※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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第四十一回

 イーガ人の傭兵たちは、エレクトラに剣を向けることができなかった。彼女は彼らの国内では、『やんごとなき方々』に連なる1人であったからである。

 

 具足に身を包むエレクトラに対し、へへーっ、ははーっ、と平伏すした。連合軍への帰順するのと、マツエスコーに籠もる仲間たちを寝返らせる作戦を提案した。

 

 エレクトラは実行に取り移った。イーズモーの都での、調略と小競り合いによる攻防は4ヶ月にも及んだ。年内での決着はつかなかったがマツエスコーは陥落した。

 

 この傭兵団を率いていた少女・マレーネ=トードヴェル=キョウゴクマイヤーは逃亡したが、ウナーンの船着場で捕らえられた。

 

 エレクトラが武将らの逃亡ルートがどうなるかを予想し、出産後の復帰仕事として頼んだオクタヴィアらが捕縛したのだ。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 3000人の傭兵を率い、姫様と呼ばれたイーガ人、マレーネ=トードヴェル=キョウゴクマイヤーとは何者なのか?

 

 マツエスコーに護送された後、牢屋に閉じ込められ、オクタヴィアが差し入れに出した喜劇小説を読んで無邪気に、しかもふてぶてしくげらげらと笑うこの娘に3000の魔法戦士を率いる才があるのかと皆が疑問に思った。

 

「ただの小娘じゃないか」

「左足が曲がりすぎているが美人だな。やもめの武将らがこぞって狙いに来るかもしれん」

「しっかし、下品な笑い方をするなあ。嫁入り前の娘があんなに大声で笑うのかよ。イーガ人ってのは魔法ばっかり教えて礼儀作法を学ばせないんだろうか?」

 

 でも、このマレーネがイーガ国内でどれほどの地位にあるかをよく存じている人物がいた。エレクトラ=ガモーコヴィッツである。

 

「イーガの王族衆としちゃあ、けっこうな地位にある姫様ってことは確かですねえ」

 

 国王の6親等ぐらいにある姫君だ。それを聞いて諸将らは急ぎマレーネを牢から出し、マツエスコー城の上等な一室に移した。

 

 それ以前に、降伏したイーガの魔法戦士達からマレーネについて聞き出しはしたのだが、嘘だろうと思って取り合わなかった。エレクトラがそう言ってくれたから信じたのである。

 

【ギルバート=カツランダルク注:イズヴァルトのサーガではぼかした表現をしているが、マレーネ=トドーヴェル=キョウゴクマイヤーは、ヴィルヘルム王の次の代、マルティン王の異母妹であった。】

 

 牢屋から出され、イーズモー式の暖衣をあてがわれたマレーネだが、感謝の言葉を一つも寄越さなかった。

 

「これで帳消しですわね。これまでのひどい扱いで受けた屈辱を忘れてやりますから、むしろ感謝しなさいな。私の左足は曲がっておりますが、心はねじくれておりませんことよ?」

 

 口を開けば生意気なことをいちいち言い、見張り達には高慢ちきな態度で、あれをやれこれをやれと指図した。強情かつわがままで、きらいな食べ物を出されたら皿ごと窓の外に捨ててしまう。

 

 しまいには馬に乗って出かけたいだの、イーガの外交官を呼んで国外退去の手続きを取らせろなどと、迷惑なことを言って周囲を困らせた。

 

 牢から出されて3日が経った。何がそんなに不服なのかと、彼女のもとに足繁く訪れていたエレクトラが尋ねた。

 

「イーガの王家に連なる者として、認められている権利を行使しているだけですの。エレクトラさん、そろそろ交渉を行う頃合いだと思っておりますの」

「どういうお話を持ちかけるおつもりですかい?」

「その前に、イズヴァルトをここに呼んで頂きたいですの」

 

 エレクトラは承知してイズヴァルトが寝泊まりする部屋がある、城の北側の館へと向かった。今は午後3時。そのぐらいだとピピン王子達との『おすもう』の寒稽古の後だ。

 

 イズヴァルトとピピンはシマーヅで暮らしていた頃から、『おすもう』での取っ組み合いを繰り返していた。

 

 技量はほぼ互角だが、イズヴァルトが力技でピピンを投げ飛ばしてしまうことが多かった。そうなると『おすもう』の武芸者であったピピンは勝ってやるとますます意気込んだ。

 

 イズヴァルトもまたピピンとの勝負を心より楽しんだ。互いの裸体をぶつけ合い、力の限りを尽くす。勝負は十番、二十番と続いた。

 

 しかしそうなると武者の本能が性欲も刺激し、困ったことに夕方になるまで勃起しっぱなしになってしまう。さすがに夕方までぶつかりあうと互いに困憊し、急な出撃の時に支障をきたす。

 

 その為別の方法で互いの闘志を落ち着かせる事にしていた。稽古の後、沐浴場で身を清めてから行うものだ。

 

「お、おおおう……」

 

 部屋にいたイズヴァルトは深い溜め息をついていた。ちゅぱっ、ちゅぱっと音がする中で快感に酔いしれていた。

 

 こともあろうかピピン王子が彼のものを口に含んでいたのだ。肉厚の唇で聖騎士の長大なものをしゃぶり、しごく。

 

「ぴ、ピピンどの……おいしいおしゃぶりでござる……」

 

 男色であった。とはいえチンゼーでは他の大陸のように、戦士階級だけのみのたしなみではなかった。一般市民も行うのだ。異性愛と同じぐらいに珍しくない行いだった。しかも南のシマーヅではこんな格言があった。

 

「女の膣を知る前に、男の茎吸いと尻穴を知れ」

 

 ピピン王子もまた、初めての精通は女の腹の中ではなく年上の小姓の尻でだった。女もであるがシマーヅ人は肛門性交がやりやすくするよう、赤ん坊の頃から親が油を塗った指で尻穴をほぐされる習慣があったのだ。

 

 尻穴だけはない。フェラチオもシマーヅの男児は学んでいた。ピピン王子の舐め方は滅法練れていた。しかも頬の肉は分厚く、柔らかかった。

 

「だ、出してしまうござるよ……」

 

 イズヴァルトはこらえきれなかった。ピピンの口の中で大量に放った。ピピン王子は滋味豊かなそれを舌で転がしてごくんと飲み干し、照れくさそうに笑った。

 

「おいしかったですよ?」

「ほ、本当でござるか?」

「おしゃぶり姫さんが夢中になったのがわかりますよ。おちんちんはすっごく咥えごたえがよくて精液はとってもおいしい……」

 

 うふ。ピピンはまるで小娘のように笑い、腰をくねらせる。愛嬌のある顔立ちだから気持ち悪いと思わせるものをイズヴァルトは見いだせなかった。

 

 ピピンもまたイズヴァルトによる陰茎吸いで2回放っていた。けれども勃起は収まらない。こういう時は互いの尻を貸し合うのだが、今日はイズヴァルトが先に行う。

 

「イズヴァルトさん、来てください」

 

 ピピンは寝台にあおむけになって寝転がり、両足をめいいっぱい広げた。縦割れになった黒いアヌスを見せると、イズヴァルトは椅子の上に置いてあった油差しを手にとった。菜種油が入っている。

 

 ややゆるい窄まりにぎゅっと差し込んで傾けた。直腸の中にぬるぬるが注がれると、イズヴァルトは勃起したままの陰茎をあてがった。

 

「ううっ。触られただけで、感じちゃいます……」

「その顔。かわいいでござるよ、ピピンどの?」

「かわいいだなんて、いやですね♥」

 

 本当のことでござる。イズヴァルトはこのでっぷりとした弟分をとても愛していた。もっとも友情の念ではあったが、友情だけでも性交は為せる。

 

「いくでござる……」

 

 イズヴァルトの腰が前に動いた。先程から油をつつ、とこぼしていたピピンのアナルが亀頭を咥え込んだ。

 

「ひっ♥」

 

 嬉しい悲鳴。ピピンは精液混じりの先走り汁をこぼした。イズヴァルトはできる限り奥まで進むと、ピピン王子は涙まじりに顔を蕩かせていた。

 

「はいってる♥ イズヴァルトさんの立派なものが♥」

「これからかわいい貴殿を、存分に楽しませるでござるよ?」

「は、はずかしい♥ はうっ!」

 

 イズヴァルトが前のめりになり、ピピンにしがみついた。腰が小刻みに動く。ピピン王子は陰茎をたぎらせながらえぐられる悦に浸り始めた。

 

 シマーヅ国にはこんな格言もあった。

 

「女の攻め方を学ぶなら、まずは己の菊門を学べ」

 

 イズヴァルトの腰の動かし方は、ピピン王子を熟知していた。前立腺を刺激するだけでなく、同じぐらいに快感を覚える部位をゆっくりと刺激し、ピピンを喘がせた。

 

「い、イズヴァルトさん♥ 大好きです♥ も、もう僕以外、男の人としないでください……」

「拙者も、もう二度とピピンどの以外とおふとんの上での『おすもう』はせぬと誓うでござるよ?」

「う、うれしい♥」

 

 ピピン王子はめくるめく尻穴の歓喜に身を浸し、イズヴァルトは入り口はゆるゆるだが中はしっかりとからみついてくるピピンの肉体に入れ込んだ。

 

 しかし今日の行いはそこまでで終わってしまった。エレクトラが扉の向こうで声をかけたからだ。

 

「イズヴァルトさん。うちのピピンさんとの浮気はそこまでにしておいてくださいな。マレーネさんが指名しているんですよ。今すぐ来なさいってね」

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 ピピンとの密会を中断し、再び沐浴を行ったイズヴァルトはマレーネの元に向かった。ミツクニュモスと囲碁をやっていたマレーネは、イズヴァルトが来て開口一番。

 

「なんだか精液くっさいですわね。お側女のエルフと致していたんですの?」

「ピピンどのと友情の深め合いを為していたのでござるよ?」

「ふうん。ピピン様のけつあなの奥に、子宮と卵巣があるのかしら。うふふふ……」

 

 気色の悪い冗談である。イズヴァルトは嫌な顔をしてさっさと用件を述べろと急かした。

 

「やっぱり早漏野郎だったのは本当のことですわね。まあいいですわ」

 

 マレーネはミツクニュモスに待ったをかけて立ち上がった。イズヴァルトの目を見ながら横髪を指でつまんだ。

 

「私、マレーネ=トードヴェル=キョウゴクマイヤーは、本日よりイズヴァルトさまにご助力いたす所存ですわ」

「拙者に助力……どういう風の吹き回しでござる?」

「決まっているじゃございませんか。勝ち馬に乗るだけのこと。当然ですが私がイズヴァルトさんに付いたことは、3000の魔法戦士もまたイズヴァルトさんの味方、ということですわよ」

 

 それは頼もしい。けれども疑問があった。なぜイーガの魔法戦士と王家の姫が、パラッツォ教団に手を貸したのか。

 

「ふふ。いい忘れておりました。私、実はこういう肩書がございますの」

 

 マレーネは近くにいた信頼する部下に呼びかけた。ハーフエルフのパルパティア=シディアスであった。彼女は丸められた羊皮紙をイズヴァルトに手渡した。

 

「なに? マイア=テクニカの派遣部門でござると?」

「ええ。工房のくせに人材派遣まで。しかも戦争用の。私と3000の兵はマイア=テクニカからパラッツォ教団に貸し出されたものなのです」

 

 マレーネはその3000の監督役だった。元々はパラッツォ教のマツエスコー方面軍の軍事教練の為に派遣されたのだが、連合軍の進撃速度が予想以上だった為に実戦に加わるはめになった。結果、虜囚だ。

 

「それもこれもみーんな、マイヤおねえちゃまのせいよ」

「マイヤおねえちゃま、でござるか?」

「小さい頃に遊んでくれたの。あの頃はまだ人の心があったけれど、今じゃキンキ大陸で一番の悪女よ」

 

 マイヤはあの手この手を使って大儲けを企んでいるとマレーネは語った。この軍事教練団も商売の1つである。イーガの王族のうち何名かは、マイヤに借金をして物が言えなかった。

 

「まったく、あのくそあまがボロ儲けしたいばかりに、こんな寒い所の戦争に巻き込まれるなんて……」

 

 イズヴァルトはマレーネの呼びかけを受け入れた。かくして彼女と3000名が加わったがさて、その次の戦いはいかなる場所となったのか?

 

 その続きについてはまた、次回にて。

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