※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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19 父と子

 ケノービはこう申し出た。

 

「ルッソ殿の考え方にいたく共感しました」

 

 自分にも手伝わせて欲しい。鉄砲の生産こそ止める事は無理だろうが、国外に輸出する事はやめさせたい。

 

「私の友人達にも呼び掛けて、ルッソ殿の願いが聞き届けるように働きかけましょう!」

 

 その時間が欲しい。おおよそ1週間から2週間。よってルッソはソーロー家の館にしばらくとどめ置かれる事となった。

 

 ケノービがそれを申し出た翌日、ヤスミンカが1人の女を連れて来た。トーリがソーロー家に潜ませたスパイだった。アスカウの村でよく見かけた顔だ。宿場に立って客を引いていた娼婦だった。

 

「このコもワタシたちと同じくサキュバスです」

「やっぱりそうなのか」

「昨晩、ケノービが申しでたことをトーリ様にお伝えしたそうです。そうだったわね?」

 

 返事を持ってきておりますよ。そのスパイはルッソに語った。トーリは至る所に『眼』と『耳』をばらまいている。ルッソがケノービ家に滞在していることはわかった上だ。

 

「『お屋形さま』はルッソ様のことを思うと、今夜も眠れなくてついつい間男のちんぽにまたがっちゃうの、と寂しがっておいででしたよ?」

「ちんぽがあるだけいいんじゃないかな。今はどこにいるんだい?」

「しばらくはオルガスムナ領に滞在しておりましたが、セイン陛下が会いたいとねだってナントブルグに戻っております。国王陛下は既に『お屋形さま』の虜に。ふふふふ……」

「そっか。陛下をあんまりこき使うなとトーリに言っておいてよ。王様は大事な仕事がたくさんあるんだし」

 

 それで、どういう邪魔立てをするおつもりか。トーリの言葉を預かったそのサキュバスはこう答えた。対策を講じているからいつでも来い、と。

 

「物理や謀略ではなく、正面きってルッソ様と『おすもう』をしてやるとトーリ様は意気込んでおられました。たいへんなことになりましたね?」

「やる気満々なんだな。でもトーリにもこの事がとっくにばれている事はわかっている。対戦、よろしくお願いしようじゃないか?」

「仕方ないですよね。夫婦には喧嘩がつきものですから仕方ないと我々は思っておりますよ」

 

 そのサキュバスがため息をつくと、ヤスミンカとワンガリも「はああっ……」とため息をついた。彼女達はルッソこそあるじの夫と認めていた。ルッソさまを遠ざけてから、あるじさまはどうにも生き急いでいる気もしていた。

 

 それから、平和主義者でおまんこによるラブ&ピースを希求するこの魔族らは基本、武器輸出で儲けようとする事に反感を覚えていた。

 

 マイヤが発明した別の道具、例えば『ブルワーカー』や魔法で本物そっくりの柔らかさにぬめり具合を再現した、お尻の穴の奥までなめほじってきれいにしてくれる舌みたいな道具、を大々的に売り出してほしいと残念がっていたぐらいだ。

 

「あと、機会を作るからマイヤ様と自分と『夜のおすもうげいこ』をなさらないかとおっしゃられておりました。いかがでしょう?」

 

 鉄砲の輸出と生産を諦めたらそうしてもらう、とルッソは答えた。もちろんトーリといちゃいちゃしたい。帰って来た『おちんぽミルク飲みあかちゃん』ことマイヤにも、自分の股間についている哺乳瓶をくわえさせてたくさん『精乳』を飲ませてあげたいぐらいだ。

 

 しかし敵となった彼女達に甘い顔を見せてはならない。ぐだぐだでだらだらな行いは相手に付け入る隙を与える。情を起こしてこちらの攻撃の手が緩むかもしれないし。今回の喧嘩は情の厚さではなく、理屈と大義でやる戦いなのだ。

 

 ルッソは味方になりそうな貴族達に向けての手紙を書いていたケノービの書斎にやって来た。ナントブルグで公開討論があるようだよ。一緒に参加しましょう。口喧嘩で勝つ方法は無いかと尋ねた。

 

「口喧嘩……さて、私はしたことが無いから戦い方がわかりませんね。討論ならありますが」

 

 これだから平民出は言葉が下品だ。そんなことを思うケノービであったが彼がやったことがある討論会は罵声混じりの半ば言葉の殴り合いみたいなものであった。たまには殴り合いも起きて家来に止められた。

 

「討論ですか。貴族社会ではそうおっしゃるのですね」

「では、討論での大事なイロハについて簡単に伝授いたしましょう」

 

 ケノービは言う。1つ、相手にガンをつけてにらんで凄め。2つ、席に着いたら拳にカイザーナックルをはめておけ。3つ、事前に相手のスキャンダルを掴んでおけば挑発に使えたり相手の理性を失わせて理屈にあわないことを言い出すから調べておくように。

 

(やっぱりホーデンエーネンのお貴族さまだなあ。)

 

 しかと心得た、とうなずきながらルッソは部屋を出た。丁度その時に館の召使いが彼に近づいて言った。

 

「ご子息様がお目見えになられましたよ。ハンナ奥様と一緒にお出でです」

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 久しぶりに見る長男はますます背が高くなって凛々しくなった。体格も一層がっちりとなっている。聞けばセイン王に武芸師範をつけられて、毎日みっちりとしごかれているそうな。

 

「ああ、しんどいよおとうちゃん。騎士を目指す生活がこんなにもつらいだなんて思わなかったよ……」

 

 袖をめくって生傷ばかりの手や腕を見せてオルフレッドはせがんだ。王様に頼み込んで文官としての道を歩ませるようにしてよ。机仕事のほうが向いているんじゃないかなと自分でも思うんだ。

 

「まだ1年も経っていないんだろ? そう考えるのには早すぎなんじゃないかな?」

 

 とりあえずもう1年頑張ってみようとルッソは励ました。聞いた話だとオルフレッドは、武術の師範達から鍛えがいがある子だと目をかけられているらしい。さすがはイズヴァルトの子だ。

 

 勉学もそこそこやれるそうだ。文官というよりは武者寄り。しかしサキュバス達によればオルフレッドはとてつもなく優れた魔道の才があるそうだ。

 

 淫魔がよく使う移動魔法の才がある。治癒魔法に妙な適性、いや、産まれた時から備わっている力。濃く淫魔の血を引き継ぐ男児にはある程度、睾丸に治癒再生能力が備わっている。つまりは成長や生産が他の者より活発ということだ。亜人の血が濃いとそうもなるが。

 

 トーリの他の息子、ザーチャとディークもそれなりに魔力があり、きんたまには常に強化がかかっているそうだが、全体的な魔力量としてはオルフレッドには到底かなわないそうだ。むしろコリアンナ達女の子のほうに才がある。

 

「とうちゃんはいいよな。武術の稽古もせずに領主様になれたんだし。鍛錬しろと誰からも言われていないだろうし」

「幼い頃は弓矢を学んでいたけどね。今も的あてを週に2回ぐらいやっているし、海外を回っていた時はエルフさんやゴブリンさんたちにやり方を教えてもらったぜ?」

 

 あくまで護身用程度だけど、とルッソは言った。オルフレッドには才能がある。だから励めとしか言えなかった。鍛えなければ宝の持ち腐れとなるだろう。

 

 オルフレッドの左横に並んで座っていたいたハンナを見る。彼女はすっかり若いお金持ちの奥様といった様子だった。とても目立つ豊かな胸だ。オルフレッドは大きな乳房をつけた年上のお姉さんが好きなのを思い出した。

 

「ルッソおとうさま……この言い方しっくりこないわ。ルッソさん、トーリさんに文句を言うつもりって本当のことですか?」

 

 鉄砲の輸送と輸出のことで事を構えるらしいことをハンナは聞いていた。彼女の実家のアーレント商会にとっては良くない話だ。トーリは鉄砲の国内輸送には商会の力を借りようとしていた。

 

「まあね。君もマイヤが発明した道具で人殺しが行われるなんて、嫌だよね?」

「そりゃあそうですけど、でもマイヤちゃんの工房が大きく発展するには、必要なんじゃないかなと思ってます」

「マイヤなら他に大儲けできる道具をたくさん作れるし考え出せるよ。それらが戦争でも使われる事は仕方が無いけど、でも直接に人を殺す武器を作るのは悲しい。マイヤはそもそも、『おしゃぶり』で人を殺せるのに、ね?」

 

 ハンナは顔を赤らめた。下品なことを聞いたからではない。マイヤにクンニリングスを受けてその凄さを知っていたからである。病みつきになっちゃう♥ ちなみにだがオルフレッドに近づいた理由の1つに、彼の妻になればマイヤともっと親しくなれるだろうという希望もあった。

 

「とうちゃん、マイヤちゃんのちゅぱちゅぱ、俺も味わってみたいよ」

 

 でもイズヴァルトの子でもあるオルフレッドが、実の父の『嫁』にフェラチオを受けるのはどうだろうかとルッソは悩んだ。考え直した。倫理はどうでもいい。フェラチオを受ける人と施す人の合意があれば、やっても構わないことにしよう。

 

「じゃあ会いに行けばいいじゃないか? マイヤは甥っ子のでも舐めてくれると思うよ?」

「そうじゃなくて、俺とかあちゃんの仲が悪いからマイヤちゃんに会えないんだよ。わかっているだろ? 俺がハンナねえちゃんと『かけおち』したから、かあちゃんは都の王様に呼び出されてお妾になったり、とうちゃんと離れ離れになっちゃったの……」

 

 オルフレッドは肩を落としてうつむく。おれのせいだ。1年前にトーリと喧嘩してハンナの家に逃げ込んで、都にあるアーレント家の別宅に住まわせて貰ったのがそもそもだった。

 

 ハンナは優しいし尽くしてくれている。実の姉みたく。オルフレッドのちんちんが興奮すると大きなおっぱいをさらけ出して挟んでしごいてくれたり、谷間から突き出たわがまま坊主を、いいこいいことささやきながら出すまでしゃぶってくれる。理想の姉だ。

 

 親族になった王様とその弟のジューンショーン王子はとてもやさしい。カツランダルク家のクワイガジンのおじさんと娘達、ソーロー家のみんなは目をかけてくれる。他の貴族や武者達も。ナントブルグでの毎日は決して辛くはなかった。オルフレッドは皆に期待されて愛されていた。

 

 しかしやはり、両親の離婚と母親の良くない噂は心が苦しい。特にトーリと叔母だ。こんな話を皆がしている。オルガスムナ家の幼い領主をたらし込んで銭を出させて工房を作った。イズヴァルトを裏切ったおしゃぶり姫の為に。

 

 マイヤは一部ではまだ人気があったけれど、やはり恋人を捨ててイーガの王子の側室になった事が大きな反感を買った。それにイズヴァルトにこうも言い放ったらしい。あなたは私にとって過去の男なの。私の夢をかなえてくれない頼りない男はうんざりよ。

 

「とうちゃん、このままみんなと離れ離れになって暮らすのは嫌だよ。アスカウに戻りたい。また、父ちゃんとコリアンナ達と一緒になりたいよ」

「我慢しなよ。もう結婚して子供もいるんだろ? ハンナちゃんみたいないい奥さんが側にいてくれるんだし。男の子だから頑張れるよな?」

 

 トーリと結婚しても実家住まいだったルッソに、この手の説得力は無かった。それとオルフレッドはまだハンナに、子供を産ませていなかった。

 

「なんだよ! おじいちゃんに離れの小屋を建ててもらってそこでかあちゃんとずっぽしやりまくっていたくせに!」

「そうだったな、すまん……」

「それも昼間っからだったろ! 俺とコリアンナはこっそり見てたんだぞ! それにコリアンナ、とうちゃんとかあちゃんがおまんこしているところを見る様になってから、俺にちんちんをせがんでくるようになったから気持ち悪くなったんだよ!」

「そ、そうだったの?」

 

 激昂して告白するオルフレッドに、ルッソとハンナは目を丸くしていた。ただコリアンナはどすけべに育っていることをルッソは知っていた。ちょくちょく家畜小屋でわんこや山羊に、自分のお尻の上にマウントさせて「あひゅ♥」と悶えて楽しんでいたからだ。止めないのはトーリの方針でだった。

 

「お前、まさかコリアンナと……」

「してないよ! やだよ、妹となんか! だいたいあいつ、すけべになるとなんだか気持ち悪い気配を出すんだもん! ……やっぱり一緒に暮らしたいと思うのやめた!」

 

 あらあら、そんなことをおっしゃらずに。そんな優し気な声とともにえらく太った若い女が部屋に入って来た。とても醜い。ブルドッグみたいな顔である。

 

 この館の女将でありケノービの正妻である、チュバッカだった。王国で最も醜い女と言われている人物だ。

 

「コリアンナちゃんはいい子ですよ。側付きの方々と一緒に、私のところに遊びにくるのです」

「そうだったのですか? オルフレッド、知っていたか?」

 

 オルフレッドはまぶたをできるだけ閉じながらうなずいた。すごく気に入らない話らしい。

 

「それは初耳ですね。コリアンナがケノービさんのお宅にお邪魔するのは」

「いえ。都にある別宅にです。ソーロー領はやはり遠いですからね」

「でもコリアンナが、どうしてです?」

「私の趣味に興味を示しておりまして……コリアンナちゃんはとても見どころがある子ですよ」

 

 オルフレッドの顔が余計に辛く重いものになった。ハンナはただただ笑うばかり。何の趣味なのだろうとルッソは首を傾げていた。

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