聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
彼女達の部屋で、アナとオーラフにも本当の姿を見せてもらった。顔つきは変らない。しかし2人ともおっぱいと背丈だけはちょっと大きくなった。エルザは背の高さだけだ。
「しっかし、サキュバスが徒歩で旅をね……本当に温泉巡りが目的だったの?」
白状させた。本当は違った。世界の『監督者』である魔竜サイカノマゴイチの協力者を探していたのだと。魔竜はサイゴークで起ころうとしているパラッツォ教と大陸の連合軍との戦いを、できるだけ穏便に済ませるよう、調停ができたり武勇に優れたニンゲンや亜人を探していたのだ。
「その旅の途中で、ブライアンに会ったってわけよ」
最初はあの盗賊たちを魅了して味方につけ、人材探しのための道具に用いようとしていたが、4人はブライアンのあまりの強さに目を見張った。しかも特異な魔力の持ち主であると知った。
「強化魔法は見込みありそうだけど……ブライアンさんは変な特技をお持ちじゃないの?」
組んだ腕で胸を寄せながら、アナが尋ねた。真っ白い肌にぷりんとした美乳がたまらない。本当の姿になった彼女は全裸のままだった。エルザもオーラフもだ。サキュバスは裸であることを恥ずかしがらない。
「あるよ。『予見』の力。君達ももっているんだろ?」
「……」
うつむいて黙るアナの代わりに、ベッドに腰かけているオーラフが答えた。それが使えるのは魔族の中でもかなり数が限られてくる。しかも高位の魔族だ。大魔族と呼ばれる連中の一部や、魔王ヤータしか持っていない。
「……そんなに貴重な魔法だったのか、オイラのこれは」
「魔法ではないですよ。魔法とは違う全く別の特性です。魔法は誰でも使えるけど、『予見』や『予知』はホントにごくわずか、というか」
「大淫婦クラリスが使えた、と聞いたことがあるわ、ワタシ」
「クラリス……?」
「コーザ=ストーンマウントの母親よ。クラリスは中の下の魔族の出だけど、その才能と実力は大貴族を凌駕した……」
『予見』の力はもとより、相手を誘惑したり性行為に陶酔させ、魔力を倍以上奪う力を持っていた。陰核を長く伸ばして太ましくさせ、女魔族を悦ばせる術も使えたそうだ。エルザは身震いしながらつぶやいた。
「……クラリスに篭絡されたサキュバスだっていたの。彼女の愛撫と『陰核おちんぽ』で狂わされたコがたくさん出たんだから」
更に、クラリスという女は異界を渡る力も得ていたそうだ。となれば、オーキ島の祖先を産んだ可能性だってあるだろう。そうして隔世遺伝でブライアンに『予知』の力が発現したのではないか、とアナは言った。
「かもしれないし……そうでもないんだろ?」
「そうなんだけど、オーキ島の人達は他より強いサキュバスの遺伝があるの。『先祖返り』も容易いんじゃないかって、コンゴウアミダラデンの魔族達の間で噂しているわ」
「なんだよ、その『先祖返り』ってのは?」
「魔族になるのよ。ブライアンもワタシたちの唾液やおまんこ汁をすすり続ければ、いつかは魔族に生まれ変わるかもしれない……エルザねえさんは期待しているでしょ?」
言われたエルザは頬を赤らめてうつむいた。ブライアンがのぞこうとすると、「うざい!」と手で払った。
「アナさん。オイラ、惚れられているみたいだね?」
「相思相愛でしょ? でもワタシらサキュバスは貞操観念ってものが無いから、浮気のことは許してね。こっちも気にしないけど……ねえさんは……」
サキュバスにしては嫉妬深いから気を付けて、とアナが言うとエルザは、「気にしないわよっ!」と声を荒げた。ブライアンはちょっとだけ後悔した。
(オイラ、ちょっと面倒くさいのと仲良くなっちゃったな。まあでもいっか。エルザはなんだか気が合いそうだからな。)
□ □ □ □ □
それから3日ほどしてハーマイオニーが戻って来た。近くに寄られただけでガンになりそうなぐらいヤニくさい彼女だが、肌艶は出て行った時より輝いていて、強いサキュバスのにおいを放っていた。ブライアンは嗅いだことがあるにおいだな、と感じた。
(ふうん。ハーマイオニーさんはジンジャーエールみたいなにおいを放つのか……あいつを飲みたくなってきたぞ。ソーダ水に砂糖とショウガを入れて……いやいや。彼女のおまんこをすすったほうが早いか。)
前よりも膨れ上がったバストを見つめながら、夜の誘いを言おうとしたが、半開きになった宿屋の入口の扉を隔ててこちらを見ている黒マントの人物が気になった。
フードで顔を隠し、旅人用の鉄の小札胴着を着ているが、背が高い。2メートル以上ありそうだ。それと小手と長袖で覆った腕はふとそうだった。
(ハーマイオニーさんの知り合いの武人か?)
けれども、背を丸め、なんだか疲れきっている様な気配がする。何者だろうかとブライアンは気になった。
「ハーマイオニーさん。あの人は、お連れさんですか?」
「んあ。そっスね。そういやブライアンさん、なんだか下半身が立派になったんじゃないっスか?」
「……目立つ?」
ブライアンはズボンの股間の部分を見た。ハーマイオニーの体臭を嗅いだだけで勃起してしまい、盛り上がってしまったのだ。ペニスのサイズは22センチにまでなってしまっている。これ以上は大きくなりそうにない気がするが、エルザ達のせいだろう。サキュバスのヴァギナの肉と汁には、男の生殖器を急成長させる効能があるそうだ。
「エルザたちとし始めたからってのもあるだろうけど、最近は昔の倍ぐらい食う様になったんだ。そのせいかな?」
「んまあそっスよ。大食いになったのは、放つぶんとちんぽの成長でそうなるんス。ああそうそう。後ろのお連れさんが気になるっスね?」
これから紹介するが、その前に宿を出る準備をしないと。そう言ってハーマイオニーは宿の主人に金貨を渡すと、部屋にいてまだ寝ているエルザ達に念話で呼びかけた。昨晩遅くまでブライアンとやりまくっていたから、疲れていたのだ。
大男はいまだに入口でぶらぶらとしているだけで、宿の中に入ろうとしない。10分してエルザ達が、旅装をまとってやって来た。エルザが大男を見て「連れて来たの?」とハーマイオニーに訊いた。
「やっと見つかったのね! どこをほっつき歩いていたの?」
「シマナミスタンのドラゴンの里っスよ。ドラゴン達といろんな茶の飲み比べをしていたそうっス」
4日前に捕まえた。ハーマイオニーはそう言って、宿の外で大男を紹介した。
「ブライアンさん。このお方が魔界随一の剣豪、ヤギウセッシウサイ様っス!」
「へえ、そうなんだ。剣豪か……初めまして、ヤギウ…セッシウサイ様」
「……」
大男は無言だった。ブライアンを見ていない様にも見えた。いや、呼びかけても返事してくれなかった。
「あのう?」
「……」
「本当にこの人が、剣豪?」
よくはわからないがこれならどうだろう、と腰の剣を抜こうとした。いつの間にか腕は大男に掴まれていた。きわめて剛力で動けない。『予見』の力は現れなかった。
「……!」
「ああ、すまない……ぼーっとし過ぎていたのだよ。武人だからと剣で試すというのはしなくてもいい。俺は君の実力がすぐにわかった」
男は手を離した。ブライアンの手首には強い痕がついていた。痛みを感じて顔をしかめるブライアンに、彼はこう言った。
「力ではなく技と速さがぐんと伸びる剣士だな。この世界でならエルフやゴブリンの剣法を学ぶとよい。そうすれば、神速の抜刀と鋭い剣さばき、それを手に入れるだろう」
片手剣を用いた素早く斬りつける様な戦法で名のある剣士となるだろう、と男は言った。
「ただし、剣は軽いものがいい。ドワーフやオーガが使う様な大段平はやめておけ。君の手首をダメにする……『覇王の剣』をぶん回すような、あの男の様な剣士には体格的に無理だ、と思ってくれればいい」
「そのくらいわかってますよ。オイラの身長は164しかないからな。それに意外と華奢だし」
「安心した……言い忘れていた。俺は確かに魔界の剣士、ヤギウセッシウサイだ。君を弟子にしたいと考えている……考えているのだが……ぶひぃ……」
豚の鳴き声の様なため息をつき、ヤギウセッシウサイは若い剣士に頼んだ。詳しい話はこの街の外でしよう。そこでフードを外して顔を見せてあげられる。是非にとブライアンは答えた。
街の外、野盗たちがエルザを襲った空き地に来ると、ヤギウセッシウサイはフードを外した。首から上がイノシシそのもので、びっしりと茶色く太い毛並みに覆われていた。小手を外すと、その手の甲は獣の様に毛深かった。
「魔界のオークというのは、豚か猪の子孫なんですか?」
「厳密に言うと獣人でも特別な種族が、魔界ではオークと呼ばれているのだ。他の世界ではごついこわもてのオーガみたいなのをそう呼んでいるそうだが、魔界では俺の一族の『うりぼう族』と、豚そのものの顔をしている、『しろぶた族』と『くろぶた族』の三部族に分かれているのだ」
オーク族は魔界では戦士階級にある。たまに学問の道に向かう者もいるが、大抵は
「しかし基本的に我らは温厚だ。喧嘩や武術は魔族で屈指と言われているが、正直、あまり戦うことに快楽を感じない。魔獣の世話をしたり、ガーデニングを楽しむのが好きな種族だ」
「ふうん。庭いじりをですか……」
「そういうものだ。それと、食道楽も結構いる」
ついでだがヤギウセッシウサイは名刀の蒐集以外には、麺料理の食べ歩きという趣味を持っていた。
「……君の前世の世界にある、『じろう』という麵料理が特に好みだよ」
「『じろう』? 日本の麺料理か何かですか?」
「そうだ。ニッポン、という国の料理だよ。濃くてしょっぱくてぴりりとしている、くどい味のするスープに太くて食べ応えがある縮れ麺と、なんだか安っぽい野菜にどろどろにした脂身をどっさり載せる食べ物だ。あれは魔界の衆にもファンがいてね、物真似が得意な料理人が『インスパイア系』という似たものを作って売っているが……やはり本家本流には幾分か味が落ちる」
とはいえ、大貴族や魔王も好んで食べているという。そんなに安そうなものを魔界のお偉方が食べているのか、とブライアンは呆れてしまった。
「そういう麺料理、太るからやめたほうがいいですよ?」
「だと思われるだろうが、我々の種族は高カロリーの食物をとらないとやせ細っていくのだよ。だから意識して『太りそう』なものを食べないとだめなのだ」
なるほど、と思いながらブライアンは、どうしてそんなに疲れ切った顔をしているのかとオークの剣豪に尋ねた。ヤギウセッシウサイはきつい紙タバコをすぱーっとやっているハーマイオニーをちらと見た。
「ここに来るまでに、彼女に散々貪りつくされたのだ」
転移術式を使うために、魔力を供給することとなった。つまりは精液をハーマイオニーに提供したのだ。図体が大きくておおぐらいで、しかも体力お化けのオーク族は、精液もたくさん出せた。ゆえにサキュバスの大好物だった。
「朝から晩まで、所かまわず俺は押し倒されたのだよ。ぶひいい……」
「そういや安っぽいエロ物語で、セッシウサイ様の種族が女どもを犯して苗床にする、っていう場面があったんですけど、本当にそうなんですか?」
「それはあくまで『他の世界』のオークだ。我々は魔界のオークは確かにきんたまがやんちゃに過ぎるが、好んで女性を押し倒すのは『くろぶた族』ぐらいだ。『うりぼう』と『しろぶた』は節度を保とうと務めている」
しかしこれからブライアンの修行のため、コンゴウアミダラデンへと向かうのだが、転移魔法を使う4人のサキュバスのために一緒に『精子袋』になってもらうぞ、とヤギウセッシウサイは言った。
「もっぱら、サキュバスの血を継ぐ君に頼みたいのだが……それをまず最初の試練ということにしても良いだろうか?」
「……なんだかお疲れ気味ですからね。いいですよ。オイラが4人の面倒をみることにしますんで、ヤギウセッシウサイ様は養生につとめてください」
「ぶひいい……ありがたい」
魔界のオークは安堵の笑みを浮かべた。しかし彼の希望はその晩に早速打ち砕かれた。張ったテントの中で、ハーマイオニーと身体の相性比べをするブライアンに慮ったエルザ達が、別のテントで寝ていたヤギウセッシウサイに迫ったからだ。
寝込んでいたオークの剣豪は、股をいじりながら入って来た3人のサキュバス達に抱き着かれて目覚めた。逃げようとしたが無理だった。結界を張られ、封じ込められたのだ。オーク族は魔法についてはからきしだった。
「ヤギウセッシウサイさま♡」
「エルザねえさんもオーラフも、お股をじんじんとさせながら待ってましたよ♡」
「早く、脂っぽいざあめんみるくをのませてください♡」
ぶひいい。試練はヤギウセッシウサイにあった。彼は1人の愛弟子を得るために、1リットル以上のザーメンをサキュバス達に与えなければならなかった。