聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
さて、イズヴァルトらはそれから1昼夜かけて、王都へとたどり着いたのだが、その途中で度々マイヤからは精液を9回も搾り取られてしまった。
まず最初に奪われたのは出発してから昼前。次の街の門の前で馬に乗っている最中である。
急にマイヤがお腹を押さえはじめて、イズヴァルトの服をひっぱりながら「うんちがしたいの……」と申し出た。
イズヴァルトは同行の騎士に先に街に唯一ある食堂で待って貰い、馬の脚を人通りの少ない林の中に入れて降りた後、拭くための大きな葉を何枚か取ってマイヤに手渡した後、彼は見張り役として外で待った。
小さな女の子のお尻から放たれた大便の音を聞いた後、がしがしがし、とお尻を拭く音を聞いた時。
不意に彼は尿意を催してそこでベルトを外して自分の男性器を取り出し、勢いよく小便を放ったところ、用を終えたマイヤにそれを目撃されてしまった。
小便を放つ陽根を、物欲しそうに見つめる『おしゃぶり娘』。
「そのう……欲しいでござる、か?」
マイヤは目を輝かせながら、ぶんぶん、と首を縦に振る。
今日は『おはようフェラ』が無かったので、イズヴァルトの男根はいくらか欲情に敏感となっていて、尿を出し終えた頃には固くいきり立っていた。
イズヴァルトは小さな女の子にそういうことをやらせるのにはやっぱり気まずいものがあった。
「やっぱりやめたでござる……」
それを仕舞おうとした時、彼女は獣の様な速さで飛びかかり、イズヴァルトのペニスをがっしりと掴んだ。
尿を出してアンモニア臭いそれをいきなり舐めさせるのはよくないとし、イズヴァルトは水筒の水で剥いた男性器をさら、っと洗い、「いただきまーす!」と食いついて来たマイヤの舌と唇による熱い口撃を受けた。
じゅぽじゅぽじゅぽじゅぽ……びゅるるるっ、んぴゅっ、びゅるるるるん!
ザーメンはものの2分も経たないうちにマイヤの喉の中に吸い込まれ、彼女は荒い息を吐いて喘ぐイズヴァルトのペニスをおもいっきり貪り続ける。
さらに3分、イズヴァルトは林の中でもうひとすくいの真珠色スペルマを幼い口の中に吸い取られてしまった。
3発目から7発目は、泊まる事となった宿の中の浴室の中で。
彼は旅の汚れをマイヤと一緒に洗いっこして落としていたところ、不意に彼女の白い肌に艶めかしさを覚えてしまい、ぐい、と己の男根をそそり立ちさせてしまった。
マイヤはそれを見ると「私が洗ってあげるから!」と嫌がる彼の股間に石鹸を塗りたくった掌でまさぐり始めた。
新陳代謝豊富ですぐに垢がびっしりと溜まる10歳の男の子。にしてはやけに立派な男根をしごき立てる。
両の手によるマッサージと搾り取りによってイズヴァルトは突如の快感に負けてしまい、勢いよく飛び出た精液が弓なりになって宙を飛んだ。
マイヤはそれをうまく口の中に放り込み、ごくん、と飲み込んで「夕方のはもっと濃ゆーい!」とけらけらと笑う。
それから身体の石鹸を洗い流し、一緒に湯船に浸かって今度こそは清く正しい主従の関係を、と思った矢先に。
マイヤは自分の太腿で彼のペニスを抱き込んで、ぐりぐりぐりぐり、と柔らかいぷにぷにとした肌でしごきたてた。
「う、うううっ……」
イズヴァルトはいてもたってもいられず、風呂のへりに腰かけてマイヤの飲みたい様に彼女の顔を近づけさせた。
マイヤはすぐに手を伸ばしてしごき立てながらフェラチオを始めて、可愛らしい小さな舌を存分に動かして、イズヴァルトの男性器ミルクを続けて4回も口の中に取り込んだ。
放たれたものでお腹を満たした彼女は、実にご満悦な様子であった。
「こんだけ飲めたら旅の疲れが癒えちゃうよ!」
「マイヤどのはそうでござるが……拙者はいやはや……」
「まっ、寝たらすぐに疲れが取れるからだいじょうぶだよ!」
はあ、その寝ている隙にどうにかされるかもしれぬでござるなあ、とイズヴァルトは不安を覚えたが、部屋はマイヤと一緒にとったので寝るのも一緒。
風呂から出ると、マイヤとともに布団に潜り込んだ。この侍女は片時もイズヴァルトから離れない。
彼女の甘い香りで心を癒されながら一緒の本を読んでいるうちに互いにうとうとと眠りこけてしまった。
朝起きると彼女は彼の貫頭型の寝間着の裾をひっくり返し、朝立ちしたペニスを美味しそうに口にしていた。
舌と唇による刺激により、勃起は最高潮にまで達していた。寝ぼけ眼で注意しようと口を開いた矢先、陰茎は暴発して起き抜けの来い1発を馳走させてしまう。
(こんな生活をしていたらただれきってしまうでござる……)
けじめやら生活のメリハリというものはつけさせようと、彼女を強い力で引き剥がしてみようとした。
そうするとマイヤは目を潤ませながら、まだ勃起しているものをぺろぺろとなめ始める。
情に弱いイズヴァルトはもうどうにでもなれ、と思いながら好きにさせた。幸い、朝の二発目が終わった時に連れの騎士が出発の準備を扉越しに告げて来たので、彼は安堵した。
けれどもマイヤは、物足りないと言わんばかりにふてくされていた。
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そんなわけで9回も濃厚なイズヴァルトのザーメンを受け取ったマイヤは、元気いっぱいな様子で、辺りをきょろきょろと見回していた。
マイヤにとってイズヴァルトのザーメンは効き目の強い疲労回復液であり、食料(デザート)なのだ。
昨日よりも肌つやが良くなり、身体から甘い女の子の香りが強くなった事にイズヴァルトは気づかされた。
「マイヤどのはとてもかわいくなっているでござる」
思わず抱き上げて頬ずりしてしまう。マイヤは嫌がる素振りを見せたが内心では喜んでいた。
彼等をここまで連れてきた聖騎士は、こほん、と咳払いをしてこう注意した。
「イズヴァルト君はお姉さんと割ない仲となったのに、小さい妹さんにまで手を出してしまっているのだね?」
2人の顔が凍りついた。なぜそんな事をと尋ねると、騎士は帽子のひさしを指で整えながらこう言った。
「シュミット氏のところのルッソ君に教えられたのだよ。自分の恋人がかっこいい少年騎士に寝取られてしまった。妹くんは金魚のふんみたくひっついて離れないとね」
あの村での楽しいわるさはとっくにばれているみたいだぞ、と騎士は笑う。それからちょくちょく可愛い『おしゃぶり姫』が、少年騎士のちんぽからおいしいものをせしめているのも。
「……恥ずかしい。面目ないでござるよ」
イズヴァルトは己の不道徳ぶりを恥じた。マイヤの顔は真っ青だった。そこまでさとい少年だとは思っても見なかったと。
「ははは! 謝るのならルッソ君にしたまえ。でも喜んでいたよ。あのお嬢さんがますますきれいになったとね! 私にも覚えがあるよ。イズヴァルト君よりもう少し歳をいっていたが、友達の恋人を寝取ったり逆に寝取られたりとね!」
少年時代は青春の頃。思い切り楽しむべきであると騎士は言った。うなだれたままのイズヴァルトにあれを見ろ、と西の方角に指をさした。
ホーデンエーネンの王都・ナントブルグの厳しい城市壁が連なっていた。六角をかたちづくるその城壁の中に、ホーデンエーネンでも最大規模を誇る都と王城が収まっている。
東門に近づけば近づくほど、イズヴァルトは息を飲んだ。鉄の門とそれを守る櫓。前方にはいざという時の為の陣地が備わっていた。
「ホーデンエーネンは、いったい何と戦おうとしているのでござろうか?」
「王家のご先祖様は魔竜との戦いを想定していたらしいな。マイヤくんならば存じているだろう?」
それまで無言だったマイヤが口を開いた。東西南北にいくつも堅固な砦や城を配し、非常に整った軍道で王都と結んでいる。
「王都のまわりに村や畑が無いのは、騎士団が不自由なく馬を疾駆できる戦場にするためだと本には書いてありました」
「そのとおり。それと門の近くのあの陣地。聖騎士団副団長のライナー=イナトミッテンフェルト様の建言により王様が築かせた。副団長殿は城に籠もるより有利な地形を陣取っての野戦にて決着をつけるべきだというお考えだ」
戦争となれば城壁に配した弩や投石機にて掩護を行い、市街戦は決して為すべからずと。市民を巻き添えにしての血みどろのいくさになりかねないからである。
「しかしだ。副団長殿はあくまで人とのいくさにおいて、とだけ付け加えた。魔法を駆使する魔族との戦いで、果たして有効なのかはわからないとね」
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病気がちで家にこもりがちだったマイヤは、あまり王都の中はわからないとイズヴァルトに告げた。
けれども、門をくぐった時、くんかくんか、と何かの匂いを敏感に感じ取る。イズヴァルトと騎士にこう告げた。
「王様に会う前に本屋に寄っていこうよ!」
イズヴァルトは早く王様に謁見せねば、と諭したが、彼女は駄々をこねて言ってきかない。同行の騎士は大いに笑った。
「なかなか察しがいいな! そのとおり。この東門には聖騎士団の面々もよく来る良い書店があるのだよ!」
「そうなんですか!」
「それでは立ち寄ってみようではないか!」
騎士が馬のたてがみを撫でると、うれしいと叫んでマイヤが彼の懐に飛び込んだ。抱き着いて頬にキスをすると、騎士は少しだけ照れてしまった。
「解せぬ」
幼い美少女を抱き上げて微笑む騎士を見て、イズヴァルトは嫉妬した。騎士は馬を近づけてイズヴァルトの肩を叩いた。
「婦人に対し常にやさしさを保つのは、騎士の務めというものだ」
「な、なれど……」
「イズヴァルト君。陛下は寛大なお方だ。それといつかきっと、君の本当に仕えるべき主君が誰なのかわかるだろう」
そう言って騎士はマイヤの顔を見る。紫色のきれいな瞳をじっとのぞきこんだ後に、イズヴァルトの手に姫君を返してやった。
彼女の求めで立ち寄った本屋は古めかしい書物ばかりであったが、その種類はとても豊富だった。
彼女は同行の騎士に一抱えの物語書と技術書をもたせて会計に向かう。可愛らしい柄の財布から出た5枚の銀貨を出した。
「その蓄えはどこから持ち出したでござるか?」
「うふふふ。それは、乙女の秘密だよ!」
「ううむ。わからぬでござる……」
とは言ってもイズヴァルトは薄々勘づいていた。そのお金がマイヤが村を通り過ぎる旅人から、『おしゃぶり』でせしめたお小遣なのだろう、と。
性に飢えた多くの大人の旅人たちの逸物をしゃぶって満足させながら、彼等から銀貨と濃厚なザーメンをせしめた幼な子の財産は、この時およそ銀貨50枚。
それからしばらく泊まる為の宿屋を、王城近くの街区で探すことにした。幸いに風呂つきで寝台が整っているのに、そこそこに安い部屋があった。
「王様とお話をした後に、聖騎士団を訪れるといい。ここの宿のお金を用立ててくれるよ」
そうしてイズヴァルトとマイヤは荷物を置き、支度を整えて出発した。王城は幾多の堀と銃眼を備え、まさに尚武の国を体現せしめる剛毅な姿を見せていた。
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王に拝謁する時間となった。マイヤは謁見の間そばの待合所に留められた。イズヴァルトと迎えの騎士は揃って王を拝す。
家臣と小姓を引き連れ彼と顔を合わせたのは、ホーデンエーネンの当主・ジュンケイン4世=ホーデンエーネンである。
この時既に50歳前の老境に差し掛かる時であった。しかしながら若い頃に劣らぬ堂々とした体つきと、王国では屈指の武士としての名誉が彼にはあった。
イズヴァルトを傍に寄せ、齢10ばかりなのに、大人の男顔負けの体躯と筋肉を有する麒麟児を褒めたたえた。
「イズヴァルト=シギサンシュタウフェン。そなたが単身、盗賊たちから村娘を救ったという武勇は聞き及んでおる」
これはほんの挨拶のしるしと、王様はイズヴァルトに新品の剣と盾の一式を授けた。どれもイーガの魔法工房で製造し、魔除けの力も得ているという。
「ゆえに、儂はそなたに魔竜を討伐する為の軍に加わって欲しい、と願っていたのじゃ」
そうして進み出て少年の手を取る。イズヴァルトは自分の手よりも一回りも二回りも大きい王の掌が、自分の手をやさしく包み込んでくれたことに感激した。
彼は深々と頭を下げ、王には絶対の忠誠を誓うでござる、と涙を流しながら答えた。
「さよう、であれば、その忠義を確かめたく、是非とも頼みたいことがある」
その声が、どうも引っかかった様な物言いだったので、イズヴァルトは眉をしかめて問い尋ねた。
「それは、なんでござるか?」
うおっほん、と王はせきばらいした。
「実はのう……戦闘に参加する為の武者は、もう雇える限界にまで達しているのだよ」
「そ、そ、それはどういうことでござるか!」
「世界中に募集をかけたら、結構な数の武者達が志願してきたのだよ」
国内、およびこのキンキ大陸のみでなく、他の大陸、サイゴークやチンゼーなどからかき集めたのだという。
「あくまで傭兵枠ではあるが。まさか……ここまで集まるとは思っても見なかった」
集まった傭兵はおよそ5千。そこに王国南部の各騎士団や兵団が集まり、おおよそ2万5000の軍勢となっている。
ただ、そのほぼ半分は従者や酒保などの非戦闘員。実質は1万5000人近くが魔竜の軍団と戦場でぶつかる。
ただ、魔竜の軍は3000にも満たぬという知らせがあった。勝算は十分にあると国王は言う。
「そこでイズヴァルトには、遠征に加わる代わりに聖騎士団の候補生となって欲しい」
魔竜との戦争で勇猛かつ精強な聖騎士の命が多く失われるかもしれない。イズヴァルトは次代の、王都を守護する騎士になって欲しいと。
あるいは軍旅の途中、アカサカチハヤの入り口前あたりの土地まで、騎士や傭兵達の身の回りの世話をする従士にと。
「せ、拙者は……」
魔竜討伐の為に故郷を出た。魔竜の軍勢相手に剛剣を振るうつもりだったのに騎士団の候補生や後方支援とは。これは屈辱であった。
「いかに陛下のお考えであろうと、きっぱりとお断りいたすでござる!」
国王の手を払い、強情に突っぱねた。廷臣達が「なんと生意気で無礼な!」と激怒し、近衛の騎士も剣を抜いてイズヴァルトを切り捨てようとする。
しかし国王は家臣達の怒りを留めた。そこに物静かな廷臣のうち1人が、こうしてみては、と王に提案する。
「なれば、先陣となる騎士の1人と戦わせてみてはいかがでしょう。その者と戦わせ、イズヴァルト殿が勝てば、その者の役目と交代するというのは?」
「ほう、それは名案じゃ。では早速……」
イズヴァルトも承知した。王は武将や廷臣等とともに、戦士達がいる宿舎に彼を案内した。
そこには歴戦の戦いを潜り抜けた猛者たちが集っており、何故だかとげとげしい空気が漂っていた。
志願した男も女も顔じゅうが傷だらけで、体格もいかつい者達ばかりであった。中にはエルフやドワーフといった、亜人種の戦士の姿もあった。
国王お付きの武者が、前に進み出て皆に呼びかけた。
「この者の相手をしてくれぬか? 勝てば給金を倍にするが、負けたらこの者の従者と致す」
亜人の傭兵らは肩をすくめて去ろうとした。亜人のくせに小僧相手に怖気づいたか皆があざ笑う。彼らを見て王の従者が怒声をあげた。
「ヴィヤーサ! ロシェ! この中で一番の猛者と言われるお前達がなぜ去ろうとする?」
ヴィヤーサと呼ばれた肌の黒いドワーフが振り向いた。イズヴァルトをもう一度見てこう返す。
「ニンゲンの猛者にはニンゲンの従士のほうがよろしいちや。そのぼんも俺らみたいな違う種族より、よっぽどやりやすいじゃろうに」
それでも立ち会ってみないか、と王の従者が呼び止める。ヴィヤーサというドワーフと金髪の男エルフのロシェは、他の連中と共に訓練場に向かった。
イズヴァルトは木刀1本を持ち、ヴィヤーサもまた同じ武器を手にとった。試合はじめという合図のもと、両者は木剣を打ち鳴らす。
最初の一打。イズヴァルトはすぐに考えを変えた。相手の膂力を恐れてだ。自分よりもはるかに上と見た。
木剣はどうにも相手にとって軽いものに思えたが、それでも並の騎士や戦士よりはだいぶ手強いと見て取れた。果たして自分は勝てるだろうかと疑念がよぎる。
一方のヴィヤーサもまた、先程までの緩んだ顔を引き締めた。二合三合と打ち合う。
ヴィヤーサが力を込めて剣を振るえばイズヴァルトは紙一重のところでよけきり、生じた隙をついて一撃を加えようとする。
それもヴィヤーサには見切られて打ち払われた。一進一退の攻防が続き、ヴィヤーサからこの試合を降りると申し出た。
「な、なにゆえでござる!」
「子供相手に本気になれんからのう! まあそう怒らず聞いて欲しいちや」
南のシマナミスタンの、モノノベダールという砂漠ばかりの土地からやって来たというヴィヤーサは、イズヴァルトの剣を褒め称えた。しかしまだ身体は成長を始めたばかり。
「とてもいい戦士になると見えたちや。もしかしたら俺や連れのロシェをしのぐ才があるかもしれんき」
しかしここで万が一、生涯において不具の者にさせる大怪我をさせてしまっては、大成しそうな戦士が台無しになってしまう。
「後生じゃ。このへんで堪忍してくれんかのう? 俺はできのいい小僧っ子をだめにするのは嫌なんじゃ」
もどかしい気持ちでいっぱいのイズヴァルトを尻目に、ヴィヤーサとロシェは対戦を辞去する。国王と家臣らは致し方ない、と言ってあきらめた。
「ならば、代わりにイズヴァルトと対する者はおらぬか!」
誰も手をあげてこない。イズヴァルトとヴィヤーサの戦いに度肝を抜かれ、自分たちでは到底かなわないと見たからだ。
大臣とイズヴァルトは、なかなか挑戦者が出てこないことに怒りを覚え、ではこちらから指名しよう、と告げたその時、「その挑戦、受けるよ!」という甲高い声が響いた。
足がすくむ戦士達をかきわけて、イズヴァルトの前に現われたのは、彼より1つ頭ぶん背の高い、髪を襟足まで切り上げた、赤毛の戦士だった。
腰に一振りの細長い剣と、肩には大きな段平を背負っている。傷一つない顔立ちは貴族の若君か姫君か、と思われるほど美しく、灰色の瞳の大きな双眸は、引き込まれそうな魔力があった。
しかし、その胸部にこそ真実があった。女であることを如実に物語るほどに豊か。その人物の知り合いが残念だ、と思ったのは、彼女が筋骨隆々であったことか。
彼女は「ヴィクトリア=ヤンマジネット」と名乗りをあげた。大臣に出自を問われる。
サイゴーク大陸北西部の小国・ヒッジランド共和国の出身で、傭兵として25の今まで渡り歩いた、と答えた。
「では、そなたがこのイズヴァルトと力試しをしてくれる、のだな?」
「ええ。アタイが負けたら大人しく、この坊ちゃんの下につくよ。じゃあさっさと、腕試しをしようじゃないの?」
ぶっきらぼうに言った女戦士は、イズヴァルトを見てにひひ、と笑い、「じゃあ早いところ白黒をつけようかい?」と呼び掛けた。
そうしてイズヴァルトとヴィクトリアの試合が始まった。ヴィヤーサの時と同じく、木刀を持っての1本勝負。結果はすぐに決まる。
イズヴァルトは負けぬと力強く構え、ヴィクトリアは木刀を右手だけで持つ。ヴィヤーサとロシェは何故か、苦笑いをこぼしていた。
はじめ、と騎士の合図がかかるとイズヴァルトは一気に彼女の懐深く入り込んだ。
しかしヴィクトリアは一閃をさらりとかわし、彼に一突きを入れる、が、寸前にかわされた。
「なかなかやるねえ、ぼうや?」
ヴィクトリアは余裕だった。身のこなしに関してはヴィヤーサよりも優れていた。
イズヴァルトは師匠にみっちり仕込まれた剣術で猛々しく襲い掛かる。が、女戦士は全てをかわし切った。
彼がヴィクトリアの喉元に突きを入れようとした時、彼女は空いていた左手も木刀に握らせ、勢いよく彼の突きを払いあげ、彼に蹴りを入れる。
態勢を崩されてしまった、と思った時には、彼は木刀を持った手に激しい痛みを覚えて離してしまい、彼女が突きつけたそれを間近に見ていた。
「一本!」
ヴィヤーサとロシェが仕方がない、といった身振りでヴィクトリアを見た。小僧の夢をぶち壊すことは無いだろうに。
イズヴァルトは悔しくてたまらなかった。こんなにもあっさりと負けるとは。彼はまだこの頃、まだ婦人の剣に競り負ける事に屈辱を抱く未熟さがあった。
女戦士は右手を差し出して握手を求めた。
「なかなかいい太刀筋だったよ、イズヴァルトくん」
彼は憤る心を抑え、負けを潔く認めることにした。痛む左手でヴィクトリアの手を握り返した。
「ヴィクトリアもイズヴァルトも、どちらも良き猛者であることをこの目でしかと見た! あっぱれだ!」
これほどの猛者が女傭兵の中にいたのは初めて見た。そうつぶやいて国王は、このいくさが終わった後にヴィクトリアを聖騎士団に入団させたいという意向を述べた。
「歳は25か……ふむ。しかし聖騎士団には60を過ぎた古豪もおる。その歳であれば十分に活躍できると余は思うぞ」
それからイズヴァルトには、ヴィクトリアの従者となるように申し付けた。聞けば彼女はまだ、1人で身の回りをやっているという。
「……陛下のおっしゃる通り、従者としていくさに参加する所存でござる」
「王様、アタイからも祝着に存じますと言わせていただきますよ」
「うむ。まあ固くなるな。ホーデンエーネンは尚武の国。ゆえにもったいぶった行儀作法は無用と心得よ。余は強い家臣を得れればそれで良い。わっはっはっ!」
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待合室でずっと待たされ、本を読んでいたマイヤが、戻って来たイズヴァルトに事の次第を尋ねたが、城を出るまでだんまりのむっつりだった。
堀を渡って町中に入ると、イズヴァルトはみるみる内に顔色を真っ赤にし、大層くやしそうな表情をして「おのれえっ!」と叫んだ。
「負けたでござる! それも2度も!」
「ええっ! イズヴァルトさんでも負けることがあるの?」
「当たり前でござるよ! しかし今日のは悔しくてならなかったでござる!」
イズヴァルトはその場でうずくまり、石畳に顔を向けて「うがああ!」と雄叫びをあげた。
「とても悔しかったのね? おおよしよし……」
せめてもの慰めとマイヤは彼の頭を撫でた。怒りが嗚咽に変わり悔し涙を流す様になると、マイヤはぽんぽんと肩を叩いて彼を励ます。
宿へと戻った。悔しさにうち震えるイズヴァルトの気を楽にさせようと、彼女はズボンを脱がして男根に口を運んだ。
憤激して勃起するそれを舌と唇で鎮め始めるのだが、ドアを叩く音がしたので咥えていたそれを離した。
「どちら様?」
ドアに向かって呼びかけるとこの宿だったかという声が。果たして、慰めの時間にやってきた人物は何者だったのか?
その続きについてはまた、次回にて。