※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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第五回

 ツックイーの森のヒラッカ河北岸に近いそのエルフの里には、1人の異形の者がエルフ達の居候として移り住んでいた。

 

 首から上が牛で身体がニンゲンという2メートルほどの体格。たまにのんびりと「んもーう」と啼く。ミノタウロスという魔族の男である。

 

 その牛男の名はシャウジャーと言った。魔界では三級建築士という資格を取って建設業で働いていたという。

 

 魔界のテーマパークで『ピラミッド』や『迷宮神殿』といったものを造っていたが、石材がろくにないツックイーでは得意の仕事が出来なかった。

 

 その為に、彼は別の仕事をする事にした。その日彼が仕事に来たのは、御厄介になっているエルフの夫婦の家である。

 

「んもーう」

 

 彼はベッドで寝て気持ちよさげに喘いでいた。その家の夫人が素っ裸になり、彼の上に乗ってぴょんぴょんと跳ねていた。夫の前で髪を振り乱し、女壺の中を煮えたぎらせている。

 

「き、きもちいいズラあ!」

 

 シャウジャーのペニスは50センチもあるしとても太い。それから鉄のように硬かった。それを容易に咥えるその女エルフのヴァギナも凄まじいものである。

 

 シャウジャーは限界に来ている事を「んも~う!」と啼いて合図した。女はすぐさまヴァギナからペニスを引き抜き、大きな亀頭の裏側を舐めて手でしごいた。

 

「んも~う! んもも~う!」

 

 シャウジャーがしきりに啼く。快感でそろそろペニスが暴発するかもしれないからだ。その女の夫が大きな瓶を持って、彼の亀頭にかぶせた。

 

「んんも~う!」

 

 シャウジャーが一層大きく啼いた。ペニスが大きくゆっくりと脈動し、コップ1杯ほどの大量の精液が瓶の中に送り込まれた。あらかた出し終わると夫は瓶に蓋をした。

 

「ありがとう、シャウジャー君。我が家の2週間分の『練乳』が採れたよ」

「んも~う。こーちーらーこーそー」

「でももうちょっと欲しいな。お隣さんにおすそ分けするつもりなんだ。そういうわけで家内と続けてくれたまえ」

「はーいーですもーう」

 

 瓶の口が亀頭から離れると女エルフが亀頭に口づけ、シャウジャーの精液を舐め始める。まさに練乳であった。砂糖を入れた様な甘味があり、おいしいズラ、とため息をついた。

 

 それからまたペニスにまたがり、女膣の悦を楽しみ始める。その夫婦の家のところに、ニンゲンの男がやって来た。

 

 あたたかい厚手の貫頭衣をまとっているが、裾の中はなにもはいていない。貪欲な女エルフ達との交合のせいで、きんたまを冷やさないとまずいからだ。あと、ズボンや下履きをつけると亀頭や竿がこすれて痛いのもあった。

 

「やあどうもカッサハルさん。シャウジャーさんは忙しいかな?」

 

 男は捕虜たちのうち1人。ついこの間までパオレッタとマリアの家に閉じ込められていたミツクニュモス=ミートパトロスという人物だ。歳は25ぐらいで飄々(ひょうひょう)とした、身長170ぐらいの優男だ。

 

 ヒッターチ人で代々外交官を務める貴族の出身。しかしヒラッカの街にいたのは外交の為ではなかった。博打でひと儲けする為にだった。つまり彼は根っからの遊び人だ。

 

「家内と今取り込み中だ。とても楽しそうにおまんこをしている。のぞいていっていい。何なら加わらないかね?」

「すまない。さっき外でエルフの女の子達とやりまくっていたところだよ……生理も始まってない年恰好に見えたけど、腰遣いがえげつなかった……」

 

 この里に来てから亀頭を包んでいた皮が反転したきり、なかなかに治せなくなったとミツクニュモスは苦笑した。エルフたちとの性交が過酷だったせいである。

 

 ところでシャウジャーに用があるのはなぜだったのか。

 

「魔界の話とか、キンキ大陸のアカサカチハヤの話をもっと聞きたかったのさ」

「なるほど。伝え聞きではなく本人からだね。あと3回ぐらい『練乳』を採ったらそうすればいい。まあ、茶でも飲んで待っていたまえ」

 

 カッサハルに誘われて茶を飲み始めてから50分。腰布をまとったシャウジャーがやって来た。お風呂に入ったばかりで心地よさげに目を細めていた。

 

「ミツクニュモスさん、お待たせしましたですモウ」

 

 口調が変わっていた。彼は快楽を受けると脳の言語野がおかしくなるのだが、普段はちゃんとしゃべれた。ミツクニュモスは新たに入れた茶に、採れたての『練乳』を落として飲んだ。

 

「うーん。甘い。これがシャウジャーさんの精液だとは信じられないよ」

「お恥ずかしいですモウ」

「いやいや。魔族ってすごいなあって思っているんだけどね。ああそうそう、シャウジャーさんにいろいろと話を聞きに来たんだ」

 

 カントニアでは魔族はたいへんに珍しかった。サキュバスは大陸南部では現れないし、唯一いるという鳥の魔族のハーピィも、大陸西側の山岳地帯で暮らすのみである。

 

「私は魔竜さまに言われて、この大陸の調査をしているんですモウ」

 

 特に南のエルフの事についてだ。大陸制覇など何かわるいことを企んだらすぐに知らせろ。魔竜自らが説得に向かうつもりらしい。

 

 ホーデンエーネンの王様方にはキンキ大陸統一を阻む憎悪の対象とされているが、竜の女王の本当の仕事は、世界が平和になるよう務める事だ。ましてや世界征服を目指す魔王みたいなものが現れるのを未然に防ぐ為に動いている。シャウジャーはそう語った。

 

「事あれば私はハーピィさんと一緒に暮らす、魔竜様の頼れる側近、ミーナタカトミさまに伝えるんですモウ」

 

 2週間に1度だが、定期報告としてミーナタカトミの所に向かう。その時にはハーピィや『彼女達』と親しい有翼エルフが里にやって来て、連れて行ってくれるそうだ。

 

「なるほどね。他の大陸もそうなのかな?」

「そうですモウ。とはいえ、他の大陸には魔竜さまの手足となるサキュバスのみなさんが散らばって暮らしておりますゆえ、カントニア大陸だけ私が入っているんですモウ」

 

 カントニアは結構戦争が起こるから魔竜も心配しているとシャウジャーは言った。最近はキンキ大陸のイーガとホーデンエーネンの仲が険悪になっているので心を痛めているらしい。

 

 仲が険悪になった理由がイズヴァルトの件があった。イーガは、ホーデンエーネンで国民的人気を誇り、いずれは国の英雄イズヴァルトのよめさんになる予定だった『おしゃぶり姫』を金と権力で釣り、マルティン王子の妾にしてしまった。

 

 マルティン王子とマイヤの仲は大変に良好だ。彼女は王子を肉欲で溺れさせるだけでなく、甘い言葉をささやき、妙な魔道具商品を開発する、『マイア=テクニカ』なる工場を切り盛りしているという。

 

 妾としての楽しい膣仕事と軌道に乗っているビジネスとで、彼女はイズヴァルトのことをすっかり忘れているようだった。

 

「イズヴァルト? 誰それ? わたくしが愛するお方はマルティン殿下しかおりませんの。おほほほほ」

 

 そういう事でホーデンエーネンでの彼女の人気は駄々下がりになっていた。うんちを所かまわずぶりぶりとひねるかわいくも腹黒いところがある、あの『おしゃぶり姫』はもういなかった。

 

 自分達のアイドルはもう死んだのだ、という論調が目立っていた。

 

「なるほどねえ。イズヴァルトさんも恋に破れて独りぼっちだったというわけか。まあ、エルフのやさしいお姉さんたちが慰めてくれるから、それでよしとしようじゃないか?」

「あんまりうなずきたくないですモウ。魔竜さまも『おしゃぶり姫』のことは、かわいいかわいいとおしゃっておりましたし……」

「でもそれ、純真無垢な童女や少女の頃までだろうよ。女の中には、手段や目的のためにがらりと変わるやつがいるからね」

 

 特にニンゲンの女がと、ミツクニュモスはつぶやいて茶を飲んだ。

 

 ホーデンエーネン王国暦でいうところの、349年の2月の中頃のことであった。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 その頃である。エドニア湾を航海し、バンドゥー河河口にあるギョートクヴィアの港町に到着したエルフの船団は、とある貴人達に出迎えられた。

 

 ツックバー神聖帝国の大重臣・スガヤツク家当主の末娘からなる一団である。その末娘はメルビナと言って金髪のハーフエルフであった。母親はおそろしく有名なエルフだそうである。

 

 メルビナはイズヴァルトより5歳ほど上であったが、どうにも8歳にならぬぐらいのニンゲンの娘に見えた。しかし面には歳に不釣り合いな怜悧さがにじみ出ていた。たいへんに落ち着きのある立ち振る舞いをする娘だった。

 

「よく来られた。わらわは御父上様に頼まれここで待っていた」

 

 ミツクニュモスがパオレッタとマリアに告げた『強力な味方』こそ、ツックバーの重臣・スガヤツク家であった。この帝国は皇帝こそ欲深で阿呆だが、重臣達は賢明なのが多いと彼は語った。

 

 そこで皆が出発する前に有翼エルフ達の手を借りて使者を出した。軍団がエドニア国の港に着く頃に使いが知らせてくれた。スガヤツクは乗り気だ。

 

「おまんが名代という事は、なかなかに期待されているということズラな?」

 

 パオレッタが手を差し伸べる。メルビナはそっと手を取り強く握った。堂々としている立ち居振る舞い。この娘は将来、ツックバーに無くてはならぬ逸材になるとパオレッタは感じた。

 

 メルビナは続ける。スガヤツク家はこのたびの軽挙な戦争に関しては全く持って遺憾の限りである。当主スガヤツク公は何度も猛抗議を行っている。他の重臣達も戦争に対しては反対の意見だ。

 

 しかし皇帝は「やってやるぞ!」と意気込んでいる。メルビナほか、戦争に反対する者たちの意見を聞き入れてくれなかった。

 

「ツックバーの皇帝陛下は、代々阿呆ばかりじゃよ……」

 

 メルビナは忌々しげに吐き捨てた。気難しそうな眉間の皺を見て、エルフ達は可愛いのにもったいないと思う。不憫でならなかった。

 

 彼女は手を貸してくれる領主達と既に話を付け、オダキソフィアへの通り道を準備していると語った。ここで休むのはほどほどにして、すぐさま向かうのが一番と。

 

「善は急げ。前戯にもちこんだら激しくかかれ、とキファニアお母さまはおっしゃっていた。幸いにオダキソフィアは守りにくく攻めやすい交通の要所にある都。不意をつけば物分かりが悪い陛下とて、覆いに焦ることじゃろうて」

 

 ここからはオダキソフィアを攻める者にはツックバーの軍船に乗換えて目を欺くべしと提案した。バンドゥー河に浮かぶ船の中には皇帝の戦争計画に賛同する領主のものもあるからだ。マリアがメルビナに見開いた目を向ける。

 

「ええ考えズラ。おまん、その策はおやじのものズラか?」

「わらわが皺の足りぬ脳味噌で考えたまでよ。機略縦横な南のエルフ殿らなら、もっと良い策を思いつかれるじゃろう?」

「オラたちは意外と『のうみそきんにく』ズラよ。大抵のいくさは正面から突っ込むズラ」

 

 そうであるからとマリアは言う。単純明快な作戦を仕掛けるゆえに、ツックバーと手を組むある国が、戦争に向かわせる兵をどこに集めているのか。

 

 さて、彼女のその問いはいかなる理由の為であったか?

 

 その続きについてはまた、次回にて。

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