聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
アガノモック諸島。
エチゴニアの東に浮かぶこの諸島は、かつてはエチゴニア公国の版図の中にあった。どれも山が無いことで知られている。要するに平坦な地形の島々ばかりだ。
漁場に近いためエチウの漁師たちはここに拠点を置いた。豊かな者や色事が好きな者は、この島に住む女を現地妻とした。
この諸島はまた、もっと東にあるサワータキャビク島と同じくムーツへの通り道となった。ゆえに島の住民はオーシラ教の信者が多い。
パラッツォ教はこの島の支配はしていたが、信仰の統治まではできていなかった。改宗を強く拒まれたからだ。パラッツォ教はその教義により、力づくで教えを変えさせる事は禁じられていた。
「そういうわけで住民達はムーツの連中とも仲が良い。通じているかもわからんから総力戦……住民を巻き込んだ防衛戦闘はままならないんだ」
「スイモ=ハウハどの。そうなれば水軍をもっと集めて船戦のみに専念するべきだと思うでござるが、何故陸の上で戦うでござる?」
「……海戦でどうしても勝てなくてな。虎の子の艦隊が半分近くまで力を失ってしまったのだよ」
スイモ=ハウハはアガノモック大公家を出自とする司祭騎士で実質的な総大将。そして、虎の子の艦隊というのはエチウ海軍の精鋭艦隊にあたる。最新式の武装を積んだ軍艦ばかりだった。
「そうだったでござるか……枢機卿どのらが負傷したというのも」
「海戦でだ。橋頭保となるべきサワータキャビクでやられたのさ。クボーニコフは現地の水軍衆も味方につけた。かなり強い奴らだったらしい。満を持しての攻勢だったんだが……」
この諸島での戦いは防衛一方でいくつか島を奪われた。今のところは残存の陸上部隊が頑張っているので膠着状態を保っている。クボーニコフ海軍は陸戦隊を組織して各島の砦を奪おうとしているが、陸では海の上と違ってすみやかな勝利は得られていない。
と言うわけで作戦は明日話そう。スイモ=ハウハはイズヴァルトに抱き着くヘラを見て鼻をつまみながら言った。あまりにもクサいにおいがしたからである。暖かくならない土地柄なのに彼女はとてもにおっていた。
「ヘラさまを風呂に入れてあげたい。服も洗濯して新しいのをご用意しよう」
「クサいのきらいなの? クサいほうがせいえきがびゅーびゅーと出るって聞いたんだけど?」
「程というものがあるのですよ。司祭騎士団長殿、ヘラ様が最後に風呂に入ったのは?」
「昨日湯あみしたばかりでござるが……そんなににおうでござるか?」
スィモはうなずいた。1年以上風呂に入っていない乞食の女児のにおいがする。おかしいとイズヴァルトは思った。彼女の頭を嗅いでみたがそれほど匂うようには思えなかった。では衣類だろうか。
「そのう……女児の乞食というのはですな」
小銭目当てに男のものを咥えたり中で搾り取ったりするものばかりだから、どうにも精液くさい連中ばかりである。ヘラは身体中から精虫汁のにおいがぷうんと漂っていた。イズヴァルトは顔が赤くなった。自分のちんちんから放ったものが原因だった。
「……すまぬでござる。本日もここに来るまで、ヘラどのと5度致した」
「ははは……オーガ族並みにお盛んですな。さすがはホーデンエーネン一の種付け男。しかしこの島ではヘラさまばかりを相手できませぬぞ。アガノモックの女達にもしっかり、胤をまいていただかないとですな!」
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イズヴァルトとヘラは、スィモの館にある風呂場に連れて行かれた。ちょっとした公共浴場みたいな広さである。2人は10名の若い娘らに世話を受けた。アガノモックの女、というよりかはスィモの娘達だ。
胸に見事な果実をつけた若い女達は、ヘラの裸身を拭うのに夢中だった。石鹸をつけて素手でやる。ヘラは太ももやらわきの下やらをぬるぬるとやられてくすぐったかった。
「ヘラさまはお肌がすべすべですわね。うらやましいわ」
「イズヴァルトさまの太くてたくましいお腕とお胸。背中も男らしいことこの上ございませんわね」
うふふ、と笑いながら彼女達は、ぬるりとした手でぬぐっていく。感じてしまい、イズヴァルトはすっかり勃起してしまった。こうしたものの感覚に敏感過ぎるのだ。
「あらあら、もうこんなにおっきして!」
「恥ずかしいでござる……」
「こちらも後でたっぷり、なだめて差し上げますわね」
石鹸をつけた女の手がその直立をしごく。もともと余る皮が大して無いので勃起すると亀頭を膨らませて、清めをする女に硬いようで柔らかいものの手触りを楽しませた。
ヘラもまたくすぐったそうにして悶えていた。女達はこの少女の身体を掌で確かめる。とても艶やかでつるんとしている。ゆで卵のようだ。しかしこすればこするほど垢が出る。風呂に入らなかったのもあるが、そもそも新陳代謝が激しかった。彼女の身体は成長期だが、それだけが理由ではなかった。
若い女達の豊かな身体を見てから、ヘラの発達し始めた身体をイズヴァルトは眺めた。気づかぬうちに乳房は膨らみ始めていた。出会った時より数センチほど高くなっている。尻も子供尻からいくぶん、丸みをつけた様な気がした。
「ううむ……殿方の精液を呑むと身体が発達するのでござろうか?」
それはね、イズヴァルトの『ざあめんみるく』がとってもすごい成長剤になるからだよ、という誰かの声が、頭の中で響いた。再生されたその声の主が実験したことがある。彼の精液を毎日植木にまいたのだ。木はぐんぐんと成長した。とんでもない栄養剤であったのだ。
その声のは細いながらもぽてっとした丸みがもともとあったが、イズヴァルトの精液を沢山摂取することで急激に育ってしまった。7歳ぐらいで乳房が膨らみ始め、11になった頃には外からでもよくわかる大きな果実を2つ、胸に実らせた。
ヘラもいずれああなるのだろうか、と思う。イズヴァルトは呼びかけられて四つん這いになる。アヌスを撫でられてますます勃起した。女達は彼のそこを見てくすくす笑った。衆道もやられていたのですわね。ホーデンエーネンの騎士が嗜む、男同士での肛門を用いた行いの事である。
「エチウではそのう、男同士では為されぬのでござろうか?」
「パラッツォ教は禁じておりませんが、エチウの民は男も女も、控える様にしておりますわ」
「こっちの穴を用いた行為は前準備が面倒なんですもの。した後に念入りに洗わなければならないし、おちんちんがくさくなっちゃうものでしょう?」
エチウの民は尻穴を撫でさすることはあっても、舐めたり指を挿れることはしなかった。あの声の者とは大違いだ。イズヴァルトは切なくなってしまった。舐めたり指でいじったり、ちんちんで奥まで可愛がると物凄く気持よくなって甘えて来るあの姿を懐かしく思った。しかしあの頃にはもう、戻れなかった。
「ううむ……きんたまがイライラしてきたでござるよ……」
欲情が抑えきれなかった。清めの後にイズヴァルトは、この場にいる女達全員を相手した。においたつもので子宮の奥をしっかりとマーキングし、全員の腹に見事に命を芽吹かせた。10カ月後にはスィモは一気に、5人の孫娘を得ることとなる。
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アガノモック諸島の戦いはクボーニコフ優勢のままで進んでいた。すみやかに東の島嶼群を落としたクボーニコフは防御網を構築。そこを拠点に揚陸船を繰り出し、スィモが鎮座する本島を攻撃し続けている。
本島は東海岸とその周辺を占拠されていた。クボーニコフ側はここにも陣地と前線基地を建設。簡素ながらも抜くのがきついそうだ。
「独特な形状の陣地がいくつも取りつけられている。塁から突き出した様なかさ上げされた曲輪が設けられ、柵と空掘りで取り囲んでいる。そこに敵方の射手や騎馬隊が護っているんだ」
「まるでカントニアの築城術でござるな? ムーツには『馬出し曲輪』の技法はござったか?」
「……東側はまず無いだろうが、西側なら。あるいは、カントニア並みに騎馬戦術が巧みなミョーゲチャコフ公国なら、もしかしたらあるかもしれないな」
何度か攻めたが死体の山をこさえるだけに終わった。その面倒くさい構造の防塁だったら、枢機卿の力を借りれば良いのではないだろうかとイズヴァルトは訊いた。炎の柱があがる『シディムの炎』、予期しなかった方角から圧縮空気弾が飛んでくる『アルキメデスの空気砲』。枢機卿らは他にも、『神聖魔法』というものを扱えると聞く。彼等の実力をもってしてなら。
「……まさか、結界でござるか?」
「その通りだ。ムーツではない、カントニアのものらしい強烈で強固なのがな。枢機卿殿らは攻めあぐねた。武勇に優れたあのツシマ殿とオハラ殿がな! これはいかんと思ったのだよ! 人生で初めて、誰かのやられっぷりを見て自分ではどうにもならぬと感じのだ! わっはっはっ!」
イズヴァルトの目の前でやかましくも高らかな笑い声をあげる者は大男だった。一度見たことがある顔である。ヒッジランドでだ。少年時代の彼は、この武人には単純な武勇では絶対に勝てないと諦めさせられた。今もそう思っている。
「ふーん。あなたでも駄目だったの?」
ヘラが気安げに呼びかける。親しいというか、親分子分の間柄みたく。この武人はヘラが倒してひっ捕らえた。ヒッジランドのエドワード=ルーカス。ドワーフの血を継ぐヒッジランド最強の武人だった男だ。
敗北後、彼はパラッツォ教の捕虜となった後、数百名の女人を腹ボテにさせれば処刑はしないという条件をつけ、パラッツォ教軍の傭兵となるよう求められた。見事にドワーフの血を継ぐずんぐりむっくりした赤ちゃんたちを数百人こさえた後、彼は「サイゴークに赴任させなければ武将になってやる」と息まいて教主に認められた。
「わっはっはっ! 今更答える必要がどこにあろう! 何度もやられて自分の無力さを緒も知らされたよ! すがすがしいぐらいにだ!」
「……とはいえ、オーガの衆の首を20もあげていたことは、『鉄騎エドワード』の名に恥じぬものでござるよ。凄まじい限りでござる」
「わはははは! 私とぶち当たったのが弱かっただけのこと! 歴戦のつわものであればこうもいかなかっただろう!」
さてと。雪の上であぐらをかいていたエドワードは膝をぱん、と打って立ち上がった。これまでの経緯の説明はもうおしまいだ。これから仕掛かりに出るのだ。クボーニコフ側は各島から上陸船を出し、本島の前線基地に兵を集めているという情報が今朝方入った。イズヴァルトも気だるい腰をあげる。朝っぱらからスィモの娘達にこってりと搾り取られたからである。
「聖騎士イズヴァルト。もう思い残す事は無いかね? ここからは暗黒卿も生きて帰れぬ様な死闘になるぞ?」
「に、なる前に出鼻をくじくでござるよ。敵を怯ませて退かせる。それこそがいくさの肝要でござろうに?」
「はははは! そうでもあるな! いや、そうさせよう!」
エドワードは雪の上に突き刺した剣を引っこ抜いた。1メートル近くあるそれの刀身は蛇の様に波打っていた。枢機卿が鍛え、彼に与えられた武器だ。『神聖兵装』と呼ばれている。
「その剣、なかなかに鍛え辛いと見受けられる形状をしているようでござるが、なんという名でござろう?」
「『うねうね剣』というものだ」
「ださい名前ね? おおかた、ツシマ=シュウジがつくったものかしら?」
「そうだ。ツシマ枢機卿がくれたものだよ。正式名称は『うねうね剣試作型第二号』。第一号は枢機卿自らが持っている」
材料は玉鋼で魔法で通常の4倍の密度にしたそれは、同じ形状の剣の数倍の重さだが切れ味はきわめて良かった。何よりもうねっとしてにゅるっとしたような形に秘密がある。突き刺すと酷く治りにくい傷になるという。
「フランベルジュという名前で似たようなものがあるんで私は尋ねたんだが、あれは突剣だから幅広のこの剣は違う。クリス=ナーガというよく知らん名前の剣に似せて作ったらしいな。知っているか?」
「存じておらぬでござる……おおかた、シマナミスタンかチンゼーあたりの、山奥の奥の奥あたりに住む部族の武器でござろうか……」
そう答えてイズヴァルトはポールメイスを手に取った。彼は馬に乗りエドワードの後についた。かくして司祭騎士団長この島での最初の戦闘に臨むが、その戦いぶりはいかに?
その続きについてはまた、次回にて。