聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
ホーデンエーネンにいる策士は何も、ケノービ=ソーローだけではなかった。ロゼとジューンショーンの結婚を望んでいた、法務大臣と聖騎士団副団長もまた、
朝議の後、彼等は賛同者らと共に城の南にある図書館に集まった。話題にしたのは国王のことではなく、ヨーシヒデクスについてだった。
「ヒラジマッシモ殿が動き出すかもしれん」
そう懸念したのは法務大臣である。他の者達もうなずいた。彼等は朝議でのあの2人の様子をちゃんと見ていた。ロゼをナガオカッツェに、と提案して話を進めていたのは、ヨーシヒデクスである。ダリウス=ザックレイが書の頁をめくりながら言った。
「ソーロー公の動向もよろしくありません。近衛騎士団にも働きかけている様子。特に、マイヤ様を快く思わなかった方々を引き込んでいるという話があがっておりますからな」
姉と同じく、パラッツォ教との戦争を望まなかったマイヤは、それを推し進めていた近衛騎士団属の貴族達から反感を喰らっていた。その娘であるロゼを中央から遠ざけたい、と願う者達が少なからずいた。姫はまだ子供とはいえ王族なのだから、それなりの発言権を持つことになる。
しかもロゼは今までずっとイーガにいた。かの国はホーデンエーネンよりパラッツォ教と仲が良い。当然、ロゼも幼いころからその影響を受けて来たはずだ。彼女がナントブルグにずっといて、国政に口を出すようになれば、近衛騎士団の多くが望んでいる『奴隷商売』のチャンスは遠のくだろう。信徒の捕虜を得て売り、大きな富を得させてくれた抗争時代に戻れなくなる。
その時代には戻したくない。せっかく平和になりつつあるのに。北部諸侯の一部の沿岸においての、不当に占拠したクボーニコフとの小規模な紛争が起きているが、あれはかの国の水軍衆が起こしたもの、という認識となっている。少なくともナントブルグの大臣衆の間では、その認識だった。
「クボーニコフは厄介だが、パラッツォ教のほうがもっと厄介だ。戦うよりも誼を深めたい。その為にもローザ姫様がいるだろう。ナガオカッツェに送られぬ為の、強力な武器が欲しいのだ」
法務大臣が周囲を見回す。ダリウスがぼそりとつぶやいた。避妊術式について調べてみた。
「受胎を止める魔法があれば、それを止めたり、受精を促す魔法もございます」
そういえば。ロゼとジューンショーンがよく出席している詩作の会にも顔を出していた者が口に出す。
「来週、詩会では山深い温泉地で歌会を行うのです。そこでローザ姫様とジューンショーン殿下がご参加になられます」
「ほう。温泉場で詩作とは、随分と風情があってよいではないかね?」
「ええ。北の山を越えたところにある温泉地で……」
北の山を越えたところ。はて、そんなところに湯治場があっただろうか。法務大臣が首をかしげるとダリウスが違う、と言った。
「そこにある温泉地と言えば、一番近いところでトツカワウでしょう。もっともっと北ですな。ナントブルグから50キロは離れておりますよ」
「だ、そうだよ。困るよ、貴公?」
「はあ、申し訳ございません。そんな遠くだったのですね」
温泉場で5泊すると聞いていたが、移動で2日かかる計算になる。サキュバスの転移魔法を使わず、馬車で行くことになっている。
あらかじめ休みをとっていたが、これでは朝議に出られなくなる日がある、と男は嘆いた。
「それは私から陛下にお伝えいたそう。ローザ姫様とジューンショーン殿下が加わるのであれば、ご存じに違いない」
「はあ、ありがとうございます。そこで1人、付き人を加えたいのですが」
「心当たりがある。是非とも遣わそう」
法務大臣は亜人の魔道士を抱えていた。しかもゴブリン族のだ。
□ □ □ □ □
北の山。ナントブルグの王国の初代女王の母の御座所が設けられていた山である。詩会の一行はそこに立ち寄った。それほど高くなく頂上までの道はなだらかな坂道、古いが石畳が敷かれてあった。
頂上にのぼると開けていて、四方を見渡せるだけでなく土台が石垣づくりで幾本かの石の柱が残る、大きな遺構が残っていた。崩れがかってはいるものの優美な石垣がある、ということで詩会の者達は訪れた。初めて来た者達は一様に驚いていた。
「ほう……ずいぶんと造りが細かい石垣ですな?」
「だいぶ苔むして古さは否めませんが、見事な曲線を描いておりますぞ」
遺跡はロゼも初めてだ。しかしなぜか、懐かしいと思えるような気がした。ずいぶんと大きくなお屋敷が建っていたのだろう。でもこんなところに、誰がなんの目的で築いたのかと気になった。
「ここはね、君のおかあさんのご先祖さまが別荘を建てていたそうなんだ」
ロゼと肩を寄せ合って遺跡の柱を見ていたジューンショーンは、この館に『カツランダルク家』のご先祖様が住んでいたらしい、と言った。
「国が滅ぼされた女王がでしょうか?」
「もっと古いよ。真祖というお方らしいね。僕のホーデンエーネン家もアスカウの辺りに、お城を築いて暮らしていたそうだよ」
ロゼの真祖はサキュバスで、自分の真祖はハーフリングだったらしい、自分達の先祖は魔族だ、とジューンショーンは語った。ロゼは彼の視線が気になった。
「さっきから、あの柱とわたししか見ておりませんね?」
「ここは前に来たことがあるんだよ。兄上とトーリさんと一緒に。トーリさんの侍女が、いろいろと教えてくれたよ」
サキュバスだが、ニンゲンに化けていたと聞いた。カミラという名前だ。その名前を聞いてロゼは考え込んだ。どこかで聞いたことがある名前だ。確か、ヴィルヘルムおじいさまのお妾様の1人と同じ名前だ。
(おじいさまが一番お気に入りのおめかけさまでしたわ。)
自分の胸をちらと見る。最近、ここの成長が活発だ。動いてこすれるたびに痛みが走る。ホーデンエーネンの料理や彼等の精液が、自分の身体と相性が良いからか。
けれども、同名のあの女性は比べ物にならないほど大きかった。
(おっぱいがとっても大きくて、とてもいいにおいがする、とても美しいかただった。)
彼女は国王との間になした3人の子を、よくロゼに会わせてくれた。抱かせてくれたしミルクも与えさせてくれたり、おむつも替えさせてくれた。姫という身分なら全て、侍女がやってくれる事なのだが、やってみたいとロゼがせがんだのでそうさせてくれたのだ。
けれども、一昨年あたりから姿を消した。子供達は母親のことが恋しいとしきりに泣いていたのに。めそめそと泣くかわいそうな子供達を侍女らとともにあやしたこともあった。子供達は今、どうしているのだろうか?
ロゼはうつむいた。何か辛いことを思い出しているのかと思い、ジューンショーンは肩を抱きしめた。
「あっちに行こう。とても見晴らしがいいんだ。晴れた日はナントブルグまで見渡せる。今日は晴天だからきっと見えるだろうね」
「……はい」
それからジューンショーンがそっとささやいた。困ったことがあったら僕に言ってね。少しだけロゼの顔が明るくなった。
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温泉地に着くまでが長かった。途中の宿場で一泊し、それから山道をゆっくり登って半日だ。とはいえ最初の詩作の発表会は、その日のうちに行えた。
「……んっ。んんっ♡」
ロゼの呻きが、ジューンショーンの耳に響く。2人は温泉に浸かりながらお互いを絡めあわせていた。彼はロゼの腰を持ち上げ、腿を肩にかけて情を求めている陰唇を丹念にねぶっていた。
「あうう♡ ジューンショーンさま……♡」
石造りの小さな温泉風呂だ。部屋に備え付けの専用の露天風呂だった。だから気兼ねなく湯の中で情交に励むことができる。とはいえ声は、漏れ出てしまっているはずだが。
「だめええっ♡ そんなになすりつけないでぇっ♡」
答える事は無理だ。何故なら一度しゃぶりだしたら離れたくないからだ。ロゼの大陰唇はふわっとして、ぷにっとした柔らかさに満ちていた。産毛はかすかにあったがすべすべだった。これを味わうと口がなかなか離れたがらない。止まらないのだ。
真っ白で口触りが良い大陰唇を舌でかきわける。口では嫌だと拒んでいたが、その奥はすっかり温まって潤っていた。上部にある芽は、血を集めて膨張していた。
(こっちも欲しいのかい?)
ジューンショーンはそちらを本格的に施し始める。ロゼが余計に喘いだ。なだらかな腹とおへその先に見える乳は、初めて見た時より少し大きくなっていた。ちょっとした丸い山だ。たった2カ月ほどなのに成長が早いようだ。
「はううう♡ そこ、そこをくすぐられるとだめになっちゃう……♡」
クリトリスをねぶると、ロゼの腿が急に柔らかくなってしまった。達してしまったのだ。それでも愛撫は止めなかった。この少女には普通の女のように、絶頂の後の静寂の時間は存在しなかった。舐めれば舐めるほどよがり、挿れるだけいくらでも波が訪れる、親譲りの特異体質だった。
膣口から甘い体液がほどばしり、ジューンショーンは飲み込んだ。でも止まらない。何故なら彼女の熱い思いに答えたいからだ。今日の彼女の詩は、たまらなかった。
「あなたと共に山の上で眺望する都は、なんと美々しきものだったか」
その出だしからだ始まり、晴天の空のもとにあるあの都を、この山からずっと眺めていたい。想いびとと常に2人で、と続く。
「手を握りあい喜びを交わしながら都を眺めたいと欲してしまう。山が私にささやいたからだ。山はかつてゆりかごだった。赤子のにぎやかな声に満ちていた。しかし今は抜け殻のみ。だからおまえに求めたい」
少々あからさまな求愛詩だった。ジューンショーンはロゼのラヴィアを舐めたくりながら、明日の詩会で返答の詞を寄越そうと考える。
(私はずっとお側にいます……石造りの人里でも緑深き山の中でも、骸たちが静かに横たわる荒野でも……というのをどうやってしたためようかな。)
女肉の汁をすすりながら考える。ロゼが泣きながらせがんできた。もっと深くつながりたい。ジューンションは彼女の腰を湯の中に降ろすと、激しく勃起していたそれにいざなった。
「うっ♡ ジューンショーンさま、ものすごく、腫れあがってます……♡」
「君のここもあったかい……好きだよ、ロゼちゃん」
2人はきつく抱き合いながら交わった。何度も、何度も喜びの頂点を味わった。
しかしロゼの身体には変化が起きていた。避妊魔法で止められていたはずの排卵が起こり、子宮に吸われた精液と反応をおこしつつあった。
彼女にかかった魔法は解かれていた。この詩会に加わっていた貴族の従者が、ロゼとすれ違った時に施したのだ。法務大臣は相当な手練れを雇っていたのだ。