聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
「そんなにひどいんか、嬢ちゃんの身体」
この数日、マイヤの身体のあちこちを診た魔族からの説明を聞いて、サイカノマゴイチはため息をついた。
四肢が斬られてだるまにされているのと卵巣が切除されているのは置いておくとして、マイヤはかなり際どい状態にあるらしい。
体内の魔力回路はズタズタ。膵臓と肝臓に腫瘍があった。あと、胃や大小腸の壁にただれているところがある。厄介な薬物を乱用していた形跡あり。
「ただ、脳や脊椎、骨に異常はありませんでした。虫歯も無かったし……ニンゲンというやつは『おしゃぶり』をすると、雑菌のせいで歯が悪くなると聞いたんですがね」
マイヤを診断したカルテを見ながら、犬型の獣人はへっへっ、と舌を出しながら感嘆した。チワワとダックスフンドをかけ合わせてあようなその顔は、頼り無さそうだが医術の腕は確かだ。人格矯正プログラムのためここに滞在していた、異世界の『ゆうしゃ』たちの身体を蝕んでいた宿痾を治してきた凄腕だった。医療においては信頼できる。
「それから……おまんことおケツの穴……直腸のあたりですかね。そっちは病気はございませんでしたよ。性感染症もばっちりです。流石は魔界の大サキュバス一族の末裔ですね。鉄のおまんことケツアナです。若干肛門が切れかかってましたけどね」
「あの子、うんちがいっつもぐじゅぐじゅなのはなんでなん?」
「『ごせんぞ』でいらっしゃるお方に聞いてみてはいかがでしょうか、魔竜様? あの方もいっつもぐじゅぐじゅですよ?」
その当人だが、毎回1キロほどひねり出すうんこを日に4回5回することで名が知られていた。決まって出すのはおしりを汚しまくる、ぐじゅぐじゅでびちびちな軟便である。ニンゲンで言えば13歳ぐらいの少女のような、薄くてちっこい身体なのにである。
「そういやそうやったわ……けど、あの叔母ちゃんに聞いても無駄やろうな。そんな細かいことは気にせず、わたしがうんちもりもりだすところをみてみてー、などと阿呆なことをいうだけやろ」
「左様でございますな。あのお方のうんちはもう、とてもとてもかぐわしいものでございますが……」
魔竜はちょっとだけ嫌な顔をした。あの人の糞は単なる排泄物ではなく、いろいろと効能がある優れものだったからだ。
そのにおいはクサくはなく、むしろ常にいい香りが漂っている。できたてホヤホヤの御香みたいだ。ひねりたては香水の様なみずみずしいにおいを放ち、乾くと抹香みたく火で燃やすとより一層良さが際立つ。
肥料としても素晴らしい。撒くと植物がぐんぐんと育つ。どんぐりが1日で大きな木になるぐらいである。あの糞は魔界の大貴族のガーデニング好きの間で、高値で取引されたりする。
ただ、問題もあった。においには男女問わず催淫効果をもたらす成分が含まれている。ひと嗅ぎしたあと、まる3日は腰や手が止まらなってしまう。肥料としての副作用もあり、病害虫も活性化してしまうのだ。そもそもが、生きとし生けるもの全ての栄養なのだ。あの糞は。
「それと、ちょっとした懸念点がございます」
「なんやろか。言うてみい?」
「はい。あの娘さんはどちらかというと、もう一方の血筋の遺伝がより強いようです。ほら、あの、尚武の国だとかイキリ倒している王家のご先祖の……」
マイヤの母方の祖母、フロリーナ=カツランダルクは絶世の美女と言われた。おまるにまたがって糞小便をするところを皆に拝めさせたりするなど、とても懐の深い女人でもあった。
そのフロリーナは先代の国王、ジュンケイン=ホーデンエーネンの愛人だった。マイヤとトーリの母・リーファは、ジュンケインの娘だ。つまりは、ホーデンエーネン王家の血がだいぶ流れ込んでいる。そのホーデンエーネンの王家は、魔界の魔族を先祖としていた。
「魔界のハーフリング族の血、やな?」
『
「病気の治療についてですが、長い期間の治癒魔法の照射や『先祖返り』が考えられます。治癒魔法だとですね、1年で応急処置的に直せるでしょう。根治にはだいたい5年から10年。ただ、あの娘さんはサキュバスの血が混じっているせいか、『先祖返り』で済ましそうに思えます」
つまりは、コンゴウアミダラデン周辺にいる魔族の体液摂取による『先祖返り』だ。魔族に戻れば今巣食っている病気がだいぶ治るはず。魔法回路については、どうなるかわからないが。
「ただ、そっちになりますとハーフリングの血に引っ張られそうですなあ」
「ふうん。嬢ちゃんはどうなるんや? 博打と酒好きの、性格がけったくそ悪いひねくれものになるんか?」
「いやいやいや……子供みたいな身体になるじゃないかと。乳がしぼんでぽっこりお腹の幼児体型に……そうなると可愛さは申し分ないかと思いますが、あのおっきなおっぱいが二度と拝めなくなるのは……」
とても寂しいことですなあ。そう言って笑う医者を魔竜は小突いた。むしろ無いほうがええやんか。魔竜から見てマイヤは、愛くるしくてたまらない女の子だった。ただしあのとんでもない大きさのバストは余計だと感じていた。
□ □ □ □ □
治療が始まってからのマイヤは、すこぶる機嫌と調子が良かった。来た当初は尻穴から内臓がやられているせいでくさくなったおならをプスプスと放っていたが、1週間もすると悪いにおいもなくなった。腸の壁の悪いものがだいぶ治まったからだ。
嬢ちゃんの回復は順調やで。魔竜は健康になっていく彼女の姿を見て安心した。今日も彼女は義手をはめ、テレビとゲーム機に夢中にかじりついている。マイヤ専用にしつらえさせた温泉風呂でだ。テレビゲームを知ってから、彼女は片時もコントローラーを離さなくなった。
「うひゅう。にゅひゅう……」
同時に尻もくねらせる。彼女は湯の中で男に尻を抱えられ、楽しそうにもだえていた。巨大なペニスが彼女のヴァギナを貫いていた。相手は背中にコウモリのものみたいな大きな翼を生やす、黒ヤギのような魔族であった。サイカノマゴイチの腹心、スギタニゼンジュウボウである。
「温泉に浸かってのおっちんちん、きもちいいー!」
「おお、おお……私もめっちゃたまりません。マイヤちゃん」
マイヤの膣はサキュバス膣だ。凄まじい吸精ぶりである。いわば名器だ。スギタニゼンジュウボウのザーメンには、治癒効果が少しあった。彼は部下のサキュバス達によく貪られていたが、子宮で飲むエナジードリンクみたいな彼の精液目当てであった。
「も、もうだめでーす! 中に出しちゃいます! おぼぼっ!」
スギタニゼンジュウボウの巨根から、大量の精液がマイヤの膣の中に流し込まれた。今日、一緒に風呂に入ってからこれで3度目の膣内射精だ。
なのに、湯の中にこぼれ汁が流れ込んでこない。マイヤは膣と子宮に魔法での改造を施されていた。ザーメンや前立腺液を余さず身体に吸収するようだ。サキュバスのエルザがかけてくれたものであった。
「ふいいい。お腹にたんまり入っちゃったぁ……」
マイヤは湯の中で、ちょっと膨らんできた下腹をたぷん、と揺らした。ザーメン吸収の術式の副作用だ。飲みすぎると脂肪となってお腹にたまる。
「嬢ちゃん。下の口でおいしいもん、もっとたんまりと飲むんやでぇ。魔族のちんぽからぎょーさん出すもん、あんさんの身体の薬やからなあ。飲みすぎても毒にはならへんよ?」
「あーい! 今日もスギタニゼンジュウボウさんからたっくさんいただきまーす!」
「た、たっくさんですか。うひひひ……」
ゼンジュウボウは嬉しそうだった。この手足が短くなった『おしゃぶり姫』がとてもかわいくて仕方がなかったからだ。
顔かたちがそもそもの彼の趣味にあっていた。小さい頃にかわいい美幼女とまわりからチヤホヤされていたような、愛くるしい顔立ちの女を好んでいた。
小さい頃はふわふわとした身体で男の肌をくすぐり、ちんちんから『ざあめんみるく』を口で摂取していただろう。それが成長し、お湯の中でふわふわと揺れ続けるでっかいおっぱいと、つかんでむにむにしたくなる、やわらかお尻をつけた。
全てが愛くるしい、わがままなボディの女となった。とはいえ20歳を越えているように思えない。まだ10代半ばの肌の張りともちもちぶりだ。全ての穴に注ぎ込みたくなるほど、男を魅了させる身体だった。
彼女の居続けたくなる膣の中で陰茎を動かし続けるゼンジュウボウも、ブライアンや彼女と寝た男たちの気持ちがよくわかった。この身体、絶対に離したくない。いや、離れられない。
(ただこの感じ……愛くるしくて仕方がないっていうのは、サキュバスというよりかは、別の種族かなあ。例えばオークの女の子とか……。)
魔界のオーク族だが、女はたいへんかわいらしい。顔は豚やイノシシだが、たいへんぽっちゃりとしていてもちもちとした身体をしていた。オーク族の男はそうした嫁をもっとぶくぶく太らせる為に頑張ることを美徳としている。ちなみに他種族への種付けプレスをよくやるのは、性欲がお盛んな『くろぶた族』だけだ。
そのオーク族の最強の男、と言われているヤギウセッシウサイはここのところコンゴウアミダラデンに来ていない。
「秘密の用事があるのです。申し訳ない」
と言って出ていってから一度も、魔竜に連絡を寄越してない。何やっとるんやあいつ、と魔竜は憤った。戻ってきたら嬢ちゃんのザーメンタンク扱いにしてやるさかい。おしりをフリフリして「ひゃう〜ん♡」と悶えながら、ゲームに興じるマイヤに声をかけた。
「じょうちゃーん。しばらくしたら、おばちゃんと一緒にお散歩いこうなあ?」
「ふわぁ♡ ふわぁ♡ ふわああーぃ♡」
悩みごともなく、アクメに酔いしれゲームに夢中のマイヤは、いつもより間の抜けて甘ったるい声で返事した。頭がパーになっている証拠だ。
養生は、ゲームとセックスばかりではよろしくない。4度目の射精を果たしたゼンジュウボウを無理やり引き剥がし、魔竜はマイヤに義足をつけ散歩に連れて行った。マイヤの格好はサキュバスがよく着る、腿までのふわりとしたスカートがついた毛織のワンピースだ。彼女は寒がりだが、セックスと温泉で身体を温めたから幾分か我慢ができた。
「散歩は必ず1時間以上にしているよね?」
「嬢ちゃんが歩くスピードに合わせとるから、だいたい4キロってとこやな」
「けど階段もけっこうあるよ? つかれるよ〜」
そんな横着言いなさんな。疲れたらこの子が肩を貸すからとマイヤの前にいる連れに目を向けた。マイヤより長いスカートをはいたおかっぱ頭の娘だ。身長はマイヤの5センチほど低い。おっぱいが大きかったが、注目する所はそこではなかった。
頭にたぬきのような耳。それから服のおしりの穴からたぬきのような尻尾が生えていた。魔族である。魔界の獣人の少女だ。名をポコリーヌという。コンゴウアミダラデンでは宿泊施設の中居として働いていたが、そもそも彼女は、魔竜の魔界での領地で、公務員として働いていた。末端だが彼女の家臣でもあった。
「ポコリーヌさんは、いつ見てもかわいいですね?」
馴れ馴れしそうにマイヤが呼びかける。振り返ったポコリーヌの丸顔は、たぬき顔だった。おっぱいが大きく背の低い彼女は、この城にいる魔族の弱者男性にとてもモテていた。ちょっとしたアイドルだ。
「そういうマイヤさんこそ、ちょーかわいいお顔立ちですよ?」
やけによそよそしい響きに聞こえた。マイヤの先祖が『魔界のやんごとなきお方』だからもあるが、別の理由もある。別の2人とも愛嬌たっぷりのたぬき顔。おっぱいがでかくて背はちっちゃいほう。つまりは『同族』だ。よって彼女たちを好く男たちもかぶる。
事実、ポコリーヌはマイヤが来てから、以前よりもちやほやされなくなった。魔族の女に関する『ちやほや』とは、お布施や饗応だけでなく、女膣の形が変わってしまうぐらいの、おちんぽによる熱心な『ご奉仕』も含まれる。
以前のポコリーヌなら、男はよりどりみどりだった。彼女がたぬきみたいな悶え声をあげぬ日は無かった。しかしマイヤが来てから彼女を好む、(魔界的価値観での)弱者男性の主力がみんな、マイヤのところに行ってしまった。その筆頭こそが、スギタニゼンジュウボウである。残りは下級魔族のボンクラばかりだ。
「いや、ポコリーヌさんのほうがかわいいですよ」
マイヤはポコリーヌの尻尾を撫でた。ポコリーヌはマイヤの手から尻尾を振りほどいた。触られるのが嫌みたいだ。マイヤはこれ以上、話しかけなかった。魔竜に微笑みを向け、また獣人のしっぽをじっと見る。ポコリーヌが、どうして自分に距離を置くのかを探る算段を考えていた。
(まあ、ポコリーヌならいずれあんさんと仲良くしてくれると思うとったから、供をさせておるんやけどな。)
魔竜のほうはこの2人は気が合うだろうと考えていた。今はポコリーヌのほうが嫌っているが、いずれそのように落ち着くだろう。それにポコリーヌは最後のところで、立場というものを考えるし。散歩を続けよう。
魔竜の城はチハヤ大山のてっぺんにあったから、宿泊施設は山の中腹、5合目といったところだ。この山は標高はそれほど無いがとても広い山である。
坂を降りると、コンゴウアミダラデンの宿泊施設の敷地に入る。山の中腹というより、台地のようになっていた。施設にはテニスコートやバスケットボールコート、はたまた、『ぱちんこ』や『ぴんぼーるげーむ』といった室内ゲームコーナがある。坂を降りてすぐのところには、テニスコートがあった。
「ふーん。私の前世の世界にあったスポーツを、ここでもやっているんだね?」
テニスコートでは今まさに、ゲームをプレイをしている男女がいた。ニンゲンと思しき顔かたちの金髪碧眼の男と、すらりとした生脚を出した、健康そうな褐色肌の、帽子をかぶった銀髪の女だ。
ラケットを持ってボールを打ち合うが、身体はすばしっこそうなのに、ラケットの扱い方はぎこちない。あまりやったことが無いようだ。
2人ともテニスウェアをまとっていた。女のほうはミニスカート。男は太ももの付け根あたりまでを覆う短いパンツだ。マイヤはああいうのも自分の前世の世界から調達したのか、と魔竜に聞いた。
「よう見なはれ。あれ、毛織やで?」
「ほんとだ。合成繊維くさい感じがしない。なんかごわごわだね」
男女とも革サンダルである。足首でとめる型のだ。
「似たようなもんをサキュバスはんらがが作ったんや。たしかそうやったな……」
「どうしてです?」
「ポコリーヌもあれを着て、ラケット振っておるやろ。あんさんが説明しぃ?」
「はあい。あの格好はですねぇ……」
お互いを発情させる為のものだとポコリーヌは答えた。スポーツで発情。マイヤにはよくわからなかったが、男の股間を見て少しは理解した。動くたびにもっこりが増し、激しく揺れていた。
「けっこう大きそうなちんちんだね……」
「マイヤさん、そっちに気づいちゃいましたか」
サキュバスが作ったあのパンツだが、動くと中の男性器を刺激するような生地の作り方をしている。褐色肌の女が飛んできたボールを強く打った。
「打ち返せるずらかー!」
男が走ってラケットを振る。股間のもっこりをこれ見よがしに動かしながら。
「余裕だ!」
ボールを追って女が駆けた。スカートがひるがえった。腕や脚と同じ色をした、きれいな生尻が見えた。アンダースコートを履いていなかった。
「え? はいてないの?!」
「何がです? 下着ですか。はいてません。はかないでテニスをする女の人ばかりですから、ここのコートは」
「そうなんだ……段々と読めてきたよ」
ラケットはボールを拾えなかった。
「ちぇっ! 外したずら!」
「1点とった! この勝負、俺の勝ちだ! さあ、約束だ!」
男はその場でパンツを脱いだ。勃起していた陰茎がぼろんと出た。20センチ近くあるご立派な一物だ。女に近づいて背を金網に寄りかからせると脚を開かせた。
爽やかな汗でむわっとするそこは無毛だった。つるりとした谷が開かれ、熱い水源があらわになると、その中に割って入って腰を振り始める。
「あううう……」
「どうだ、俺の肉棒の味は。うまいか?」
「お、おいしいずらぁ……」
「へへへ。そうだろ。1発出したら次のゲームをはじめるぞ。まあ、股がひりひりしたまんまで俺に勝てるとは思えないがな!」
魔竜たちの姿が見えるのに、男は恥ずかしがりもせず景気よく腰を振り、褐色肌の女をさんざんに喜ばせた。振り乱す髪から先の尖った耳が見えた。
「魔竜さま。あの2人は何者かしら?」
「あの子らかあ。尖耳のはカイロネイア=エルフのラウラっていう嬢ちゃんや。この山の麓にある、亜人街の子やなあ」
チハヤ大山の麓には、亜人種らが住む小さな町がある。魔竜にお伺いをして故郷に伝える連絡役や、アカサカチハヤに移住した者が多く住んでいた。
ニンゲンは魔竜や魔族を怖がる者が多いが、亜人たちはそうでもない。魔族や魔竜と交流を深め、楽しく共生をしようという者たちばかりであった。
「ラウラって子は、カイロネイアじゃまあまあなご身分らしいで。ここ200年ほど、故郷には戻っておらへんそうやけどなあ」
「ふーん。じゃあ、あの男の人は?」
ラウラを金網に押し付け、めちゃめちゃに腰を振って荒々しく喘いでいる男はどう見てもニンゲンだ。
「あの子なあ。確か『ゆうしゃ』の……ポコリーヌ。あんさん知っとるやろ? おまんこしたこともあるやろうからなあ」
「エル=フ=カッコエーさんです。とある世界の救世主さんです。あっちの、魔王だか邪神なんかをやっつけて英雄になったそうです」
ラウラの女膣肉を猛烈に突きこねる金髪の男について、ポコリーヌは説明を付け加えた。彼がいた世界にもエルフがいるそうだ。森の精霊の子孫たる耳長族だ。この世界よりも数は少なく、治癒魔法には長けているけど短命で非力らしい。ほとんど女ばかりだという。
「ジャムのビンのふたも開けられないくらいらしいです。剣も振れない。弓矢だってへたっぴなのだそうです。おっぱいとおしりはぼいんぼいんなのばかりらしいですが」
そんな雑魚なので悪い魔獣やあっちの世界のゴブリン達から、よく襲撃を受けていたのだとか。だが、食べるとまずいそうだ。もっぱら性のはけ口にされていたそうである。エル=フ=カッコエーはそいつらの森を救い、伝説の武器防具を譲ってもらった。
「ついでに回復魔法に長けた、耳長族の巫女さんや医術師さんたちを、半ば性奴隷みたいな形で引き連れたそうです」
「それ、正義のヒーローって言えるのかな?」
「細かいことは気にしなくていいんですよ。大きな善をやったんだから、多少の悪事は目をつぶらなきゃ」
エル=フ=カッコエーは旅する間、自分のチンポが乾く暇も無いぐらいに耳長の女たちを抱き続けた。子供がポコポコと産まれたらしい。そうしながら、魔王や邪神みたいなものをやっつけて世界を救った。
世界を救った後で魔界への入口を見つけ、攻め込んだところであえなく敗れ、魔王がたてた矯正プログラムを受けている真っ最中だ。コンゴウアミダラデンで。
「まあしかし、私達の目を気にせずに気持ちよさそうに腰を振っているね。あんなことをして、本当に性格が治るの?」
「ある程度は……治るんじゃないかと。なにせこの1年、コンゴウアミダラデンで、のんきで自堕落な生活をおくれてますからね。毒っ気が抜けるでしょう。人っていうのは、忙しかったり血なまぐさい生活を送っているからささくれだって悪いことをするものですから。エルさんも私やサキュバスさん達や、この世界の亜人のおねえさん達相手に、おちんちんから野心とか占有欲を出し切って、元の世界に戻ると思いますよ」
そういうことやで、と魔竜がうなずく。褐色エルフの膣に挑んでいた『ゆうしゃ』がのけぞりながら雄叫びをあげた。ペニスが引き放たれ、彼女の股に精液がこぼれ落ちた。
こういう交流で亜人達は異世界の『ゆうしゃ』との子を為すことがある。産まれた子は優れた『あいのこ』となるが、片親と同じくあまり欲がなく、大きな仕事をしない。
だが、その子孫らはやる気を出してどこぞの国の将軍に出世したり、国一番の武者として名を挙げたりする。自分の名を輝かせたいからだ。先祖と違って50年ぐらいの生涯なのだ。命が短いとそれだけ、自分自身に真剣に向き合う機会が多くなるのだろう。己の中に『ゆうしゃ』の血が流れていると、なおさらだ。
これは魔竜やポコリーヌみたいな魔族や、この世界の亜人たちには無い心の動きである。魔竜がこの世界の『ゆうしゃの子孫』の話をしだすと、マイヤは耳を傾けて考え続けた。
(短い人生か……。)
ここに来るまでは自分も意識していた。でも、身体がある程度治るのなら、もう少し余裕を持ってみるのもいいんのではないか。でもとりあえずは療養だ。そう決めた。