聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
イナンナは初めてイズヴァルトに引き合わされた時、思わず目を見開いてしまった。一緒にいた褐色肌のオクタヴィアは、イズヴァルトと初めて会った時に見た彼女の表情を、終生忘れる事が出来なかった。
(このぼうずは……まさか?)
いや、何を言うまいし考えまい。イナンナはイーガの指揮官に、カントニア南西部にあるツックイーの森の白エルフであることを告げた。
「で、後ろにいて肌が白いのはパオレッタさんとマリアさんズラ。オラの隣にいるのはオクタヴィアさん。オクタヴィア=アーマリクと言えばそっちでも有名人ズラな?」
「おらはイーガじゃ名が知られていないずら!」
オクタヴィアとイナンナは背が高い。身長は170を超えていた。特筆すべきはすらりとしているのはどこもかしこも。カントニア南部の女エルフに巨乳は希少種だった。
「そこのイズヴァルトって小僧。いきなりぶっ倒れたずらか?」
血を吐きながらぜえぜえと荒い息を吐くイズヴァルトを見てオクタヴィアが尋ねた。老医者はうなずいた。あんた達なら助けてくれると思っている。
「倒れたのが夕方。それから6時間以上も経っているズラ。まあ、やるだけやってみてやるズラよ」
イナンナは早速、鞄から医療器具を取り出してイズヴァルトを調べた。ばかでかいペニスと陰嚢を見たパオレッタとマリアの目が輝いた。欲情の気配を感じてオクタヴィアは2人をにらみつけた。
触診と心音の確認が終わる。それからイナンナは注射器を取って彼の血を抜いた。印を切って小さな顕微鏡でどうなっているのかを調べる。
「……こりゃ、ろくでもねえ魔法毒を食わされたみてえズラな」
「魔法毒? どんなのをです!」
「よくねえ病原菌を用いて病死と見せかけるろくでもねえ毒ズラ。そっちじゃたぶん、『プレセペの死に至る病』とかいう大層な呼び方をしているかもしれんズラな」
それからイナンナは告げた。毒が全身に回っているので完治するのは難しい。この毒のややこしいところは完全に退治しない限りは何度でもぶり返すという事だ。
山を越える程度の治療であればこの場でも出来る。しかしこいつは全身に毒素が回っていて相当にまずい状況だ。
「治らないとなると……」
「まずは身体を動かす仕事は無理ズラな。若いうちに隠遁生活をするのは致し方ない事でござる」
「けど……イズヴァルトさんはホーデンエーネンで皆に期待されている若い騎士なのです! 引退して死ぬまで安静にしろとは、それは……」
イズヴァルトを死なせる事と同じである。指揮官が悲痛な声をあげるとイナンナは叱り飛ばした。うるせえズラ。その後に言いたいことがあるからしゃべらせろ。
「な、なんです?」
「このぼうずだったら完治ができるかもしれんズラ。でも、一か八かの賭けみたいなもんになるけどなあ……」
その方法。ツックイーの村に連れ帰り、自分の診療所で特殊な治療を受けてもらう。治療というよりは身体改造だ。
「エルフどもの血とか小便で作った薬。はたまた身体の一部を培養したもんをこのぼうずの身体に与えるズラ」
「そ、それはどういう事で?」
「オラたちみたいな身体にさせるズラよ。『あいのこ』ほどまで頑強にはならんけど、『プレセペの死に至る病』なんぞを跳ね返せるような身体になるズラ。ただし……」
その治療にはおよそ2年。早くて1年だ。イナンナの見立てでは1年と少しでイズヴァルトはその身体を得るだろう。
(もしこいつが、オラの遠い親戚や子孫だったら、とんでもねえ身体と力を得るはずズラよ……)
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イナンナ達カントニアのエルフは、このイーガをしょっちゅう訪れる。魔法工房に技術的なアドバイスを施しに来たり、魔法研究の参加の為にだ。
とはいえ今回のイナンナ達の来訪は、田舎町の長達に頼まれた病人の治療と少年らの筆おろしが主であった。彼女達はそれなりの報酬を得ていた。
こういう人助けは何度も繰り返している。その時についでのお土産をもらうことがある。彼女達エルフの里に移住したいと申し出る男達だ。
独身男。しかも下半身が暴れん坊の性犯罪者すれすれの男達が歓迎された。エルフの女達は恐ろしく性欲旺盛だ。正直に言うとサキュバスどもの商売敵でもある。
サキュバスが誘い受けの「おちんぽに負けちゃう♥ よわよわザコ淫魔♥」と評されるのに対し、エルフ達……南のシマナミスタンやカントニア南西部の女エルフはこういうタイプが多かった。
「この世に女エルフ程、性的搾取を繰り返す奴らはいない」
女傑の教科書だとか参考書だとか、羅針盤だのカーナビなど勇ましいことを言われる攻撃的なヤリマンばかりだ。
更に戦いでは弾薬庫から在庫一掃サービスみたいな魔法を繰り出し、空高く跳躍すれば『うしわかまる』みたいな多彩な武術を繰り出す猛者だ。
全員が美女。しかし転生人の物語作家が書くような、悪いゴブリンやオークが竿役の出来の悪い凌辱ポルノ小説に出て来るような、しおらしい女はどこにもいない。むしろそんな楽しませてくれる連中がいるなら進んで行くアタッカーである。
そんなアグレッシブでアサルトな女エルフの里に住むこととなったニンゲンの男は、あるジンクスがある。性的搾取の限りを尽くされ、大抵は1年で死ぬ。
「そ、そんな化け物達だったのか……」
イナンナ達がイズヴァルトを連れ去った後、指揮官は老医者からその話を聞かされて怖気づいていた。
「とても美人で……ついついオクタヴィアさんに誘われて楽しんでしまったのだが……」
指揮官とほか数名は『おだちん』ということでオクタヴィアと2日ほど楽しんでしまった。彼女の床技と身体は最高だった。
行為の最中に他の部下が怒鳴り込んで、任務はどうするのかとなじったが、彼等もパオレッタとマリアに黙らせてもらった。部下達は美しい彼女達にめろめろになり、一緒について行ってしまった。
「一緒に去って行ったみんなが心配だ。あと、イズヴァルトさんも……」
「どうにもならんじゃろうて。仕方なかろう。天に運を任せるのみじゃ」
「しかしですよ。彼女達との地獄の日々に耐え抜いた男も過去にはいたんでしょう?」
「1000人に1人は耐え抜ける者がおるそうじゃ。そういう男はでかいことをする大物になれるとカントニアには言われておる。女傑どもの膣の拷問に耐え抜いた勇者じゃからな?」
そう言って老医師は意味ありげににひ、と笑う。この指揮官は知らなかったがこの老人こそその1000人に1人の逸材だった。
この老医者は只者ではない。この村の診療所では設備が整っていないからイズヴァルトを救えなかったが、コーヅケーニッヒにいれば治せたはずだと思っていた。
治せそうな人物として最初にシュタイナー魔道医療伯をあげたのは、彼を良く知っていたから。とどのつまり、シュタイナーの師匠の医療魔導士こそがこの老人だったのだ。
(しかし『プレセペの死に至る病』。あそこまで高度に高めたのは相当な腕の魔道士に違いなかろうて。)
イズヴァルトはとんでもない陰謀に巻き込まれたのかもしれない。とはいえ老医者はこの村の者を治療するという仕事があった。保身家でもある。
「とりあえず、この事をコーヅケーニッヒに報告したほうがいいのではないのかね?」
老医者は指揮官に、そうけしかけて去って行った。
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イズヴァルトが一命を取り留め、エルフ達とともにイーガに去ったという知らせはアドルフの元にももたされていた。
(エルフか。ややこしいことになったな。)
かの種族には損得ではなく義理人情で動く。万が一イズヴァルトが助かって毒を仕込んだ相手が何者か、たどり着かれたらイーガ国内で混乱が起こるだろう。
(コーヅケーニッヒにいるのはまずいな。国民や父上に迷惑をかける。ここを守るために俺は謀略を巡らしているのだ。まあ……)
殺される時は出来るだけ、人のいないところにしておこう。彼にも美学や流儀というものがあった。落とし前を付ける時は巻き添えを少なく。後の者が困らないぐらいの損害で。
(まあイズヴァルトはどうでもいい。あいつのことだ。エルフの里に安住するかもしれん。それよりもマイヤだ。)
ヒッポタルトに造らせていた『親思いのひな鳥の献身』は完成していた。流石、世界で最もあくどいと言われているマリーヤ人。悪事に関しては仕事が早い。
実験材料となった彼の11歳になる愛人の腹から胎児を抽出し、その薬の効果も何人かで試した。男達は射精しまくりの十代の少年のきんたまと立ちっぱなしのペニスになった。
何度放っても疲れる事もない。心臓発作や腰痛にだって。ただただ下半身がいらいらとして膣の中に射精したい。ついでが、被験者の病気もいくらか治ったそうだ。
(羨ましいことだ。俺は何度試しても身体が受け付けてくれなかった。さて、マイヤ……)
そろそろそのおいしそうな果実を俺に楽しませろ。警戒して家庭教師を止めた彼女にアドルフは欲情を覚えていた。
(何から何まで自由な小鳥め。その翼をもぎ取って死ぬまで籠の中に閉じ込めてやろう。)
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大使館に何度質問を送っても、「わからない」と返されるのみだった。イズヴァルトが出発してから8日目、マイヤは次第に焦り始めていた。
(イズヴァルトに限ってとんでもないことになったなんて……たぶん無いよね?)
大使館はどうしようもない。係の者からこっそり訊くと、大使殿はあいもかわらず女遊びと宴会にのめり込んでいる。助けなんて絶対に得られない。
学問所や王国の警察に連絡しても、調べてみると返事はされたが今だ連絡がつかず。彼女は次第にこの国に不信感を抱き始めていた。
だったら自分がどうにかしなければ。彼女は直接、ホーデンエーネン王家とイズヴァルトの父、それから聖騎士団に対して手紙を送ることにした。
だが、彼女が送った手紙は郵便局で差し止められていた。アドルフの手が及んでいたのである。イズヴァルトが出て行ってから2週間。8月も終わり頃になった。
マイヤは、意を決してアノーヅへ向かう事にした。お腹もいよいよ大きくなりつつあった。講義を聞いている間にもエクスタシーを感じてしまうほど、困った身体になってしまっていた。
(おねがいだから。お母さんの為に大人しくしていてね?)
膨らんだ下腹をさすりながらマイヤは家を出た。妊娠も5カ月目になると身体が重くて仕方が無い。とはいえ妊娠で病気になり易くなったりは無かった。
余計なエクスタシーを突然覚える事があるけれど、食欲は旺盛だし身体がなかなか太くならない。むしろおっぱいだけはまた1センチ大きくなった。そろそろバストは94センチに届きつつある。
彼女はたぷんと揺れるおっぱいを気にしながら外へ出た。駅へ向かう道を歩く。背後にアドルフの屋敷に連れて行った、古びた馬車が近づいていた。彼女は全く気付いていなかった。
背後から誰かが自分の肩に手を置く感覚を覚えて振り返る。それから先は視界が真っ暗になった。
マイヤは眠り薬を嗅がされて覆面をした大柄な男に抱きかかえられていた。アドルフの従者のレグスだ。馬車の後ろの席にマイヤを引きずり込んだ。
その馬車の前の席にアドルフが座っていた。彼は満足そうに微笑む。気を失い眠るマイヤの顔を見て満面の笑みを浮かべた。
「ふふ。これでお前は私の物だ……レグス」
「なんでしょう、殿下?」
「褒美をとらす。これから離れの邸宅に入るまで、存分にその娘を犯していい」
「……いいのですか?」
アドルフはうなずいた。中には赤ん坊がいる。ここで種付けをしても征服をした事にはならない。子宮に卵子がいる状態で、おのれの精液で満たさねば成ったことにはならないのだ。
レグスは早速準備を始めていた。マイヤの柔らかな頬に舌を這わせると、薄いワンピースを引きちぎり、大きな乳房を手に取って喜んだ。
「たまらねえ……ガキのおっぱいの触り心地なのに、とんでもなくでかい」
「それはけなしているのか、褒めているのか?」
「褒めているに決まっているじゃないですか……へえ。あそこは汗ばんでいるんじゃなく、濡れているんだな?」
レグスはズボンを下ろし、数々の女達を啼かせ、犯してきた凶器を取り出してマイヤの中に割り込んだ。彼は喜んでいた。極上物の名器だ。屋敷に着く前に4発も中で出せるに違いない。
「うおっ。うおっ。うおっ。た、たまんねえ……」
「レグス。生まれの卑しさが声に出ているぞ? 元魔法騎士らしく、上品に褒めてやれ」
「いい肉鞘ですぞ。名刀でもナマクラでもなんでも納めてくれる逸品です……おおっ。おおおおおっ……」
レグスは腰が止まらなかった。アドルフは満足げに笑う。これからマイヤには新しい人生を送っていただくつもりだ。
(俺の新たな妾として囲ってやろう。そして、忌まわしいナントブルグの女王の血を、目覚めさせること無くこの異国で朽ち果てろ。小娘。)