※この作品はR-18です。

『偽善の聖剣、背徳の聖杖』  勇者と聖女、実はどちらも悪党でした   作:みなぽん

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ザビエル神父の聖女審問!エステバン 傭兵団を壊滅させる。

 

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聖女の審問

 

 王都クライスの中央大聖堂、その地下には、一般の信徒が足を踏み入れることを許されない場所がある。

 

 聖務記録保管庫。

 

 異端審問室。

 

 そして、教会が「神の秩序を乱す者」を取り調べるための、石造りの小さな部屋。

 

 窓はない。

 

 壁には神の教えを刻んだ銀板が掛けられ、天井から吊るされた魔導灯が、部屋の中央に置かれた机と二脚の椅子だけを照らしている。

 

 そこに、アンリエッタは座っていた。

 

 白い聖衣。

 

 金糸で縁取られたヴェール。

 

 胸元にはクライスト王家の紋章。

 

 そして、いつもの微笑み。

 

 その姿だけを見れば、誰も彼女を疑わない。

 

 むしろ、このような場所に聖女を呼び出したこと自体が不敬に思えるだろう。

 

 だが、机の向こう側に座っている男は違った。

 

 五十を越えた神父、ザビエル。

 

 長年、教会の書庫管理と聖典審査を担当してきた男だった。

 

 彼はアンリエッタを見つめたまま、一枚の羊皮紙を机に置いた。

 

「本日は、お時間をいただきありがとうございます、アンリエッタ様」

 

「ええ。神に仕える者同士ですもの。私に答えられることでしたら、何でもお答えします」

 

 完璧だった。

 

 声の震えもない。

 

 目も逸らさない。

 

 敵意もない。

 

 むしろ、困っている年長者を優しく見守る少女のような表情だった。

 

 ザビエルはその笑顔を見て、内心で小さく息を吐いた。

 

 ――やはり、噂通りだ。

 

 この少女は、人前での演技が異常なほど上手い。

 

「では、単刀直入に伺います」

 

「はい」

 

「三年前、教会の聖務書庫から消失した魔道書についてです」

 

 アンリエッタは瞬きを一度した。

 

 それだけだった。

 

「魔道書……ですか?」

 

「『第七位階魔術概論』」

 

 その瞬間。

 

 アンリエッタの脳裏に、古本屋の薄暗い店内が浮かんだ。

 

 埃っぽい棚。

 

 眼鏡をかけた店主。

 

 机の上に積まれた魔道書。

 

 そして、あの本を売ったときに受け取った金貨。

 

 しかし、それは一瞬だった。

 

 彼女はすぐに微笑んだ。

 

「残念ですが、私は存じません」

 

「そうですか」

 

 ザビエルは否定しなかった。

 

 ただ、次の紙を取り出した。

 

「では、こちらは?」

 

 古本屋の帳簿だった。

 

 アンリエッタの目が、一瞬だけ止まる。

 

 だが、彼女は笑った。

 

「古本屋の帳簿が、私と何の関係があるのでしょう?」

 

「三年前、王都南区の古書店『銀梟堂』で、この魔道書が売却されています」

 

「それは大変ですね」

 

「売却した人物について、店主はこう証言しています」

 

 ザビエルが紙をめくる。

 

「白い聖衣を着た女性だった、と」

 

 アンリエッタは肩をすくめた。

 

「王都には聖職者が大勢おりますでしょう」

 

「ええ」

 

「それだけでは、私だという証拠にはなりません」

 

「その通りです」

 

 ザビエルはあっさり認めた。

 

「では、こちらを」

 

 次に置かれたのは、古書店の主人が描いた似顔絵だった。

 

 金髪。王族特有の目元。

 

 そして、耳元にある小さな青い宝石。

 

 アンリエッタがいつも身につけているものと、同じだった。

 

 アンリエッタは黙った。

 

 ほんの数秒。

 

 それから、柔らかく笑った。

 

「神父様。まさか、私が聖女という立場を利用して盗みを働いたと、本気でお考えなのですか?」

 

「私は可能性を確認しています」

 

「それは、ずいぶんと悲しいことですね」

 

 アンリエッタは目を伏せた。

 

「私はこれまで、皆様のために祈り、病に苦しむ方を癒し、王国のために力を使ってきました」

 

 声が震える。

 

「それなのに……私を疑うのですか?」

 

 ザビエルの胸に、わずかな罪悪感が生まれた。

 

 だが、彼は長年、人間を見てきた。

 

 涙を流す人間。

 

 怒る人間。

 

 怯える人間。

 

 そして、嘘をつく人間。

 

 だからこそ分かる。

 

 アンリエッタは泣いている。

 

 だが、悲しんではいない。

 

 彼女の目には涙が浮かんでいる。

 

 それなのに、その奥には冷静な計算があった。

 

 ザビエルは、ゆっくりと別の書類を取り出した。

 

「では、これについてはいかがでしょう」

 

 アンリエッタの指先が止まった。

 

 それは、教会の書庫管理記録だった。

 

 魔道書が最後に閲覧された日時

 

「三年前の春、アンリエッタ様が聖務書庫へ入室された記録があります」

「聖女ですもの。書庫に入ることくらいあります」

「ええ」

「それだけでしょう?」

「しかし、その日の夜に、この魔道書が消えています」

 アンリエッタは黙った。

 ザビエルは続ける。

「さらに、その三日後」別の紙。

「銀梟堂で、この本が売られている」

 

 アンリエッタの笑顔が、ほんの少しだけ固くなった。

 

「……偶然でしょう」

 

「そうかもしれません」

 

「そうでしょう?」

 

「では、最後の証拠です」

 

 ザビエルが机の下から、小さな木箱を取り出した。

 

 蓋を開ける。

 

 中に入っていたのは、一枚の魔力鑑定紙だった。

 

 魔道書には、それぞれ所有者を識別するための微細な聖印が施されている。

 

 その聖印を解析すれば、誰が触れたのかをある程度まで追跡できる。

 

 ザビエルは紙を机の中央へ置いた。

 

「この魔道書に残っていた魔力波形と、アンリエッタ様の聖杖から採取した魔力波形が一致しました」

 

 静寂。

 

 魔導灯が、かすかに音を立てる。

 

 アンリエッタは紙を見つめた。

 そして初めて――。

 

 笑顔が消えた。

 

 ザビエルは、その瞬間を見逃さなかった。

 

「……なるほど」

 

 アンリエッタが顔を上げる。

 

 その瞳から、先ほどまでの慈愛が消えていた。

 

「神父様」

 

「はい」

 

「それは、ずいぶんと熱心な捜査をなさったのですね」

 

「聖なる書物を守ることは、私の務めです」

 

「そう」

 

 アンリエッタは椅子の背にもたれた。

 

 そして、初めて笑った。

 

 今までのような、聖女の微笑みではない。

 

 冷たく、薄い笑みだった。

 

「では、神父様」

 

「はい」

 

「その証拠を、どうするおつもりですか?」

 

 ザビエルは答えなかった。

 

 アンリエッタの声が、少しだけ低くなる。

 

「私が魔道書を盗んだと告発しますか?」

 

「証拠が揃えば」

 

「王女である私を?」

 

「必要ならば」

 

「聖女である私を?」

 

「神の前では、王女も聖女も一人の人間です」

 

 その言葉を聞いた瞬間。

 

 アンリエッタの顔から、完全に笑みが消えた。

 

 彼女は理解した。

 

 この男は、本気だ。脅しでもない。忠告でもない。

 もし証拠が揃えば、本当に自分を裁こうとしている。

 

 これまで何人もの男が、彼女の笑顔一つで黙った。

 

 貴族も。騎士も。聖職者も。若い男たちも。

だが、この神父だけは違った。

 

 彼女は初めて、自分の「聖女」という肩書きが通用しない相手と向き合っていた。

 

 ――まずい。

 心臓が、一度だけ大きく鳴った。

 王女という身分も。聖女という称号も。何もかも、彼女を守ってはくれない。

 アンリエッタはゆっくりと顔を上げた。

 

 そのとき。

 

 審問室の扉の向こうから足音が聞こえた。

 

 ザビエルが振り返る。

 

 アンリエッタも振り返る。

 

 扉の向こうに誰かがいる。

 

 鎧の擦れる音。

 

 そして、聞き覚えのある声。ミハイルだ。

 

「ザビエル神父。アンリエッタ様がお越しと聞いたが確認したい」

 

 聖騎士団だった。アンリエッタの瞳が細くなる。

 ここで化けの皮が剥がれれば、終わる。

 彼女は聖女だった。王女だった。誰からも愛される存在だった。

 そして今。その仮面に、初めて明確な亀裂が入った。

 アンリエッタは静かに息を吸った。

 そして、再び微笑んだ。

 ただし今度の笑顔は、これまでのものとは違った。

 聖女の笑顔ではない。追い詰められた悪党が、逃げ道を見つけたときの笑顔だった。

 

⭐️聖女の涙、聖騎士の剣

 

 甲冑が擦れる音。

 

 硬い靴音。

 

 そして、聞き慣れた若い男の声。

 

「ザビエル神父。中におられますか」

 

 ミハイル。

 

 アンリエッタはその名を心の中で呟いた。

 

 若き聖騎士ミハイル。

 

 まだ経験こそ浅いものの、敬虔な信仰心と実直な性格から、教会関係者の間では将来を嘱望されている騎士だった。

 

 そして何より――。

 

 彼はアンリエッタを心の底から信じている。

 

 聖女という肩書きを信じているのではない。

 

 アンリエッタという一人の女性そのものを、神に選ばれた特別な存在として崇めているのだ。

 

 アンリエッタは、そのことを知っていた。

 

 知っていたからこそ、利用する。

 

 彼女は椅子から立ち上がった。

 

 ザビエルが怪訝そうに眉を寄せる。

 

「アンリエッタ様?」

 

 返事はない。

 

 アンリエッタは自分の聖衣に手をかけた。

 

 胸元の留め具を一つ外す。

 

 ヴェールをずらす。そして自ら破き片方の乳房をむき出しにした。

 髪を乱す。そして、わざと椅子を倒した。

 

 ガタンッ。

 

 大きな音が響いた。

 

「何を――」

 

 ザビエルが立ち上がる。

 

 アンリエッタは彼から一歩離れた。

 

 そして、自分の腕を抱くようにして震え始めた。

 

「いや……」

 

 小さな声だった。

 

 だが、扉の外には十分聞こえる。

 

「いや……来ないで……」

 

「アンリエッタ様、何を――」

 

「助けて……!ミハイル!」

 

 次の瞬間。

 

 彼女は悲鳴を上げた。

 

「 ミハイル助けてください!」

 

 扉が激しく開いた。

 

 

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「聖女様!」

 

 最初に飛び込んできたのはミハイルだった。

 

 その顔から血の気が引いていた。

 

 乱れた聖衣。

 

 床に落ちたヴェール。むき出しの乳房。

 

 涙を浮かべたアンリエッタ。

 

 そして、その目の前に立っているザビエル。

 

 ミハイルの視線が一瞬で鋭くなる。

 

「……神父」

 

「待て!」

 

 ザビエルが手を上げた。

 

「違う! これは――」

 

 しかし、ミハイルには聞こえていなかった。

 

 彼の目には、ただ傷ついた聖女しか映っていなかった。

 幼い頃から教えられてきた。

 聖女は神の御心を体現する存在。

 聖女を守ることは、神に仕える者の務め。

 その聖女が怯え、衣服を乱し、涙を流している。

 

 それだけで十分だった。

 

「貴様……!」

 

 聖剣が抜かれる。

 

 ザビエルが後退した。

 

「ミハイル、話を聞け!」

 

「聖女様に何をした!」

 

「何もしていない!」

 

「嘘をつくな!」

 

 ミハイルが踏み込む。

 

 聖騎士として鍛えられた剣が閃いた。

 

 ザビエルは咄嗟に身をかわした。

 

 机が真っ二つになる。

 

「ミハイル!」

 

 アンリエッタが悲鳴を上げる。

 

 その声が、ミハイルの怒りをさらに煽った。

 

「聖女様、もう大丈夫です!」

 

「お願い……私のために争わないで……!」

 

 その言葉すら、ミハイルには聖女の慈悲に聞こえた。

 

 自分が傷つけられたというのに、なお相手の命を案じている。

 

 なんと高潔なのだろう。

 

 なんと慈悲深いのだろう。

 

 ミハイルの中で、アンリエッタはますます神聖な存在になっていく。

 

「聖女様あなたは下がっていてください!」

 

「でも……!」

 

「俺が守ります!」

 

 ミハイルはザビエルに向き直った。

 

「神父でありながら、聖女様に手を上げるとは……!」

 

「だから違うと言っている!」

 

「黙れ!」

 

 剣が振り下ろされる。

 

 ザビエルは杖を掲げて防御魔術を展開した。

 

 しかし、老人の魔術師と若き聖騎士では、正面からの戦いに分がなかった。

 

 魔力障壁が砕ける。

 

 ミハイルの一撃がザビエルを両断した。

 

「ぐっ……!」

 

 ザビエルは倒れた。

 

 それでも、最後の力を振り絞って顔を上げる。

 

「ミハイル……よく聞け……」

 

「まだ聖女様を侮辱するか!」

 

「違う……あの女は――」

 

 その瞬間。

 

 アンリエッタの瞳が冷たく光った。

 

 ザビエルは、その目を見た。

 

 ほんの一瞬。

 

 彼女の仮面の奥にあるものを見た。

 

 悲しみなどない。

 

 恐怖もない。

 

 そこにあったのは――勝利を確信した人間の目だった。

 

「……アンリエッタ……」

 

 ザビエルが呟きいきたえた

 アンリエッタは、すぐに涙を浮かべた。

 

「神父様……どうして……」

 

 そして、ミハイルの背後から怯えた声を出す。

 

「私が……あなたを疑ったことが、そんなに許せなかったのですか……?」

 

 ミハイルが振り返る。

 

「疑った?」

 

 アンリエッタは震えながら頷いた。

 

「私は、教会の魔道書について……おかしなことが起きているのではないかと思っていました。魔道書が何冊もなくなっているのは、なぜなのかとすると…突然乱暴に襲い掛かり私を恥ずかしめようとしたのです。おそらく聖女である私を犯し恥ずかしめることで黙らせようとしたのでしょう。」彼女は唇を震わせる。

 

「申し訳ありません……俺がもっと早く来ていれば……」

 ミハイルは荒い息をしていた。

 

 アンリエッタは震える手を彼の肩に置いた。

 

「もう、いいのです」

 

「あなたのせいではありません」

アンリエッタは微笑んだ。

 

 その笑顔は、いつもの聖女の笑顔だった。

 

「あなたのおかげで私は救われました」

 

「聖女様……」

 

 ミハイルの目に涙が浮かぶ。

 

 アンリエッタは優しく彼の手を握った。

 

 そして心の中で笑った。

 

 ――成功した。

 

 ザビエルの死骸は床に倒れたまま、アンリエッタを見上げていた。

 

ザビエル神父の急死は、王都クライスの教会に暗い影を落とした。

 

公式には「老衰による心臓麻痺」として処理されたが、その死の直前に聖女アンリエッタが彼と二人きりで部屋にいたこと、そして部屋の中で争った形跡があったことから、不穏な噂が囁かれた。

 

だが、それらの噂はアンリエッタの一涙で全て霧散した。

 

「私が…私がもっと早く、神父様の異変に気づいていれば…」

 

病室で眠るザビエルの亡骸の前で、アンリエッタは白い手袋を嵌めた手で口元を覆い、嗚咽を漏とした。

 

「神父様は私が魔道書の件でおかしなことが起きているのではないかと尋ねたとき…神父様は突然、私に襲い掛かり。きっと魔道書を隠した罪悪感に苛まれていたのです。私が問い詰めたばかりに…神父様を追い詰めてしまったのです」

 

彼女は跪き、冷たくなったザビエルの手を自らの頬に押し当てた。

 

「それなのに私は助けを求めてしまった。彼の暴力を受け入れて犯されていれば、ザビエル様は死ななくて済んだかもしれない。どうか…私を罰してください。神父様を死に追いやってしまった罪深い私を…」

 

その清らかな涙。犯されかけたにもかかわらず自己の非を嘆きながらも、亡き者の魂を憐れむ慈悲深い言葉。

 

立ち会った聖職者たちは胸を熱くし、ミハイルを含む聖騎士たちは地に頭を垂れた。

アンリエッタがザビエルの不可解な行動の真実を明かしたことで、魔道書消失の件も「狂気に陥った老神父の犯罪」として片付けられた。彼女は「罪人すら憐れむ聖女」としてその光輪をさらに輝かせることとなった。

 

葬儀の後、人々の視線を逃れるように中庭を歩くアンリエッタの背に、ミハイルがそっと外套を掛けた。

 

「聖女様…お体が冷えてしまいます」

 

ミハイルの声には深い敬意と、守りきれなかったという自責の念が滲んでいた。アンリエッタは弱々しく振り返り、その胸にすがりついた。

 

「ミハイル…私は怖いのです。一人になるのが怖いのです」

 

「俺がおります。決して、再びあなたをそんな目に遭わせたりはしません」

 

ミハイルは彼女の細い肩を抱き寄せると、誰の目も届かない聖女の私室へと彼女を導いた。

 

重厚な扉が閉ざされると同時に、アンリエッタの纏う空気が微かに変わった。弱々しい少女から、艶めいた女へ。だがミハイルの敬虔な瞳には、その変化すら「聖女の深い苦悩」にしか映らない。

 

「ミハイル」

 

ベッドの縁に腰掛けたアンリエッタが、潤んだ瞳で彼を見上げた。

 

「はい」

 

「私は汚されてしまったのです。あの日…ザビエル神父は私を…聖女である私を辱めようとしました。でも、あの時私は黙って恥ずかしめを受ければよかったのです。その後で罪を悔いるように説得することができたはずです。それなのに、恐怖に耐え、かねてあなたに助けを求めてしまった。そんな私の未熟さを思うと心を焼くようです」

 

それは虚言だった。だがミハイルの顔が苦痛に歪む。

 

「聖女様…」

 

「ですから…お願いなのです」

 

アンリエッタはミハイルの手を取り、自らの豊かな胸元へと導いた。

 

「ミハイル、どうかあなたの体で私に罰を与えてください。聖女として最も辛い恥ずかしめを与えてください。最低の売春婦を犯すように私を犯してください。それが…私の贖罪なのです」

 

 

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ミハイルの呼吸が止まった。

 

彼の目には、自らの貞操を犠牲にしてでも穢れを清めようとするアンリエッタの高潔な魂が焼き付いていた。聖女が身を捧げることでしか救われないという倒錯した論理が、彼の敬虔な信仰心と結びつき、狂気的な崇拝へと変換される。

 

「聖女様…なんと…なんと尊いお心を…」

 

ミハイルは跪いた。まるで神に祈るように。

 

「あなたのその御心に応えさせてください。決して穢すためではなく…あなたの清らかな魂を輝かせるために」

 

ミハイルの手が震えながらも丁寧にアンリエッタの聖衣を解いていく。金糸のヴェールが滑り落ち、純白の衣が床に散る。露わになった白磁のような肌に、ミハイルは敬けんな口づけを落とした。

 

唇が鎖骨を伝い、膨らんだ乳房の頂に触れる。舌先で愛おしむように転がすたびに、アンリエッタの口から熱い吐息が漏れた。

 

「あぁ…ミハイル…」

 

その声は聖歌のようにミハイルの耳に響いた。彼はさらに下へと唇を滑らせる。平坦な腹、柔らかな下腹部へ。そして最も深い秘所へと顔を埋めた。

 

「聖女様…」

 

ミハイルは祈りを捧げるように、その割れ目に舌を這わせた。滴る蜜を啜り、花びらを丁寧に押し広げる。彼はこれを「贖罪」だと思っている。聖女の深い悲しみと苦痛を一身に引き受け、彼女を天へと還す儀式だと。

 

だがアンリエッタにとっては違う。男の粗野な手が自らを支配する快楽。純粋な騎士が自分の嘘に踊らされ、必死に性奉仕をしているという事実。

 

(ああ…なんて愚かで愛おしい男なのかしら)

 

アンリエッタはミハイルの頭を両手で押さえつけた。彼の熱心な舌使いによって身体の芯が熱く溶かされていく。快楽の波が足先から頭頂へと駆け上がり、彼女は仰け反った。

 

「いっ…あぁっ!」

 

聖女の唇から淫らな悲鳴が上がる。ミハイルはそれすらも「悪魔が苦しむ叫び」と解釈し、さらに深く激しく吸い上げた。

 

アンリエッタは天井を向いて笑った。声には出さない。ただ心の中で高らかに勝利の笑い声を上げた。

 

彼女は全てを手に入れた。疑いは晴れ、邪魔者は消え、最強の剣は自らの腰に届けられたのだ。これからも彼女は清らかな聖女として君臨し、この愚かな騎士に体を捧げさせることで快楽を貪るのだ。

 

ビクビクと身体を痙攣させながら絶頂に達したアンリエッタは、汗ばんだ額をミハイルに撫でさせた。

 

「ありがとう…ミハイル。少し…救われたようです」

 

「聖女様…」

 

ミハイルは涙ぐみながら彼女の裸体を優しく抱き寄せた。その瞳には今もなお、燦然と輝く聖女の姿しか映っていなかった。

 

ミハイルの舌が離れたときアンリエッタは彼の顔を両手で包み、額に口づけを落とした。

 

「ミハイル」

 

「はい、聖女様」

 

「あなたの剣が…欲しいのです」

 

ミハイルの瞳孔が開いた。

 

「聖女様、それは…」

 

「私を罰するために、あなたの全てを私にください。この身の内に、あなたの証を刻んでください」

 

アンリエッタはベッドに横たわり、白い脚をゆっくりと開いた。まだ幼さの残るミハイルの顔が、聖女の最も神聖な場所を前にして激しく揺れる。

 

「聖女様…俺は…あなたを穢すような真似は…」

 

「穢すのではありません。救うのです」

 

アンリエッタの手がミハイルの鎧の留め具を外していく。彼は抵抗しなかった。否、できなかった。彼女の言葉は彼にとって神託に等しかった。

 

金属の擦れる音とともに甲冑が床に落ちる。下着の布が押し上げられるほどに反り返った若き騎士の一物が露わになった。アンリエッタはそれを見て、心の中で笑った。

 

――なんて純粋なのかしら。

 

ミハイルは震える手でアンリエッタの腰を抱いた。まるで女神を抱くように、極めて丁寧に壊れ物に触れるように。

 

「聖女様…失礼します」

 

「ええ、来て」

 

ゆっくりと、ミハイルが身を進める。アンリエッタの割れ目が彼を受け入れ、みっちりと咥え込んだ。ミハイルはその瞬間、息を呑んだ。

 

「あぁ…」

 

その声は苦痛にも似た歓喜だった。彼はアンリエッタの内側の温かさと締め付けにうっとりとしながら、ゆっくりと腰を振り始めた。

 

「聖女様…聖女様…」

 

「ミハイル…あなたは強いわ」

 

アンリエッタが汗ばんだ額を伝いながら囁く。

 

「勇敢な騎士。あなたこそが、神に選ばれた剣」

 

「そんな…俺は…」

 

「いいえ、あなたは強い。ザビエルという悪に立ち向かい、私を守った。その勇気は本物よ」

 

ミハイルの瞳が潤んだ。少年の心は聖女からの承認によって満たされていく。幼い頃からずっと求めていた「認められたい」という欲求が、今この瞬間最高潮に達していた。

 

「もっと…もっとあなたの勇敢さを私に刻んで」

 

アンリエッタが腰を浮かせて応える。ミハイルの動きが激しさを増した。

 

「聖女様…俺…もう…」

 

「いいのよ。私の中に、あなたの全てを」

 

ミハイルは彼女の腰を掴み深くまで貫いた。そして、震えながら中に放った。熱い飛沫がアンリエッタの内壁を叩く。ミハイルは絶頂の余韻に浸りながら、彼女の胸に顔を埋めた。

 

「はぁ…はぁ…聖女様…」

 

「ミハイル」

 

アンリエッタの声が、まだ熱を帯びている。

 

「一度だけでは、私の罪は消えません」

 

ミハイルが顔を上げる。その目には、まだ燃え上がる炎があった。

 

「聖女様…」

 

「あなたの一物が、萎えるまで。私を罰し続けてください。それが、私の試練です」

 

その言葉は、ミハイルの若き肉体に再び火を点けた。彼の剛直は、アンリエッタの中に埋まったまま再び硬度を取り戻していく。

 

「聖女様…なんと、尊い試練を…」

 

「ええ。だから、最後まで、私を罰して」

 

体位を変え、彼女は四つん這いになった。ミハイルが背後から貫く。今度は獣のような勢いで腰を打ち付けた。アンリエッタの口から甘い悲鳴が漏れる。その声は聖歌のようにミハイルの耳に響き、彼の動きをさらに激しくさせる。

 

二度目の中出し。三度目は彼女が上になり、ミハイルの上で腰を振った。四度目は抱き合ったまま、ゆっくりと。ミハイルはその全てにおいて彼女を女神として崇め、丁寧にかつ情熱的に愛した。

 

四度目が終わったときミハイルはすっかり精根尽き果て、アンリエッタの胸に頬を寄せていた。アンリエッタは彼の髪を優しく撫でる。

 

「よく頑張ったわ、ミハイル」

 

「聖女様…俺…あなたを…」

 

「ええ、分かっているわ」

 

ミハイルの目から涙が零れた。それは聖女への深い愛情と、自分の役割を果たしたという満足感そして彼女を守り抜くという決意だった。

 

「俺は…あなたの騎士として…一生を捧げます」

 

「ええ。あなたを信じているわ」

 

アンリエッタは微笑んだ。その笑顔はいつもの完璧な聖女の微笑みだった。しかしその瞳の奥には、満ち足りた女の冷たい光があった。

 

彼女は全てを手に入れた。疑いを晴らし、邪魔者を消し最強の剣を手に入れ、そして快楽を貪った。これからも彼女は聖女として君臨し、この愚かな騎士を操り続けるだろう。

 

ミハイルは、自分が女神に愛されたと信じていた。それが、アンリエッタという女の作り出した最も美しく、最も残酷な嘘であることを知らずに。

 

 

⭐️エステバン サンマルコスの日常

 

クライスト王国の辺境に位置するローヴェン子爵領は、小さな領地だった。

 

王国の地図の端にある指先で隠れてしまうほどの小さな土地。

 

豊かな黒土に恵まれた麦畑、春になれば花を咲かせる果樹園、穏やかな流れのローネ川。

 

王都の貴族たちが語る華やかな社交界とは無縁の、どこにでもある辺境の領地だった。

 

だが、この国を支えているのは、こうした小さな土地だった。

 

収穫された小麦は王都へ送られ、羊毛は軍服となり、川魚は塩漬けにされて各地へ運ばれる。

 

決して裕福ではない。

 

だが、人々は笑って暮らしていた。

 

少なくとも、今年の春までは。

 

戦争が終わったのだ。

 

長く続いた隣国との国境紛争は、王国の勝利によって幕を閉じた。

 

誰もが平和を信じた。

 

兵士は家へ帰り、畑は再び耕され、子供たちは戦争ごっこではなく鬼ごっこを始める。

 

そんな未来を誰もが夢見ていた。

 

だが、戦争は終わっても、戦うことしか知らない者たちは残った。

 

彼らは剣を置けなかった。

 

いや、置くつもりがなかった。

 

剣を持つ者にとって、平和とは飢えを意味する。

 

戦場が消えたなら、次は村を襲えばいい。

 

国が敵を用意しないなら、自分たちで弱者を敵にすればいい。

 

そう考える者たちは、決して少なくなかった。

 

灰狼傭兵団。

 

それが彼らの名だった。

 

団長バルガス。

 

四十を越えた大男であり、鼻を削がれた顔には無数の傷が走っている。

 

戦場では勇敢な将軍として知られていた男だった。

 

だが、平和な時代に英雄の居場所はない。

 

彼は英雄であることをやめ、略奪者になった。

 

いや、もしかすると最初からその程度の男だったのかもしれない。

 

「団長、見えてきましたぜ。」

 

丘の上に立つ副官が笑った。

 

眼下に広がるローヴェン子爵領。

 

黄金色の麦畑。

 

煙を上げる民家。

 

教会の鐘楼。

 

平和そのものの景色だった。

 

バルガスは笑った。

 

「いい土地だ。」

 

その声に温かみはなかった。

 

肉屋が牛を見るような目。

 

収穫前の畑を見る農夫の目。

 

価値を計算する商人の目。

 

「どれくらい取れそうだ?」

 

「銀貨にして数万枚は固いでしょうな。」

 

「女は?」

 

「村娘がたくさんおります。」

 

傭兵たちが下卑た笑い声を上げる。

 

バルガスは頷いた。

 

「よし。」

 

たった一言。

 

それだけで五百人の男たちが動き始める。

 

そして東の村は地獄と化した。

 

燃え上がる家々。

 

泣き叫ぶ子供たち。

 

逃げ惑う人々。

 

それは戦争ですらなかった。

 

一方的な蹂躙だった。

 

村の自警団は十数人。

 

相手は戦場帰りの傭兵五百人。

 

勝負になるはずもない。

 

抵抗した男は斬られ、財産は奪われ、家畜は連れ去られる。

 

バルガスは燃える村を眺めながら酒を飲んでいた。

 

村の広場は、血と絶望の匂いに包まれていた。

中心にある古い石造りの井戸の周りに、村の女たちが集められた。

彼女たちの目は恐怖に見開かれ、身体は小刻みに震えている。

 

広場の東側、教会の壁に沿って、村の男たちが縛り上げられていた。

手首を縄で括られ、身動きが取れないまま、目の前で行われる惨劇を目撃することを強要されている。

「見ろ。これが敗者の末路だ」

副官の言葉と共に、傭兵たちの欲望が解き放たれた。

 

 

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新婚のベティは、まだ婚礼の飾りが残る家から引きずり出されてきた。

純白のエプロンドレスは泥と煤で汚れ、乱暴な手によって肩から引き裂かれた。

「やめて……お願い……!」

夫のアレンが、縛られたまま叫ぶ。「ベティ! ベティ!」

その声はベティの胸を引き裂いた。傭兵の一人がアレンの目の前でベティを押し倒す。

草原の上に押し付けられたベティの頬に涙が伝う。

夫の視線を感じながら、見知らぬ男に身体を開かれる屈辱。処女の痛みと共に、彼女の世界は音を立てて崩れ去った。

 

人妻のアネッサは、二人の子供を抱えて隠れていたところを捕まった。

子供たちは兵士の一人に引き取られ、別の場所へ連れて行かれる。

「子供はどうするの! お願い、連れて行かないで!」

アネッサの抵抗は、大男の平手打ちによって遮られた。

口から血を流し、地面に倒れ込む彼女のスカートが捲り上げられる。

夫のダリウスは、教会の壁に頭を打ち付けながら無力な涙を流した。

アネッサは心の中で神に祈った。この悪夢が早く終わることを。しかし、男の荒い息遣いと痛みは、それが現実であることを突きつけるだけだった。

 

小さなマリィは、まだ十歳になったばかりの少女だった。

父親の背中に隠れていたが、引きずり出された時、その小さな体は震え上がっていた。

「お父さん……」

父親のトーマスは、縄が手首に食い込むのも構わず暴れた。「俺を殺せ! 娘を放せ!」

だが、傭兵たちは笑いながらマリィの服を剥ぐ。

幼い肢体に、大人の欲望がのしかかる。

「痛い、痛いよぉ……」

マリィの悲鳴は、燃える家の爆音にかき消された。

トーマスの目から光が消え、絶望がその場に立ち尽くす。それは死よりも重い罰だった。

 

美少女のメイは、その評判が裏目に出た。

傭兵たちの間で「一番の上玉」として奪い合いになったのだ。

彼女は井戸の縁に押し付けられ、次々と男たちに回される。

「綺麗な顔が台無しだぜ」

男たちの下卑た言葉と共に、白い肌に赤い跡が残される。

メイは声も出せず、ただ虚空を見つめるだけだった。心はすでに、遠い場所へ逃げていた。

 

ギルド嬢のケイトは、気の強い女性として知られていた。

「野蛮人!」と唾を吐きかける彼女に、傭兵たちは容赦しなかった。

「生意気な女は好きだぜ」

彼女は反対の腕をねじり上げられ、強引に膝をつかされた。

屈辱に顔を歪めながらも、その瞳には未だ怒りの炎が宿っていたが、男の暴力の前にそれは弱々しい抵抗に過ぎなかった。

彼女の誇りは、泥の中に踏みにじられた。

 

村長の妻クリシュは、最も年長の女性だった。

白髪交じりの髪を引っ張られ、夫である村長の目の前で地面に転がされる。

「見ろよ、村長殿。お前の女がこんな風に鳴くんだぜ」

「このババア、でかいパイ乙だな!おら腰触れよ!」

村長は目を覆いたかったが、傭兵が剣を突きつけ、無理やり見開かせる。

「誰か、この村をお救いください」

かつて村の母として慕われたクリシュの慟哭は、誰の心にも届かなかった。

権威も尊厳も、暴力の前には無意味だった。

 

バルガスは、馬上からその光景を眺めていた。

燃える家々の炎が、広場を不吉な赤色に染め上げている。

女たちの悲鳴、男たちの嗚咽、勝者たちの哄笑。

それらが混ざり合い、地獄の合唱となる。

「悪くない夜だ」

バルガスは酒壺を傾け、冷ややかに呟いた。

平和な村は死んだ。

ここにあるのは、弱肉強食の法則だけ。

星明かりの下、ローヴェン子爵領は永い夜へと沈んでいった。

 

⭐️騎士団

「団長。」

 

「なんだ。」

 

「次はどうします?」

 

男は笑った。

 

「次?」

 

その目が細くなる。

 

「決まってるだろう。」

 

彼はローヴェン城の方向を見た。

 

「もっと大きい獲物を狩る。」

 

その報せは、その日のうちにローヴェン城へ届いた。

 

執務室の空気は重かった。

 

ローヴェン子爵アルフレッド・ローヴェンは、報告書を握る手に力を込める。

 

五十二名死亡。

 

家屋三十八棟焼失。

 

行方不明者十七名。

 

「……酷い。」

 

隣で報告書を読んでいた妻クラリスが呟いた。

 

四十代とは思えないほど美しい女性だった。

 

長い栗色の髪と穏やかな瞳。

 

だが今、その瞳には怒りと悲しみが宿っている。

 

「お父様。」

 

娘のエレナが不安そうに父を見る。

 

十七歳。

 

銀色の髪を持つ、美しい少女だった。

 

アルフレッドは娘を見た。

 

そして無理やり笑った。

 

「大丈夫だ。」

 

父親としての笑顔だった。

 

領主としてではない。

 

「私たちが守る。」

 

その言葉に嘘はなかった。

 

守るつもりだった。

 

命を賭けてでも。

 

翌朝。

 

ローヴェン騎士団百二十名が出撃した。

 

先頭に立つのは騎士団長セリーナ・ヴァイス。

 

二十五歳。

 

白銀の鎧を纏う女騎士だった。

 

長い金髪を後ろで束ね、その瞳には強い意志が宿っている。

 

「怖いか?」

 

出陣前、彼女は部下たちに尋ねた。

 

若い騎士が苦笑する。

 

「怖いですよ。」

 

「私もだ。」

 

騎士たちは驚いた顔をした。

 

セリーナは笑った。

 

「怖くない戦場なんてない。」

 

彼女は剣を抜く。

 

朝日を受けて白銀の刀身が輝いた。

 

「だが、我々の後ろには守るべき人々がいる。」

 

彼女は城下町を見る。

 

市場。

 

教会。

 

子供たち。

 

老人たち。

 

笑顔で見送る人々。

 

「だから戦う。」

 

その言葉に騎士たちは剣を掲げた。

 

「ローヴェン騎士団!」

 

「おおおおおお!!」

 

鬨の声が響く。

 

誰もが勝利を信じていた。

 

あるいは、信じようとしていた。

 

戦いが始まったのは昼前だった。

 

最初の衝突は互角だった。

 

騎士たちは精強だった。

 

訓練を積み、規律を守り、互いを信頼している。

 

だが、兵力差はあまりにも大きかった。

 

一人倒しても二人来る。

 

二人倒しても三人来る。

 

そして傭兵たちは卑怯だった。

 

正面から勝てないなら横から襲う。

 

横から無理なら背後を狙う。

 

勝つためなら何でもやる。

 

それが戦場帰りの男たちだった。

 

一時間後。

 

戦線は崩壊した。

 

「団長!」

 

騎士が叫ぶ。

 

セリーナは振り返る。

 

部下が倒れている。

 

また一人。

 

さらに一人。

 

「撤退!」

 

叫ぶ。

 

だが遅かった。

 

包囲が完成していた。

 

気付けば周囲を何十人もの傭兵が囲んでいる。

 

「終わりだな。」

 

馬に乗ったバルガスが笑った。

 

セリーナは剣を構える。

 

傷だらけだった。

 

鎧も壊れている。

 

それでも膝はつかなかった。

 

「投降しろ。」

 

「断る。」

 

即答だった。

 

バルガスは笑う。

 

「いい女だ。」

 

セリーナの目が怒りに燃える。

 

「貴様たちに屈するくらいなら死ぬ。」

 

「そうか。」

 

男は肩を竦めた。

 

「なら、生きたまま後悔させてやる。」

 

 

 

 

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その言葉と共に、数人の傭兵がセリーナに飛びかかった。

 

「離せ!」

 

セリーナは剣を振るうが、傷ついた体では満足に動けない。

あっという間に取り押さえられ、剣を奪われる。

 

「さて」

 

バルガスは馬から降りた。

ドスリと重い足音が響く。

彼はセリーナの前に立つ。

見下ろすその目は、獲物を品定めする捕食者のそれだった。

 

「白銀の女騎士か。噂通りいい面構えだ」

 

その手が伸び、セリーナの銀色の髪を掴む。

 

「っ……!」

 

無理やり顔を上げさせる。

痛みに顔を歪めるセリーナを、バルガスは冷酷な笑みで見下ろした。

 

「その鎧、邪魔だな」

 

バルガスの合図と共に、傭兵たちがセリーナの鎧に取り掛かる。

留め具が引きちぎられ、革紐が切られる。

ジャラリという音と共に、白銀の鎧が地面に落ちた。

残されたのは下着のみ。

 

「やめろ……!」

 

セリーナは必死に抵抗するが、男たちの力には敵わない。

バルガスが短剣を抜く。

冷たい刃が、セリーナの肌に触れる。

 

「動くなよ」

 

その言葉に、セリーナは凍りついた。

刃先が下着の布を裂いていく。

シュルリという音と共に、最後の守りが剥ぎ取られた。

 

白い肌が露わになる。

形の良い乳房。

引き締まった腹。

秘所を守る薄い茂み。

それらが、薄汚れた男たちの視線に晒される。

 

「ほう……」

 

傭兵たちから歓声が上がる。

 

「やめろ……見るな……!」

 

セリーナは身を捩るが、両腕を押さえつけられ、脚を開かされる。

何も隠せない。

完全な無防備な姿を、敵の前に晒される屈辱。

セリーナの顔が真っ赤に染まる。

それは怒りであり、恥辱だった。

 

「美しいもんだ」

 

バルガスはニヤリと笑い、セリーナの乳房を鷲掴みにする。

 

「っ……!」

 

荒い手つきに、セリーナは身を縮める。

 

「どうした? さっきまでの威勢はどこへ行った?」

 

バルガスの声が耳元で響く。

 

「誇り高き騎士殿が、丸裸で男に乳を揉まれてるぜ」

 

その言葉が、セリーナの心を深くえぐる。

 

「くそっ……!」

 

セリーナはバルガスを睨みつける。

だが、その目には涙が滲んでいた。

 

「その目がいい」

 

バルガスはさらに力を込める。

白い肌に赤い手形が残る。

 

「さあ、みんなで楽しもうじゃねえか」

 

バルガスの言葉に、傭兵たちが歓喜の声を上げる。

セリーナの地獄は、まだ始まったばかりだった。

 

「さあ、存分に味わえ」

 

バルガスの言葉は、野獣の檻を開ける合図だった。

 

一瞬のうちに、セリーナの身体に無数の手が群がった。

 

「ひっ……! やめっ、離せ!」

 

抵抗しようと身を捩るが、男たちの力は強大だった。四肢を掴まれ、大の字に固定される。

 

荒い掌が、張りのある臀部を這い回る。

鷲掴みにされ、白い肉が指の間からはみ出る。

バシバシと平手で叩かれ、そのたびに弾力のある尻肉が波打つ。

 

「いい尻だぜ、騎士様よ」

「鍛えてあってパンっぷりがいいな」

 

下卑た笑い声と共に、割れ目に太い指が滑り込む。

清潔に保たれてきた秘所が、薄汚れた手に弄ばれる屈辱。肛門の周囲をなぞられ、セリーナは悪寒に震えた。

 

「ここもきっちり閉じとあんな。開かせてもらおうか」

 

同時に、胸にも歪んだ欲望が注がれる。

数人の男が取り囲み、形の良い乳房を揉みしだく。

白く柔らかな肉が、雑に変形させられる。

 

「乳首が小せえな。引っ張りゃデカくなるだろ」

 

赤ん坊の口のように小さく淡い桜色の乳首を、汚れた指が摘み上げた。

爪を立てて引っ張り、弾く。

「あぐっ……! んんっ……!」

鋭い痛みが走り、セリーナは顔を歪める。

男たちは面白がるように、左右の乳首を同時に捏ね回す。

つまんで捻り、親指の腹で強く押し潰す。

執拗で容赦のない責め苦に、乳首は充血し、赤く腫れ上がっていく。

痛みだけのはずなのに、勃起した乳首は次第に硬く突起を成し始めた。

 

「おっ、硬くなってきたぞ。感じてんのか、騎士様?」

 

「違う……っ! こんな……!」

 

言葉は、バルガスの唇によって塞がれた。

 

「んぐっ!?」

 

酒と煙草の生臭い息が吹きかけられる。

バルガスの厚い唇が、セリーナの柔らかな唇を無理やりこじ開けた。

拒絶しようとする歯列を、更に強い力で割り入る。

バルガスの太い舌が、セリーナの口内を蹂躙する。

 

「んんーーっ!! ん、ぐっ……!」

 

唾液を流し込まれ、自分の唾液と混ざり合う。

屈辱的な口づけ。清らかな騎士の唇が、獣の口に汚される。

逃げようとするセリーナの舌を追いかけ、バルガスは執拗に絡め取る。

チュポ、チュポと、水音が響くたびに、セリーナの瞳から涙が溢れた。

 

バルガスが唇を離すと、銀糸が二人の唇の間に引いた。

セリーナは酸素を求めて喘ぐ。

 

「はぁ……、はぁ……っ、け、汚らわしい……!」

 

「まだ汚され足りねえな」

 

バルガスが顎で合図すると、男の一人がセリーナの股間に顔を埋めた。

右手の指が、秘裂を割り開く。

 

「じゃあ、中も確認させてもらうぜ」

 

太い人差し指と中指が、乾いた秘口にねじ込まれた。

 

「いっ……! あぁっ!」

 

異物の侵入に、身体が跳ねる。

指は容赦なく膣内をこじ開け、奥へと進んでいく。

肉壁が異物を拒絶して収縮するが、かえって指を締め付けることになる。

 

「おぅ、きついぜ。男を知らねえ穴だな」

 

乾いた指は摩擦を生み、痛みを伴う。

だが男は構わず、内部を掻き回し始めた。

カポカポと、卑猥な水音が響き始める。

 

「やめっ、やめてぇ……! 出ていけ……っ!」

 

セリーナは必死に力を込めて指を排出しようとするが、男はさらに親指を添え、膣口を広げて弄り回す。

内部の襞をなぞられ、敏感な箇所を無遠慮に擦られる。

 

「あっ……、んっ……! ひっ、うぅ……!」

 

痛みの中に、痺れるような感覚が混じり始める。

身体に異変が起きていることに、セリーナは気づいた。

 

「さて、騎士様にはご褒美だ」

 

バルガスが懐から小瓶を取り出した。

中にはドロリとした紫色の液体。

媚薬だった。

 

「飲ませろ」

 

男たちがセリーナの顔を固定し、顎を掴んで口を無理やり開かせる。

 

「いやっ! やめろ! 飲まない! んぐっ!」

 

バルガスが瓶の口をセリーナの口に突っ込み、中身を流し込む。

苦く、甘ったるい液体が喉を駆け下りていく。

むせそうになるが、口を塞がれ、飲み込むしかない。

 

「ぐっ……、けほっ、けほっ……! 何を……!」

 

「すぐに分かるさ」

 

飲み込んで数刻もしないうちに、身体が熱を帯び始めた。

腹の底から、ドロドロとした溶岩のような熱が湧き上がってくる。

先ほどまでの痛みが、次第に鋭い快感へと反転していく。

 

「あつっ……、な、なんだこれ……? 身体が、熱い……っ!」

 

乳首を弄られていた胸が、ひどく疼く。

腫れ上がった乳首は今や熟れきった果実のように赤く充血し、少しの触れ合いだけで甘い電流が走る。

尻を撫でられていた感覚も、もどかしいほどの快感に変わる。

 

そして、膣内の指。

媚薬の効果で、乾いていた秘所が急激に潤い始めた。

ヌルリと蜜が溢れ、男の指の動きを滑らかにする。

 

「おっと、急に濡れてきたぞ。媚薬が効いてきたな」

 

男が指の動きを加速させる。

ジュポジュポと、粘着質な音が響く。

 

「あっ、ああっ! だめっ、そんなところ……! 触るなぁっ!」

 

抵抗する力が、急速に削がれていく。

頭の中が真っ白になり、身体の奥底にある本能が頭をもたげる。

膝が崩れ落ち、男たちにしがみつくように身体が反ってしまう。

 

「はぁ、はぁっ……! おかしくっ、なるっ……!」

 

「ほら、どうした騎士殿。指一本でイッちまうのか?」

 

男が膣内の最も敏感な一点を、強く擦り上げた。

 

「ひぃぃっ!! あっ、あっ、あっ!!」

 

セリーナの背中が弓なりに反り、白目を剥いて絶頂した。

太腿をビクビクと痙攣させ、大量の愛液を噴き出す。

 

「あはっ……、あぁ……」

 

絶頂の余韻で力が抜けきったセリーナの身体を、男たちがニヤニヤと見下ろす。

理性と誇りは薬の熱に溶かされ、残されたのは、快楽を貪るだけの雌の肉体だった。

 

「さあ、これからが本番だぜ」

男たちがズボンの紐を解き、欲望を剥き出しにして近づいてくる。

セリーナの虚ろな瞳には、もう戦う意志の光は残っていなかった。

 

「さあ、騎士様の聖なる穴に参拝といくか」

 

男たちが一斉にズボンを下ろし、猛った肉棒を晒した。

その数は優に十を超える。

どれもが赤黒く充血し、先走りの液で先端を濡らしている。

 

「最初は俺がいただくぜ」

 

バルガスが先陣を切った。

彼のモノは常人よりも一回り大きく、血管が浮き出ていた。

バルガスはセリーナの細い脚を抱え上げ、肩に担ぐように大きく開かせる。

 

「やめ……っ、来るな……!」

 

抵抗しようとするが、媚薬の効果で力が入らない。

むしろ、バルガスの熱気を感じて、秘所が疼き、期待するように濡れそぼっている自分がいた。

 

「ほら、歓迎してるじゃねえか」

 

バルガスは怒張した肉棒を、セリーナの秘口に押し当てた。

ヌルリと先端が滑り込む。

 

「あぐっ……! うぅっ……!」

 

まだ馴染んでいない肉壁が、異物の大きさに悲鳴を上げる。

だが、バルガスは構わず一気に腰を沈めた。

 

「いぃっ!! あああっ!!」

 

処女の膜が引き裂かれる鋭い痛みが走り、セリーナは絶叫した。

しかし、その痛みも媚薬の熱にかき消され、やがて快楽へと変わっていく。

 

「きついぜ、さすが騎士様だ」

 

バルガスは動き始めた。

ズン、ズンと、重く深く突き上げる。

子宮口を小突かれるたびに、セリーナの身体が跳ねる。

 

「あっ、あっ、あっ……! そこ、だめぇっ!」

 

子宮を突かれる感触に、背筋がゾクゾクと震える。

溢れ出す愛液が、バルガスの肉棒を濡らし、卑猥な水音を奏でる。

 

「次は口も使え」

 

別の男がセリーナの顔の前に立った。

そして、躊躇なく肉棒を口の中にねじ込む。

 

「んぐっ! んんーーっ!!」

 

口いっぱいに広がる男の熱と臭い。

喉の奥まで突き入れられ、嘔吐感を催す。

だが、男は構わず腰を振り、口内を犯し続ける。

 

「んっ、じゅるっ……、れろっ……」

 

セリーナは息継ぎをするのも忘れ、男の肉棒に舌を這わせる。

嫌悪感よりも、肉棒に奉仕する快感が勝っていた。

チロチロと先端を舐め、雁首をカリカリと刺激する。

 

「おっ、意外と上手いぞ。練習したのか?」

 

男が愉悦の声を上げる。

 

「んんっ……、あむっ……」

 

セリーナは空虚な瞳で肉棒を頬張り、夢中で吸い付く。

口の端から唾液が滴り落ちる。

 

さらに別の男が、セリーナの背後に回った。

そして、無防備に晒された臀部に指を這わせる。

肛門の周囲をなぞり、指を差し入れる。

 

「ここも使わねえとな」

 

「ひっ……! そこは……!」

 

肛門に指が侵入し、腸内を掻き回される。

汚されたことのない排泄器官が、男の指によって開発されていく。

 

「きついな。まあ、すぐに広がるだろ」

 

男は指を抜き、代わりに肉棒をあてがった。

そして、一気に貫いた。

 

「いぃぃっ!! ああああっ!!」

 

未知の快感がセリーナを襲う。

前の穴も後ろの穴も同時に犯され、脳が焼き切れそうだった。

 

「あっ、あっ、あっ! すごいっ! おおきいっ!」

 

前後の肉棒が同時に動き出す。

子宮と腸を同時に掻き回され、セリーナは白目を剥いて喘ぎ狂う。

 

「いくぜ! 騎士様の中にたっぷり注ぎ込んでやる!」

 

バルガスが咆哮し、奥深くまで肉棒を埋め込んだ。

そして、ドクドクと大量の精液を注ぎ込む。

 

「あぁっ! 出てるっ! 熱いっ! おなかの中にっ!」

 

子宮に直接注がれる精液の熱に、セリーナは絶頂した。

同時に、口の中と肛門にも精液が注がれる。

 

「んぐっ! ごくっ……! じゅるっ……!」

 

口の中に放たれた精液を、喉を鳴らして飲み下す。

後ろの穴からも精液が逆流し、尻の割れ目を白く染めていく。

 

バルガスたちが抜けると、セリーナの秘所と肛門から精液がドロリと溢れ出した。

子宮口はまだパクパクと収縮を繰り返している。

 

「次は俺だ!」

「俺も!」

「次!」

 

男たちが次々とセリーナに襲いかかる。

 

一人が終われば次の男がまた挿入し、精液を注ぎ込む。

口には次から次へと肉棒が突き込まれ、顔や髪に精液を浴びせられる。

 

「あっ! ああっ! またっ! また出てるぅっ!」

 

何度も何度も膣内に射精され、子宮は精液で満たされていく。

白濁した液体が太腿を伝い落ち、地面に水溜まりを作る。

 

「おっぱいも汚してやるぜ」

 

男がセリーナの胸に精液をぶちまける。

白い肌と赤く腫れた乳首が、精液で汚される。

別の男がそれを手で塗りたくる。

 

「あぁっ……! きたないっ……! でもっ……!」

 

セリーナは自ら胸を揉みしだき、精液を肌に擦り込む。

もう羞恥心も誇りもない。

ただ快楽を求め、精液を欲するだけの雌になっていた。

 

「もっと……! もっとちょうだい……! わたしのなかに……! いっぱい……!」

 

セリーナは自ら脚を開き、男たちを誘うように腰を振る。

 

「なんて淫乱な騎士様だ」

 

男たちは歓声を上げ、さらに激しくセリーナを犯し続ける。

 

セリーナの身体は精液まみれだった。

顔も髪も胸も腹も太腿も、すべてが白濁した液体で汚れている。

秘所と肛門からは精液がとめどなく溢れ出し、身体中から生臭い匂いが漂う。

 

「おらっ! ぶっかけまつりだ!」

 

バルガスが声を上げると、男たちがセリーナを取り囲んだ。

セリーナは放心状態で、虚ろな笑みを浮かべている。

 

「騎士様、笑ってくれよ」

 

男がセリーナの顔にちんぽを向ける

セリーナはだらしなく口を開け、舌を出した。

精液で汚れた顔で、卑屈な笑みを浮かべる。

 

じょぼぼおおおおおおおおおおおおーー

びゅーーーびゅーーーーーー

男達の精液と小水が降り注いだ

 

その瞬間、かつて誇り高き白銀の女騎士は死に、ただの肉便器が生まれた。

 

「さあ、次は城へ行こうぜ。もっと上等な獲物が待ってる」

 

バルガスの声に、男たちは歓声を上げる。

彼らの目には、すでに次の獲物が映っていた。

 

ローヴェン城へ。

 

そこには、美しい妻クラリスと、銀色の髪の娘エレナが待っている。

 

地獄はまだ終わらない。

むしろ、これからが本番なのだ。

 

⭐️勇者降臨

そして三日後。

 

灰狼傭兵団の使者がローヴェン城へ現れる。

 

「条件は二つ。」

 

使者は笑った。

 

「財産の半分を差し出せ。」

 

アルフレッドは黙って聞く。

 

「そしてもう一つ。」

 

男の目がエレナへ向いた。

 

嫌な沈黙が流れる。

 

「令嬢を差し出せ。」

 

クラリスの顔が強張る。

 

エレナは青ざめた。

 

「団長がお気に召していてな。」

 

男は笑う。

 

「一晩で済むかもしれんぞ?」

 

アルフレッドの拳が震えた。

 

怒りだった。

 

領主としてではない。

 

父親としての怒りだった。

 

「断る。」

 

低い声。

 

「帰れ。」

 

「後悔しますぞ。」

 

「帰れ。」

 

使者は肩を竦める。

 

「明日の朝には、この城は落ちる。」

 

扉が閉まった。

 

部屋に沈黙が落ちる。

 

エレナが震えていた。

 

クラリスは娘を抱きしめる。

 

アルフレッドは窓の外を見た。

 

明日。

 

全てが終わる。

 

そう思った。

 

だから、夕暮れに城門へ現れた黄金の男を見た時、誰もが幻を見たのかと思った。

 

絵姿にも描かれた凛々しい容姿

 

ミスリルの鎧。

 

背に負った巨大な聖剣。

 

夕陽を背負ったその姿は、人ではなく神話の英雄のようだった。

 

「名を。」

 

衛兵が尋ねる。

 

男は答えた。

 

「エステバン・サンマルコス。」

 

その瞬間。

 

城門の空気が変わった。

 

太陽の勇者。

 

王国最強。

 

英雄。

 

怪物。

 

様々な呼び名を持つ男。

 

「ローヴェン子爵に会いたい。」

 

ただ、それだけを言った。

 

翌朝。

 

灰狼傭兵団五百名が城を包囲する。

 

だが城門が開いた時、出てきたのは軍勢ではなかった。

 

たった一人。

 

黄金の男。

 

「誰だあいつは?」

 

傭兵たちがざわつく。

 

エステバンは剣を抜いた。

 

陽光を受けて、刀身が眩しく輝く。

 

「五百か。」

 

彼は呟く。

 

「昼までには終わるな。」

 

傭兵たちが笑った。

 

一人で五百人を相手にする。

 

正気ではない。

 

だが。

 

次の瞬間。

 

笑っていた男たちは笑えなくなった。

 

黄金の閃光。

 

それしか見えなかった。

 

気付けば最前列が崩れていた。

 

さらに一歩。

 

また倒れる。

 

誰も追いつけない。

 

誰も止められない。

 

まるで戦場を太陽が駆け抜けているようだった。

 

エステバンは止まらない。

 

前へ。

 

ただ前へ。

 

振るう。

 

倒れる。

 

進む。

 

倒れる。

 

戦場そのものが、彼を中心に崩壊していく。

 

「化け物だ!」

 

誰かが叫んだ。

 

間違っていなかった。

 

英雄ではない。

 

怪物だった。

 

そして怪物は、戦場の真ん中で静かに剣を構える。

 

その先には、傭兵団長バルガスがいた。

 

「ようやく大将か。」

 

エステバンが言う。

 

バルガスは戦斧を握る。

 

「名を聞こう。」

 

「エステバン・サンマルコス。」

 

男の目が見開かれる。

 

「太陽の勇者か。」

 

「そうだ。」

 

短い沈黙。

 

そして。

 

「ならば全力で殺す。」

 

戦斧が振り下ろされる。

 

大地が割れる。

 

だが。

 

エステバンの剣は、その一撃を真正面から受け止めていた。

 

金属音。

 

衝撃。

 

次の瞬間。

 

戦斧が宙を舞った。

 

バルガスは自分の手を見る。

 

何が起きたのか理解できない。

 

エステバンは静かに言う。

 

「終わりだ。」

 

その一言で。

 

灰狼傭兵団は崩壊した。

 

長い悪夢が、終わった。

 

そして夜。

 

城では宴が開かれる。

 

人々は泣き、笑い、歌う。

 

アルフレッドは杯を掲げる。

 

「あなたのおかげです。」

 

エステバンは壁にもたれて酒を飲んでいた。

 

「たまたまだ。」

 

「いいえ。」

 

クラリスが微笑む。

 

「救われました。」

 

エレナも頷く。

 

「勇者様❤️本当にありがとう」

 

エステバンはクラリスとエレナをみた。 

勇敢な勇者と美しい王妃と愛らしい王女、まるでサーガの一幕のようだ。

誰もがエステバンを畏敬の念で見る。しかし彼が放った言葉は人々を震撼させた。

 

宴の喧騒が収まった夜、執務室には重い沈黙が落ちていた。

 

エステバンは椅子に深く腰掛け、杯を弄びながら、無遠慮な視線でエレナを舐めるように見ていた。

 

銀色の髪、白磁の肌、あどけなさの残る顔立ち。

 

「惣菜は悪くない。だが、飯の後の甘味がなけりゃ、全部不味くなる」

 

唐突な言葉に、アルフレッドが顔を強張らせる。

 

「勇者殿、それはどういう……」

 

「夜伽だ」

 

エステバンは杯を卓に置いた。ドン、と重い音が響く。

 

「あの娘を俺の寝台に寄越せ。それが報酬だ」

 

絶句した。

 

英雄の言葉とは思えなかった。

 

アルフレッドの顔から血の気が引いていく。

 

「そ、そんな……! エレナはまだ十七です! 婚約者も……!」

 

「知ったことか。俺が欲しいと言ったんだ。それとも」

 

エステバンは目を細め、不敵に笑った。

 

「俺を怒らせたらどうなるか分かってるよな?」

 

言葉は脅迫だった。

 

灰狼傭兵団と同じように。

 

ただ一人の人間に、今や全てを支配されていた。

 

エレナが青ざめ、震える指でドレスの裾を握りしめた。

 

アルフレッドは床に膝を突いた。

 

「お願いだ……! どうか……! 私の命を捧げる! 殺してくれても構わない! 娘だけは……!」

 

土下座した。

 

誇り高い領主が、初めて他者に命乞いをした。

 

その光景に、エレナの瞳から涙があふれた。

 

クラリスが静かに立ち上がった。

 

「私を……お使い下さい」

 

「母上……!?」

 

驚愕するエレナの前で、クラリスは毅然と告げた。

 

「私はもう四十一。ですが娘よりは……まだ愉しめると思います」

 

エステバンの目が細くなった。

 

その視線は明らかに好奇に満ちている。

 

 

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「ほう。母親自ら娘の身代わりとは。美しい愛情だな」

 

エステバンが席を立つ。

 

「じゃあ試してやろう」

 

エステバンはゆっくりと立ち上がり、酒気を帯びた息を吐く。

 

「おいおいおばさん。中古の体で娘の代わりを務めようってのか?

 

楽しませてくれるんだろうなァ?」

 

侮辱的な言葉だった。

 

けれどクラリスは眉ひとつ動かさなかった。

 

「どうかご随意に」

 

エステバンはクラリスの腰に手を回し、乱暴に引き寄せた。

 

「へぇ。なかなかいい女だ。まあ、娘には劣るがな」

 

その目は既に獣のように獲物を品定めしている。

 

「ほら、立っていろ。自分で脱げ」

 

命令だった。

 

クラリスは微かに息を詰めたが、従った。

 

まず上着を脱ぐ。

 

続いてブラウスのボタンに手をかける。

 

一つ、二つ。

 

白い肌が徐々に露わになっていく。

 

豊かな胸を支える下着に手がかかる頃、エステバンの視線はすでにその膨らみに釘付けだった。

 

「おばさん、その下着、よく似合ってるぜ。随分と大事にされてきたみてえだな」

 

エステバンの指がクラリスの乳房を下着越しに撫で上げる。

 

「んっ……」

 

思わず漏れた声に、クラリスは唇を噛んだ。

 

「ほら、全部見せろよ」

 

エステバンは無慈悲に命じる。

 

クラリスはゆっくりと腰紐を解いた。

 

下着が床に落ち、その豊満な乳房が月明かりに照らし出される。

 

ピンクの乳首は既に緊張で硬くなっていた。

 

「うぅっ……!」

 

冷たい空気に晒された肌が粟立つ。

 

エステバンはその反応を嘲笑った。

 

「へぇ。まだ感じやすいんだな、母親さん」

 

クラリスの頬が赤く染まる。

 

羞恥の色だった。

 

「続きだ。全部脱げ」

 

エステバンは床に片膝をつき、クラリスの下半身に顔を近づける。

 

「ほら、早く見せろよ。その年でどんな匂いがするのか、確かめてやる」

 

エステバンの息が近づき、クラリスの敏感な部分を炙る。

 

「んっ……あ…」

 

思わず腰が引けるが、エステバンの手が太腿を掴んで逃がさない。

 

「ダメだろ? 正直に見せないと。ほら」

 

エステバンの指がショーツの縁にかかり、ゆっくりと引き下ろしていく。

 

「ふぅ……う…っ……」

 

クラリスの吐息が震える。

 

恥じらいと屈辱の中で、遂に全ての装いを脱ぎ去った。

 

エステバンは立ち上がり、全裸になったクラリスをじっくりと眺める。

 

その視線は、まるで彫刻を鑑賞するかのように冷静でありながら、どこか獲物を狙う獣の眼光を帯びていた。

 

「素晴らしい眺めだな。さすが母親。娘とはまた違った魅力がある」

 

エステバンの手がクラリスの胸を揉みしだく。

 

「んんっ……!」

 

柔らかな乳房がその形を変え、乳首が更に硬くなる。

 

エステバンの唇が近づき、左の乳首に吸い付いた。

 

「ひゃっ……!」

 

突然の刺激に、クラリスの身体が跳ねる。

 

「感じやすいんだな、母親さん」

 

舌先で転がすように愛撫しながら、エステバンの手がクラリスの下半身に伸びる。

 

「んんんんっ!」

 

既に湿り気を帯びていた秘裂を、エステバンの指が這い回る。

 

「濡れてるじゃないか。こんなに濡れて」

 

クリトリスを探り当て、指先で円を描くように刺激する。

 

「ひゃあぁっ! そ、そこは……!」

 

今まで味わった事の無い刺激にクラリスの腰が揺れる。

 

「感じるんだろ? ほら、もっと声出せよ」

 

エステバンは容赦なく秘裂を広げ、舌を伸ばした。

 

「や、やめて……! んんんんっ!!」

 

ジュルジュルと卑猥な音を立てて舐め上げる。

 

その度にクラリスの身体が跳ねる。

 

「ほら、自分で見てみろ」

 

エステバンはクラリスの顎を持ち上げ、鏡に向けさせる。

 

「そ、そんな……!」

 

鏡の中には、自分の痴態があった。

 

乳首を吸われ、秘裂を舐められ、快楽に喘ぐ自分の姿。

 

「んっ! んんっ!」

 

羞恥と快感がない交ぜになり、クラリスの思考は混乱する。

 

エステバンは満足げに笑い、自身のズボンを脱ぎ捨てた。

 

逞しい逸物が露わになる。

 

「次はお前の番だ」

 

クラリスは覚悟を決めたように頷く。

 

エステバンの剛直をそっと握り、舌先で亀頭を舐める。

 

「ん……ふぅ……」

 

唾液を絡め、竿全体を丁寧に舐め上げる。

 

「おお……」

 

エステバンが低く唸る。

 

クラリスはさらに深く咥え込み、喉奥まで迎え入れた。

 

「んんっ……! んふっ……!」

 

口内の粘膜で包み込むように愛撫する。

 

「上手いじゃないか、母親さん」

 

エステバンがクラリスの頭を撫でる。

 

「んんっ! んふっ! んぐっ!」

 

クラリスは一心不乱に頭を上下させ、喉奥まで何度も受け入れる。

 

その度に喉を締め付け、快感を与え続ける。

 

「くく……いいぞ。もっとだ」

 

エステバンはクラリスの頭を両手で掴み、激しく前後に揺さぶる。

 

「んんっ! んぐっ! んふっ!」

 

呼吸もままならない激しさに、クラリスの目に涙が滲む。

 

しかし、その表情には苦痛だけでなく、どこか悦楽の色も滲んでいた。

 

「はぁ……はぁ……もう限界だ。入れるぞ」

 

エステバンはクラリスを壁に押し付け、立ちバックの体勢を取る。

 

「や、やめ……」

 

クラリスの抵抗を無視して、一気に根元まで貫いた。

 

「ひゃあぁっ!」

 

熱く硬いものが体内に入り込んでくる感覚に、クラリスの身体が仰け反る。

 

「どうだ? 長い間使ってなかったんじゃないか?」

 

エステバンはゆっくりと抽送を開始する。

 

「んんっ! んふぅっ!」

 

結合部から溢れる愛液が泡立ち、卑猥な音を立てる。

 

「ほら、もっと鳴けよ」

 

エステバンの手がクラリスの胸を掴み、乱暴に揉みしだく。

 

「あんっ! やめっ……! そ、そんなに強く……!」

 

乳首を摘ままれ、クリトリスを刺激されながらの激しいピストンに、クラリスの理性は崩れかけていた。

 

「いいんだろ? この淫乱おばさんが」

 

エステバンの罵声と共に、更に激しい抽送が始まる。

 

「んんっ! あっ! あんっ! はぁんっ!」

 

もう快楽の波に抗うことはできなかった。

 

クラリスの口から漏れる声は、もはや清楚さなど欠片もない淫靡なものになっていた。

 

「んふっ……! も、もっと……! ああっ!」

 

快楽に溺れながらも、どこか誇り高い面影を残したクラリスの姿は、エステバンをさらに興奮させた。

 

「くくっ……良い声だ」

 

エステバンのペースが上がる。一突きごとにクラリスの奥深くまで抉り込むような強い力。そして時折角度を変えながら的確にGスポットを攻め立てる巧みなテクニックによって彼女は何度も絶頂を迎えようとしていたのだった……

 

「ああっ! もう……ダメぇっ……!!」

「イけよ、このクソババアが!」

エステバンの怒号と共に最後の一突きが放たれる

その瞬間……ビクンッ! と大きく震えたクラリスは絶叫と共に盛大な潮吹きを披露してしまうのであった

 

ドピュルルルーー!!!

「いぐぅんひぃいいい♡♡♡♡♡♡」

盛大に撒き散らされた濃厚すぎるザーメンによって部屋中に充満したオス臭に包まれながら意識を失ってしまった

カエルのように足を開き、ピクピクと痙攣するクラリス。エステバンはエレナに向かってニヤリと笑った。

「お前の母親、もうダウンしてしまったぜ。やっぱりお前が俺の相手をするしかないようだな。」

 

エレナは恐怖のあまり逃げ出した。銀色の髪を振り乱し、出口へと向かう細い背中。だが、それも束の間だった。

 

「逃がすとでも思ったか?」

 

ドスリという重い音と共に、エレナの身体が宙に浮いた。

 

「ひっ……!」

 

髪を掴まれたのだ。

 

エステバンの荒々しい力が、彼女の細い首を後ろに引く。

 

「あぐっ……! い、痛い……!」

 

銀糸が引きちぎられそうな激痛に、エレナの目から涙がこぼれる。

 

無理やり身体を反らされ、エステバンの胸に背中を押し付けられた。

 

「いい髪だ。だが、俺に背を向ける資格なんてねえよ」

 

エステバンの酒臭い息が耳元にかかる。

 

その手がエレナのドレスの背中に掛かる。

 

バリッ!!!

 

乾いた音が響き渡り、高価なレースとベルベットが無惨に引き裂かれた。

 

 

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「いやぁっ!!」

 

白磁のような肌が露わになる。

 

震える肩、未発達ながらも形の良い乳房、平坦な腹。

 

エレナは隠そうと身を捩るが、エステバンはさらに残りの布を剥ぎ取っていく。

 

瞬く間に、純潔の乙女は下着姿へと剥ぎ取られた。

 

「やめて……! 見ないで……!」

 

エレナは両腕で身体を覆い、涙に濡れた顔で懇願する。

 

だがエステバンの目には、そんな彼女の怯えさえもそそるスパイスでしかなかった。

 

「まだだ。俺に全てを捧げろ」

 

エステバンはエレナの顎を強引に持ち上げた。

 

逃げようとする唇を、自分のそれで塞ぐ。

 

「んんーーっ!! んぐっ!?」

 

酒と血の味がする獣のような口づけ。

 

歯列をこじ開け、太い舌が口腔内を蹂躙する。

 

拒絶しようとするエレナの舌を追いかけ、絡め取り、唾液を流し込む。

 

「んっ……! んんーーっ!!」

 

息ができない。頭が酸欠でぼんやりとしてくる。

 

清らかな初めての口づけは、甘美なものではなく、魂ごと汚される屈辱の儀式だった。

 

唇が離れると、銀糸が引いた。

 

「はぁ……はぁ……っ! け、汚らわしい……!」

 

エレナは酸素を貪りながら、屈辱に震えた。

 

「汚れ足りねえな。もっと俺色に染めてやるよ」

 

エステバンの大きな手が、エレナの胸を鷲掴みにした。

 

「ひっ……!」

 

未成熟な果実のような乳房。

 

その頂点にある淡い桜色の乳首を、エステバンの汚れた指が摘み上げた。

 

「ここか? ここが弱いんだろ?」

 

爪を立てて捻り上げる。

 

「あぐっ……! んんっ……! やめっ……!」

 

鋭い痛みが走り、エレナは身体をよじる。

 

だがエステバンは容赦しない。

 

左右の乳首を同時に指の腹で強く押し潰し、コロコロと転がすように刺激する。

 

「いやぁっ! そんなとこ……! 触らないで……!」

 

痛みの中に、痺れるような感覚が混じり始める。

 

未開発の身体は、残酷なほど正直に反応してしまった。

 

充血した乳首は次第に硬くふくらみ、エステバンの指に先走りの液を垂らすかのように先端がしこりを作っていく。

 

「ほら、硬くなってきたぞ。嘘がつけない体だな」

 

「ち、違う……! こんな……!」

 

否定したいのに、身体の奥底から甘い痺れが這い上がってくる。

 

エレナの顔が羞恥と快感で赤く染まる。

 

「次はここだ」

 

エステバンの指が、下着の上から秘裂をなぞった。

 

「っ……!!」

 

電流が走ったような衝撃に、エレナの背筋が反った。

 

「もう濡れてるじゃねえか。母親譲りの淫乱か?」

 

下着を横にずらし、割れ目に指を滑り込ませる。

 

「いやっ……! 入れないで……!」

 

乾いた秘口に太い指がねじ込まれる。

 

「あぐっ……! うぅっ……!」

 

異物の侵入に身体が強張る。

 

だがエステバンは構わず、内部を掻き回し始めた。

 

「ここか? ここがいいのか?」

 

内部の敏感な一点を見つけ出し、執拗に擦り上げる。

 

「ひっ……! あっ、あっ! や、やめてぇ……!」

 

痛みと快感が混ざり合う。

 

エレナの足がガクガクと震え始めた。

 

「まだまだだ。お前の本当の声を聞かせてみろよ」

 

エステバンのもう片方の手が、エレナの顎を掴む。

 

そして無理やり自分の股間に引き寄せた。

 

「舐めろ」

 

目の前には、すでに猛り狂った巨根がそそり立っていた。

 

太く、赤黒いそれは先端から透明な液を垂らしている。

 

「そ、そんな……! できません……!」

 

顔を背けようとするエレナの頭を、エステバンは鷲掴みにした。

 

「やれ」

 

有無を言わせぬ圧力。

 

エレナは震える唇で、恐る恐る舌を伸ばした。

 

チロリ。

先端を舐める。

 

苦くて、生臭い味。

 

胃が痙攣しそうなほどの嫌悪感。

 

しかしエステバンは許さなかった。

「根本までだ。喉を使え」

 

強引に顔を引き寄せられる。

「んぐっ……! んんーーっ!!」

 

巨大な肉棒が口内に押し込まれた。

喉の奥を突き上げられ、エレナは嘔吐感に襲われる。

 

「吐くんじゃねえぞ。ちゃんとしゃぶりつけ」

 

後頭部を固定され、腰を振り始めるエステバン。

ジュポッ、ジュポッと卑猥な水音が響く。

 

エレナの涙が、唾液と混ざって顎を伝う。

 

「んっ……! んぐっ! んふっ……!」

 

息もできないほど喉を圧迫されながら、必死に舌を動かす。

拒絶しようとする意思に反して、口内の感覚が研ぎ澄まされていく。

 

舌先に伝わる血管の脈動、硬さ、熱。

 

やがて、その醜悪な存在が、エレナの口腔内で別の何かに変わっていく。

 

「おお……いいぞ。さすがだ」

 

エステバンの動きが早くなる。

 

「そろそろ出すぜ」

 

エレナの口内に熱い奔流が放たれる。

 

ドクドクドク……!

 

「んんっ!? うっ! んんーーっ!!」

 

大量の精液が喉の奥に注ぎ込まれる。

エレナは窒息寸前だった。

だが、エステバンは最後の一滴まで搾り取るかのように腰を押し付け続ける。

 

「全部飲み込め」

 

言われなくても、喉が勝手に嚥下する。

ゴク、ゴク、と喉が鳴る音が響いた。

「あ……あぁ……」

 

解放されたエレナは、床に崩れ落ちた。

口の端から零れた白濁が、顎を伝って首筋を濡らす。

 

「美味かったか? 俺のザーメンは」

 

エレナは答えられない。

ただ虚ろな瞳で床を見つめるだけだった。

 

「本番はこれからだ」

 

エステバンはエレナの細い両脚を持ち上げ、肩に担いだ。

秘所を天井に向けて晒される屈辱的な体位。

「やめて……! お願い……! もう許して……!」

 

哀願するエレナの言葉も虚しく、巨大な肉棒が秘口に押し当てられる。

 

「行くぞ」

 

メリッ……!

 

破瓜の激痛がエレナを襲った。

 

「ああぁっ!! いっ……たい……! 痛い……!」

 

未開通だった膣道が無理やり広げられる感覚。

エレナの体がビクビクと痙攣する。

 

しかしエステバンは構わず、一気に奥まで貫いた。

 

「いぎっ!! あっ! あぁーーっ!!」

 

処女膜を引き裂く音が、頭蓋に響く。

鮮血が結合部から溢れ出す。

「締まるな。さすが未使用だ」

 

エステバンはゆっくりと腰を振り始めた。

子宮口を突かれる度に、エレナの身体が跳ねる。

 

「ひゃっ……! あっ、あっ! やめっ……! いやぁっ!」

 

初めは痛みだけだった。

だが、次第に快感の波が押し寄せてくる。

媚薬も使われていないのに、身体は従順に反応を始めてしまった。

 

溢れ出す愛液が、エステバンの肉棒を濡らす。

 

「感じるのか? この淫売が」

 

「違う……! 感じてなんか……!」

 

嘘だった。

子宮の入り口を突かれる度に、脳天を突き抜けるような快感が走る。

口では否定しても、身体は正直だった。

 

「認めてみろよ。気持ちいいんだろ?」

 

「いや……! やめて……! もう……!」

 

否定の言葉も虚しく、絶頂が近づいてくる。

エレナは自分の身体が、信じられないほど淫らになっている事実に恐怖した。

「出すぞ。しっかり受け止めろよ」

「やっ……! 中はダメぇっ!!」

エレナの制止も届かず、エステバンは膣奥深くで果てた。

「あぁっ! 熱い……! 中に……! 出ちゃってる……!」

ドクドクと熱い奔流が子宮に注ぎ込まれる感覚に、エレナは白目を剥いて絶頂した。

「おおぉっ!! き、きてるぅ……! 中にいっぱい……!」

同時に潮を吹き出し、エステバンの腹を濡らす。

「はぁ……はぁ……っ! やだ……! わたし……」

 

絶頂の余韻で全身がビクビクと震える。

初めての性行為で、処女を失い、中出しされ、絶頂してしまった事実に、エレナは打ちのめされた。

 

エステバンが肉棒を引き抜くと、秘所からドロリと精液が溢れ出す。

 

「ふん。悪くなかったぜ」

 

エステバンは満足げに笑った。

「さて、第二ラウンドといこうか」

 

虚ろな瞳のエレナに、再び魔の手が迫る。

 

銀色の髪が床に広がり、白い肌が汗と体液で濡れている。

虚ろな瞳からは涙が溢れ、口元にはまだ先程の陵辱の残滓が残っている。

それでも彼女は逃れようと身体を起こした。

 

「もう……やめて……ください……」

 

絞り出すような声で訴える。

だがエステバンの目は、獲物を甚振る快感に浸っていた。

「何言ってやがる。まだ一回しか出してねえぞ」

エステバンはエレナの脚を大きく開かせ、その間に座り込んだ。

そして彼女の柔らかな内腿に手を這わせる。

「ひっ……!」

冷たい掌の感触に鳥肌が立つ。

ゆっくりと秘所へと指が進んでいく。

「やめて……!」

エレナは抵抗するが、簡単に抑え込まれてしまう。

そして彼女の最も大切な場所に指先が到達する。

「ここか? ここがいいんだろ?」

エステバンはその一点を集中的に責め立てる。

「あっ! そこっ! だめぇっ!」

敏感な部分を執拗に攻められ、エレナの身体が跳ねる。

しかし逃げることはできない。

さらに強く刺激され続けた結果、ついに限界を迎えた瞬間だった―――

ぷしゃああああああああああ!!!

「ああああああっ!!」

 

勢いよく放たれた潮が、エステバンの腕を濡らす。

「ほら見ろ。結局感じてるじゃねぇか」

「ち、違います……! こんなの……!」

涙ながらに否定するエレナだが、身体は正直だった。

一度達してしまったことで、全身の力が抜けてしまっている。

「もっと楽しませてやるよ」

エステバンは再び己のものを取り出し、今度は後ろから挿入した。

「やっ……! 待って! やだぁっ!!」

悲鳴をあげるエレナだが、既に抵抗する力は残っていない。

ズブリと根元まで埋め込まれたそれは、先程よりも更に奥まで侵入してくる。

「んあぁっ! 深いぃいっ!!」

子宮口を押し上げられるような感覚に、エレナの思考回路がショート寸前になる。

そのまま激しいピストン運動が始まった。

パンッ! パンッ!という肌同士がぶつかり合う音が部屋に響く。

「いやっ! やめてぇっ! 止まってぇぇえっ!!」

容赦ない抽送に、エレナはただ翻弄されるしかない。

しかもその速度はどんどん速くなっていく一方だ。

「くぅっ! 気持ち良いっ! お前のマンコ最高だぜ!」

「やだっ! そんなこと言わないでっ!」

耳元で囁かれる下品な言葉に嫌悪感を覚えつつも、なぜか胸の奥底では別の感情が芽生えつつあった。

それは決して表に出してはいけない感情だと理解していても、抑えきれずに溢れ出してしまうものであった。

「はぁ……はぁ……おお……そろそろイキそうだ」

「ダメッ!! 中に出さないで!!」

必死に懇願するが聞き入れられることはなかった。

それどころか逆効果となり、より一層興奮させてしまう結果となったようで……

「出すぞ!! 全部受け止めろ!!」

「いやぁああああ!!」

絶叫と共に再び熱い奔流が体内へ流れ込んでくる感覚に襲われた。

それと同時にエレナもまた絶頂を迎えていた。

 

エピローグ

やがてローヴェン子爵領での勇者の活躍が王都にも報告が送られる。

 

 ――太陽の勇者エステバン。

 

 ――灰狼傭兵団五百名を単独で撃破。

 

 ――略奪に苦しむ民を救う。

 

 その報告は瞬く間に王国中へ広がった。

 

 吟遊詩人たちは歌を作った。

 

 教会ではエステバンの武運を讃える祈りが捧げられた。

 

 王宮では、彼の功績を称える声が上がった。

 その夜。エステバンは一人、机の上に並べた戦利品を眺めていた。

 

 灰狼傭兵団が奪った財宝。

 

 それをさらにエステバンが回収した。

 

 銀貨。宝石。魔法具。

 

 そして、バルガスが隠し持っていた古い宝箱。エステバンは蓋を開ける。

 

 その中には、王国の古い紋章が刻まれた金貨が入っていた。

 

「……悪くない」彼は笑った。

 

 昼間、村人たちが見た英雄の顔とは違う。

 

 その顔には、欲望だけが浮かんでいた。

 

 彼は金貨を一枚つまみ上げる。

 

「勇者っていうのは、本当に便利だな」

 

 誰も知らない。

 

 彼らを救った勇者が、領主の妻と娘を慰み者にし、傭兵たちの財宝まで自分の懐へ入れていたことを。

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