※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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幕間⑪・オーガの刺客

 マリーヤ王国北部最大の都市で最も大きな街であるシャクラは、国外から様々な者達が集まることでも名が知られていた。

 

 国の外ということは海外も含まれる。街の南にあるハーフエルフの娼婦の館で寝泊まりする、その一団もまた海を越えてやって来た者達だった。

 

 その一室で、丸椅子に腰かけるその男は手紙を開いて読んでいた。相手の娼婦は股から精液を垂らしながら、うつぶせになって寝込んでいる。ノックダウンさせられたのだ。

 

 彼女は男の好みだった。オーガの血が若干混じっているのか、ハーフエルフエルフにしては乳房が大きい。まだ40歳にもならぬというのに見事な肉体だ。ニンゲンで言えば15,16の年頃の娘である。しかし子供を3人産んでいる。

 

 美しさとタフさには定評がある金色エルフのあいの子を失神させた彼は、外見を見ればそれほどたくましいとは思えない。鶏がらか、と言わんばかりのやせっぽちで、背は165にも届かない。

 

 しかし椅子からだらりと垂れていたペニスは20センチを大きく超えていて太かった。それにこいつは、日に10度精液を放っても、そう簡単にへたる事が無い名品だった。

 

 そして、額から生えている二本の長いツノ。彼はオーガ族だ。もっぱら戦いの中で生きる戦士だ。その証拠に、壁には2メートル半もある斬馬刀を立てかけていた。玉鋼で刀身をこさえた10キロ近くある得物は、並みの戦士が扱うにはいささか重いものだった。

 

「……船には乗らずに陸路で来る、というわけか」

 

 手紙には続けてこう書かれている。かねてからの頼み通りに、必ず殺せ。無茶にもほどがある依頼ではある。しかし成功した暁には、1000枚の大金貨と広い土地を与えると約束されていた。手付金として旅費と多額の滞在費も与えられていた。娼館を宿屋代わりにしていたのはそういうことだった。

 

 いきなり扉が開いた。彼と同じオーガ族の男。仲間だ。

 

「見張りから連絡が届いた。1つ手前の宿場町に入ったそうだ」

 

 ここから20キロ近くある。男の伸びきった陰嚢がゆっくりと動いているのを見た。

 

「出るぞ。支度をしろ」

「お前はもう撃ち尽くしたのか?」

「まあな。お前ほどキンタマはでかくない。もう満足だ」

 

 男は立ち上がる。ベッドで横たわっていたままの娼婦に目を向けた。つぶれた乳房を見ると、陰茎に血が集まりだしてしまった。

 

「もう2時間ぐらい休みたい。夜討ちじゃだめか?」

「何を言っている、キム=ジョング。ダテーゾフきっての荒武者オーガが、弱気なことを言うんでない」

「だがな、カン=インドク。相手はカントニア最強の魔道士と言われている奴だぞ?」

「『野郎殺し』のマリベーラがいないんだから、やるなら今だろう」

 

 キファニアには十数名の護衛がいて、殆どがエルフだ。ニンゲンもいるが、でっぷりと太ったチンゼー人とガタイだけが良い銀髪の若い男。強そうだが所詮はニンゲンだ。たぶん俺達の相手は務まらないはずだ。格の違いを見せてやろう。

 

「俺達は10人。全員がダテーゾフ軍生え抜きだ。必ず殺れるはずだ」

「わかったよ、インドク。向かおう。エルフは怖くない……生け捕りにして寝台で伸びているあいつみたく、孕むまで犯しまくってやるよ」

 

 近くで話声をしているというのに、ハーフエルフの娼婦はなかなか目覚めなかった。カン=インドクが部屋から出ると、ジョングは女の足を広げ、勃起したものを胤汁まみれのそこに突き込み、力強く動き出した。

 

「んっ……好き者め」

 

 娼婦は眠ったままだが、膣は入って来たものを締めあげにかかっていた。もう数往復すると勝手に尻が持ち上がり、腰がうねりだしていた。

 

 やはりハーフエルフの女はいい。女オーガのほうがもっといいが、貞淑が過ぎて『自由恋愛』を楽しませてくれない。ニンゲンはいただけない。脳が眠ったら身体も眠ってしまうからだ。ふにゃふにゃでスカスカになってしまう。

 

「おっ……おっ……『支度』は2発、ってところだな……」

 

 奥の方がぎゅっと強く縮こまった。こらえきれず射精した。子宮に精を飲み込ませたが、子を為すという意味では無駄撃ちだった。

 

 娼婦は客でもある彼の子を孕んでいた。この10日間、ずっと相手をしていたのだから仕方が無いことだった。それからは彼女は、避妊術式を覚えていなかった。魔法を学ぶ前にこの店で、毎日客を取る様になったのだ。

 

 この男との間に4人目の子が生まれるのだが、その子も娘だった。彼女は魔法こそ知らなかったが、幼い女児の扱い方を存じていた。自分と同じように男に身体を弄らせればいいだけだ。シャクラの街には幼い蕾を平気で売る娘達など、珍しいものでは無かった。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 通りかかった宿場町を過ぎたあたりで、『司祭騎士団長』はあたりの空気に違和感を覚えた。勘というやつか。待ち伏せか伏兵か。どちらかが向かう先にいる。

 

「うーん……ねえねえ」

 

 荷車の『軍師殿』が振り向いて声をかけた。後ろにある穴から彼女の生尻とつるつるの陰裂がぴょこんと出て来た。尻穴がうっすらと開き、ぷすぷすと屁を鳴らす。

 

「今のうちにうんちとおしっこ、しちゃうからね?」

「……気づいたでござるか?」

「なんとなくだよ……ふんぬぬぬ!」

 

 『軍師殿』がイキり出す。肛門が大きく広がり、香しいにおいを放つものがにゅるりと出た。便意が来たからひねった訳ではない。これから何かが起きると感じたから今のうちに出しただけだ。彼女も勘というのがとてもいい。小さい頃から冴えているのだ。

 

「……ぷはっ♡」

 

 茶色いもので汚れた尻穴がひくひくと動くと、陰裂からおしっこが勢いよく放たれた。一通り出し終わると『司祭騎士団長』は印を切って水の玉をつくった。それが彼女の股を洗っていき、尻の穴の周囲を撫でる。取り込んだ汚れを中心に集めると、肛門の中に入り込んだ。

 

「ぴゅーっとするでござるよ。水の玉はまた作るでござる」

「ふわぁーい……」

 

 尻の穴が膨らんで勢いよく汚水がしぶいた。『司祭騎士団長』は新しい水の玉で汚れた尻を丹念に洗ってやった。

 

「終わったよ……どんな相手が待っているのかな?」

「手ごわい、と言うべきでござろう。貴殿はミツクニュモスどのらと宿場に戻って待つでござる」

「わかった。無理はしないでね?」

 

 『司祭騎士団長』は、パオレッタとマリアを連れて走り出した。気配は強くなり、3キロぐらい行ったところで出くわした。大鉈や短槍を携え、『ぐそく』に身を包むツノが生えた男達である。3人。

 

「……こんなところに、オーガの衆でござるか?」

 

 しかしクボーニコフのとはちょっと違う。兜に飾りがあった。前立て呼ばれているものだ。

 

 真ん中のオーガの兜にかかっているものはコミカルな、白い鶏みたいな生き物だ。両方の瞳が左右上斜めになっているまんまるい目ん玉でくちばしから舌を出している。『幣老々様(ぺろろさま)』と呼ばれる異界の鳥神らしい。

 

 他の2人前立ては、右のが灰色のまんまるいペンギン。『皇遍ちゃん』と呼ばれている。左のは白猫だか兎だかよくわからない、紅色の眼の生き物。『九兵衛』という架空の生き物だ。どれも異界の神と言い伝えられている。

 

 東のオーガ族は大変可愛らしく、ファンシーな異界神を崇める風習がある。どれもオーガと仲が良い転生人が伝えたものだ。彼らの前世の世界の神獣だという。

 

「気を付けるズラ」

 

 ブロードソードに手をかけたパオレッタがささやく。

 

「こいつらは東のオーガ。西のあいつらとはちげえズラよ」

 

 そいつらはいきなり襲い掛かって来た。先手必勝の心構え。なかなかに果敢なものだと『司祭騎士団長』は唸った。

 

 胸元に向かって繰り出された刃を、パオレッタとマリアは素早く剣を抜いてはじく。しかし勢いが強い、彼女達は手にしびれを覚えながら後ろに退いた。

 

「ニンゲン! お前から死ね!」

 

 真ん中のオーガが槍先を繰り出す。腰にさしていた『ちんちんつらぬき丸』が鯉口を滑り、その切っ先を防いだ。軽くて扱いづらいが、切れ味は『覇王の剣』よりも優れている。鋼を削り斬るほどだが、相手の槍先を真っ二つにできなかった。上質の玉鋼のようだ。

 

「お相手致す!」

 

 『ゆうしゃみならい』が踏み込む。オーガの次の一閃をぎりぎりのところで避けた。剣で防ぐ真似はできない。相手の腕力とスピードが油断ならないからだ。

 

 すぐに次の手が繰り出される。身のこなしはクボーニコフのオーガよりも上だった。下段からの攻撃に跳んでかわす。印を切り刃を地面を斬った。重圧の魔法による地割れが起こった。

 

 足元に起こったことをそのオーガは気づいていた。魔法戦士だったか。そう思いながら悪くなった足場をよける。『ぐそく』の前垂れが舞うのと同時に短い腰巻きの中にあったそれが顔をのぞかせた。皮が剥けきっているご立派なものだ。

 

 そこに隙があった。『司祭騎士団長』は殺到し槍の柄を叩き斬った。一気に間合いを詰めるとオーガは腰の小剣を抜いて『ちんちんつらぬき丸』の一撃を受け止める。火花が散った。

 

「なかなかの手練れだな! ニンゲン!」

「そちらこそ!」

 

 再び斬り合う。他の2人、パオレッタとマリアは劣勢だった。剣を弾き飛ばされたりまとっていた革鎧が斬られていた。中に鎖帷子を着こんでいたから傷を負わなかったが、切っ先をうけたところはあざになっていた。

 

 対してオーガ2人は余裕の笑みを浮かべていた。エルフはすばしこいが力では格落ちする。彼等も鋼で作った『ぐそく』にきつい窪みや穴を作っていたが、剣を弾き飛ばした以上はこちらの勝ちだ。

 

「所詮エルフだ。我らに勝てんよ」

 

 見れば美しい。エルフだから当たり前か。パオレッタとマリアの姉妹の、気が強そうだけれども魅力的な顔立ちに2人は興奮していた。

 

「あの男は始末するがお前たちは生かしてやる。俺達のちんぽでたっぷりと楽しませてやるよ」

「ふふふ……しっかりと孕ませてやるからな?」

 

 姉妹は冗談を返さなかった。パオレッタが印を切る。自分と妹を巻き込む形で焔の竜巻が起こった。自傷覚悟で来たか、と思ったオーガ達だが、火に巻かれても彼等は平気だった。

 

 やけどはおろか、熱さや酸欠も無かった。オーガに備わる、魔法に起因するものを全て打ち消す力の為だ。魔法の直撃では傷をつけられない。魔法を使った相乗効果を用いなければならない。つまりは入念な準備と策が必要だ。

 

 それと、彼等の両方のツノが力を発揮していた。彼等の額の二本には、魔法も闘気とも違う超常的した力が備わっている。彼等は『オーシラ神の護り』と称している。それは身体にあった魔潰しの力を、まとっていた服や鎧に伝えていた。

 

 パオレッタが起こした炎の渦巻きは、やけどところか服も傷つけなかった。直後、その赤い柱に向け、空から激しい水滴が降り注ぐ。パオレッタがやったものだ。

 

 炎だけでなく水までも、とオーガ達がつぶやいた途端、マリアがうち一人の懐に入って切りつけた。投げ刀子と同じぐらい小さい、ミスリルの短剣でだ。相手のオーガは首元を突かれた。血がしぶいたが浅かった。

 

「小癪な!」

 

 打ち返そうとしたが、大鉈の間合いに対して深入りし過ぎている。マリアは短剣で相手の腕を斬った。印を切り、突風の魔法で身体を後ろへ飛ばすと、転がりながら落としてしまった剣をひったくって起き上がった。首と腕を怪我したオーガは彼女をにらみつけた。

 

「できる奴だった……金髪の耳長と違ってそう簡単に股を開いてくれ無さそうだ」

 

 もう一人もパオレッタと斬り合っていた。彼女は腰に残していた二振りの小剣を抜いて斬りかかっていた。波打った形をした片刃でだ。こっちもミスリル。しかしさっきの刀子といい、妙な胸騒ぎがする形状だった。そして気づいた。

 

「……まずい! チョンホ、絶対に避けろ!」

 

 呼びかけられたオーガは何事か、と思った。それからすぐにパオレッタの小剣が彼の太ももを切り裂いた。骨までは断たれなかったが筋肉まで達した。彼女は次の手を繰り出さずにそのまま退いた。

 

「ぐっ! かはあ……はあっ……」

 

 斬られたオーガはばったりと倒れた。全身が麻痺したからだ。マリアとやりやった相手もゆっくりと崩れる。身体に力が出ない。彼女達の刃に何が塗られていたかを知った。強力な麻痺薬だ。

 

 オーガは優れた身体能力を持つが、毒に対してニンゲンとほぼ同じ。耐性が全くない。刃についた血を草でぬぐいながら、パオレッタが言う。

 

「おまんらとの戦い方はよーく存じておるズラ。オラとマリアちゃんは、手伝いいくさで『西の海賊』どもにやられて、いっぺん懲りたズラよ」

 

 戦場稼ぎ(アルバイト)をやり始めた幼い少女の頃にだ。捕らえられて50年間も慰みものにされた。でっかくてぶっといおちんぽに「ひょえええ♡」と喘いでチン負けする楽しい毎日だった。ついつい、3人も4人も子を産んでしまった。

 

 オーガを見ると今もあの頃を思い出し、子宮が恋愛をしてしまう。しかし脳は違う。オーガで強いのを半殺しにした後、相手のきんたまが枯れ切るまでこき使ってやれと怒り狂っていた。

 

「で、ゴブリンさんたちに毒薬づくりを学んだわけズラよ。イナンナにもだったズラな」

 

 マリアが剣で相手の手首を斬りつける。しばらく武器が振るえぬ傷ができた。手を放した相手の大鉈を拾ってまじまじと見る。かなり上等な玉鋼の製品だ。やられたオーガはにんまりと笑ってマリアを見上げた。

 

「ははは……あのニンゲンを助けにいかなくていいのか?」

 

 マリアは『司祭騎士団長』に目を向ける。互いに一撃も食らわせぬ空振りが続いていた。どちらも相手の剣を避けていたのだ。相手のオーガは殺す気でいるのだが、敵の身のこなしがとてつもないのだ。

 

 『ゆうしゃみならい』はどこか、楽しんでいるところがあった。真剣相手の避ける訓練をしているような、そんな余裕をパオレッタとマリアは感じていた。お遊びがひどすぎる。彼の技量と『ちんちんつらぬき丸』があれば、オーガといえども初手で心の臓を貫かれるはずだが。

 

「『司祭騎士団長』さん! そろそろお遊びを仕舞いにせい! とどめを刺すズラ!」

 

 後ろの声を聞いた『ゆうしゃみならい』は、手首に力を込めた。途端、ぴりぴりとした闘気があたりに伝わる。オーガは背筋に寒気を感じた。

 

 後ろのオーガが生きている気配で理解した。殺さずに生かせ。オーガの弱点は毒以外にも知っている。聖騎士団員時代に座学で学んだのを思い出す。闘気がとげとげしくなり、殺気の気配をまとわせた。

 

「……ひっ!」

 

 『元聖騎士団員』の全身から、並々ならぬ気配を感じた。圧倒された。戦場を駆け巡った狂獣だったか、と怯えた矢先、『司祭騎士団長』の剣が弧を描いた。ほんの1秒。

 

 そのオーガの両方のツノが宙を舞っていた。ツノをやられたオーガは全身に激痛がはしり、それに耐えきれず気を失ってしまう。

 

 ツノはもう1つの弱点だった。強い加護の力を与えるが、斬り落とされると身体の異能が発揮できなくなる。力も出なくなるのだ。

 

 ちなみに1年でまた元通りになる。クリトリス並みの感度で、さすると腰砕けになってしまう。第2のちんぽでもあった。女のオーガのもそうである。

 

「……やべえの、だったべ」

 

 ムーツのお国言葉なまりでつぶやいた後、そのオーガは倒れ、失禁した。見届けていた仲間は震えが止まらなかった。

 

(まさか、あの男が噂のあいつだったべか……。)

 

 『司祭騎士団長』の武名は、遠いダテーゾフでも耳にしていた。エチウで多くのクボーニコフの多くの海賊オーガが、彼の手にかかって討たれたからだ。

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