※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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42 ジェイムズ=ヒューレット

「マイヤ様の蔵書は1万冊以上はあるらしい。将来的にはこの倍は入れるかもしれないそうだ」

「本当ですか、ジェイムズさん? マイヤ様は本屋でも始めるおつもりでしょうか?」

「大学を建てるということはそれだけ向学心があるということだろうな」

「でもそんなに多くの本を読んでいるんでしょうかね?」

「通しで読んだのは1割か2割程度だろう。俺も、師匠から借りた本のうち5冊に4冊はつまみ読みだった。本なんて大抵そういうもんさ」

 

 マイヤの邸宅の予定地の前で、その場で作った設計図を広げながらジェイムズはつぶやいた。書庫は当初の3倍ぐらいの広さにしたほうがいいな。少女時代のマイヤの荷物を思い出した。本が10冊ほど。マツエスコーでも何冊か買い、荷物が重いからホーデンエーネンから持ってきたものを仕方なく売ったそうだ。

 

「ジェイムズの大将、屋敷の造りはどうします? 簡素であることを条件に自由にやっちゃっていいとマイヤさまはおっしゃってましたが?」

「この辺りはホーデンエーネンにしてはあったかい。南からの風がややきついようだ……スーエイニアやゲースティア風にしよう。居住区間は開放的にするんだ。暑さは風でしのげる程度らしい。だからスオニアみたく、夏場の冷房魔法を想定した密閉率が高い家はやめておこう。でも書庫はカミクイ虫にやられないよう、そこだけ工夫しよう」

 

 ジェイムズは建築家仲間と相談し、テーブルで簡素な設計図を描き始めた。詳細はあとで決める。まずは家のデザインの段階である。それが完成したらマイヤにお伺いを立てた。気に入らない、となれば修正箇所を聞けばいい。3日後にできた図面をマイヤに見せた。

 

「うん。これでいいよ!」

「物見塔が欲しいとか庭園があれば、とか追加のご要望があれば言ってください」

「えーと、せめてものお願いがあるんだけど、2階の南側の私のお部屋を」

 

 やや大きな出っ張りをつけて欲しい。窓の部分を出張って設ける、という感じではなく、そこだけ石落としみたいにして欲しいのだという。マイヤの館の南側は、小に面していた。

 

「なにゆえでしょうか?」

「あの館、水が流れる便所が1階にしか無いんだよ。そこの出っ張りを開けてお便所替わりにしようと思うの。私、便意を催すとすぐにうんちが出ちゃう体質だから、下まで降りる前にそうなっちゃうんだよ」

 

 そう言ってマイヤはテーブルに身体を傾けて尻を持ち上げた。彼女の椅子の座布団を侍女は取り、板を外す。穴が開いており中のおまると直結していた。

 

「うふふ。失礼するね」

 

 侍女はマイヤのスカートを背もたれにかけるとマイヤは座る。ぶりりぶりぶり。じょろろろ。尻穴からの甘美な刺激とすがすがしい開放感とを両方楽しんだマイヤは腰を持ち上げて水で清めてもらう。

 

「難儀な体質は子供のころから変わっていないんですね?」

「うん。あの河船のことを思い出しちゃうよね……」

 

 ジェイムズと便所でセックスをし便所穴に尻を向けながら膣に放たれた精液をかきだしていた時に、マイヤはついでに自分の肛門から大量の便が出て行くところをジェイムズに見られてしまった。臭いというより甘いにおいのせいでジェイムズのペニスは勃起してしまった。その時のマイヤは「おまけだよ」と言って尻を吹きながらフェラチオを施してくれた。

 

 あの時の記憶が頭の中で鮮明に再生される。しかしジェイムズは雇われてここに来たのだ。愛人としてマイヤに雇われたのではない。彼女とはあれだけでおしまいのはずだと自分に言い聞かせた。

 

 マイヤの許可をもらったジェイムズは図面を清書して彼女に見せた後、いよいよ基礎作りに取り掛かった。地上2階地下1階の邸宅という話であったから、大工に頼んであらかじめ漆喰や材木の準備をしてもらっていたから、完成は割と早くにいけそうだと思った。

 

 工事が始まってから1週間が経った。夜更け、仕事が終わり宿舎に戻ると、郵便を預かったと兵士から手紙を渡された。ハリマーヌにいる妻からの手紙だ。とてもいいニュースがあるので子供達を連れてヨーシデンに向かう、と書かれており、ジェイムズはなんのことだろうと期待した。

 

(多分、4人目の赤ん坊かな。そりゃあうれしいことだ。)

 

 妻はまるで小さい娘みたくいつも、ジェイムズにひっついていた。ある時にもっと若い男がいるだろうにと試しに聞くと、乱暴するから嫌だ、と妻は笑って返した。その後、彼女が自分と出会う前につきあっていた恋人との話を聞いた。

 

 ちんちんがいらいらしてくると断りも入れずに押し倒して挿れて来る。処女も乱暴されて失った。イーズモーの若い男の子は恋人に大して横柄に接するのが多い。ちなみに妻の元恋人は貴族の子息だった。初めて寝た夜にしっとりとした前戯を施されて彼女はとても驚いていたな、とジェイムズは手紙を見てはにかんだ。

 

(そういえば……)

 

 かれこれ2か月近く性交をしていないと思った。この前やったのはサカーイの港の娼婦だ。一番安い娼館だからと入ったら、顔が皺だらけでえらく太った醜い娼婦を紹介された。それでも夜明けまで楽しんだのは、その女の技巧が良かったからだ。

 

 とはいえやはり満足のいく性愛ではなかったとジェイムズは思った。手淫もするが情けないとか悲しいとか思ってしまうからあまりやらなかった。毎日の様に妻と繰り返していた経験をしてしまうと、1人で慰める行いはどうにも辛いものがあった。

 

 仕方が無い。湯あみをして寝るかとつぶやいて手紙を机に置くとすぐ、1人の大工が部屋に入って来た。

 

「どうしたんだい? こんな夜更けに俺に相談事か?」

「マイヤ様のお遣いでですよ。ジェイムズのだんな」

「こんな夜更けに……何の用だろうな?」

 

 ジェイムズはその大工の顔に、いつもの引き締まった様子が無いのに気づいた。心地よさげな疲労感に包まれている様だ。そういえば彼は夕方前に先に仕事からあがった。かれこれ7時間というところだ。

 

「明日も早くに出ようと思うんで断りたいが……」

「いやいやいや! 行った方がいいですよ! マイヤ様は、首をながーくしてジェイムズさんをお待ちしておりますぜ?」

「少しだけ顔を見せるだけにしよう。まだ湯あみをしていなからな」

 

 この砦でのマイヤの部屋は沐浴場の近くに設けられていた。彼女はしょっちゅう風呂に入る。侍女どころかこの砦の男衆も一緒に入るのだが、ジェイムズは仕事に集中しだすと、それ以外の事が耳に入らない人だった。

 

 マイヤの部屋に向かうが大工の歩き方がたどたどしい。いつもより歩幅が狭く、靴底を引きずっている。おかしい。自分より体格が立派な大工の男を見てジェイムズは思った。10歳年下のこの男はかつて、イーズモー軍の精鋭工作部隊に所属していた、強健さにかけては、連れて来た大工の中で一番のはずだ。

 

(日課の鍛錬で励みすぎのたか? いや、なんかやけにやりきったという顔をしているな。)

 

 沐浴場の入り口に差し掛かるとマイヤの侍女が立っていた。ジェイムズさま、お待ちしておりました。さあ、こちらに。大工は「俺はこれで」と言って沐浴場に入って行った。

 

 部屋に通された。マイヤは毛布を体にかけてベッドで寝そべっていた。

 

「マイヤ様。身体のご加減がよろしくないのですか?」

「違うよ。エルフリーデ、外して。しばらく沐浴場にいていいよ」

「沐浴場? 今さっきダミアンのやつが入ったところで……」

「承知いたしました、姫様」

 

 侍女が出て行くと外側から鍵の音がした。閉じ込めてどういうつもりだとジェイムズが疑問に思っていると、よっこらせ、と言ってマイヤは毛布を除いた。

 

「……マイヤ様?」

 

 今夜のマイヤは義手と義足をつけていなかった。腕と脚が半ばのところで消えてなくなっているマイヤが二の腕と腰の力で起き上がった。信じれないと思ったのは、四肢を失った姿にではない。何一つまとっていなかったのだ。

 

 ジェイムズは息をのんだ。少女の上半身に不釣り合いな、真っ白で柔らかそうな2つのボリューム。腰から下も大きくなっていた。切断痕がしぼんで肉の塊となっている太ももから、尻の肉付きの良さを伺えた。

 

 彼女は大股を広げて蠱惑的な生命の谷間を見せて微笑んだ。

 

「ジェイムズさん、お疲れ様。今夜は私がいっぱい褒めてあげるから楽しんでね!」

「マイヤ様、どういう事ですか、これは?」

「気にしなくていいんだよ。ねえ、こっちに来てよ?」

 

 人懐っこい笑みを見せてマイヤが両腕を広げ、乳房がはずんだ。豊かで柔らかそうな揺れ具合にジェイムズは欲望を掻き立てられてしまった。

 

 マイヤの前に立った。裸体から石鹸のにおいがした。身体を清めたばかりらしい。マイヤは左腕の先端でジェイムズの股間をつついた。

 

「私はまだ身体を洗っていないのですが……」

「でも、おっきくなっているよ?」

 

 このままペニスを出して。子犬の様なきれいな瞳による上目遣いだ。ジェイムズは断れなかった。ベルトを外して腰布の中に手を入れ、タイツを脱ぐ。汗臭くむわっとしたにおいを放つ彼のペニスが姿を見せた。

 

「最初はお口できれいにするね。もっと前に来て?」

「無礼をお許しください……ううっ……」

 

 マイヤはペニスを咥えた。歯で陰茎を甘噛みしてもっと奥に押し込ませる。ペニスの皮がめくれてしまった。一度口を離すと今度は汗と小便のにおいがする亀頭のよごれを唇で清め始めた。

 

「おおっ。すごい吸いつき……」

 

 あの時に味わったフェラチオだ。後年、彼はマイヤとの逢瀬を記した手記では口淫はしてもらわなかった、と書いたがしっかり味わっていた。あの時は続けて2回も。

 

 今はあの時よりも性愛に馴れた陰茎だからもっと長く持つだろう、と高をくくっていたが違った。魔法がかかっている唇と舌。吸精の娘の口技。陰茎はそれに酔いしれ、すぐに放ってしまった。

 

「あの頃のまんまだ……」

 

 口の中に放たれた精液を飲み込んだマイヤは、残り汁を垂らすペニスにキスを施した。美味しい飲み物をありがとう。鈴口にそうささやいてジェイムズに問いかける。

 

「ジェイムズさん。もう1回お口でする? それとも、おまんこがいい? 今夜はまだまだこれからだから、休み休みでいいよ」

「いや、どうせやるんだったら……」

 

 ジェイムズはマイヤを抱きしめた。ベッドに倒れ込むと彼女の股に手を入れる。太い指でゆっくりと陰裂の上部をもみほぐし始めた。

 

「あうっ……」

 

 激しくではなくゆったりとしたリズムの愛撫だ。マイヤは尻をくねらせて悦を貪った。陰裂が洪水を起こし、ジェイムズの手を濡らした。

 

「ジェイムズさんは、おててでこうするのが好きなの?」

「妻はこうされるのが好きなんだ。けど、揉んだり舐めたりは娼婦から学んだよ。あの時はやってやれなかったな、お嬢ちゃん」

 

 指を立て、陰核の周りを優しく圧迫する。マイヤはのけぞって叫んだ。

 

「やだっ、これって!」

 

 ジェイムズは驚いてしまった。この子はこんなに感じやすいのか。けど、7年ほど前のあの時を思い出し、そうだったな、と考え直した。下腹を密着させるセックスの最中、マイヤの身体が感じすぎて悪い病に冒されたみたいに熱かったからだ。寒いのにあせばみ、かわいい少女の皮膚に潜むいやらしいにおい成分が、彼の劣情に火をつけてしまった。大抵は射精で落ち着くはずなのに歯止めがきかなくなったた。

 

「んあっ……んあっ……そこをずっとくりくりされるとわたし、わたし、あうううう……」

 

 マイヤが惚けた顔になり、彼女の身体が汗ばみ始めた。あの時に嗅いだにおいがもっと濃くなっていると思えた。クリトリスは包皮から出ているはずだ。焦らすのをやめて触れてみた。露出しきっているのだが、感触がおかしかった。

 

(なんだ?)

 

 喘ぐマイヤを抱きしめながら指で確かめてみた。覆う為の包皮が無かった。パラッツォ教徒や南のチンゼー人の女みたく陰核の包皮を切除したのだろう。でも触れるのを続けた。とても敏感な部分をくすぐる様にしてマイヤの神経を虐めた。

 

「あふう、うううう……」

 

 マイヤはぐったりとなった。ねえ、そろそろちょうだい。疲れ切りながらもねだるマイヤを抱き上げる。つゆだくになってごちそうを欲している下の口にジェイムズはごちそうをした。

 

 挿入してからのマイヤはもっと乱れた。身体の柔らかさと程よい重量感はさることながら、彼女の奥が成長して深みを増していた。子を産んだ身体なのに締りが良すぎる。絡みついて来る洞の中で2度目の絶頂が炸裂した。

 

 だいぶ吸い取られてしまった。けれどもジェイムズは止まらなかった。甘い声でねだって来るマイヤの為に交合を続けた。休みを入れない性交が2時間近く続いた。その間ジェイムズはマイヤの中で5回射精した。

 

「す、すまん。もうしばらくは出せない……」

 

 抱き合いながらもペニスがまだ硬いからとマイヤは腰を振り続けている、見かけによらずタフだと思った。ジェイムズは妻と毎晩していたが1時間もかけなかった。妻はマイヤと同い年ぐらいだが、1時間も楽しめれば疲れてぐっすりと眠ってしまう。

 

 逆に彼女は、ペニスと遊べば遊ぶほど体力が増してくるようだった。少々わがままな性格のサキュバスのようだ。ジェイムズは16の頃に旅のサキュバスと4日間も小屋に籠り続けた事があった。あと、ゴブリンの女。鼻が大きすぎて異様に思えたが、交合の時は可愛くて激しかった。そんなことを思い出しながらマイヤをぎゅっと抱きしめた。

 

「そんなにきつく抱きしめられると、おしりをうごかせないよっ!」

「ものすごく熱いな、君の身体」

「そ、そう? やっぱりみんなそう思うんだ……」

「みんな?」

 

 どういう事だ。ジェイムズはマイヤに尋ねた。

 

「私、館を立ててくれているみんなを、こうしてねぎらっているんだよ」

「……労う?」

 

 ボーナスみたいなものだとマイヤは答えた。携わっている者一人一人に、毎日こうして身体を合わせている。4日前からだ。今日はジェイムズと大工のダミアン。時には侍女達も身体で奉仕を行う。ニンゲンに化けたサキュバスではあるが。

 

 しかしジェイムズは特別だ。知り合いだから明日の朝まで身体で語り合いたい。マイヤが抱き着くと情がわいてきてジェイムズは再び彼女を可愛がり始めた。

 

 翌朝、彼はマイヤの寝床を抜けて沐浴場に入った。身体はマイヤの皮膚と汗のにおいにまみれていた。このまま洗わずに置きたいと思えたが、女のにおいをまとわせたまま仕事に出るのは面目が立たない。

 

(素晴らしかったな……)

 

 手足が無い異形の娘とはいえ、最高の夜になったと思えた。しかし身体はへばりきっている。身体の具合が悪いと嘘をついて仕事を休むことにしようと思った。垢がたくさん浮いている、生ぬるい湯の中でまどろんだ。

 

 彼は夢を見た。7年前の出来事をだ。イナーヴァニアの故郷から長老を連れて逃げる様にイーズモーに向かった時の事だ。

 

 夢は断片的だが長かった。船に乗り込んでから自分達の話を聞かせたイズヴァルトという少年騎士が、連れの可愛い女の子と口論をおっぱじめた。少年のほうは助けるべきでござると言い、少女のほうは無謀だよ、と強い語気で諫めた。

 

 口論はエスカレートし、互いのほっぺたをべちんと引っぱたき合うまで至った。見るに見かねて長老が止めに入った時、そうだったよなあ、とジェイムズはつぶやいた。

 

(あの事は結局、俺達全員がイーズモーの殿様に直訴するから、ってことでその場は収まった。直訴は俺がマイヤさんと致しながら考えたことだ。直訴は通ったが、イナーヴァニアには戻れなかったな。)

 

 独り言を言いながら目を開けると、沐浴場に差し込む日の光が強くなっている事に気が付いた。だいぶ寝てしまったらしい。沐浴場から出たジェイムズは兵士に呼びかけ、今日は休むことにすると言って部屋に戻った。

 

 性交の疲れはまだ取れなかった。寝台に倒れ込み、ダミアンのやつはちゃんと仕事が出来ているのだろうかと心配する。が、あることに気が付いた時、彼は狂いそうだった。

 

「……俺は、まんまと騙されていたのかよ?」

 

 助太刀をしないのを条件にセックスでもって許すことにした。12にもならぬ愛らしいマイヤにとって、貞操がそれほど重要なものだと思ったからだ。けれども彼女は誰とでも寝るという。安い品物で手を打ってしまった。いや、俺達の故郷は彼女にとっておやつを食うぐらいに気軽なセックスと同価値という事だったんじゃないのか?

 

(くそったれめ。ホーデンエーネン人の小娘!)

 

 その憤りはしばらくのうちに収まったが、近いうちにぶり返すこととなった。ヨーシデンの街の建設度合いを見学に来た大貴族達が、サイゴークなまりのしゃべり方をする妾達を連れてぶっきらぼうに扱っているのを見てしまったからだ。

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