私の名前は七星静香。
眠りから覚めて、ふと壁に掛けてある白い仮面が目に入った。私は、サイレントセブンスターと自称している。
ルーデウスに頼んで、この名前を後世に残して貰う約束をした。しかし、私の実績は魔法陣くらいなもので、将来的には彼の実績の幾つかを私の物にしていく事になるだろう。
そんな無理なお願いにもルーデウスは嫌な顔をせず引き受けてくれ、月に1度しか起きない私の為に、記憶を頼りに日本食を作ってくれている。
「起きたか、ナナホシ。あともうちょっとでできるから待ってろよ」
「ずいぶん懐かしい物を着ているわね」
「初心に帰ろうと思ってな。ちなみにドラゴンが1番人気なのはここでも一緒だったぞ。子供達で取り合いになって大変だった」
ルーデウスは頭にナプキンを巻き、ドラゴンの絵が派手に描かれたエプロンを着ている。小学校の調理実習でしか見れない風景だ。
「そう。それで、さっきから部屋に充満してるこの匂いはもしかして……」
「気付いたか。我ら日本人のソウルフード、鰻の蒲焼だ。『鰻は匂いを食べさせろ』というくらいだからな、風魔術でナナホシの周囲に匂いを届けてみたんだ。もちろん匂いだけじゃなく味も一級品でな、たまたま川にいた鰻っぽい(割愛)」
いつにも増して手が込んでいるし、解説も長い。いつもの様にルーデウスがアイデアを出してアイシャが調整したのだろうが、最近は本当に手が込んでいる。先月はわざわざ即席の屋台を作ってクレープを振る舞ってくれ、先々月は板前の格好をして寿司を握ってくれた。今も、彼の得意な土魔術で作ったであろう豪勢な重箱に入った鰻重が目の前に運ばれてきた。割り箸まで用意してる徹底ぶりだ。口に含むと、懐かしい味がした。
「これ……ホントに美味しいわね。日本にいた頃のより美味しいかもしれないわ」
「ふふん、そうだろう。アイシャ米も美味いし魚も美味いが、何よりタレが美味い!やはり醤油は神の調味料だ!」
「ふむ。やこれほど大量のタレを掛ければ魚の味など消し飛んでしまうかと思ったが、なるほど、魚自体が脂の多い物を選ぶことでタレに負けないようにしているわけか。しかもこれは、何度かタレを付けて再度焼きを入れているな?」
「一口でそこまで看破するとは流石ペルギウス様」
匂いに誘われていつのまにかペルギウスも鰻重を食べていた。異世界の料理に興味があるようで、ルーデウスがこうやって料理をしてくれる時はペルギウスも同席していることが多く、配下にレシピを覚えさせたりもしているようだ。
久しぶりの鰻重は本当に美味しかったけど、今は朝で、もっと言えば私は寝起きなのだ。もっと軽い食事がいいし、こういう食事は昼か夜に食べたいのだけど、ルーデウスは忙しい。
龍神の右腕として働き、3人の妻と、親と、妹と、子供と、暮らしている。
そんな忙しい中でも、私に食事を作りにきてくれるのだから、感謝こそすれ文句など言えるわけもない。
食事が終わるとこれまた恒例の人生相談が始まる。愚痴だったり惚気だったり、時には重い相談もある。ルーデウスは私に対して、かなりオープンに悩みを打ち明ける。
私も人生経験豊富ではないのだけれど、真剣に答えてあげると、ルーデウスは毎回スッキリした顔でお礼を言って帰っていく。まるで、これで貸し借りは無しだと言わんばかりに。
私も、彼にはいつも感謝を伝えているけれど、恩を返すことができていない。いつしか感謝の気持ちは、恋心に変わっていってしまっていた。好きな人は、前の世界でいた。けど、ルーデウスとの時間が塗りつぶしてしまった。
会えるかわからない過去の思い人よりも、自分を支えてくれる人を好きなってしまうのは仕方ないことだと思う。
とはいえ、彼の奥さんの1人は私の知人だから、私から誘う気はない。話の流れで彼が誘ってくる事はあるが、冗談で言っている事は明白だから、私は冷たくあしらっている。彼の妻への愛は本物なのだ。3人もいるが。
彼は私に元気になって貰うついでに、自分も元気になろうとしている節がある。鰻もそうだが、精のつく料理が多い。そんな物を食べさせられ、妻3人と宜しくやってる惚気を聞かされれば、私だって溜まるものはある。
長々と何が言いたいかというと、流石に我慢の限界がきているのだ。
「そういうわけで、シルフィエットさん、ロキシーさん、エリスさん。ルーデウスをお借りしたいです。」
「えぇ!?そんないきなり……でも、そっか、ナナホシさんもルディの事を…」
「ルディに助けて貰うと惚れちゃいますよね、わかります。私達も全員おなじ経験してますから…」
「私は構わないわ!ルーデウスは凄いんだから、何人いても不思議じゃないわ!」
「エリス、いいの?ルディとの時間減っちゃうよ?」
「う……それは困るわね…」
「ナナホシさんは月に一回しか目覚めないですし、そこまで気にしなくていいのではないでしょうか?」
ルーデウス宅の女子会にお邪魔させて貰って、事の顛末を話し、協力を仰ぐ事にした。彼女達にも世話になっているから、裏切りたくはない。でも、私も限界なのだ。察して欲しい。
「その……私は、一夜を共にして、それからたまに抱いて貰えればよくて、私の感覚だと3日に一回くらい……だから、3ヶ月に一回くらいで良くて…」
不倫させてくれというお願いをしているのだ。ダメで元々。これで断られた後は、街に繰り出し、1人で処理をするためのアレコレを買い揃えるのだ。待っていなさいよケイオスブレイカー。
「ルディが助けた女性はもういませんよね?私はルディと共に行動した時間は短いので、そのあたりよく知りませんが」
「学園だと…リニプルくらいかな。ルディはあの2人にあんまり興味無さそうな感じするから大丈夫だと思うよ」
「私も心当たりはないわね!いいんじゃない?」
「そうだね、僕らも同じ立場なら諦めきれなかっただろうし、好きになった順番だけの話だもん」
「ですが、ルディはナナホシさんに手は出さないと思いますよ。おそらく告白しても断られるだけになるんじゃないでしょうか?」
「ルディも内心はナナホシさんとしたいんじゃないかな。仲良いだけじゃない雰囲気たまにしてるし」
流石はルーデウスの妻達。あれよあれよと話が進み、私とルーデウスは、ケイオスブレイカーの私の部屋にいる。時刻は夜。私の事情が複雑なので、この事は子供達には内緒。黒ママと呼ばれる未来も悪くないけど、ママと呼ばれるほど、あの子達の側には私は居てあげれられないから。噂が立つといけないから、街の宿屋はダメ。ルーデウスの家も論外。ペルギウスにそれとなくルーデウスを泊めていいか聞くと、了承してくれた。あまり大声は出すなと言われた。本当に寛大な方だ。
「ナナホシさんや。状況がまだ飲み込めてないんだけど、いったいこれは……?」
ルーデウスは妻3人に「助けたなら最後まで責任持って助けてきなさい」と家を追い出され、ペルギウスの配下に両脇を抱えられながら連れてこられて私の部屋に投げ捨てられて、なぜか正座をしてこちらを見ている。罪人みたいだ。
「ナナホシさんや。目が血走ってて怖いんですけど……オルステッド様も裸足で逃げ出すような表情してまんっ!?」
私は彼の唇を、唇で塞いだ。
ファーストキスは、してみたらあっけなかった。
ルーデウスは突然のことで硬直したままだ。
「意外ね。すぐ押し倒されるかと思ったわ」
「………ナナホシなのか?一体何が」
混乱している彼の唇をもう一度奪う。
混乱していて抵抗する力も弱かったので、舌を入れてみたらようやく引き剥がされた。
「待ってくれ、ナナホシ。その……俺は妻もいるし、そういうのはしないって誓った。だから、ごめん、ナナホシの気持ちには答えられない」
「その妻3人からは了承を貰ってるわよ」
「あぁ……あれはそういう…え?ペルギウス様も知ってるの?」
「もちろんよ、この部屋を使っていいと」
「……ナナホシは彼氏いるんじゃなかったの?」
「いないわよ。ただの片思いだっただけ。それで、今は貴方に片思いしてるの。」
いまだに正座して混乱してるルーデウスに近づき、ローブを脱いで制服姿になり、制服を着崩していく。
「俺は!ナナホシのことは好きだけど、恋愛的な好きでは無い!妹みたいな!庇護欲で助けていただけで、そういう対象には見れない!愛せない!だから、ごめん、ナナホシ!」
ルーデウスは後退りしながら、しかし、ちゃんと私の目を見て話してくれる。こういう人だから、好きになった。
「愛してくれなくていいわよ。愛情はあなたの家族にあげて。私は、あなたとしたいの。好きな人に求められたいだけ。ねぇ?奥さんには出来ないこと、私としたくない?女子高生、好きでしょ」
耳元でそう囁くと、ルーデウスの股間ははち切れそうになっていた。よかった。これで立ってなかったら、それこそお手上げだった。
「いや、でも、ナナホシ、俺は………」
「私、転生前の貴方も好きよ?見ず知らずの私達を助けようとしてくれた転生前の貴方も好き。そして転生した後も、私を助けてくれた貴方が好き。ね、私にお礼させて?これは貴方にお礼がしたい、私の我儘なの」
もう一度唇を合わせると、ルーデウスは私をベッドに押し倒した。普段の紳士的な彼とは違い、荒々しく自分の服を脱ぎ捨てて、屹立した物を私の太ももに押し付けてくる。
「制服、脱がさずにしたいんでしょ?現役高校生に好き勝手できるんだから、我慢しなくていいよ」
さっきまでのフレンチキスじゃない、舌をお互いに絡めた、求め合うキスだ。キスしながら、彼の手は私の制服の中に滑り込み、胸を揉みお尻を揉んで、秘部にも指が入る。私も負けじと、彼の竿に手を当てる。固くて熱くて、ドクドクと脈動を感じる。先端からは粘ついた液が出てきていて、触りやすくなる。お互いの唾液で顔がベトベトになりながら舌を絡めてキスしながら前戯を続けていると彼が脱いだズボンの中を探り始めた
「ゴムがあるから……」
ザノバくんとの開発でできた副産物といっていた物の事だろう。実際、かなり画期的な発明なので、よく配ったりしてるのらしい。私も前に貰ったけどその時はそのまま窓から捨てたから持ってない。
「ねぇ、わたし、呪いで生理も来ないの。だから、溢れるくらい出しても大丈夫だよ」
生理来ないのは前に言ったような気もするけど、雰囲気を重視で。予想通り、ルーデウスは狼になった。
最初は痛いと聞いていたけど、ルーデウスは治癒魔術で痛みだけ消してくれた。おかげで、初めてなのにすごい気持ちがいい。
これが相性が良いと言うのことだろうか。入れて戻す。それだけの動作なのに、私の膣は彼のカリでぞりぞりと抉られて快感が押し寄せてくる。
また、彼と舌を出して、絡め合うキスをする。お互いの涎が垂れるほどに激しく、彼の腰の動きも早くなり、遠慮なく中に出された。
彼は中出ししながらも舌を絡めるのをやめない。口の中は彼の舌が絡み回り、膣は彼の陰茎がゴリゴリと私の中を蹂躙している。
その後、バックや騎乗位などを楽しんだけど、最後はやはりキスをしながら中出しされた。
朝起きると、ルーデウスは横で静かに寝ており、私はシワだらけの制服と、カピカピになったスカートを脱ぎ、股から溢れてくる彼の白い液体を拭いて、まだ寝ているルーデウスにキスをして、彼の妻が待つルーデウス邸にお礼を言いに向かった。
---ルーデウス視点---
起きると、誰もいなかった。あれ?ナナホシは?なんかデジャブなんだけど……よし、書き置きはないな。
ケイオスブレイカーを見て回ったが、ナナホシは見当たらず、どうやら一足先に俺の家に向かったそうだ。なんで??転移陣に向かうと途中でペルギウス様がいた。
「ルーデウスよ。我が城で随分と楽しんだようだな」
「ペルギウス様!………申し訳ありません、すこし、我を忘れてしまい……ナナホシの気持ちを」
「よい。ナナホシもああ言ってはいるが、あれが本心ではないのはわかろう。上手くやるとよい」
城をラブホ代わりに使われたというのに、寛大なお方だ。しかし、ナナホシについては確かに上手くやるしかない。恋愛感情はなくても、俺はナナホシの事は好きだから、悲しませたくはないのは本心だ。
転移陣を使い、我が家に戻ると、妻3人とナナホシが外で談笑していた。あれ?意外と良い空気だ。これは5Pもいけるかな?なんて妄想をしているとナナホシが駆け寄ってきた
「ちょっと!昨日やけに舌絡ませたキスばっかりするから、息継ぎの仕方のコツ聞こうとしたんだけど、あなた、妻にはああ言う事してなかったの?キスは愛情表現なんだからしなきゃダメじゃない」
「え?あ、いや……」
確かに昨日はナナホシとめっちゃキスしてたな。なんならずっと舌絡ませてた記憶しかない。なんでだろう。ナナホシはなんでか舌絡ませたくなる顔してるからかな。
笑顔のまま近づいてくる妻達に、俺は必死に説明した。シルフィは口よりも攻めたい場所があるし、ロキシーはいつも色々な技を見してくれるし、エリスはキスする暇がないほど激しいから出来てないだけで……
妻3人にガッシリ掴まれて引き摺られる俺に、ナナホシは笑顔で「また来月、待ってるね」と言って、空中城塞に戻って行った。
あの笑顔が見れたんなら、やってよかったな。
エリスが「次はキスして離さないまま……」なんていってるから、多分来月に俺は空中城塞よりももっと高い場所にいることになるだろう。息継ぎの仕方、俺が教えて欲しいな。