※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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第二回

 パラッツォ教総本山での、朝の礼拝の時間となった。

 

 はじめの神への祈りの歌が終わったあと、司祭騎士と経典の巫女との問答が始まった。信徒達を教え導く役目を負う彼らは、礼拝の時間に『法悦』を為さない。経典について記されている事についての見識を、問い、答える形で試すのだ。

 

 最初に必ず、問答を行う者は教壇に立つコーザをまっすぐ見て、大きな声で呼びかける。

 

「これより論を行いたい。ゆえにその時間を頂戴いただけませんか」

 

 教主が笑みをたたえてうなずくと問答が始まる。その日は中堅の司祭騎士から始まった。切り出すものは場にいる者らに顔を向け、その中から1人を指名した。

 

「司祭騎士ヴェンケルより、経典の巫女フラーナに問う! 是非はいかに?」

 

 巫女フラーナは要職にあった。アサークラント島にいる巫女達と本島との連絡役。それなりに経験を積まぬ限りは受けられない役目であった。椅子に座っていた彼女が腰をあげた。ヴェンケルより少し年上だ。

 

「よろしい! では受けよう。汝の問いとはいかなるものか!」

「『復活者の巡礼記』よりとなる!」

 

 『復活者の巡礼記』。教主の父で教祖となるコージュ=ストーンマウントが記した書だ。転生者でもあったコージュが前世、神の命に従い、世界各地の宗教を見聞きして回った日々を記したものである。

 

「教祖曰く、『タイヘイドウ』では法悦を養生の術と為すと説く。それはいかなる理由であるか?」

 

 『タイヘイドウ』とは『復活者の巡礼記』の東洋の旅の編に記されている宗教だ。チーナとよばれる国に存在していたという。異世界の宗教であり、この世界の宗教とは関わり見いだせない。

 

 しかしこれは信徒を導く者が、相手の見識を試す修練である。巫女フラーナはもちろん、その編を何十回も読んでいたし先輩達の論にも目を通していた。

 

「『タイヘイドウ』における交合は、宇宙の合一、つまりは安定を意味するものなり!」

「問う。それが何故、養生と結びつくのか?」

「男女は宇宙の最小単位。人は宇宙の構成分子なり。それらは単体では不安定で移ろいものである。身だけでなく心も然り。ゆえに乱れれば人は病む。合一、つまりは法悦をなして安定することで、人は病から開放されるのだ」

「問う。宇宙の合一とは何か?」

「陰と陽。つまりは女と男。これはチーナの思想である。かの異界の『エキケー』なる書に記されているものなり。教祖コージュは前世、『タイヘイドウ』のチョーカク教主よりその書を借り、愛弟子らと実践したとある」

「見識疑い無し! 巫女フラーナはその地位に能う者である!」

 

 この問答は、相手の知識や理論を試すのが目的だ。学識豊かな者だと、知識と理論での『死合い』と化す。ヴァンケルとフラーナは、割と若年のほうだった。

 

 ただ、呼びかけた者は、呼びかけられた者からの質問を食らうのがお決まりであった。

 

「ではこちらからも司祭騎士ヴェンケルに問う!」

「応じよう!」

 

 攻守交代。フラーナの攻撃だ。

 

「問う。法悦を養生の術とするのは何という?」

「答える! 房中術と呼ばれるものなり!」

「では、チョーカクはなにゆえ死したか? 房中術を為さぬがゆえにか。あるいは為したが病を得たゆえにか?」

「経典より、妻や信徒の女と為したとある!」

「では、為したのに病を得て死したのは、なにゆえにか?」

「経典にあり! チョーカクは宇宙の和を乱した者なり! 時の王に逆らい、コウキントーなる反乱の軍を起こし、その後数百年に及ぶ乱世の時代を為した。ゆえに法悦を為せども病を得たものなり!」

「それは許されぬ事か? 是か非か?」

「非である! チョーカクは宇宙の和を取り戻す為に戦乱を起こしたからである!」

「その戦乱を、教主コージュは何と説く!」

「それは義戦、聖戦と呼ぶものである! 元からチーナは乱れを生じていたとある。ゆえにチョーカクはそれを正す為、『キリン』を呼ぶために為したのである!」

「『キリン』とは何か! 教主コージュは何と説く!」

「答える! キリンとは、異界における聖獣である! 神の御使いである!」

「その役目とは何か!」

「乱れた世界、つまりは乱世を終わらせる英雄豪傑が来たることを知らせる役目をもつ! 『キリン』が来たるとき、天下泰平をもたらす英傑が現れるそうである!」

「では問う。教祖コージュは『キリン』であったか? 英傑であったか?」

「英傑なり! 『キリン』と例えられる者は、前世では東方よりきたる三賢者。現世においてはマハラの大高僧、北天四聖人と呼ばれた方々なり!」

「では問う。教祖コージュは宇宙を和する人物であったか?」

「是であり非なり!」

「なにゆえにか!」

「前世では神への愛を解き奇跡を起こした。これが是なり。だがその教えは人心の底闇に勝てず、その教えが世の人々を災厄をもたらした。これが非である」

「では現世はいかに?」

「神より半神半人の力を貰い受け、それで世を正しながらパラッツォの教えを築いた。これが是なり。しかしパラッツォの教えによる神の国を建てる前に刑死した。それが非である!」

 

 この返答にコーザは満面の笑みを浮かべてうなずいた。父を否定されたも当然の物言いだが、そもそもコージュが書にして語っていた事である。『復活者の巡礼記』以外にも経典はたくさんあるのだ。

 

 問答はまだ続いた。今日は遅めに始まったので昼の礼拝もあわせてやるからだ。しかし極彩色の神々の交合絵が壁面に描かれる、この大礼拝堂にはヘンリック=イプセンの姿はあっても、イズヴァルトの姿は無かった。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 イズヴァルトは大礼拝堂の入口の隣にある部屋にいた。礼拝に使う香木や水瓶を置く物置だが、古びた内装はやけに豪華だった。かつては、カナザワース公国の、大臣達の控えの間であったからだ。

 

 その部屋から壁で隔てた礼拝堂での問答は、ここでも聞くことができた。しかしイズヴァルトと一緒にいたもう1人がそれを邪魔した。

 

「はあっ♥ はあっ……♥」

 

 イズヴァルトは床の上に脱いだ服を敷き、逞しい裸身をさらして座っていた。それにまたがる形でそのもう1人がせわしなく腰を動かしていた。

 

「あううっ……♥」

 

 全裸の金髪の少女だ。身長は135にも満たぬ。数えで10歳。真っ白い肌に猫のようにしなやかな身体つき。膨らみに乏しい胸につく乳首は茶色かった。

 

 こぢんまりとして華奢であったが、肉に重みがあった。武芸を鍛えているせいもあったが、全身から漂わせる気配がそう思わせた。将来は肉食獣の様な美女となるだろう。ライオンやトラの子供と思えるようなところがあった。

 

 その娘は小さな体のすじを拡げて、イズヴァルトの巨根を呑み込みあえいでいた。額と首筋に汗を垂らして激しく揺れていた。彼女の入口からは、イズヴァルトが放った精がこぼれていた。既に2度、この娘のお腹の中に出していた。

 

「うふふ♥ だらだらとくだんないことを言い合ってるね♥」

 

 イズヴァルトの目の前にいる娘は、壁越しに聞こえてくる問答に対して蔑んでいた。

 

「あんなのやっててカミサマとお話ができるのかな? ばかばかしいよ♥」

「ヘラどの。かようなことを言ってはよくないでござるよ?」

 

 司祭騎士団長は興味深く聞いていた。あんまりにもひどい言い草だ。

 

「そう? あたしはあなたとあんな言い合いより、よっぽどまともなことをしているじゃない♥」

 

 ヘラは彼の首にしがみつき、より激しく腰を動かした。小さな女の子の色事で垂らした汗のにおいが、イズヴァルトの鼻腔に入り込んだ。可愛くもかすかに鉄のにおいがするそれを嗅いでしまうと、股間はますますいきり立ってしまう。

 

「締付けが、きつくなったでござるよ……」

「うふ♥ そうなんだ♥」

 

 ヘラは下腹にもっと力を入れた。只でさえきつい中がますます締まる。潤滑剤はふんだんにあった。4分の1程度しか入っていなかったが、イズヴァルトの放ちたがりのペニスに仕事をさせるのには十分だった。

 

「おおお……出るっ!」

 

 この娘との3度目の膣内射精が行われた。どくっ、どくっと脈を打つペニスを膣で感じ取ったヘラは、「ふふっ♥」と笑ってイズヴァルトにしがみついた。

 

「あかちゃんのもと、今日もたくさん出してくれてありがとう♥」

「……ヘラどのはまだ、月のものが訪れておらぬと聞き及んでござるが?」

 

 ヘラは目を細めて歯を見せた。八重歯が大きく、牙のように見えた。

 

「教主さま、こんなこと言ってたよ♥ 司祭騎士団長さんのせーえきにはものすっごく栄養があるんだって♥」

 

 ペニスがまだ硬いのをいいことに、ヘラは再び尻を揺らし始めた。横に広がるへそと腹の肉がくにゃっとなったり伸びたりとせわしなかった。

 

 イズヴァルトもたまらず彼女の小さな尻をつかんだ。この娘の幼い肉洞はイズヴァルトのペニスと相性がとても良かった。とにかく、ちんぽが喜びすぎてついつい我慢を怠るのだ。

 

「あの『おしゃぶり姫』も、あなたのせーえきを浴び続けてぼいんぼいんになったんでしょう?」

 

 その名前を聞いたイズヴァルトは、荒く呼吸する彼女の顔から目をそらした。ヘラの背後に脱ぎ捨てられていた子ども用の真っ白な法衣と、さっきまで彼女が背負っていたそれに目を向けた。

 

 金箔を用いた文様で美しく装われた鞘に収められていたのは、おおよそ90センチほどの剣であった。アソマリアの炎の神の力が込められているイズヴァルトの愛用の剣、『覇王の剣』である。今はヘラのものとなっていた。

 

 その名はこう変えられていた。『獄炎の凱歌(フレイム・カリバーン)』。かつてサイゴークの大半を手にした覇王・暗黒卿が最初に手にした剣と、同じ名前である。

 

「あたしもぼいんぼいんになりたいの♥ このちんちくりんの見てくれじゃ、あかちゃんを産んでもみっともないでしょ?」

「おちちは乳母さんに与えてもらえばよいのでござるよ」

「いやよ。あたしは自分で育てたいんだもん♥」

 

 ヘラはイズヴァルトの胸に口づけした。それから彼の胸板に舌を這わせながらささやいた。

 

「さっさとちょうだい♥ じぶんからお尻をふるの、つかれちゃった♥」

 

 イズヴァルトは彼女の太ももを抱えて持ちあげた。起き上がりその体を横に倒したまま腰を振った。抱え込まれて宙に浮きながらの体位に新鮮さを覚えた彼女の身体は喜んだ。イズヴァルト腰振りは激しく、彼女の奥を遠慮なしに叩いた。そうされても耐えられる身体だったのだ。この娘は。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 ヘラ。この娘はただの娘ではなかった。そもそも、ニンゲンではなかった。耳が長かったり額にツノが生えたりなど、身体に亜人としての特徴を生じない種族の娘だ。しかし広義では亜人の一種だ。

 

 その種族をゴールという。悪意や邪気を振りまく精霊の末裔で、かつては人を襲って食っていた。食人鬼族、という呼ばれていた。寿命はニンゲンより少し長いくらいで120年ほど。

 

 ゴール族の男は『人食い鬼』の異名にふさわしく、オーガと同等の身体能力を持っていた。戦場では魔法も使える狂戦士として猛々しく振る舞った。

 

 対して女は違う。寿命と健康、生殖能力と魔力こそニンゲン以上のものを有していたが、筋力については大差無かった。彼らの祖となった悪い精霊達が、男の形を為していたからと言い伝えられている。

 

 ゴール族は各大陸に生息し、盗賊や山賊、国に雇われて軍人や処刑人となって暮らしていた。エチウ諸島ではエチゴニア島。キンキ大陸ではナガオカッツェの山岳地帯にいたという。ただ、イズヴァルトの時代までにはその殆どが滅ぼされたり血を薄められて無力化されていた。

 

 そのヘラはイナーヴァニアのとあるゴールの隠れ里で産まれた。人食い鬼の集落の噂を聞いたコーザがその村を訪れ、彼らを屈服させた折に彼女を見出した。まだ赤子であったが、途方もない魔力の持ち主だったからである。

 

 教主はヘラを跡継ぎ候補として側に置いた。パラッツォ教的英才教育を施した。赤ん坊の頃から己の『聖根』をしゃぶらせ、『聖液』を飲ませた。教主のそれは魔力をふんだんに含んでいた。

 

 それから3歳になってから毎日欠かさず、小さな膣穴や尻のすぼまりに直接込んだ。教主のそれは一度挿れられるだけでエクスタシーをもたらす。ヘラは灼ける様な悦楽を覚えながら、より深いところで教主に魔力を注ぎ込まれた。

 

 そうしてヘラは、教団で指折りの魔力を蓄えることとなった。その力は魔法戦士となってヘンリック=イプセンの部隊に加わり、サイゴーク各地の戦場を渡り歩くことで発揮された。その時には必ず、教主から与えられた『姫竜の牙』を手にしていた。人々は彼女を、『吸血姫』と称して恐れた。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 吸血姫・ヘラ。彼女はイズヴァルトを得た教主に、常日頃からこう言われていた。

 

「イズヴァルトさんからたくさんの精を受け、身体を育み、それから、子を産みなさい。できるだけ多くです」

 

 言われた通りにヘラはイズヴァルトと毎日、交わっている。イズヴァルトは汲んでも汲んでも枯れない井戸だった。おっきいもので毎日楽しませてくれる、素晴らしい法悦の相手であった。

 

「そうすれば、あなたは強き子と子孫らに恵まれることでしょう。その子らはあなたの一族の光となるはずです。同時に、パラッツォ教のとても素晴らしい、守り手にもですよ」

 

 ヘラは喜んだ。この男の人はたくましくていいにおいがする。おちんちんが大きくて、挿れると身体がうれしくなる。司祭騎士団長と身体を交わし始めてから、教主以外の男と子を為すならイズヴァルトがいいと思う様になった。ゆえに、礼拝をすっぽかしてめくるめく『法悦』を為したのだ。

 

「ううん♥ もっと♥ もっとぉ……♥」

 

 4度目の射精を幼い子宮に飲み込ませてもまだ、ヘラはねだった。子猫みたいに甘えた声でだ。

 

「も、もうそろそろ、よろしいのではござらぬか?」

「やだ♥ お昼ご飯までずっとこうしていたいの♥」

 

 うっとりとした表情を浮かべてヘラは目を潤ませた。イズヴァルトは女の子の押しに弱かった。彼女の胴を持ち上げ、立ち上がった。汗っかきな小さな体を抱えて動かした。

 

「いいっ♥ はっきりとかんじちゃう♥ かみさまとおはなしできそうだよ♥」

「拙者は何度おちんちんからびゅーっと放っても、全然マハーヴァラさまとお話できぬでござるよ……」

「それは信心が足りないからだよ♥ あっ♥ あっ…♥」

 

 2人の交合が終わったのは昼過ぎだった。性交でむわっとなった身体のまま、食堂へ向かい食事をとった。敬虔なパラッツォ教徒は液状の『甘露(アームリータ)』のみとされているが、イズヴァルトとヘラはそれに歯ごたえがあるものを加えた。

 

 その日の食堂の『食いしん坊さん向け』メニューは、ニシンと根菜を熱して塩をふりかけたものを挟んだ黒パンか、塩サバと海藻と芋が入ったスープだった。イズヴァルトはスープを、ヘラは黒パンのほうを選んだ。

 

「それ、おいしいの?」

「塩が効きすぎでござる。ヘラどののは?」

「まあまあよ。毎度思うんだけど、羊や牛は並ばないのかな。イナーヴァニアではたくさん食べられたけど」

「経典ではどうしても、という時以外は許していないでござるよ。いつも食べていいお肉はお魚さんと鳥さんだけでござる」

「ふーん。それ、どうしてだったっけ?」

「……本当に教主どのの跡継ぎでござるのか?」

 

 もっと別の肉がほしい。ヘラは文句を言いながらパンにかじりつく。しかしカナザワース島は豚を飼う家が多く、この食堂のメニューに、魚と鳥以外でたまに出てくる。だがこの娘は、豚は好まなかった。

 

「ところで、若い司祭騎士と経典の巫女らがアサークラントに向かわされる理由とは、一体何でござろうか?」

 

 『法悦』にかまけすぎて、その話をまだ聞いていなかった。ヘラは唇についた塩だれをぺろりとなめた後、こう答えた。

 

「ムーツあたりから、血なまぐさいにおいが漂いだしたんだよ」

 

 大きく口を空け、鋭い犬歯を丸出しにしながらヘラは笑ってみせた。彼女の世話役だったヘンリックより、この笑い方をする時は物騒なことを考えている時だと聞かされていたイズヴァルトはおののいた。

 

 さて、この人食い鬼の末裔の少女が語ったこととは?

 

 この続きについてはまた、次回にて。

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