※この作品はR-18です。

愛し尽くせ!インスタントハーレム   作:坂本太郎

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【第三話:素直になれない金髪ギャルと、本気の証明】

放課後、人通りの少ない裏校舎。黄昏時の赤い光が、壁にもたれかかる黒瀬ミチルの派手な金髪を鮮やかに照らしていた。

 

(なんなのよ、あいつ……。最近、なんか急に顔つき変わってない……?)

 

ポケットに手を突っ込み、ため息混じりに爪先を地面にトントンと打ち付けるミチル。

スクールカースト上位に君臨する彼女は、派手な見た目と強気な態度から「男遊びに慣れていそう」と思われがちだ。だが実際は、軽々しく近づいてくる男たちを片端から突っぱねてきた筋金入りの純情ギャルである。

 

そんなミチルの視線が最近追ってしまうのが、他でもないカケルだった。

以前はどこか冴えなくて自分とは無縁だと思っていた相手。だが、ここ数日のカケルはどこか吹っ切れたような雰囲気を纏い、瞳には妙な自信と余裕が宿っているように見えたのだ。

 

(……別に気にしてるわけじゃないし。ただ、ちょっと雰囲気が違うから目につくだけだし……)

 

自分の中で言い訳をつぶやいた、その時だった。

 

「あ、黒瀬さん?」

 

校舎の陰からひょっこり現れたカケルと、文字通りばったり目が合ってしまう。

まさかこんな人通りの少ない場所で遭遇するとは思っておらず、ミチルの心臓が跳ね上がった。

 

(っ〜!? なんでこんなとこに居んのよ……っ!)

 

動揺を悟られまいと、ミチルは咄嗟に腕を組み、いつもの不機嫌そうなギャルの面目をかぶせ直す。

 

「……は? なに、カケルじゃん。こんなところで何してんの?」

 

「いや、ちょっと通りかかっただけで……。黒瀬さんこそ、こんなところでどうしたの?」

 

「あたしは……ちょっとバイト前の暇つぶしだし。あんたに関係ないでしょ」

 

ツンとそっぽを向くミチル。正反対のタイプである彼女に対し、以前のカケルなら気後れして逃げるように去っていただろう。だが、なじみや今日子先生との恋愛を経て成長した今のカケルは違った。

 

(今の俺なら、黒瀬さんとも普通に話せるんじゃないか……?)

 

そんな些細な興味と余裕から、カケルは少し笑みを浮かべて一歩踏み出した。

 

「黒瀬さんって、いつも一人でいる時は雰囲気違うよね。……なんか、少し話してみたかったんだ」

 

「はぁ!? なに急に……っ!?」

 

不意打ちのような言葉に、ミチルの頬がカッと熱くなる。彼女が戸惑いを隠すように強気な眼差しで睨み返してこようとした——その瞬間。

 

(なっ……!?)

 

カケルの視界の右上だけに、何もない空中にまたしても血のように禍々しい赤色の数字が浮かび上がった。

 

『 00:59 』

『 00:58 』

『 00:57 』

 

(嘘だろ……っ!? また出やがった!! 今度は黒瀬さんの目の前でかよ!?)

 

ミチルには見えていないその不吉な数字を目にして、カケルだけが一人パニックで血の気を引かせる。その瞬間、世界の景色がぐにゃりと歪み、カケルの感覚の中で時間だけが極限まで遅延していった。

 

夕焼けの光の中で不機嫌そうに固まるミチルの頭上から、光の粒子と共に「あの女神」が優雅に舞い降りてきた。

 

『ふふふ、ご機嫌ようカケル。順調に愛を育んでいるようですわね』

 

神々しくも、どこか面白がるような笑みを浮かべる女神。カケルは心の中で叫んだ。

 

(女神様!! なんでまたタイマーが動いてるんだよ! 俺にはもうなじみも今日子先生もいるんだぞ!?)

 

『お戯れを。貴方に課された愛の試練は、目の前にある運命の輝きに反応して何度でも再起動するのです。……ほら、ご覧なさい。強がりな仮面の裏で、本当の愛を渇望している可憐な少女の姿を!』

 

女神は滑らかな指先を、壁にもたれるミチルへと向けた。

 

『制限時間はもちろん【1分】。この1分以内に黒瀬ミチルを攻略し、『恋人』の契約を結びなさい。……さもなくば、今度こそ貴方の命は潰えますわ』

 

(1分!? 以前と違ってちょっと話してみたかっただけなのに、いきなり告白して付き合えっていうのか!? 一筋縄で行くわけないだろ!!)

 

『ふふ、諦めるのは早すぎますわ。貴方には……己の情熱があるではありませんか。さあ、命を懸けて彼女の心を撃ち抜きなさい!』

 

言い捨てるやいなや女神は姿を消し、再び世界の時間が動き出した。

 

『 00:49 』

『 00:48 』

 

(やばい……! 街や学校のあちこちに落ちてるタイマー回復用の『命の砂時計』は、今日子先生の時に最後の1個を使い切っちゃって1つも持っていないんだ! タイマーを回復させるには、もうあの方法しかないのに……っ!)

 

一刻の猶予もない。パニックになりかけたカケルは、半ばヤケクソで喉を張り上げた。

 

「黒瀬さん! 俺と付き合ってくれ!」

 

「っ〜!?!?!?」

 

突然のなりふり構わぬストレートな爆弾告白に、ミチルの顔が一瞬で熟したトマトのように真っ赤に染まった。心臓がうるさいくらいに脈打ち、頭の中が真っ白になる。

 

(なっ……なに言ってんのこのバカ!? 冗談!? 本気!? 意味わかんないんだけどっ!?)

 

まさか自分が密かに意識し始めていた相手から、いきなり交際を申し込まれるなんて思ってもみなかった。あふれ出そうになる動揺と、胸の奥で高鳴る甘いときめき——だが、ギャルとしてのプライドと恥ずかしさが勝り、それをカケルに悟られるわけにはいかなかった。

 

「は、はぁぁ!? あんたマジでなに言ってんのバカじゃないの!?」

 

ミチルは必死に腕を組み、ツンと顔を背けながら激しく噛みついた。赤くなった頬を隠すようにそっぽを向き、上擦った声を誤魔化すように不機嫌な態度を装う。

 

「き、急にそんなこと言われて『はいそうですか』ってなるわけないでしょ! あたし、これからバイトあるしっ! 冗談ならマジで笑えないんだけどっ!」

 

『 00:15 』

『 00:14 』

 

動揺を隠すためのツンツンとした拒絶は見事なガードとなり、カケルの攻撃は撃沈。タイマーの数字はすでに命の危機を示す15秒を切っていた。血の気が引き、死の圧迫感が胸を押し潰す。

 

(くそっ……! 素直に頷いてはくれないか……! でも、顔を真っ赤にして動揺してる……! 嫌がられて撃沈したわけじゃない!!)

 

回復アイテム(命の砂時計)が無い以上、残されたタイマー回復の手段はただひとつ。

 

カケルは「ごめん!」と叫ぶやいなや、呆気にとられるミチルの前を疾走し、近くの体育倉庫へともつれる足で飛び込んだ。すぐさま内側から鍵をかけ、暗闇の中で激しく身体を動かし始める。

 

「うおおおおおッ! 回復しろぉぉぉッ!」

 

誰にも見られない密室の中、カケルは狂ったようにダンスを踊り始めた。全身を激しく揺さぶり、汗を撒き散らしながら命がけで踊り狂う。すると、彼の激しい生命の躍動に試練のタイマーが反応し、勢いよく数字が巻き戻っていった。

 

『 00:59 』

 

体育倉庫から汗だくで舞い戻り、必死の形相で迫るカケル。

ミチルは引き気味に一歩下がりつつも、真っ赤な顔のまま激しく動揺していた。

 

「な、何なのよあんた……! いきなり走り去ったかと思ったら汗だくで戻ってきて……! マジで意味わかんないんだけどっ!」

 

「ミチル! さっきのは冗談なんかじゃない、本気なんだ! 俺と付き合ってほしい!」

 

「っ……またそれ!? だから何でいきなりあたしなわけよっ!?」

 

息を切らしながら迫るカケルの真っ直ぐな瞳に射抜かれ、ミチルの胸がドクンと激しく跳ね上がる。自分でも驚くほど心臓がうるさく鳴り響き、頭がどうにかなりそうだった。

 

(なんなのよもう……! なんでそんな必死な顔すんのよ……! こっちの気が狂いそうになるじゃん……っ!)

 

本当は嬉しくてたまらない。カケルの本気が伝わってくるたび、胸の奥が甘く疼いて破裂しそうになる。だが、あまりに急すぎる展開と、自分の中で跳ね上がる好意への恐れ、そして「遊ばれているだけかも」という不安が混ざり合い、どうしても素直になれなかった。

 

「あ、あんたさ……! どうせギャルだからって面白半分でからかってんでしょ!? そうやって調子いいこと言っとけばオチると思ってんの!? そういう軽い奴、あたし一番嫌いなんだけどっ……!」

 

語気を強めて突っぱねるミチル。だが、その言葉とは裏腹に、彼女の瞳は涙目になり、スカートの裾をギュッと掴む手は小さく震えていた。強がりな拒絶の裏にあるのは、あふれ出そうな好意と戸惑いだった。

 

『 00:12 』

『 00:11 』

 

(ダメだ……! 動揺しまくってるけど、不安と混乱でまだ素直になれてない……っ! でも、俺の本気は確実にミチルの心に届いてる!!)

 

カウントダウンが迫る中、カケルは彼女の秘めたる純情さを確信し、二度目のタイマー回復(ダンス)のために再び体育倉庫へとダッシュした。

 

『 00:59 』

 

ダンスで命の猶予を取り戻し、汗だくになりながら三度目の場へと舞い戻ってきたカケル。

 

「……あ、あんた……っ!」

 

カケルの姿を認めた瞬間、ミチルの表情にパッと安堵の色が広がった。

 

(よかった……っ! 戻ってきてくれた……っ!)

 

実はカケルが走り去った直後、ミチルは自分のしでかしたことに激しい後悔と不安で押し潰されそうになっていたのだ。

 

(なんであたし、あんな突っぱね方しちゃったのよバカバカバカ……! ずっと気になってたカケルから告白されたのに……! もし嫌気が差して、このまま戻ってこなかったらどうすんのよ……っ!?)

 

本音では、カケルと付き合いたくてたまらなかった。今度こそカケルが目の前に立ち、心臓が口から飛び出そうなほど打たれる中で、ミチルは必死に心の中で叫んでいた。

 

(頼むから……もう一回……! もう一度だけ『好きだ』って言って……っ! 今度こそちゃんと素直になるから……っ!)

 

だが、目の前に立つと長年の習性であるツンとした強がりが邪魔をしてしまう。

 

「……っ、あんたマジでなんなのよ……! また汗だくになって戻ってきて……っ」

 

呆れたような素振りを装うが、その声は緊張と期待で細かく震えていた。

 

カケルはもう引かない。彼女の強がりの裏にある本当の気持ちを受け止めるため、息を整え、ミチルの瞳を真っ直ぐに見つめて一歩踏み出した。

 

「遊んでなんかいない。俺はミチルのことが好きなんだ。見た目だけじゃない。強がりで、でも本当は誰よりも真面目で優しいミチルが好きだ。頼むから、俺の本気を受け止めてほしい」

 

「っ……!?」

 

ミチルの肩が大きく跳ねた。喉から手が出るほど欲しかった言葉。カケルの眼差しがあまりにも真っ直ぐで情熱的で、これ以上自分を偽ることなんてできなかった。

 

(な、なにそれ……! なんでそんな……真剣な顔で……全部見透かしたようなこと言うのよ……っ!)

 

ミチルの顔が一気に熟したトマトのように赤く染まっていく。胸の奥から溢れ出る嬉しさと愛おしさで、強気な仮面がボロボロと崩れ去っていった。

 

「……っ、あんた、マジで言ってるの? あたしと付き合ったら、すっごく面倒くさいよ? あんたの男友達と話すのも嫌だし、他の女子と仲良くしてたら絶対怒るし……!」

 

「望むところだ。ミチルだけを見るって約束する」

 

「……っ、調子いいこと言っちゃって……!」

 

ミチルはあふれ出そうになる笑みを必死に噛み殺しながら、ギュッとスカートの裾を握りしめた。これ以上、強がるのは限界だった。上目遣いにカケルを見つめるその瞳には、隠しきれない甘い好意が満ち満ちている。

 

「……そこまで真っ直ぐ言われたの、初めてだし……。あんたが本気だってことは、痛いくらい伝わったから……」

 

「ミチル……!」

 

「か、勘違いしないでよね! あんたがあんまりにしつこいから……試しに付き合ってあげてもいいかなーって思っただけだから! ……ちゃんと大切にしなかったら、絶対許さないんだからね……っ!」

 

ミチルが照れで顔を真っ赤にしながらも、しっかりと告白を受け入れたその瞬間——。

 

『 00:03 』

『 00:02 』

 

視界の右上を赤く染めていたカウントダウンが、ピタリと動きを止めた。

 

『 CONDEMNATION CLEARED 』(恋人関係成立、試練達成)

 

脳内に響く女神の楽しげな祝福の声と共に、文字は眩い光となって弾け散り、夕焼けの空の中へと溶けるように消え去っていった。

 

それと同時に、胸を圧迫していた重苦しい死の恐怖が嘘のように吹き飛んでいく。

 

(た……助かった……! 命の砂時計も無い中で体育倉庫で死ぬほど踊り狂って時間を稼いだ甲斐があった……! 興味本位で声をかけたはずなのに、まさか本気で惚れてミチルと恋人になっちゃうなんて……!)

 

タイマーが完全に消滅し、命の猶予が、みたび満たされたことを確認したカケルは、胸の内で深く息を吐き出した。

 

ツンと背を向けようとするミチルの手首を、カケルは優しく掴んだ。振り向いた彼女の顔は、夕焼け以上に真っ赤に熟していた。

 

「ありがとう、ミチル。絶対に幸せにする」

「……もう、そういうの急に言うなって……心臓ヤバいんだけど……」

 

強がりながらも、ミチルは握られた手を振り払おうとはしなかった。指を絡め合わせると、ギャル特有の強気な態度の裏に隠されていた乙女な素顔が、甘く蕩けるように零れ落ちていく。

 

「……ちょっと待って。あたし今フツーにOKしちゃったけど……ホントに冗談じゃないのよね? 弄ばれてたらマジで許さないんだけど……っ」

「冗談なんかじゃない。俺は本気でミチルが好きだ」

「っ……」

 

握り合った指先が小さく震えているのを、カケルは手応えとして感じ取っていた。強気な視線の奥に、不安と期待が複雑に絡み合っている。

 

「あたしだよ? ギャルだし、態度悪いし……あんたみたいな真面目な奴には釣り合わないと思うけど?」

「それがミチルの良いところだろ。俺はありのままのミチルが好きなんだ」

「なっ……!? マジで恥ずかしいことサラッと言うなって……っ!」

 

顔を真っ赤にして俯くミチル。カケルはその隙にそっと彼女の身体を引き寄せ、自分の胸の中に優しく閉じ込んだ。

 

「ミチル……」

 

密着した身体から伝わる熱と、重なる鼓動。すっかり恋人同士の距離感になったことに戸惑いながらも、ミチルはカケルの胸に顔を埋めたまま、小さく身を委ねた。

 

カケルの唇が金髪から覗く繊細な耳朶に触れた瞬間、

 

「ひゃぁっ!? ちょ、耳元触ってんじゃないわよバカっ!」

 

予想外の刺激にミチルは甲高い声を上げた。だがカケルは止めず、そのまま耳輪を温かい舌で丁寧になぞり上げていく。

 

ちゅっ……ぺろっ……くちゅくちゅ……

 

「んっ……あんっ……調子乗んじゃないわよ……ゾクゾクすんじゃん……っ」

 

ミチルの華奢な身体が小刻みに震える。今まで誰にも触れられたことのない敏感な耳を攻められ、戸惑いと未知の快感に思考が追いつかない。カケルは休むことなく、今度はうなじから首筋にかけて熱い口づけを落としていった。

 

ちゅっ……ぬるり……じゅる……

 

「んんっ! 首筋なんて……っ痕残ったらどーすんのよバイト先でバレるでしょバカっ……っ」

 

制服の襟元ギリギリの小麦色の肌に、鮮やかな赤い痕が刻まれた。健康的な肌に刻まれた所有印に、ミチルは羞恥心と同時に甘い高揚感を覚える。

「あんたねぇ……普段真面目ぶってるくせに最初からエロすぎなんだけど……っ」

「ミチルが可愛すぎるからだよ」

「〜っ! キモいセリフ吐くなし……恥ずかしいでしょ普通に……!」

 

だがその言葉とは裏腹に、ミチルの身体は正直に甘く反応していた。カケルの手が制服のスカートをたぐり寄せ、太ももの内側をゆっくり撫で上げていくと、

 

「ひゃっ!? あんた手どこ通してんのよ……っ」

「嫌?」

「……別に嫌とは言ってないし……調子乗んな……っ」

 

視線を泳がせながら小さく答えるミチル。カケルはその承諾を得て、彼女を校舎裏に置かれた古びた木製ベンチへそっと腰掛けさせ、さらに大胆にその脚を開かせた。

 

「ま、待ちなさいよ! まだ明るいし! ここ学校の裏なんだけど!? バカなの!?」

「大丈夫だよ。誰も来ないから」

「そう言われても無理なもんは無理でしょ……っ!」

 

必死に抵抗しようとするが、カケルの熱い体圧には敵わない。カケルはベンチの上のミチルに覆いかぶさり、熱に浮かされた瞳で彼女だけを激しく映し出していた。

 

「カケル……」

 

その名を呼ぶ声が小さく震える。強がりなギャルの仮面が、愛しい人の前でボロボロと崩れ去っていく。

カケルは彼女のシャツのボタンを外し、黒のレースのブラジャーに包まれた艶やかな小麦色の胸元を露わにした。

 

「あっ……ジロジロ見てんじゃないわよ……マジで恥ずかしいんだけど……っ」

「綺麗だよ、ミチル」

「っ! バカみたいに褒めないでよ……心臓うるさいんだけど……」

 

カケルがブラジャーを上へとずらすと、形の良い双丘がプルンと弾けた。指先でその柔らかさを確かめるように優しく揉み込むと、

 

「んあっ! なにその手つき……慣れてそうで腹立つんだけどっ……っ」

 

くりくり……くにくに……ぴくぴくっ

 

「あんっ♡ そこ弱いんだから無駄にいじんじゃないわよ……っ」

「ミチルの可愛い声、もっと聞きたい」

「性格悪すぎでしょホント……っ でも……気持ちいいから文句言いづらいの悔しい……っ」

 

カケルは先端の小さな突起を舌先で転がし、丁寧に吸い上げた。

 

ちゅぱ……ちゅぱ……れろれろ……♡

 

「あぁっ♡ ちょっと強く吸わないで……っ 気持ち良すぎでおかしくなるでしょ……っ」

「ミチルの胸、すごく柔らかくて温かい」

「恥ずかしいことドヤ顔で言うなっつの……っ」

 

カケルはさらに攻め立てるように手を下へと滑らせ、ミチルの下着の上から割れ目をなぞった。指先にはすでに驚くほどの湿り気が伝わってくる。

 

「もうこんなに濡れてる……」

「うるさいし! あんたが勝手にエロいこと仕掛けてきたからでしょ……っ」

 

だが否定の言葉とは裏腹に、ミチルの腰は無意識にカケルの手に擦り寄るように動いていた。カケルは手の指先の爪をショーツのクロッチ部分に引っかけて横へとずらすと、そのまま指先をダイレクトに秘所の割れ目へ潜り込ませた。

くちゅ……くちゅくちゅ……♡

 

「ひゃっ!? どこ触ってんのよ……んあぁっ♡」

「気持ちいい?」

「……言わせないでよバカ……めちゃくちゃ気持ちいいに決まってんでしょ……っ」

 

強がりつつも素直に快感を肯定するミチル。その瞬間、カケルの興奮は最高潮に達した。カケルが自分のズボンを下ろすと、硬く反り返った己のモノが露出する。ミチルはそれを見て息を呑んだ。

 

「こ、これ……マジ? カケルのやつ……でかすぎでしょ……」

「ミチル、触ってみる?」

「はぁ!? なんであたしから……う、触るけどさ……」

 

恐る恐る手を伸ばすミチル。初めて触れる男性の熱く脈打つ肉棒の感触に、緊張で指先が激しく震える。

 

しゅっ……しゅっ……しゅっ……

 

「あっ……ミチル……すごくいい……」

「……下手とか文句言ったら承知しないからね。初めてなんだから分かんなくて当然でしょ……っ」

「すごく気持ちいいよ……愛おしい……」

「へへ……当たり前でしょ、あたしがやってあげてんだから……っ」

 

少しだけ自信を取り戻したミチルは、上目遣いにツンとカケルを見つめながら、一生懸命にペニスを上下させた。

 

しゅっしゅっしゅっ……くちゅ……♡

 

「うっ……ヤバい……限界だ……っ」

「え!? マジ!? ちょっと早すぎなんだけど!」

 

カケルは急いでポケットから出したゴムを装着すると、ベンチの上でミチルのしなやかな小麦色の両脚を優しく押し開いた。

露わになった蜜口は、先ほどの手での愛撫によってトロトロの愛液を溢れさせ、怪しく淫らに湿り切っている。

 

「……入れていい?」

「……っ、さっさとしなさいよ。待たせないで……っ」

 

ミチルは真っ赤な顔で強がりながらも、覚悟を決めるように濡れた瞳で小さく頷いた。

カケルは熱く脈打つ亀頭を、秘唇の割れ目へと深くあてがう。

 

くちゅり……っ♡ じゅるっ……♡

 

「んっ……あ……っ」

 

先端を擦りつけただけで、溢れ出る蜜がぬちぬちと甘い水音を奏でる。

カケルが腰を慎重に推し進めると、秘液でぬめりを帯びた肉壁が、未経験の硬く太い異物を拒むように締め付けながらも、じわじわと亀頭を飲み込んでいった。

 

ずぷ……っ! ぐちゅり……っ♡

 

「いっ……あ゛ぁぁっ……っ! んぁッ……!」

 

処女膜が限界まで張り詰め、狭い入口を力任せに押し広げられていく圧迫感に、ミチルの身体がキュッと硬直する。

涙目になりながら歯を食いしばる彼女の表情を見て、カケルはあてがった腰をピタリと止めた。

 

「ごめん、痛かった……?」

「……あんたのせいでしょバカっ……。でも……っ、止まりなさいなんて……言ってないでしょ……っ」

 

激しい痛みに肩を小刻みに震わせながらも、ミチルは自らカケルの背中に細い腕を回し、ギュッと抱きしめてきた。

強がりながらも全身でカケルを受け入れようとする健気な姿に、カケルの胸は熱く締め付けられる。

 

「……ゆっくり動くよ、ミチル」

 

ずぶぶぶっ……! じゅぽ……っ♡ ぐにゅり……ッ♡

 

「あぁぁぁっっ……♡ んおっ♡ 奥……奥まで入って……くるぅっ♡♡」

 

濡れた肉壁が擦れ合う生々しい摩擦音と共に、先端が秘所の最奥へとゆっくり突き進んでいく。

破れた処女膜から滲み出た鮮やかな赤い血が、溢れ出る愛液と混ざり合い、カケルの男根と二人の結合部を淫らに濡らしていった。

 

「っ……! 血……出ちゃった……っ」

「ごめん、ミチル……痛む……?」

「痛い……けど……っ。あんたにあたしの『最初』をあげられたんだから……嬉しくないわけないでしょバカ……っ♡」

 

涙目になりながらも愛おしそうに微笑むミチルの言葉に、カケルの胸は熱く締め付けられる。

誰にも開かれたことのない狭く熱い膣内は、カケルの男根をキュッと締め上げるように強く絡みつき、内側の柔肉が密着して脈打っていた。

 

「んんっ……っ! ミチルの中……すごくあたたかくて……締め付けがすごいよ……っ」

「はぁっ……はぁっ♡ カケルの硬いのが……私の中で……大きくなって……っ♡」

 

根元まで深く収まりきった瞬間、二人の密着した肌から熱気が弾け、重なり合った鼓動が一つに溶け合っていった。

 

ぬちゅ……ぬちゅぬちゅ……♡

 

「あっ……んんっ……痛いってば……でも……奥になんかすごいの入ってきてる……っ」

 

ゆっくりと腰を動かすうちに、痛みの中から未知の快感が芽生え始める。カケルのモノが膣壁を擦るたびに、ミチルの瞳に甘い光が宿り始めた。

 

「あんっ♡ どこ当ててんのよ……なんか変……っ ゾクゾクすんだけど……っ」

「ここ?」

「ん゛っ♡ そこダメに決まってんでしょっ! 変になっちゃうからやめなさいってばっ……っ!」

 

完全に快感へと切り替わった瞬間、ミチルの表情が一変した。ツンとした態度を崩せないまま、カケルを貪欲に求め始める。カケルは彼女の膝を抱え上げ、体位を深く変えて腰を打ち付けた。

 

ぱちゅんっ♡ ぱちゅんっ♡

 

「あんっ♡ カケル……もっと奥まで突いてきなさいよ……っ!」

「ミチル……最高に気持ちいい……!」

「あたしのこと満足させられなかったら許さないんだからっ♡」

 

パンパンパンパンッ!

 

「あぁっ♡ すごっ……こんなの聞いてないし……っ カケルのエッチ……マジでヤバいんだけどっ!」

「ミチルの中、温かくて締め付けがすごすぎる……っ」

「あんたが下手に動くからでしょっ♡ あんたなんか……大好きだしっ♡ もっと動かしなさいよっ♡」

 

ツンツンとしたセリフを吐き捨てながらも、言葉の裏には溢れんばかりの愛が透けている。

 

「一緒にイこう」

「あんたが合わせてきなさいよっ♡ カケルと一緒にイくんだからっ♡」

 

パンパンパンパンパンッ!!

 

「もう無理っ! イクからっ♡ あんたなんか大好きっ♡ 大好きなんだけどっ♡」

「あっ……俺も……いく……!」

「逃がさないからっ♡ 全部出し切りなさいっ♡」

 

どぴゅっ!! びゅるるる――ッ!!

 

ゴム越しに熱い飛沫が注がれる感触に、ミチルは背中を弓なりにして絶頂を迎えた。

 

「はぁ……はぁ……マジで……生意気な腰使いしやがって……」

 

全てを吐き出し、カケルが力を抜いて重なろうとしたその瞬間だった。ミチルは潤んだ瞳でカケルを見つめると、不敵で、けれど最高に愛らしい強がりな笑みを浮かべた。

 

「ねえ……カケル。……まさか、これで終わりとか思ってないわよね?」

「え……? ミチル……?」

「あたし、言ったでしょ。本気じゃないなら許さないって。こんな1回で終わらせたら絶対に許さないんだから……っ!」

 

ミチルはカケルの胸を強気に押し、驚くカケルを力任せに古びた木製ベンチの上に仰向けに倒してその上に跨がった。彼女は自らカケルのペニスから使用済みのコンドームを指先でつまんで引き抜くと、それを横に投げ捨てた。

 

「ミチルっ!? ゴム外したら……!」

「うるさい! ゴムなんて邪魔くさいのつけてんじゃないわよ! あたしはカケルの生のがいいのっ……! 直接あたしを感じなさいよっ!」

 

半ば乱暴に言い放ったミチルだったが、その頬は熟したトマトのように真っ赤だった。彼女は完全に反り返ったままのカケルの生ペニスを手で掴み、自分の濡れそぼった秘所の入口にあてがった。

 

「あ、あたしが……上になってあげてるんだからありがたく思いなさいよ……っ! カケルの全部、あたしの中に吐き出しなさいッ!」

 

ミチルはゆっくりと腰を落とした。生亀頭が秘唇を押し開き、ダイレクトに膣内へ侵入していく。

 

ぬちゅぅぅっ……ズブブブブッ……!!♡

 

「あ゛ぁぁぁぁッッ!!♡♡ んぁッ♡ ゴムなし……こんなのっ、気持ち良すぎでおかしくなっちゃうじゃないバカぁぁっ!!♡」

 

生の肉棒が突き刺さる圧倒的な快感と密着感に、ミチルは大きな嬌声を上げた。カケルの腰の上に跨がったまま、彼女は必死に自分で腰を上下させ始めた。

 

ぐちゅっ……ぐちゅっ……ぱんっ! ぱんっ!♡

 

「はぁっ♡ はぁっ♡ カケルっ……ちゃんと見なさいよっ! あたしがアンタを狂わせてあげるんだからねっ……♡」

「っ……! ミチル、生だと締め付けがヤバいよ……! 中が熱すぎる……!」

「あたしの中が熱いのはあんたのせいでしょっ♡ あぁっ♡ 奥の変なとこゴツゴツ当たって……生意気なんだよぉっ!!♡」

 

ミチルは強気な文句を吐きながらも、つたない動きで必死に腰を振り、カケルの生のペニスで自分のGスポットを激しく削り取っていく。

 

「んぁっ♡ あぁっ♡ ヤバい……生とか一瞬でイクに決まってんでしょバカッ……! カケルっ、あたしまたイッちゃうからっ♡」

「ミチル、俺も……もう限界だっ!」

「出しなさいよっ♡ あたしの中に生のカケルを溢れさせなさいよぉぉっ!!♡」

 

どぴゅくッ!! びゅるるるるッ―――ッ♡♡

 

「ひゃあぁぁぁッっ♡♡♡」

 

カケルの生の精液が、ミチルの子宮口へダイレクトに叩きつけられた。ドクドクと注がれる熱い生命の感触に、ミチルはカケルの胸に倒れ込みながら絶頂の波に呑まれた。

 

「はぁっ……はぁっ……! 調子乗って中にドクドク出しやがって……♡」

 

だが、ミチルの強がりな愛の暴走は止まらない。体内に注がれた精液の温もりを感じながら、彼女は再びカケルの上で四つん這いになり、小麦色のしなやかな両脚を広げた。お尻を高く突き出し、後ろからカケルを挑発するように睨みつける。

 

「カケル……一回生中出したら満足したとか言わせないからね……? 中がアンタの精液でドロドロなんだけど……っ♡ 後ろから……もっと奥まで突き上げなさいよっ……!」

「ミチル……! 本当にいいんだな……!?」

「いいに決まってんでしょバカ! カケルの種なら、何回でもあたしの中に寄越しなさいよっ……!!」

 

カケルはミチルの腰を固く掴むと、後ろから再び生の肉棒を一気に突き立てた。

 

どちゅんッ!!♡ じゅぽぽぽっ!!♡

 

「あ゛ぁぁぁっ♡♡ 後ろから来なさいって言ったけど……奥まで届きすぎなのよぉっ!!♡」

「ミチルっ……! お尻振るなっ、気持ち良すぎる……ッ!」

「あんっ♡ あんっ♡ あんたこそもっと激しく突きなさいよっ♡ あたしをあんた色に染め上げてみなさいよぉっ!!♡」

 

ズコズコズコズコッ!! ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ!♡

 

結合部から愛液と精液が混ざり合った水音が淫らに響き渡る。カケルは夢中で腰を振り、ミチルの狭い子宮口を何度も打ち付けた。

 

「また出る……っ! ミチル、奥に出すぞっ!!」

「さっさと出しなさいよっ♡ カケルの濃いやつ、奥にたっぷり残していきなさいぁぁっ!!♡♡」

 

どぴゅッ!! びゅるるるるるッ―――ッ♡♡

 

「ひあぁぁぁあ゛ぁ゛ッッ♡♡♡」

 

二度目の生中出しがミチルの最深部を打ち抜く。ミチルは快感のあまり白目を剥きかけるほど激しく絶頂し、腰をガクガクと震わせた。

 

「はぁ……はぁ……っ♡ カケル……生意気なカケル……っ」

 

二度の生中出しを経てもなお、ミチルの瞳は強い愛の熱に支配されていた。彼女はカケルに向き直り、彼の首にしがみつくと、自らペニスを自分の中に抱え込んだ。対面で完全に密着した状態になり、二人の胸と胸がぴったりと重なる。

 

「ミチル……もうこんなに中に溜まってるのに……」

「溜まってるとか関係ないしっ……! 今までのあたしの強がりも……不安も……全部カケルの愛で塗りつぶしなさいよっ……♡」

「ミチル……! 愛してる……っ!」

「あたしの方があいしてるに決まってんでしょっ♡ 大好きっ……大好きだから逃げないでよカケルっ!!♡」

 

最後の理性を投げ打ち、二人は正面から深く抱き合いながら腰を狂おしく打ち付け合った。

 

ぱんっ! ぱんっ! ぱんっ! じゅぷじゅぷじゅっ♡

 

「あぁっ♡ あぁっ♡ あんたの心臓の音に合わせて……おちんちんが深く入ってくるっ♡♡」

「ミチル……! 一緒にイこうっ!!」

「あんたが連れていきなさいよッ♡ あたしの全部を受け止めなさいっ……! イくからぁぁぁっ!!♡♡」

 

どちゅぅぅんッ!!♡♡

 

限界を超えたピストンの末、三度目の生射精がミチルの胎内を激しく満たした。

 

どぴゅーッ!! びゅるるるるるるーッッ!!!♡♡♡

 

「ああぁぁぁぁぁぁんッッッ♡♡♡♡」

 

ミチルの子宮はカケルの溢れんばかりの精液を残さず飲み込み、二人はそのままもつれ合うようにして古びた木製ベンチへ倒れ込んだ。

 

夕焼けがすっかり落ち、帳が下りた裏校舎。

 

静まり返った空気の中、二人の荒い息遣いと、重なり合った体の温もりだけが確かにそこにあった。

 

ミチルはカケルの胸元に完全に顔を埋めたまま、火照った身体をすり寄せていた。体内から溢れ出る生射精の余韻に身を任せ、彼女はピクリとも動こうとしない。

 

「……ミチル? 大丈夫か?」

「……うるさい。話しかけんじゃないわよ……」

 

カケルが優しく彼女の濡れた金髪を撫でると、ミチルは胸元で小さく照れくさそうな声を漏らした。顔を上げさせようとすると、彼女は真っ赤になった顔を自分の両腕で必死に隠そうとする。

 

「こっち見んなって言ってんでしょ! マジで恥ずかしいんだから……っ!」

「でも、すごく可愛かったよ。ミチルがこんなに情熱的だなんて思わなかった」

「~っ! あんたねぇ、そういう恥ずかしいセリフ平気で言うのホントやめなさいよ! ギャルとしてのプライドが完全に崩壊するんだけど!」

 

ミチルはポカポカとカケルの胸を叩くが、その力は驚くほど弱く、ただの甘えに過ぎなかった。そのまま「もう……」と可愛らしい溜息をつくと、カケルの首元に素直に腕を回して抱きついてきた。

 

「……ねえ」

「ん?」

「あたし……あんたに言ったわよね。遊びだったら絶対に許さないって」

「ああ、覚えてるよ」

「あたし、こういうの慣れてないし……マジで本気なんだから。……告白されて1分もしないうちにオチて、こんな生で速攻で結ばれちゃうなんて、インスタントすぎて自分でもバカみたいだと思うけど……。それくらい、あんたの真剣さに一瞬で毒されちゃったんだから……っ」

 

強がりな口調の中に滲む、切ないほどの純情さ。ミチルは少しだけ顔を上げ、潤んだ瞳でカケルをじっと見つめた。

 

「……ていうかさ。あんた、あたしの『最初』ぜんぶ奪っていった癖に、一番大事なやつ忘れてんだけど」

「え……? 最初って……」

「とぼけてんじゃないわよバカっ! ……キスだよ、キス! あたしたち、一回もキスしてないじゃん……っ!」

 

ミチルの言葉に、カケルはハッと目を見開いた。あまりの怒涛の展開と命がけの告白から一気に肉体関係まで雪崩れ込んでしまったため、恋人同士の基本である「キス」の手順を完全に飛ばしていたのだ。

 

「あ……ごめん……っ! 夢中になりすぎて……」

「『ごめん』じゃなくて……! あたし、見た目がこんなだから男遊び慣れてるとか思われがちだけど……ファーストキスなんだよ……っ! 男の人とキスすんのなんて、マジで初めてなんだからね……!」

 

真っ赤な顔で涙目に上目遣いになりながら、必死に強がって告白してくるミチル。そのギャルとしての強がりと裏腹すぎる甘い純情さに、カケルの胸はキュンと締め付けられた。

 

「ミチル……ごめん。大事なファーストキス、遅くなっちゃったな」

「……分かればいいのよ。ほら、早くしなさいよ……」

 

ミチルは照れ隠しにツンと顔を背けようとするが、カケルはそっと彼女の頬に手を添え、優しく唇を重ね合わせた。

 

ん……ちゅっ……♡

 

「んっ……ふぁ……っ♡」

 

初めて交わす唇の触れ合い。先ほどまでの激しい身体の交わりとは違う、愛おしさの詰まった柔らかくて温かい感触に、ミチルの肩がびくっと跳ねる。

 

「……ミチル、好きだよ」

「っ……! 喋らないで……集中できないでしょ……っ」

 

恥ずかしがりながらも、ミチルは自分からカケルの首にしっかり腕を回し、小さく舌を覗かせて深まるキスを強請ってきた。

 

ちゅぷ……れろ……んちゅぅ……♡

 

「んんっ……♡ ふはっ……カケル……っ♡」

 

唇が離れると、ミチルは蕩けた瞳で吐息を漏らし、カケルの胸に嬉しそうに顔を埋めた。

 

「告白を断り続けてたのが嘘みたいに、1分で彼女になって、身体もファーストキスも全部奪われちゃって……。もう逃げられないじゃない。あんた、一生あたしのこと本気で好きでいなさいよね」

 

「あたし、あんたのこと……めちゃくちゃ好きになっちゃったんだから。……ちゃんと責任取りなさいよね、カケル」

「もちろん責任取るよ。俺の奥さんはミチルだけだ。大好きだよ」

「……ふん、当たり前でしょ。……ほら、もう一回ぎゅーってしながら、キスしなさいよ」

 

どこまでも強気でツンとしたギャル口調を崩さないまま、けれど溢れ出す愛おしさを隠しきれないミチル。電撃的に始まった甘い『インスタントラバー』の関係を噛みしめるように、二人は再び唇を重ね合い、夜の闇の中で深く深く抱きしめ合った。

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