聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
サガミニアの中央から南に流れるヒラッカ河だが、東のカーマタ港から西のカイロネイア山地へと辿る、ターマルーガ河の分流である。
この2つの流れだが、ツックイー=エルフが造ったサガミール湖で合流する。この人造湖はマイヤ=カツランダルクが起草し、その曾孫たるアーノンレンシ姫により基礎の造成がなされたというのは、サガミニア人の中では有名な話である。
そのヒラッカの河口には、その名もずばり、ヒラッカという港町がある。サガミニア随一の港湾都市であり、賭博やサキュバス遊びといった悪徳が盛んな都として、カントニア中で名前が知られている。
そのヒラッカは今こそ、サガミニア自治都市連邦の中にあるが、今より100年前、英傑イズヴァルトがいた時代は河口を挟んで東はイーズィ王国、西側は先エドニア王国が実効支配していた。
ヒラッカで有名な賭博街は街の東側にある。つまりはイーズィが有していたのだ。
賭博場からの税収は莫大なものだった。イーズィは150年の支配の間、それで得た税で本土を豊かにした。元々はサガミニア人の富となるはずだったその銭は、海の西側にぼんやりと見える、イーズィ半島の民のものとされていたわけであった。
カマータ朝エドニア王国建国50周年企画による『南カントニア地誌』の第三篇・サガミニア史より一部抜粋。
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コマエールという街がある。エドニアとサガミニアの国境にある城市だ。
南にはターマルーガ河が流れ、サガミニアとエドニアを行き来する川船がひっきりなしに行き交いする。エドニアの河川流通の要所の1つでもあった。
この当時のコマエールは、エドニア王家の直轄地であった。かつては貴族の土地であり、ここを治めた領主はいたのだが、下流にいくほど『暴れ大河』となるターマルーガによる、数え切れないほどの水難にくじけてついには領地を返上した。
直轄地となった今、街の長となっていたのは、エドニア王家から派遣された役人であった。そろそろ60になり、前歯が何本が抜けて身体も弱り果てたこの老人の元に、その夜、聞いたことが無い名前の商会の者たちが面会を求めてきた。
「何者じゃ?」
彼と同じ歳ぐらいの女の秘書が、秘密の話があるそうで、と彼らを応接間に通した。襟や袖に金の刺繍をつけた、着飾った商人達である。
「市長様。夜分の突然の訪問、大変恐れ入ります」
何しろ火急の用事でして、と告げた彼らは、コマエールの有力な商人や地主達の名が連ねられ、血判が押された紙を広げた。
これは、と驚く市長に商人達のうち1人、一番背が高く屈強そうな体つきで、顔を見るにおよそ商人とは思えぬ威圧感を漂わせる者が口を開いた。この一団のまとめ役だ。
「率直に申します。マリーヤに寝返りませんか?」
「……何奴!」
市長は兵を呼ぼうとしたが、その男の分厚い掌で抑えられた。
「血判と名を記した方々は、我らに同調してくれる同志達です。寝返っていただければ、貴殿の待遇はお約束いたしますよ? このコマエール一帯の領有権と……マリーヤで今人気の、とある商品の工場を誘致いたしましょう」
男は自信ありげな笑みを浮かべ、同行する者に一包みの袋の中身を開けさせた。茶色く丸っこいパンが手にあった。
「もご……もが……そ、それはなんじゃ……?」
「レキオスティアのサトウキビの粉を混ぜ混んだ小豆を蒸したものを中に詰め、酒粕を混ぜてこねたパンです」
かつてマリーヤにいた転生人のパン職人が作り出したパンだ。『アンパン』と名付けられていた。
「毒は入っておりません。一度お食べになられてみては?」
男は手に取ったそれを市長の口に無理やりねじこむ。最初は抗っていた老人だが、その柔らかさを唇で感じ、風味と甘みを舌で味わうと、急にむしゃむしゃと食べだした。釣り針についた餌を食らう魚のようだった。
「ふむ……ふむ!」
「どうです? お気に召しましたでしょうか?」
「うむ! これはなんともたまらん美味であるぞ! この『あんぱん』の工場をサガミニアではコマエール……いいえ、未来の市長様の領地だけに造らせるようにいたします」
さもなければ、サガミニアですでに帰順を示しているいくつかの自治都市の兵をこちらに寄越す。大小合わせて50以上の都市が密約を結んでおり、総勢1万にも及ぶ軍勢が街に攻めてくるだろうと脅した。
「……わかった。密約に乗ろう」
市長は血判書に自分の名前を書いて判を押した。マリーヤの密使が置いていった『あんぱん』の袋に手を突っ込み、事の一部始終を見ていた秘書に手渡した。
「こんなもので懐柔しようとは、マリーヤは本当にけちじゃのう?」
「でも、これ美味しいですわよ。お話をお受けなさったほうがよろしくございませんか?」
「菓子職人に似たものを造らせれ良いだけじゃ」
「そうでございますわね。では、『先生』にお知らせいたしますわね。各門の守備兵にも命じておきます」
『先生』とはもしもの時の為に迎え入れた用心棒のことであった。ツックイーのエルフからの紹介状を携え、2日前にこの街に来た。
マリーヤの密使らは翌朝、サガミニアに隣接する街の西門から出た。街道から南ヘ向かい、ターマルーガの川岸に横付けしてある貨物船を装ったマリーヤの船に向かった。70名ほどの武装した仲間がおり、もしもの時の為に弩や鉄砲も積んでいた。
一団の最も屈強な体つきの男が、船の甲板にいた者達に手を振った。
「首尾は上々だ! あのジジイは甘い言葉にまんまと騙された!」
内応しようが、マリーヤ側は身分の保証をするつもりは無かった。エドニアを制したら反故にして獄に投げ込むつもりだし、負けたとしても密約を結んだ事実をエドニア側にばらして動揺を誘う。官僚までもが信用していない、とエドニア王家に思わせるのだ。
内応及び撹乱が彼らの任務だった。サガミニアではいくつかの自由都市を寝返らせていたのは本当の事だった。けれども1万の兵というのは、話を盛っていた。
とはいえエドニアは海軍ばかりに注力して、陸軍は烏合の衆1万でも手こずるほど弱かった。脅しとしては十分に効果があった。
この調子でもう2つか3つのエドニア側の城市と密約を結べば仕事は終わる。男は仲間たちに、任務が終わったらどこで遊べばよいか尋ねた。
「やはりヒラッカでしょう。あそこには賭博場があれば淫売どもがたくさんいる! 飯屋もイーズィの街区には、いい店がたくさんありますよ!」
「いいや、ヒラッカは各国の諜報が集まっていてやりにくい。南西にあるマチダールがうってつけだろう。あそこは飯と酒がとてもいいぞ。特に女だ。美人ばっかだ。何せツックイーのエルフの血を引いているのが多いからな」
ならばマチダールだろう。ターマルーガの支流から向かうことができた。サガミニア内陸部の娼婦の相場だが、マリーヤよりも割安だった。彼らがもらった軍資金があれば毎日入り浸れるだろう。期待で胸が高鳴った。甲板から縄梯子が垂らされた時だった。
「貴殿ら! しばし待たれよ!」
縄梯子に手をかけ、登ろうとした彼らは振り向いた。鎖帷子をまとった大男と、それが押す四輪の荷車に乗った黒い髪の女がいた。
なんだあいつらは。実に奇っ怪だった。何故ならその荷車に、『だいぶへんもの』と『げりべんだるまここに見参!』という文字が書かれたのぼりが立てられており、更にその荷車の胴体には、もじゃもじゃとした頭をした愛くるしい童女が、尻を出して割れ目と穴を向ける絵が描かれていたのだ。
「何奴!」
「コマエールの市長どのの遣いでござる! かの御仁に代わり言伝に参った!」
「ほほう、それはそれは! それでは聞こう!」
男は背中の剣を抜いた。
「裏切りなどくそくらえ、まっぴらごめんでござるとな!」
「なにィッ!」
マリーヤの間諜達が怒鳴ると、荷車の女はひっくり返って膝から下が無い脚を中の手すりにかけてスカートが捲れて丸見えになった尻をひょっこりと出した。
生白く魅惑的なデカ尻の真ん中にある、きわめて柔らかそうな尻穴が膨れて音を立てた。
「ぷすっ。ぷすっ」
明らかな挑発の屁であった。男たちは欲情よりも強い敵意を覚えた。であえ、と叫び剣を抜く。甲板からは弓矢や鉄砲を構えた戦士がずらりと並んだ。
「エドニアの遣い! 名乗れッ!」
「流浪の貧乏騎士、イズヴァルトでござる!」
その武者は無双の騎士イズヴァルト本人!
そして荷車に乗る女はローラ=ラダトゥム=セアックであった!
「ローラどの!」
「ちゃん!」
物覚えつかぬ幼子の様な声を発したローラは、荷車の手すりの下につけてあったボタンを右の腕で押す。その車体の前方に5つ連なった筒のようなものが飛び出た。連装式の鉄砲だ。
それがダダダダッ、と音を立て煙を出した。地面すれすれの銃撃に運悪くあたってしまった者は悲鳴をあげてすっころんだ。
「おのれえッ!」
一団のまとめ役が目を怒らせた。
「怯むな! 撃て!」
矢と弾が放たれる前にイズヴァルトは素早く、荷車の後ろについていた長い蓋をローラにかぶせた。荷車に矢や弾があたったが跳ね返る。蓋も車体も鉄板で出来ていた。
矢弾が飛んでくるのをものともせず、イズヴァルトは突っ込んだ。重装なのに足が早い。たちまち船に取り付くと応戦した者達を剣の腹で殴って黙らせる。いかついあの男も腹を殴られて一撃だった。
「ほ、本当に…あの、イズヴァルトなのか!」
彼の名を叫んでの悲鳴が続々と甲板からあがった。イズヴァルトの名を知らぬ者はいなかった。今襲いかかってきたのは同名の別人と思っていたから交戦しただけだ。
甲板の上で、逃げろ、という声と多勢に無勢だと励ます声が交互に飛び交った。イズヴァルトは後ろを振り向いた。
「マリーヤの衆は釣り餌にかかったでござる!」
ローラの背後から幾人もの戦士が身を乗り出した。『ゆうしゃ』達だった。彼らは各々の魔法や闘気術で船を沈めた。マリーヤの者は残らず捕縛された。
イズヴァルトは腕を縛られ、地に伏す捕虜たちに告げた。
「貴公らにはこれより、ちんちんまるだしになってもらうでござる!」
「な、なんだって!」
捕虜たちが罵りだした。しかし屈辱的な格好をするのには理由があった。姿を現したサキュバスのヴァネロペの為にだ。彼女はイズヴァルト達をここに連れてくるために魔法を使った。魔力を補うため、捕虜全員の精をこれからふんだくるのだ。
腰の左右に切れ込みがあり、太ももが丸見えの短い黒のワンピースを着た彼女は、顔立ちは慎ましやかだったが十分に扇情的だった。最初の贄と見た男の側に来てしゃがむと、身体から漂う色気でたちまち相手を虜にした。勃起するとそれにまたがり、喜悦の表情を浮かべ出した。
「……♡」
彼女が小さな体から一層濃い性臭を漂わせると、周囲の男たちが勃起をしだした。イズヴァルトも股間に苛立ちを覚え、荷車に乗ってあくびをするローラにすっきりさせてもらいたがったが、仕事を先に終わらせることにした。
「貴公に一つ聞きたいでござる」
イズヴァルトに問われたのは、間諜たちのまとめ役だ。
「サガミニア内の前線基地と協力者の野盗達の隠れ家、知りうる限りを全てお答えいただきたい」
「……いやだと言ったら?
目をギラつかせて返す男を見て、イズヴァルトはローラを抱き上げて連れてきた。
「……どうするつもりだ?」
「こう、でござるよ」
イズヴァルトは抱えるローラの尻をめくった。仰向けで縛られたままの男は、待て、と呼びかけた。
「ま、まさか!」
「うんち、出せるでござるか?」
「ちゃん!」
「頼む! うんこをぶっかけられるのだけはやめてくれ!」
ローラは力みだした。男の顔の真上にあった彼女の肛門が広がったり閉じたりしだし、ぷす、ぷすとおならを立てた。
「うーん。うーん」
ローラが可愛らしい声で力むと、尻穴からにおいたつ、茶色い実が顔をのぞかせだした。マリーヤのスパイの長は悲鳴をあげた。
「わかった! 話す! 洗いざらい話してやる!」
「さようでござるか。しかしローラどの、拙者はとても心苦しいでござるよ。貴殿のしりあなちゃんから、にゅるにゅるとうんちが出るのが、どれほど愛くるしいかをぜひとも、このマリーヤの者に知っていただきたいでござる」
「ちゃん!」
イズヴァルトはローラの尻を男の顔から離したが、そのすぐ横で止まった。彼女の腿を抱え、目を背ける相手の男にこっちを向け、と指図した。
「だから嫌だと言っているだろうが!」
しかし男は『ゆうしゃ』の一人に首を押さえられ、無理やりに振り向かされてしまった。イズヴァルトはローラの肛門が見えやすいように向きを変えた。
「よく見ておくがよろしかろう。さて、ローラどの、景気よくおひねりなされ」
「ちゃん!」
稚気いっぱいの声で返事をして、ローラは腹に力を入れた。尻穴から実をのぞかせたものが勢いをつけて地面に落とされた。
彼女の肛門から放たれた、腸のにおいがたちこめる固形物は、イズヴァルトを含む周囲の男たちの勃起を激しくさせたが、見て欲しいと思った相手には作用しなかった。
「泡を吹いて気を失っているでござる……本当に苦手だったのでござるな……」
「ちゃん!」
とはいえイズヴァルト達は、マリーヤの者達から重要な情報を聞き出すことができた。
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明くる日の夜。サガミニアの自治都市・マチダールから南に30キロほど離れた農村。
その村だが、マリーヤに手を貸す盗賊団が占拠されていた。恭順を拒んだからだった。村の男は皆殺しにされ、女も閉経した者は皆、骸となった。
野盗らは総勢で200名ほどいた。マリーヤの者からの依頼で動く時以外、何もやることが無かった彼らは酒を飲みながら、生き残りの女たちを輪姦し続けていた。
村では女達のすすり泣きと、野盗らの邪悪な声ばかりが響いていた。
「パヒャヒャヒャ!」
これは盗賊たちの笑い声である。このような道化じみた笑い声になってしまっているのは、脳内麻薬がぶっ通しで生産されてしまっていたからだ。
「パヒャヒャヒャヒャ!」
長らくろくな獲物にありつけず、先の見えないその日暮らしを続けていた彼らは、マリーヤがふんだんにくれた軍資金と、いずれはサガミニアの支配層に取り立ててやる、という口約束に狂喜していた。
「パヒャ! パヒャ! パヒャヒャヒャ!」
火酒をくらい、さめざめと泣く女たちを押し倒して強姦の悦に浸りながら放つ笑い声は、もはやニンゲンのそれではなかった。心をなくした獣のそれであった。次の任務はいつだろうか、と心待ちにしながら、人生で最高の一時を味わっていた。
だがその夜は彼らの運勢が、頂点から一気呵成に底の底へと雪崩落ちる日でもあった。その村の北のはずれの果樹園に、イズヴァルトは荷車に乗るローラと共に立っていた。
ローラは荷車の後ろにある穴に尻をつけ、肛門から集積し終えた排泄物をひねり出そうとしていた。
「う〜ん。う〜ん」
パヒャヒャヒャ、と笑う声を聞きながら、彼女は尻を鳴らす。ぶりゅっ。ぶりゅっ。大きな美尻から湯気を立ててもりもりと出てくるものを鑑賞しながら、イズヴァルトは彼女に呼びかけた。
「あのパヒャヒャヒャとうるさいのを黙らせるござる。ローラどの、うんちはもう出きったでござるか?」
「ちゃん!」
「よし。ならばおしまいにしてやるでござる。人質もいるゆえ手早くやろう。では、頼むでござる」
「ちゃん!」
ローラはケツを穴につけたまま、右側の手すりの下についていたハンドルを義手で持ち、ぐるぐると回しだした。荷車の中で倒れていた大きな丸筒が起き上がって上を向く。
角度があがり、ちょうどよい塩梅になると今度は左側にあるボタンを押した。円筒から何かが勢い良く射出され、村の方に落ちていった。途端、真っ白な煙が広がった。煙幕弾であった。
村の方で悲鳴があがった。脳内快楽物質の過剰分泌のせいで出ていたパヒャヒャという笑い声は消えて怒号となった。ローラに目配せしたイズヴァルトは駆けた。乱闘。そして制圧。
イズヴァルトは気絶した盗賊を全員縄で縛ると、その中の一番偉そうなのを担いで荷車の前におろした。目を覚ました小汚い野盗は、イズヴァルトの顔を見るなり罵りだした。
「ち、畜生! でくのぼう、お前はどこのどいつなんだ!」
「ツックイーの森の関係者。そして荷車にいるのは拙者のかわいい軍師どのでござるよ」
「ちゃん!」
幼稚きわまりない声で返事をしたローラは、大きく口を開いて中に見える舌をれろれろとさせた。お腹が空いたという合図だった。
「わかったでござる。マチダールからの援軍はまだ来ぬようでござるから、ちょっぴり飲ませてあげるでござるよ」
「ちゃん!」
置いてけぼりにされた盗賊は、何が始まるのだと思いながらイズヴァルトがズボンを脱ぎ、すでに固くなっている巨大な陰茎とキンタマをさらすのを見届ける。彼が荷台にまたがると、雄々しく勃起したものをローラがしゃぶりだした。
ねっとりと舌と唇を這わせ、小刻みに愛撫を繰り出されてイズヴァルトは喜悦の声をあげた。
「ああう。ひとしごとを終えた後のおしゃぶり、たまらないでござる……」
亀頭と肉幹を滑らかに行き来するローラの愛撫を見て、野盗は俺にもやらせろと言った。しかしイズヴァルトは厳しい声を放った。
「誰も
その野盗は理解した。尻が動いてしまうぐらいに気持ちが良い、ローラの『おしゃぶり』のようなお楽しみは、もう二度と訪れないことをである。