聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
イズヴァルトとヴィクトリアが所属する先発隊は、出発したその日の昼にトンダバヤシの地に到着した。
この丘は北に向かって高くなっていた。起伏はなだらかで馬や荷馬車が苦労するような崖は殆ど無い。
ヤマート大河の上流が流れており、湧き水も豊富だった。ここを手に入れれば広大な畑や果樹園が作れるだろうと誰もが思った。
その先発隊だが、すぐ先にあるザービ渓谷の入り口になかなか入れなかった。先行して渓谷に入り帰ってきた聖騎士団の先駆け隊の命令で止められたからだ。
「どうにも様子がおかしい。過去のいくさでは魔竜はザービ渓谷に罠や陣地を構えて待っていた。此度は全くそれがない」
「渓谷を出てカーナンと思しき平野に来てしまった。魔竜が支配しているくさい村があったので尋ねてみると、1つ目の魔族に、茶と菓子をごちそうされてしまった。気が抜けてしまったよ……」
「渓谷の帰りに水棲の魔獣に聞かれたよ。旅行に来たのかって。違うと言ってそっけなく帰ってしまったが、いささか乱暴だったろうか」
聖騎士団は、村で平和に暮らす魔族や温厚な魔物は討伐しない。やってはいけないという王からの勅令と団長らからの厳命があったのだ。
随分とのんきないくさだねえ、とヴィクトリアが横で聞きながら笑う。その側でイズヴァルトとマイヤが、輜重隊より配給された弁当を口に運んで嘆いていた。
「ううむ。まずい。油っこくてしょっぱいでござる!」
「仕方ないよイズヴァルトさん。贅沢は敵だよ?」
「確かにでござるな。これまで宿に泊まってばかりで野宿は殆ど無かったでござるよ」
芋と人参とごぼうを塩っ辛く炒めたものをイズヴァルトはまずそうに食べる。
マイヤは小さな口でちょぼちょぼと運び、苦手なごぼうをよけてイズヴァルトの器にこっそりと移していた。
ヴィクトリアも弁当を食べていたが、持っていたさじの使い方はとても品があった。好き嫌いもない。食べるものに不平も言わない。
「ボウヤ。兵糧というやつに期待はしちゃあいけないよ? こっから先はもっとまずいものをガツガツとかっこむぐらいに飢えるだろうからねえ」
「とはいうものの、ヴィクトリアどの……」
「あれれ。不満とは本当にお坊ちゃんなんだねえ。それじゃあいっぱしの騎士になれやしないよ。お家に帰っておかあさんのおっぱいでも吸ったらどうだい?」
からかわれたイズヴァルトはヴィクトリアの胸のあたりをじっと見た。残念ながら豊かで魅力的な盛り上がりは、傷だらけの胸甲で覆い隠されていた。
ヴィクトリアは気にもせず、たまたま視界に入った輜重隊の兵たちがひく荷車に注視した。
水や食料を積み込んだ荷車には、車輪が見当たらなかった。よく見れば少しばかり宙を浮いている。魔法の力が込められているからだ。
輜重兵は軽々とそれを引っ張って兵士たちのもとを回っていた。水と弁当とを配っているのである。
「初めて見るねえ。あれはどういう原理のものかい?」
「ヴィクトリアどののおられたサイゴークでは、あまり見かけぬものでござったか」
「まあね。みんな馬車か
イズヴァルトは荷車を指して説明する。あの荷台の底には引力とよばれる大地の力に反発する魔法をかけた板が敷かれており、それで荷台は宙に浮いているのだと。
「『浮きぐるま』という名前で呼ばれているでござる。シギサンシュタウフェンでもよく見かけたでござるよ。むしろ起伏のある山がちなところでは重宝しているでござるよ」
宙に浮く荷車に使うその板はひねりもなく、『浮き板』と呼ばれていた。イズヴァルトの故郷では行商や鉱山夫が使っているという。重いものをそれに載せ、険しい山道を登ったり下ったりしていた。
「ふーん。で、どこで作っているものなんだい?」
「魔法王国イーガでござるよ。父上はかの国の商人と鉄や銅の鉱石とあれとを交換して、皆に使わせているでござる」
「ボウヤのお父さんはなかなかに心優しいねえ。聖騎士団に入団するのはやめて、アンタのお父さんのお妾さんにでもなろうかしら?」
それだけはやめていただきたいとイズヴァルトは頭をさげた。父と母の仲はとてもむつまじい。むしろ父は母にぞっこんだった。領主の夫人は目立たねど可憐で美しい人だった。
母はなかなか孕まぬ人だったが、この1年ほど後に少年騎士は産まれたばかりの弟の顔を見ることとなる。5人の村娘が産んだ我が子と共にだ。
「いくらヴィクトリアどのが美しくても、拙者の父上と母上の仲に割り込むことはできぬでござるよ」
「そりゃ残念。ボウヤのお父さんだからさぞかしご立派なものの持ち主だと期待していたんだけどねえ?」
イズヴァルトは恥ずかしくて言葉にできなかった。父もまたそれなりのものをぶら下げていた。ただそれは、愛しい妻が独占する秘宝であるべきだった。
「まあともかくこの旅が終わったら、アンタの村に必ず寄らせてもらうよ。嬢ちゃんもおよめさんとして認めてもらうために、同行してくれるだろ?」
ヴィクトリアがにやにやとしながらマイヤを誘う。小さい淑女はただただはにかんだまま。しかし視線はイズヴァルトの股間に向いていた。
「きっとこのボウヤのお父さんが、嬢ちゃんにおいしいちんぽの飲み物を飲ませてくれるだろうさ」
「もう、いやなこと言わないでください!」
からかわれたマイヤはむす、と膨れてそっぽを向いてしまった。トンダバヤシの草原は、色とりどりの花が咲き揺れて、とてものどかだ。
ここがもう既に、魔竜の版図であることがわからないぐらいである。
□ □ □ □ □
イズヴァルトらは丘陵を大きく裂いて流れるヤマート大河に沿い、その上流へと向かう。
至る所に陣地や櫓を築いての進軍は、なかなかに先に進まなかった。夕方になり、丘陵の斜面が急になり始めた。そこで野営することになった。
天候の動きを調べる魔法を使う気象魔道士達より、今夜は雨が降らないとお達しが来た。このあたりは急な斜きなのでテントを張らずのに適して無かった。皆が地べたで眠ることとなった。
ヴィクトリアは月が中天にあがってから2時間の不寝番を務める為に、夕食として配給されたパンと干し肉と梨を食べ終えると、そそくさと毛布にくるまりこんでしまった。
但し、おちんちんが元気いっぱいな従士と、どすけべなその侍女への配慮を忘れなかった。
「あいびきをしたいんなら今のうちだよ。みんなのんきに寝込んでやがるからね。川のほうには身を隠すのにいい岩がごろごろと転がっているみたいだしね」
「ヴィクトリアさんはひとこと多いなあ」
そうは返してもマイヤは嬉しそうだった。すやすやと寝息を立てるヴィクトリアの頬にキスをした後、イズヴァルトの手を取った。
「……どうしてもでござるか?」
「いつもそう言っているけど、イズヴァルトさんの今のかお、とっても物欲しそうにしているよ!」
「そ、そうでござるか?」
彼は自分の顔を撫でると、マイヤはけらけらと笑った。それよりもヴィクトリアの寝顔が気になった。
起きている時とは違う、可愛らしさを満ち溢れていていつまでも見ていたいと思わせた。
そう思いつつもマイヤも同じくらいに愛おしい。だっこして、とねだる彼女を胸に抱きながら川岸へと降りた。
苔むした岩ばかりのそこは、確かに隠れてのお楽しみにうってつけの場所だった。人の気配は無いのに、用心して目のつかないところでズボンを降ろし、靴を脱ぐ。
冷たい水に下半身を浸して清め終えると、岩の上にちょこんと座り、楽しみに待っていたマイヤの輝く瞳に、自分の男根をめいいっぱいに映し出させた。
「さあ、ごちそういたすでござるよ?」
イズヴァルトはむき身のペニスを、マイヤの顔に近づけた。冷たい水で清めていたが、まだ代謝のいい少年のにおいが濃厚だった。
「それじゃあ、いっただきまーす!」
小さなサキュバスは膨らみつつあるそれを手に取り、口に咥えた。肉笛での演奏が始まった。
マイヤの唇と舌によって奏でられる、イズヴァルト少年の絶頂への調べ。
いつ味わっても驚くほどに心地がいい彼女の指と舌と唇で、男根の先はマウスピースと化す。
横に口付けられてフルートに。縦にしゃぶられてクラリネットへと変貌する。
鈴口に舌の先をねじこまれ、亀頭をその舌腹と唇によって幼な子の唾液に塗り込めらた。
小さくて美しく、柔らかくてしっとりとした指先が、姉に子を宿させたイズヴァルトのペニスの幹をこねくり回す。
「はうううう……」
満点の星空を見てイズヴァルトは思わず喘いだ。彼の導管の奥で溜まっていたねばっこい快感が押し出て来て、全身をかっ、と熱くさせる。
マイヤの舌は容赦がない。寸止めという言葉は彼女の辞書には無かった。ただただ、相手の放精欲を満たそうと、性器を思い切り吸って吐かそうと試みた。
「も、もういっちゃうでござる……」
尻から貫く様な快感が奔ったあと、少年は「うはあっ!」と叫んだ。マイヤの口の中にぶびゅっ、ぶびゅっ、と重たく生暖かいものを噴出させた。
未開の地に来たという不安感でいっぱいだった彼は、いつも以上に放ったらしい。
いつまでも、どぴゅっ、どぴゅっ、と弾けて放たれる精液の量は、マイヤの口の中に溢れんばかりだった。
口蓋の奥に籠もる銀杏の匂いに似たそれを、マイヤは極上の馬乳酒のように飲み干した。
導管に残った彼のエキスも残らず搾り取り、ぷはあっ、と息を吐いた。けれども口の中にはまだ精液が残っていた。彼女は口を開いたところですこしばかりを唇から伝わせてしまう。
濃厚な自分の精液が彼女の口の周りを汚したのを見たイズヴァルトは、彼女に強烈な劣情を感じた。
でもマイヤは気にもせず、そそくさと川で顔を洗い、何ともなかったかのようにケロリとした様子を見せた。
「いつもよりたくさん出たね! もう満足したから、おちんちんを洗って戻りましょうよ?」
イズヴァルトはうなずいた。本当はこの場で押し倒してマイヤの身体をすべてなめたくり、ペニスをこすりつけて精液まみれにさせたいぐらいに恋心を抱いていた。
けれどもそれはできなかった。彼は幼かったが紳士であった。言われるがまま男根のぬめりを冷たい水で流し、身なりを整えた後に小さい彼女を肩の背に乗せた。
「このあたりは景色が良いでござる。肩車して帰るでござるよ」
「たかーい! いろんなところが見えるね!」
「ははは。嬉しく思っていただき、何よりでござるよ!」
肩車はマイヤのスカートを大きく割るようになっていた。いつもは脚や腹で感じていた、彼女の柔らかな脚が首筋にあたり、心がときめいた。
が、いつもと違う感情が、彼の首筋の感覚を鋭敏にしていた。スカートからむき出しになったマイヤの白い脚のその奥。そこにはまだ指でくすぐったことも、舐めたことも無い女芯があった。
彼が斜面を一歩一歩昇るたびに、彼女は腰を揺らし、彼の肌に股の付け根を押し当てていた。
生暖かいものを首筋で少年は感じる。とても柔らかく、ぬるりとしていた。勢いをつけて昇る事で揺れが激しくなると、聞いたこともない音を彼は耳にする。
「んっ…」
マイヤの小さな可愛い口から、淫らな吐息が漏れた。割れ目からちょっとだけ外に出ていた鶏冠と肉芽が、彼の首筋に触れていたのだろう。
暖かいぬめりが、更に彼の皮膚に染み込んだ。崖を昇ってから速歩で丘を歩き続けると、いつしか彼女はぐったりとなって彼の頭に寄りかかり、深い眠りについていた。
眠っている女戦士のところに戻ると、彼は幼き想い人を肩から降ろし、毛布に来るんで横たわらせてやる。
それから、自分の首筋に残っていた彼女の愛液をそっと指で拭って口に含むと、秘所の味が口の中で広がった。
(たまらない味で、ござるな……)
イズヴァルトはいつか、彼女のそこを思う存分愛でて、その味を心ゆくまで貪り続けたいと願っていた。けれどもそれは魔竜と戦った後と心に決めた。
さて、その後一向はトンダバヤシを抜け、ザービ渓谷へと進むのだが、果たして魔竜の軍団と対峙するであろうか?
その続きついてはまた、次回にて。