聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
コーザにとって、スオニアへの来訪は初めてではなかった。パラッツォ教がまだ『弱小カルト』みたいな立ち位置だった頃、彼はマハラ教の教義を学ぶ為にやってきた。おおよそ2年、総本山で学んだことがある。
密かに淫魔の子ではないか、と疑われたふしもあったが、そこでは良い学びと『青春』を送ることができた。彼に惚れた数多くの巫女や尼僧達と仲良くなり、『聖根』の凄まじさに歓喜させ、知り合った全員の女が彼の子を産んだ。その多くに才があり、各地の神殿の重職についた、ということまでは知らなかったが。
ただ、その頃からスオニアは手強いところだと感じていた。領主の自治が強いアカマガ=ナガトラルタル以外の主要都市に、強固な魔道結界が施されていた。主に精霊魔法に対するものだったが、よほどの実力者では無い限り、治癒の魔法以外は扱えなかったのだ。
特に強固なのは、7つの丘に囲まれた自然要塞都市である王都のハーギと、マハラのお膝元のキッカワンテスだ。約110年ぶりに踏み入れた土地に施された結界に、コーザは驚きを覚えていた。
(おそろしく強固に仕上がっておりますね。)
精霊魔法だけではない。今のこの土地には、経典の巫女やサキュバス達が弱音を吐いた魔族の魔法に対する結界も施されていたのだ。少し身体が重く感じられた。
半ば魔の者でもある自分を拒んでいる。背中に突きつけられる槍の穂先の感触と共にそう思った。関所で彼は身元がばれ、キッカワンテスの兵士から尋問を受けていた。
「入国の理由はなんだ、コーザ=ストーンマウント!」
本名もばれてしまっている。こうなることは予期していた。『布教用』という名目で彼と女性信徒の『法悦』を収めた映像水晶が、このスオニアにも出回っていたからである。いわばポルノ動画としてでだ。
「マハラ教のお山を制しに来たか! あるいはキッカワンテスに取り入りにか!」
「答えないと串刺しにするぞ! なにせ俺等はマハラ教徒だからな!」
「この場でお前を殺せば、俺たちは一躍英雄だ!」
若い兵士達はコーザの顔を見て激している。そこに、この関所を任された騎士が一人の僧侶を伴って現れた。マハラ教の高僧だ。
「待たれよ、皆の衆」
高僧は若者達に呼びかけた。
「この者がコーザ本人かはまだわからぬ。それを証明してもらわねばな」
僧はコーザを見上げて言った。最もわかりやすい証、『聖根』を見せていただこう。
「その貫頭衣をめくっていただきたい。本当にパラッツォの教主であれば、40センチを超える巨根をぶらさげておるじゃろうからな」
「それで信じていただければ、拒みはいたしませんよ」
コーザは裾をつかみ、前をはだけさせた。若い兵士達は目をびっくりさせてしまった。
女の二の腕ほどに太い、小剣の長さを超す立派なそれがぶら下がっていた。赤ん坊の頃に割礼を施されたその先には、惚れ惚れするほどのつややかな亀頭がついている。
こんなにでかいものが、女の陰に入り切るのだろうか。コーザの『聖根』を見て彼らは疑問に思った。しかし、彼の交合を収めた映像水晶では同じ大きさのものがすんなりと入り込んだのを映し出していた。ヴァギナは出産時に大きく広がるから、ありうるかもしれない。
「ほう。確かに形と大きさは立派なものだ。だが、これだけではわからない」
疑り深い高僧は、部屋の入口に顔を向け「おい!」と叫んだ。歳かさの尼僧が3人、部屋に入ってきた。楚々とした聖職者の格好だが、顔つきと腰の輪郭に妖艶さを漂わせている。マハラ教の尼僧は日常的に、この高僧の様な聖職者や、信徒の性の相手を務めているからだ。
「本当にパラッツォの教主であれば、この3名をまたたく間に、『法悦』の極みというものに往かせるだろう。できるか?」
「はははは……疑り深いようですね。かまいませんよ?」
そう言うとコーザは尼僧のうち1人に近づいた。その女はコーザの身体から漂う良い香りに戸惑い、発情した。子宮がうごめき秘部を濡らしてしまう。
「よろしいですか?」
女は答えられなかった。コーザは彼女の衣の腰のあたりを掴み、たくし上げた。真っ白で肉付きの良いすねと太ももが丸出しになると、彼女を持ち上げた。『聖根』は常に屹立していた。
「……私がコーザ本人であること、身を持ってお試し、いただけますね?」
尼僧はもうそのつもりだった。裾に隠れた女陰にコーザの『聖根』が突き刺さる。それだけで彼女は『歓喜の極み』に達してしまった。色っぽく切なげな喘ぎ声をあげながら、自分の陰が超大なものをすんなりと収めてしまったことに驚きもする。
その先が子宮の入口付近まで到達した。それだけでエクスタシーが。それが中の肉をたわませながらゆっくりと退いていく。また1度。押し込まれるとまた大波が。これまで味わったことがない快楽の連続だ。
「うあー! おあああー! おほあああー!」
貫いたものが奥を突き、入口付近まで退き、また奥を叩く動作ごとにその尼僧は奇声をあげた。快楽で脳細胞がこわれつつあった。その狂乱を、高僧やスオニアの兵士たちは口をあんぐりと開けて見入っていた。
「そろそろ、果ててもよろしいでしょうか?」
「おああああー! ああー!」
女がうなずくとコーザはその奥深くに『聖液』を注ぎ込んだ。同時に女は立て続けの絶頂に神経が絶えきれなくなり、失神した。
ぐったりとなった彼女をコーザが床に寝かしつけるが、相手は陰毛に覆われたところを丸出しにしてしまう。秘所からにおいたつような白濁液がこぼれ出ていた。サンダルを履いた足のつま先をピクピクと震わせていた。そして彼女の子宮では排卵が起こり、コーザの遺伝子を迎え入れる準備を整えようとしていた。
「おわかりになられましたか?」
高僧らに向けてコーザが呼びかける。僧は「疑うところは無し」と返そうとしたところ、他の2人の尼僧が飛び出し、コーザにしがみついた。目を潤ませ、鼻の穴を発情で膨らませてせがんだ。
「私も、私も!」
「『悦楽』をくださいませ、パラッツォの教主!」
コーザは穏やかに微笑み、右腕に絡みこんだ1人を抱き上げた。高僧はうんざりするぐらいに見るはめとなった。この尼僧らがコーザの子を孕むところをである。
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「コーザ=ストーンマウント。本来ならば貴様はここで討ち果たされるべきである」
キッカワンテス公の館へ向かう道すがら、数名の兵士を従えて先を進その高僧は、ゴールの戦士とともにゆっくりと歩くコーザをにらみながらそう告げた。
「しかし貴様は存じているはずじゃ。キッカワンテスの始祖・セニカ様と貴様の父親の間柄をな」
「セニカ様が最初にお産みになられた、父無し子のことでございますね?」
「……フン。コージュ本人から聞いておったようじゃな」
高僧は長い白髪で覆われた髪をかきわけた。その先端は尖っていた。亜人の血が濃く流れている証であった。
コーザより頭3つぶん低いこの高僧は、ゴブリンを父に持っていた。イブン=マグリビー。かれこれ200年ほどマハラ総本山で暮らす、主席神官僧の1人である。
「どうせキッカワンテスの領内だ。憚りはせん……初代セニカ様のご長女、大ヴェロニカ様のお父上様が貴様の父親である、という話だ」
初代セニカとその子のヴェロニカは、今よりおおよそ250年以上前の人物である。セニカはかの覇王・アルグレイブの暗黒卿とやりあった女傑として有名だ。大ヴェロニカはキッカワンテスを発展させた名君だった。ちなみにだがどちらもすでに故人だ。
「領主様が貴様に、お会いになりたいとおっしゃって良かったな」
コーザは死の間際にあるキャルベロナ=ヴェロニカ=キッカワンテスに招待を受けたのだ。イズヴァルトについて話してやろう。しかし、マハラの山には入ってはいけないというのが条件だ。
「ただ、私はマハラ教の皆さんと和平を結ぶつもりで来たのですが、そちらはどういたしましょう?」
「まずはキッカワンテス公と話してくれ。用意が出来たら交渉の席を設けてやる。敵の首魁が単独でやって来たのだからな。それなりの礼を尽くすだろう。あいつらは」
マグリビー以外の高僧らである。今回の戦争を決断し、各国に檄を飛ばした者達だ。一番の旗振り役の数名はイーズモーにいるが、その他の者らは皆、総本山から動いていなかった。
まずはともかく、交渉の席を設けてくれてありがたい。そう思いながらコーザはキッカワンテスの街中に漂う、『魔力の重圧』を探った。堅固な魔法防壁を感じたが、どんなものか気になっていた。
(重ねがけ……いくつかの結界術式を組み合わせているようですね。エルフやドワーフのものが。)
街中に無意味に突き刺さっている用途不明な木の柱がある。どれも同一の色合いの、青い塗料を塗られていた。これはエルフ達が設けたものだろう。
その柱の下にはドワーフの術式の元が眠っているだろう。柱の根元を抑える為の石にだ。これらが『ごく最近』に設けられたものだ。
さらに、この街の地下奥深くに古の時代の結界術式の源となる、何かが張り巡らされている。魔法防壁作りのプロフェッショナルが作り上げた代物だ。今彼が感じている、体全体が搾られるような強い圧迫感はそこから来ていた。若い頃にも感じたことがあるものだ。
(この感じ、懐かしいですね……。)
同行しているゴール達は顔色が悪く、気分が悪いだの早く帰りたいなどとぼやいていた。この結界はゴール族にも十分効果があるものだった。
(強力な結界の中におりますね、我々は。ただ……これだけでは無いでしょう。)
それだけでは魔族の魔法を防げるとは思えなかった。きっともう1つか2つ、何かを隠している様に感じられた。ごく最近に設けられたやつだ。何故ならつい5年前まで、キッカワンテスは転移魔法で入れたと、サキュバス達は言っていたからだ。