに手応えがあった事を2人に伝えると、あーだこーだ話した後、モグラみたいな魔物が外から迷路を動かしていたんじゃないか?という結論になった。
実際にエリスが『見えた!』と言って壁に剣を突き刺すと50センチくらいのモグラが即死していた。やはりモグラが動かせなければただの通路で、多少の迷路要素はあったがマッピングしてしまえば2時間ほどで踏破できた。ノルンとアイシャのマッピングはちゃんと正確にできていた。
とりあえず、ノルンとアイシャの卒業試験はこれにて終了。残りの階層攻略は俺の仕事だ。
[3階層]
ここからは情報無し。
ノルンとアイシャは魔術で自身を守る事に専念させる。
3階層に降りると、一面が水に覆われた湖になっていた。
ご丁寧にも船が置いてあり、対岸には通路が見える。
10組近いパーティが水辺に居たので話を聞いてみた。
・3階層到達者は分かるだけで30組いた。10組は帰還のために2階層に戻り、10組は3階層に残り、残り10組は4階層を目指し湖を渡った。
・湖では魚が獲れる。3階層残留組はここに拠点を張り、戦力を整えてから一気に帰還するつもりだったが、魚には解毒魔術が効かない毒があるようで、体力・魔力が回復できなくなり、彼らはここで迷宮が踏破されるのを待つことしか出来なくなった。
・湖には水棲の魔物が住み着いており、船で渡ると襲いかかってくる。先の10組は同時に10組で船を使い、8組が沈められながらも2組は対岸に到達し、4階層に向かった。
彼らには 2階層の魔物の正体、そして、3階層からの帰還者が居ないことを伝え、次に誰か来たとしても俺たちが踏破するのを待つように伝えた。
さて、どうするかな。
魚に毒があると言う事は水にも毒があるだろうから、極力触れないようにしたい。湖の生物の処理なんていくらでもやりようはあるが……みんなの安全が最優先だな。何階層まであるか分からないから魔力は節約したかったが仕方ない。
俺は凍結領域を発動し、湖全体を凍らせた。
凍った湖を渡る途中、湖の中心にはドデカイ一角獣の魚や、鯱のような生物、海竜なんかもいたが、全て氷漬けで固まっていた。氷が溶けたらサラっと復活してそうな雰囲気だ。今度ペルギウスに聞いてみよう。
[4階層]
できればボス部屋が良かったが、そう上手くはいかないか。
4階層は鬱蒼とした密林地帯だった。小型の虫が多い。俺とシルフィとエリスは撃ち漏らしが無いように気を付けながら進む。
先頭のエリスがノルンとアイシャを下がらせる様に指示を出してきた。珍しい。俺はシルフィに2人を任せてエリスの元に行くと、理由がわかった。
先ほど、2組が4階層に渡ったと聞いていたが、おそらくそれがこの2組、7人だ。聞いてた人数と一致する。身体に幼虫を産み付けられて、幼虫の生きた苗床にされていた。もう長くは持たないだろう。聖級治癒術では欠損は治せない。俺はまだ生きている7人の介錯をした。これは2人には見せられないな。
「シルフィ。ここにはもう誰もいない。全部薙ぎ払ってくれ」
シルフィも察してくれたのか、風聖級魔術で密林を根本から、文字通り根こそぎ吹き飛ばした。運良く、遠目に5階層への通路が見えた。瓦礫で通路が埋まったら面倒な事になってたから助かった。
[5階層]
大きな扉がある。
まあ、ボス部屋だろうな。ボスの姿を予想してみよう。
魔物の闇鍋、迷路(モグラ)、湖(毒)、密林(虫)ときて、次は何だろう。
とくに関連性はなさそうなんだよな。わからん。
「ルーデウス、どうするのよ」
「正面から戦ってもいいですけど、毒を撒かれても厄介なので、確実に勝ちに行きますが、いいですか?」
「いいわよ。私も……ここのボスと戦う気がなくなったわ」
扉越しに凍結領域を発動する。扉の中の様子は分からないが、それなりに凍った手応えはあった。ダメ押しでキュムロニンバスを発動させ扉の中を嵐にする。扉から水が漏れ出したのを確認して、再度凍結領域を使う。雨ごと凍らせるのは魔力キツイな。エリスとシルフィに2人を守るように伝えて、俺は扉を開けて中に入る。
中には巨大な蛇が居た。目の大きさが、俺の身長程あるのだ。これと真正面から戦ってたら負けてたかもな……。超電磁砲を5発撃ち込んで、頭部を完全に破壊しておいた。超電磁砲で貫通しないとか、硬すぎだろ。だれが勝てるんだこんな怪物。
しばらくすると、迷宮から何かが割れるような音があたりに響いていった。話に聞いていた迷宮踏破した際の魔力停止音と同じなので、この蛇がやはりボスだったな。
迷宮探索から約12時間、踏破完了だ。
流石に今から帰るのは面倒だし、2〜3日ここで過ごしてから地上に戻る事にした。
迷宮は踏破された場合、新たに生まれなくなるだけで、現存の魔物は消えない。できるだけ他のパーティに削ってもらう事にしよう。
最終的な今回の成果を以下のようになった。
グレイラットパーティ: 混沌迷宮(SS)単独踏破
ルーデウス: 魔界大蛇(SS)単独討伐
ノルン&アイシャ: 迷宮モグラ(S+)の解明
エリス : 赤竜(S)単独討伐
シルフィ : 索敵魔術(A+)の開発
あの大蛇は人魔大戦の時に、外殻が硬過ぎで殺せなかった為に封印されてた魔王級の魔物らしい。解体しようにも並の剣では刃が通らず、現在は剣神に解体依頼を掛けているらしい。
最後に大きなオマケが付いたな。迷宮自体の難易度は蛇のおかげで最高ランクに繰り上げ。2階層のモグラは他の迷宮でも発生していた厄介な魔物らしく、改めて対処方法を2人が確立して報告したため、ギルドからは俺以上に感謝されていた。1階層で見せたシルフィの索敵は、実は魔術の応用だったらしく、ギルドから講習会の定期開催を依頼されていた。俺とエリスは脳筋なので討伐報酬だけである、チカラisパワー。
迷宮踏破から一カ月が過ぎた。俺たちはまだ迷宮近くの都市で足止めを食らっている。
エリスは剣神から良い剣を貰ったらしく、例の蛇の解体作業を手伝っている。硬くて斬り甲斐があるので楽しいそうだ。
シルフィは講習会を開いている。シルフィ先生の授業は分かりやすく好評で、俺も2回に1回は最前列で受けている。
この2人はギルドからお願いされてしまったので、恩と名を売る意味でも断る理由はあまり無いので承諾したのだ。
ノルンは冒険者の話を聞いてフンフンと興奮している。冒険者稼業は楽しかったらしく、定期的に俺が付き添って他の冒険者の依頼を手伝っている。将来は冒険者かな。
アイシャは『お兄ちゃんのお世話がしたいぃ!メイドなのに何も出来てないぃ!がぅぅぅ!』と言って、俺の背中に張り付き首を噛んできている。噛むな、首を。
基本的に宿の人が家事全般をしてくれているため、アイシャはメイド業務が何もできず、欲求不満なのだ。『お兄ちゃん!首に怪我が!!治します!』などと言って、噛んで傷を付けては治癒術で治す自作自演を続けている。
「アイシャから見て、今回の迷宮攻略はどうだった?」
「つまんなかったー。やっぱ私はメイドのがいいなぁー」
「ノルンはあの調子だと冒険者になるかもよ?」
「やめた方がいいよ、今回だってお兄ちゃん居なかったら全滅しててもおかしくなかったのにさー、次は死んじゃうよ」
「ノルンだけならBランクだし、そんな無茶はしないさ」
「そうだろうけどさー……ねー、お兄ちゃん、卒業祝いってなにくれるのー?新しい杖?」
「ノルンはあの様子なら杖でも良さそうだな。アイシャは…………空中城塞に来てみるか?あそこにもメイド(?)いるから話聞くと面白いと思うぞ」
「え、行って大丈夫なの?行けるなら行きたい」
「頼んでみるよ。お土産(蛇の目と牙)気に入ってくれるだろうし、子供の頼みを無碍にするほど狭量な人じゃないさ」
ブエナ村に戻れたのはそこからさらに1ヶ月が過ぎた頃だった。親は久々の娘との再会に涙している。俺は?俺は?ママン!パパン!息子もいるよ!『2人をありがとうな』とパウロに頭を撫でられた。なんだ、ちゃんと父親してるじゃないか。
エリスは待ち構えていたフィリップによって強制送還。あわよくば村に居座るつもりだったエリスの考えは読まれていた。
シルフィと俺は村の便利屋稼業を再会。半年ぶり近いため、細かい依頼が溜まっていたのだ。ロキシーからは魔術指南書の校正が届いており、こちらも順調そうだ。師匠にはいつになったら会えるのだろうか。
ラノア魔法大学からは、俺を特待生として受け入れる準備があるという手紙が来てたが、流石に6年も拘束されるのは割に合わないので丁重にお断りの返事をした。異世界の学校に興味がないと言えば嘘になるが、そこまで暇ではないのだ。
ルーデウス・ボレアス・グレイラット
:水聖級魔術師、Sランク冒険者(迷宮踏破)、勇者(暫定)