※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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第二十六回

 イズヴァルトが驚いたのは、出迎えた教主が連れていた者たちを見てであった。このエチウにいるはずのない者たちがそこにいたからだ。

 

 シマーヅの王子のピピンと、長らく旅の友となっていたミツクニュモス=ミートパトロス。それからイズヴァルトの2人の娘であるエレナとオリガと、顔だちがピピンに良く似た、黒い肌の6歳ぐらいの少年だった。

 

 ミツクニュモスと我が子はともかく。何故(なにゆえ)ピピン王子が?

 

 王子はシマーヅにおける、対パラッツォの急先鋒論者であった。事実、彼はマハラ教団の呼びかけに応じ、通い婚で幾度も子を為したアソマリアのデボラをフロウラを連れ、一軍の武将としてイナーヴァニアの国境で教団軍と戦っていた。そのはずだったが。

 

「ヘラさん。司祭騎士団長さん」

 

 教主は遠征とナンブロシアの長旅をねぎらうと、後ろにいた彼等を紹介した。マハラ教団からの使者であり、教団の客人でもある。3日前にこのカナザワースに到着したばかりだという。

 

「使者でござるか……ピピンどの?」

 

 ピピンはうなずいた。しかし今は政治の話ではなく、親子の、友人の再会を喜ぶ時と教主は言った。

 

「お食事を召しあがりながら、この1年の間にどんなことがあったのかをお話するとよろしいでしょう」

「教主どのは?」

「ヘラさんを連れて行きます。いっぱい甘やかさなくてはなりませんからね」

 

 教主はヘラを手招きして抱きあげると、喜ぶ彼女に頬ずりをしながら去って行った。イズヴァルト達も後から来た教典の巫女に案内を受け、客人たちの宿舎に向かうこととなった。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 おおよそ1年ぶりの再会であった。エレナとオリガは父にひっつき、父の耳の付け根をしきりに嗅いではしゃいでいた。

 

「とーちゃんのみみ、くさくない!」

 

 エレナが笑うとオリガも応じる。

 

「ほうズラ! おとうちゃんのお耳はあぶらっぽい臭さがしねえズラ!」

 

 他の兄ちゃんやおっさんたちとはまるで違うと言う。あははと笑いながらイズヴァルトは、神妙そうな顔つきのミツクニュモスに目を向けた。

 

「エレナとオリガは、たいそう人懐っこいのでござるな?」

「……ちがう。2人ともおっさんどものちんちんと遊んでいるからだよ」

「へ?」

 

 一瞬、わけが分からなかった。エレナもオリガもまだ10歳には届かない。しかも歳より幼く見えた。母が生粋のエルフであるオリガはもちろんのこと、異腹姉であるエレナもだ。『はんぶんエルフ』の父の血が混ざっているから、とても8歳ぐらいには見えなかった。

 

 どこをどう見ても、ちんこを挿れてアヘる体つきではない。しかしエルフの里の、彼女ぐらいの顔と体つきの女の子達が、何をしていたのかを思い出して考え直す。

 

「まさか、なめなめやおまたですりすりとか、でござるか?」

「……けつあなだよ。チンゼーだからって男色のものだけだと思うなよ。男と女の間柄でも、尻の穴を使っているんだ」

 

 特にシマーヅは肛門性交が盛んである。けつあなをきれいにする薬を用いるのが前提条件だが、恋人同士や女郎買いでよく用いられている。シマーヅ人は男も女も、肛門の締りが良いと評判だ。

 

「シマーヅ人ってのはな、肛門性交も近親相姦や強姦と見なさないものなんだ。というわけで子供のころからほじくりあう事に馴れている。エレナちゃんもオリガちゃんもやりまくっているんだよ……」

「はえええ……」

 

 呆気にとられる父の間抜けな顔を見て、エレナとオリガはぎゃははと笑った。

 

「とーちゃん! けつあな堀りは悪いことじゃねえんだよ!」

「オラも大臣のおじちゃんらにいっぺえ構ってもらったズラ! とうちゃんもオラのけつあなに、ぶっ挿してみるズラか?」

 

 イズヴァルトもかつての侍女の尻穴を堪能した口であった。かの『吸精糞出口』からうんちがぷりぷりと出るところを鑑賞したり、排便したてのけつあなにちんちんを突っ込んで糞まみれになりながら直腸射精を果たしたりなど、数えきれないほどあった。

 

 しかし実の娘であるエレナとオリガとまではしたくない。なにしろそれは近親姦である。やってはいけないと自戒しているし、考えたくもなかった。

 

「そのう……貴殿らはまだこどもゆえ、肛門のお医者さんのお世話にならないように自戒すべきでござるよ?」

「だいじょうぶ、へーきへーき!」

「だってイナンナさんが太鼓判を押してくれたんズラよ! 頑丈なけつあなズラって!」

 

 医者のイナンナが。信じられない。イズヴァルトが否定すると2人は目の前のテーブルに飛び乗り、後ろを向いてスカートをめくった。突き出された尻の間にある窄まりは少々膨れあがっていて縦に割れていた。とはいえ皺の周囲には切れ痔は無く、随分と強靭そうだった。

 

 指でのけつあないじりにハマるヘラの様に、形は崩れていない娘達の尻穴にイズヴァルトは感心した。その下にある幼い割れ目から、成長し始めた小陰唇が見えたことには目をつぶった。

 

「かすかに縦割れているけれど、形はしっかりしているでござる」

「でしょ! 」

「鉄の肛門そのものズラ! しかもエレナちゃんもオラも、たっくさん特訓して自由に開いたり閉じたりできるようになったズラよ!」

 

 2人は縦割れた尻穴に意識を向ける。それがゆっくりと開いたり閉じたりした。直腸の中まで良く見えた。エレナのは奥に茶色いものがのぞいていた。娘達のうんちのにおいが鼻孔に入って来たので、イズヴァルトは顔をしかめた。

 

「こういうところは人に、あまり見せてはいかんでござるよ?」

「ええ? どうして?」

「ウーゴちゃんは面白がって見るズラよ? うんちが見えるとぎゃはって笑うズラ!」

「なに? ウーゴ王子が?」

 

 ウーゴとはあの黒い肌の少年だ。ピピン王子とエレクトラとの間に出来た子である。エレナにとっては異父弟であるが、オリガも姉弟同然で育てられ、一緒に暮らしてていた。

 

「ううむ。ウーゴどのは貴殿らの弟どのではござらぬか? お姉ちゃんがお尻の穴の奥に詰まったうんちを見せるのは、あんまりにでもござらぬか?」

「ひゃは! 何があんまりかわっかんないよ!」

「それにオラたち、ウーゴちゃんにもたっくさん貸しているズラよ!」

 

 イズヴァルトは気にはしなかったが、エレナとオリガはいわば、『お姫様』であった。イザク王家から半ば養女として扱われていたし、イズヴァルトが各国に持つ領地の民から見れば、いわば令嬢であった。

 

 自分の性に対する不用心や尻穴大好きの趣味を鑑みながらもなお、イズヴァルトは子育てに失敗したかもしれないと悩んでしまった。薄ら笑いを浮かべるミツクニュモスに尋ねた。

 

「……エレナとオリガのお下品を、チンゼー王はなんと申されているでござる?」

「イズヴァルトさん、シマーヅ人、いや、チンゼー人はあけっぴろげでおおざっぱなんだよ。王様貴族様もそうさ。小さいことは気にしない。多少お下品であっても、そいつはチンゼーのしきたりだから俺達別大陸人には関係のないことだ、で済まされるものなんだよ」

 

 ミツクニュモスはため息をついた。自分のチンポはもう、エレナとオリガは肛門の締め付け具合と直腸の構造を覚えてしまっている。彼女達との性交は1度や2度ではなかった。50回はあったかもしれない。

 

「その上でオルタンスさんと半ば事実婚、てな具合でね。これじゃあ40になる前に子種がなくなりそうだよ……」

「何をいまさら。すけべえなことが大好きな貴殿に似合わぬ弱音でござるよ?」

 

 ミツクニュモスは黙り込んだ。顔には荒淫による過労の色が見えていた。エレナとオリガがミツクニュモスに抱き着いた。彼の膝の上に股がって甘えるが、兄や父親というよりは肉体関係がある男に対する様子だと、父親には見えた。

 

「すっかり2人に好かれているでござるな。どちらか1人、嫁にもらっていただけぬでござるか?」

 

 エレナとオリガが「やだ!」と叫んだ。ミツクニュモスは『愛人』であって『恋人』ではないそうだ。オリガが父親をたしなめた。

 

「ミツクニュモスさんは、オラのかあちゃんの旦那になるお人ズラよ! かあちゃんは結婚式ごっこをあげるなら、ミツクニュモスさんだと言ってたズラ!」

 

 オリガの母である白エルフのオルタンスは、シマーヅにいる間はいろんな男と交わってもいたが、ミツクニュモスとべったりだった。すでに子を孕んでおり、この年の秋に彼との間の子を産む予定だった。

 

「で、ござるか。ミツクニュモスどのもとうとう、年貢の納め時でござるな?」

「まあ、オルタンスさんは可愛いし、むしろいい奥さんになってくれそうでうれしいよ。養生の薬を毎日飲まなくてはならないけどな……さて」

 

 ピピン王子の話に移ろうか、とミツクニュモスが呼びかけた。深く話したかったのはそのことだ。この部屋までの移動がてら、いろいろと聞いたがイズヴァルトは理解が追いつかなかった。

 

 このたび王子がカナザワースにやって来たのは、表向きは外交の為にであった。マハラ教団の代理としてだ。マハラはパラッツォに、信者をまとめてサイゴークから出て行けと求めた。ピピンはその外交書面を携えてやって来たのだ。

 

 通訳として外国語に堪能なミツクニュモスがついて来るのは理解できることだが、王子には裏の目的があった。エレナとオリガを父の司祭騎士団長に会わせる為と、王子とその子ウーゴが愛するエレクトラに会う為にだが、説得して連れ戻そうと考えていたそうである。

 

「けど、エレクトラさんと会って話し合ってから、ピピン王子は……」

 

 ミツクニュモスらが外された場で、ピピン王子はエレクトラと教主を交えて会談を行った。そこでマハラ教団からの書面を破り捨て、副司祭騎士団長と教主らの目の前で、感極まった声で教団への信頼を誓い、自分がサイゴークとパラッツォとの平和の架け橋になりたいと申し出たという。

 

「それを聞いて、教主どのはもしや、篭絡の魔法を使ったのでござろうか、と思っていたでござるが……」

「それは無いってエレクトラさんは言っていたぜ。ピピン王子はエレクトラさんにいろいろと話を聞かされ、自分で思い立ったんだ」

 

 とはいえ、マハラ教団とどうやって和平を結ぶのか。エレクトラと教主に問われると、それにはいろいろと提案を考えている、とピピン王子は答えた。その1つに英雄イズヴァルトがサイゴークの各国に持つ封地を、マハラ教団の荘園として差し出すというものだ。

 

 まことに勝手な提案だが、これにはマハラに大きな発言力を持つスオニア王国が賛同するだろう。かの国で一番大きな発言権を持つ王族衆の意向が働くからだ。

 

「マハラの総本山とかかわりが深い、キッカワンテス家を動かす、でござるな?」

「そうだ。アンタがあのお家の関係者だってこと、サイゴークのみんなにはもうバレバレだぜ?」

 

 イズヴァルトの母は、白エルフを一方の祖とするキッカワンテス家の姫であった。銀髪の子が生まれる中で黒髪を生やして生まれたことから、『忌み子』としてマハラ教団に預けられ、巫女として過酷な性労働に従事させられた。イズヴァルトには顔も名前も知らぬ、3人の姉がいた。母が巫女の頃に産んだ子供達だった。

 

「拙者の封地などくれてやる。しかし、母上を苦しめたキッカワンテスとは縁を切っておるでござるよ」

「けどな、アンタは紛れもなくスオニア王家の血筋にあるんだ。分家だから王位継承権は無いけどな。サイゴーク人は見逃してくれないぜ。あの大陸に入ったら『キッカワンテス御一門様』として、ちやほやされるだろう。何せ、マハラの後見役を務めている名門だからな」

 

 イズヴァルトがもらった土地は、キッカワンテス家の土地でもあるとサイゴーク人は見るだろう。土地が手に入ったらマハラ教団は年貢や土地の独占はせず。何かと援けてくれるキッカワンテス本家に何割かを譲るに違いない。マハラと関係が深いキッカワンテス家にとっては、良い話となるだろう。

 

 しかも今、イズヴァルトはパラッツォ教の司祭騎士団長という要職にあった。教団の大人物が封地を全部やるのだから、和平交渉におけるかなりの譲歩と見てもよかった。

 

 この提案は、和平の条件としてかなり効果がありそうだった。腹心らの入れ知恵もあっただろうが、ピピン王子には外交の才能がある様にうかがえた。キッカワンテスが呑めばマハラも受け入れる。王子は知って気づいたのだ。

 

「和平の条件についてはわかったでござる。しかし、なぜピピンどのはエレクトラどのに、何を言われたのでござるか? まだ聞かされていないでござるが、ミツクニュモスどのは?」

「俺もだ」

 

 イズヴァルトとミツクニュモスは、会い向かって腕を組んだ。重くなり始めた空気が漂うが、エレナとオリガはお構いなしにミツクニュモスの腿に股を挟んで甘え続けた。

 

 しばらくすると、呼びかけやノックも無く扉が開いた。イズヴァルトが振り返るとそこにはピピン王子とウーゴ。それともう1人、金髪の女が並んで入って来た。副司祭騎士団長のエレクトラであった。

 

「おやまあ! お二人とも、どうしてそんなに神妙な顔をなさっているんですかねえ?」

 

 陽気な声を放つかつての愛人を、イズヴァルトは不快そうににらみつけた。エレナも父に遠慮したのか、母のもとには駆け寄らなかった。

 

「エレクトラどの。和平について話していたでござる。謀りごとを隠してはならぬでござるよ」

 

 ピピン王子を見て、イズヴァルトは立ち上がった。

 

「ピピンどの。エレクトラどのに何を聞かされたでござる? 正直にお話しくだされ?」

「あ、あの……」

 

 イズヴァルトの目が尋常ではなかったから、ピピンは少しびびってしまって声を出せなかった。悠然とした笑みを浮かべるエレクトラが代わりに答えた。

 

「あらら。もう話は聞いていらっしゃったんでしたっけね? もちろん、サイゴークにあるイズヴァルトさんの封地を全部マハラに与えるのはピピンさんの案でございますが、その前提条件というのがあるってもんですよ」

「事の前置きでござるか?」

「ええ。イズヴァルトさんが将来失う分の土地を、その前にパラッツォがどうやって補填するかってのがですよ。今すぐお聞きいただきましょうかね?」

 

 その美貌からあくどい商人がする様な含み笑いを見せながら副司祭騎士団長が語り始める。その内容はイズヴァルトにとって、全くのとんでもない大風呂敷そのものであった。

 

 さて、エレクトラが語った事とは一体なんだったのか?

 

 その続きについてはまた、次回にて。

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