聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
「いやあ、懐かしいねえ」
おおよそ200年ぶりのコンゴウアミダラデンを仰ぎ見て、ツダサンチョーは、ここに来るまでずっとびびっていたヤギウセッシウサイとかすかに敵意を感じるアナにこう言った。
「なーにしけた顔をしてんのさ? そりゃあ魔竜のおばちゃんと顔を合わせるのは精神的に辛いだろうけど、君達の上司だろ? それにおばちゃんは魔界の王族でも屈指の激甘だって評判じゃないか? ボクもあいつの性格を良く知っている。たかだか数日、しょーもない理由で空けたぐらいで問い詰めることはしないだろうよ?」
それよりも大富豪の子孫が気になる。とっても期待大。ナントブルグのサキュバスの女王の御一族と自分の血を祖に持つらしいから、とってもスケベに違いない。評判のボディでどれだけ楽しませてくれるだろうか。あと、お財布の中身もしっかりいただこう。
ツダサンチョーは夢を抱いてコンゴウアミダラデンの上へと向かった。昔懐かしいこのお山をじっくり眺める為に、転移魔法を使わずに浮遊魔法を用いる。彼の魔力なら、ヤギウセッシウサイとアナをまとめて揚げることなら容易だ。
彼がいた頃と比べていくらか修繕や改築が行われていたが、しっかりとあの頃の面影を残している。
「400年だっけ? 500年だったか。あの頃とあんまり変わらないんだねえ」
「そうでしたか? 俺は100年前に来てからのコンゴウアミダラデンしか存じておりませんが……」
「魔竜のおばちゃんが200年か300年ぐらいだったっけか。ボクはその前の『あるじ』と一緒に来たからね。大体1500年ぐらい前だったか……」
その前のが在任の期間が長く、ホーデンエーネンの原住民から神として崇められていたとツダサンチョーは言った。『ハチマンウーサ』いう武神。兎の女獣人の姿をした女神だ。マハラ教が広まるまでは、それを崇める教団もあった。
「で、その『ハチマンウーサ』に仕える神官で強いのを騎士にして集めたってのが、『聖騎士団』ってやつらしい。200年前の子孫に聞いたんだけどね」
「左様でしたか……これは初耳」
「ヤギウセッシウサイ。キミは不勉強だな。武芸とそこのサキュバスとイチャコラしているのにかまけて歴史の勉強をおろそかにしているようだね。そんなんだからいつまでも武人どまりなんだぜ? 魔界の将軍になりたきゃ知恵を身に着けなよ?」
アナはあからさまにツダサンチョーをにらみつけた。いちいち要らんことを言う。魔界の守りの半分は、ヤギウセッシウサイが担っているようなものだ。彼にかなう『
彼等の視界にコンゴウアミダラデンの本丸が見えて来た。もうそろそろだ。尖塔や物見櫓の周りには、翼をはばたかせる見張りの魔族の姿があった。
建造物の中央のてっぺんには、屋根がついた六角形の朱塗りの塔があった。鋼鉄ででききており、屋根の板にはミスリルを使っている。今は単なるモニュメントだが、かつては客人を泊める施設だったとハーフリングの魔人は言った。
「あそこにこの世界の精霊人の代表を寝泊まりさせてたのさ。ドワーフやオーガの客人が来た時には、夜伽役の女のやかましい喘ぎ声がそこから聞けたもんさ。さて、向かおうか。おばちゃんにちょっくら挨拶してからボクの子孫に会おうじゃないかね?」
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その朱塗りの櫓の中である。本殿の屋根の上の高さの階、かつて客人の間だったそこは、一切の家具や調度品を取り払われ、倒れてもダメージを受けないように、床にふかふかとした柔らかなゴム板をびっしりと張っていた。
基礎まで鋼鉄の構造体でできたその櫓を、魔竜は『ゆうしゃ』たちのために提供していた。武芸の練習場としてだ。テニスのようなスポーツや、魔族とのセックスでは飽き足らぬ異界の猛者達の肉体は、己の武を磨き、びっしょりと汗をかく場と時間が欲しかった。
たたみ100畳分ぐらいのその空間は、この幾年の戦士達の汗がしみついていて、汗臭くて極まりない不快な空気が漂っているはずだった。窓はついていたが。
しかしこの今、この時間は、男達の汗のにおいが漂っているのは確かだったが、別種の悪臭がそれを凌駕するかのごとく混じっていた。
カルキのようなにおい。あるいは、栗の花のようなにおい。それが湿り気を帯びて熱く、生々しく漂っている。その悪臭の中心にいる者が一番の悪臭に包まれていた。左右と前に突き出されたものを見て喜び、一生懸命に咥えて口を動かしている。
「おいひいっ! おいひいっ!」
猛烈なしゃぶり込み。それを吸われていた者は満悦を面に出して、「たまんねえよ……」と漏らした。彼だけでない。床に寝転がってその女を乗せ、膣に挿入する者とのしかかって背後から菊門を襲っている者もだ。
「おいしいのはこっちもだよぉ! ふわふわだるまちゃん!」
「マイヤちゃん! いつもうんちしてるの見せてくれるおちりのあな、すっごく気持ちいい!」
男根に両穴をほじくられ、顔につきつけられた幾本ものちんぽをしゃぶりちらかしていたのは、マイヤ=カツランダルクであった。しかも彼女の腋や二の腕に勃起をこすりつける者もいた。男達の誰もが総じてナニがでかく、筋肉質の屈強な身体をしていた。異界の『ゆうしゃ』たちだった。
マイヤは食事をとってからの3時間、ぶっ続けで彼等と乱交を楽しんでいた。まずはこの部屋に来て、おまるにまたがっての『ぶりぶりライブ』で彼等の目と嗅覚を欲情をかきたたせてから、ノンストップでおちんちんの踊り食いだ。
吸精行為に及ぶと途端に、英雄のような気力が出て来るから疲れを全く感じなかった。精液を吸った胃と子宮と直腸も喜んでいた。擦り切れそうなぐらいに使っている粘膜も、腫れるだけで全く痛くなかった。彼女の身体に少しだけ残っていた魔族の血と特性が力を貸してくれていたのだ。
手足の無いマイヤの身体は、自分の汗とよだれと、男達のチンカスと精液にまみれてべとべとだった。その様子がこの場にいて彼女に取っ組む男達には、たまらないほどいやらしく見えた。
「マイヤちゃん。すっごくかわいいよ。ちんちんから精液を噴き出すのがとまらなくなっちゃう」
「そいつらとさっさと終わらせて、今度はぼくとたっぷりしようよ♥ ぼくのちんぽで、最低40回イカせてあげるからね♥」
声をかけられるとマイヤは悦楽で阿呆になりすぎた頭で、「ふわぁい♡」と無邪気で間抜けな声で返す。彼女は完全に溶け切っていた。しかし力はみなぎっている。疲れを感じない。勢い余った1人によって右耳に精液をぶっかけられると、「くちゃい♡」と笑ってその者を見上げた。
「……ごめん」
「もったいないよう。今度は、お口かどっちかの穴にちょーだい?」
「うんうん。次はマイヤちゃんの中に思いっきりぶち込むからね?」
「わかった! 約束だからね!」
その男はマイヤの尻を掘っている者をにらみつけた。さっさと代われ。相手はマイヤの搾精腔にどぼどぼと精液を送り込みながら笑った。
「ノルマはあと2回だ!」
「決まりを守れよ! マイヤちゃんはみんなのもんだろうが! お口に1回とまんこか肛門に1回の計2回、飲ませてあげたら交代だったろ!」
「俺は世界を救った英雄だぞ? 少しぐらい優先されたっていいだろうが!」
「俺もそうだなんだが!」
彼等は各々の世界の危機を救った『ゆうしゃ』である。辛い戦いを潜り抜け、自分こそがナンバーワンだと自負している者ばかりだった。そういう者は大体、強い自制心の持ち主なのだが、魔界に侵攻して甘い毎日を過ごしたせいですっかりよわよわになってしまった。
魔界はお宝ばかりの迷宮そのものだった。しかも居心地が至極よかった。特に、魔族の女は大抵が美人で、ちんぽが喜ぶ構造をしていた。食べ物は土着のもの以外にも、各世界から取り寄せた珍味が揃っていた。頑固一徹な者でも堕落させるものに、いっぱい溢れていた。そんな中で克己心を保つのは難しいものだ。
「だいたい、お前の世界なんてドラゴンがいないザコな世界だったじゃないか! モンスターは並みの冒険者で充分倒せるぐらいだったらしいな!」
「なんだとう! そっちこそ、導きの女神様とやらとやり放題で、子供も何人かつくっちまったほど楽しんでたそうじゃないか!」
「うるせえ!」
「女神様のまんこをガバガバになるまで掘りまくってたんだからよぉ、マイヤちゃんのお尻はいだかなくてもいいだろ! 戻ったらその女神様とやらのケツマンコの形を、糞ダダ洩れにするぐらいにすぐるらいやりまくりゃいいんだよ!」
「未来のケツアナより今のマイヤちゃんの『おちり』だろうがよっ!」
そこにマイヤが声をかける。
「喧嘩はやめてね。他のみんなも2人を止めてあげて」
彼女に精液をご馳走しきって、休憩タイムに入っていた男らが入って来た。1回すでにおケツに射精していて奴が負けだ。無理やり引きはがされた。勝った彼は喜んでマイヤのお尻に組み付いた。結婚式でウエディングドレスをまとった『女神』との思い出が蘇ったが、今はこのだるま女だ。
ぷりぷりとして柔らかい尻の感触が下腹を支配し、続いて食い込んでくる尻穴がもたらす快感に感激した。
「お、お、おーっ! 最高の『おちり』だーっ!」
それを遠くで見ていたツダサンチョーがぼそりとつぶやいた。大げさに過ぎやしないかね。隣にいたニコニコ顔の魔竜に呼びかけた。
「あいつら、いっつもあの調子?」
「せやで。『ゆうしゃ』のみなさん、すっかりあの子に首ったけやわ」
「ほどほどにさせとけよ? 大体あいつら、魔界の住民から見れば犯罪者なんだからさ。まあしかし、あれがボクのもう一方の子孫とやらか……」
ツダサンチョーは後ろでびびって縮こまっているヤギウセッシウサイを意識しながら思った。こいつはちんぽをたかられそうだから怖気づいているんじゃない。
(むしろご先祖のことを思い出させるからだろうな。あいつは『あのお方』に散々吸いつくされてたみたいだし。)
あっちは手足があったが、今のマイヤぐらいにとんでもなかった。男どもを喰らいつくすような乱交パーティを毎晩繰り返していた。ツダサンチョーも参加したことがある。参加したらおよそ1週間、女体に興味が無くなるほど吸い取られてしまった。
(まあ、ボクの血も混じっているからだろうが、純正のサキュバスとは雰囲気が違うな。いろいろ入っているようだ。この世界のエルフとかハーフリングとかかな。いや、どっちかというとハーフリングだろうな。あいつの母方の親父の家系がそうかもしれないなあ。)
淫魔というのは大抵、受け身でいる奴のほうが多い。そっちの方が男達の嗜虐心をくすぐり、男性ホルモンを活発にさせて良い前立腺汁を出させるからだ。魔力を多く含むという意味合いでだ。
しかしマイヤはどうにも『攻め』の姿勢を感じすぎた。こういうのはハーフリングに多い性向だ。魔界でもこの世界でも、その種族は相手を我が物とするために動く。手中におさめて意のままに操るためにだ。マイヤにはそんな気配があった。
(うわあ。信用できねー。)
なんだか手ごわそう。『ナントブルグの女王』の一門の様に、おしとやかそうなのを期待していたツダサンチョーは、期待を裏切られた気になった。そうなればどちらかが優れているか思い知らせ、自分の奴隷にするだけだ。
(ふんだくるだけふんだくってやるか。手足が無いのがなんか気持ち悪いけど、あのおっぱいとお尻ならなんとか楽しめそうだ。)
「おい、『ゆうしゃ』ども! すけべはそこで止めてその女をこっちに寄越せ! 用事があるんだ!」
ツダサンチョーが呼びかけると、彼等はしぶしぶそれに従った。このコンゴウアミダラデンでは、魔族やこの世界の亜人の命令は絶対だ。キンタマの中がすっからかんになるまでおまんこをさせてもらったりしているが、彼等はれっきとした虜囚であった。立場には逆らえない。
搾精タイムを止められ、不満そうにしていたマイヤが連れて来られた。自分の汗と男達のチンカスと精液で身体がぬめり、くさい体臭をまとわりつかせた彼女を見てツダサンチョーはえづいた。
「うえっ。『すけべな両生類』と言いたくなるひどい有様だね」
マイヤも反応した。このハーフリングに強い嫌悪感を感じた。たちまち顔に現れる。随分と正直な性格だな、とツダサンチョーは思った。
「サイカノマゴイチさん。こいつ、だれ?」
「いきなり『こいつ』呼ばわりか……」
「あんさんの片方とホーデンエーネンの王家のみなさんのご先祖様や。魔界のハーフリングの大貴族、ツダサンチョーはんどす」
もう片方の先祖を滅亡寸前まで追い込むマキャベリズムを吹き込んだ張本人だ、と魔竜は説明した。なるほど。マイヤはうなずいてこう言った。
「手が無いから鼻がつまめないよ。こいつからくさいにおいがぷんぷん漂ってるのに、悲しいよ。うえええん!」
「なんだよその言い草はっ! ボクはお前のご先祖なんだぞ! ちゃんと敬えよ! セインの馬鹿みたいに、門前で追い払おうとするんじゃないよ!」
篭絡は無理だった。マイヤはツダサンチョーをあからさまに拒絶した。本能でこいつは無理、と感じていた。姿かたちは可愛らしい少年なのだが、出ている気配が、何日も放置した生ごみに比するものがあった。片方の先祖を、もう片方の先祖から受け継いだ血の影響で毛嫌いするマイヤに、魔竜は優しい声でこう諭した。
「でもなあ、あんさん。こいつはなあ、あんさんがちいちゃい頃に世話になったご一家の先祖でもあるんやで?」
「うそ? ルッソ、というかシュミットさんの?」
「せやで。シュミットご一家どころかあの牧童の村……アスカウ地方の人はだいたい、こいつの血が混ざっとるんや」
それは初耳だった。シュミット一家はなんとなく聞いたことがあるが、半ば疑っていて信用していなかったが、魔竜の口からはっきりと言われて信じることにした。
しかしアスカウ地方の住民もとい、かの盆地を出身とする者全員の血に混ざっているとは。遠い昔、部族の長の一族に種をつけていたからあり得ることではあったが。
「ふん。ボクはいわばアスカウの民の土地神みたいなものなのさ。ほらほら、ボクに頭を下げて平伏しなよ?」
胸を張って自慢気に言うこの魔族のことは、全く信用ならない。ちらと見えたヤギウセッシウサイを見てマイヤは思った。
(ねえねえ、今すぐこのおこちゃまをやっつけて! お礼はたーっぷりするからね!)
マイヤの視線で考えていることを察し、ヤギウセッシウサイはガタガタと震え、ぶひいい、と啼いた。そんな役目を与えないで欲しい。そのお礼も迷惑だ。
(せいぜい、赤ん坊みたいに甘やかすぐらいにしてくれ。それぐらいならしてあげられるから。俺は君が近くにいるだけで生きた心地がしないのだよ……。)
魔界の剣豪はマイヤに、魔王の眷属の様な圧倒を感じてもいたのだ。