聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
支配者となるには、たくさんの人に顔を知られる必要がある。そういう訳でオルフレッドはエチウ諸島の各島を巡る旅を始めた。コーザが目をかけている司祭騎士のヘンリック=イプセンを伴ってだ。
ヘンリックはパラッツォ教国が建てられた折りに、丞相として教帝を補佐する役目を期待されていた。サイゴーク戦線で負けつつも、軍を指揮して兵站に気を配っていたからだ。エレクトラはヘンリックをこう評した。
「まあ、石田治部少輔みたいなもんですねえ。軍人としてはからっきしですけど、軍が戦うための輸送路の確保や占領圏の軍政は一級品でしたから。
そのヘンリックは船旅の最中、イズヴァルトがとんでもなく面白い人物だったと話してオルフレッドを辟易させた。最初は敵としてサート銀山で会ったが、いざ友になると教義のあれこれを突っ込んだところまで聞いて来る。神学談義に飽きなかった、と。
「イズヴァルトさんこそが、教主様の跡継ぎにふさわしいと私は思いますよ!」
「はあ、そうなんですね。だったら連れ戻せばいいじゃないですか。ヘラちゃんについてはどう思います?」
「……イズヴァルトさんの多くいる奥さんのうち1人でいいんじゃないかと。そりゃあ魔道士としては世界一になりうるでしょうけど、彼女、勉強が嫌いなのですよ。教主にはなれませんね……」
とはいえイプセンはヘラに懐かれていた。軍旅の旅に出発するとき、彼女に同行を泣きつかれたぐらいにだ。しかし彼を手元に置いて教育したかったコーザがそれを止めたのだ。
「ところで、最初に向かうのがナオエニアというのは、どういう理由でしょうか?」
「ナオエニアの統治を任されているカーネトヨゲネフ=ヒグチセン様が、一番の名声をお持ちだからですよ。あの方がうん、と言ってくれれば他の島々もうなずいてくれる。
「そうですか……」
ナオエニアには良い思い出が無かった。自分を邪険に扱ったヴォルフ=ラングレンが今も守備隊に参加していたからだ。
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「アンタが王様にか? バカを言うな」
予想通りの返事だった。再来年、ホーデンエーネンに戻るというヴォルフは、ナオエニア城を訪れて領主その話を終えたばかりのオルフレッドに、今も冷たかった。
「馬鹿をって……なんでそんなことを言うんだ、君は?」
「アンタにこれは、というものを感じなかったし、流れに身を任せているっていう様子だから言っているだけだよ。それと、アンタは人の上に立つ才能が無い」
だいぶ苦労はしてきたんだろうけどな、とヴォルフは言って相手の顔を見る。人相が悪くなった。ナオエニアでも耳にした『皆殺しオルランドゥ』というのを演じていれば、こうなるだろう。
「とにかく俺の助言はこれまでだ。どうせあと2年でアヅチハーゲンに戻る。エチウのことは知ったこっちゃない」
「でも、僕はナオエニアも治めることになるんだよ? 君の先祖の故郷だろ?」
「俺の先祖のな。でも俺はアヅチハーゲンが故郷だよ。領主様には了解をとったんだろ? 姫様方に種付けした後は、さっさと島を出ろ」
それはこれからやるところだ。姫のうち1人を『妻』として、カナザワースに送る段取りまで決まってもいる。
ついでにユイランという領主の妻の女エルフが、今夜のお相手をつとめるそうだ。たくさんいる姫よりも領主の妻のほうが好みに近かった。
「君だけは認めてくれないようだね?」
「認めるも何も、お前がそれを目指すんだろう? どうして人に聞く? それが流されている、っていうやつだ。これ、忠告な」
ヴォルフは鼻息をひとつ鳴らして去ろうとしたが、ひとつ、オルフレッドに注文をつけた。
「もし、サワータキャビク島に寄るんだったら、トールキンというドワーフの兄さんに会って、俺がよろしくと伝えて置いてくれないか? 戦友だったんだ」
サワータキャビクはパラッツォ教の版図では無いが、教徒がいるので一応は寄るつもりだった。ヴォルフは無礼だったが頼みぐらいは聞いておこうとオルフレッドは思った。うなずくことにした。
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それから1カ月して、サワータキャビク島に着いた。ホーデンエーネン王国暦359年5月。
島の西端にある港から陸路でサワータキャビクの街に向かう。そこにパスカルというパラッツォ教団に手を貸すエルフがいると聞いた。その人物のところ、トールキンというドワーフは厄介になっているという。
トールキンのことについては、イプセンが詳しく話をしてくれた。そのドワーフは彼の友人で、イズヴァルトと激しく争ったそうだ。
「単純な腕っぷしでは、トールキンのほうがはるかに武がありましたけどね。でも敵同士がなんだかんだで味方になり、共にクボーニコフと戦ったというなんて話、何とも胸がわくわくしますね!」
その心情はオルフレッドには理解できない。そうした少年漫画的なストーリーは好まないからだ。敵は敵。どちらかが生きるか死ぬ。それでいいじゃないか。
しかし船の中でこうも聞いた。トールキンはここ最近、ふさぎ込んでいる。何故ならクボーニコフとの戦いで、長らく連れ添っていた愛人を失ったからだ。エッダというたいへんデブで食いしん坊な娘だった。
西の港に入ってから、別の嫌なうわさを聞いた。セイン王がタンゴバルドの海賊団に敗北し、海の藻屑と消えたそうだ。サワータキャビクでも話が流れ込んできていた。
(あのセイン陛下が? バカな?)
海戦があったのは3カ月近く前の話らしい。タンゴバルド海賊団の情報を仕入れている。半ば水運業者で半ば賊、といったいつもの商売を続けている。セイン王が勝ったら完膚無きまでに滅ぼされただろう。負けたか、征伐を諦めたかのどっちかだ。
諦めても猛将・セイン=ホーデンエーネンの名前に傷がつくからオルフレッドとしては喜べなかった。セイン王なら勝てたはずだ。なのに、負けたと言われている。釈然としない。
(まあ、セイン陛下のことだ。きっとどこかに落ち延びているだろう。)
そう思う事にした。1日かけてサワータキャビクの街に到着し、パスカルの商館にやって来た。中に入ったすぐ手前が受付で、美しい金色エルフの女に声をかけられた。
「いらっしゃいませ。お客様、どういったご用件でしょうか?」
「僕はオルフレッド=カツランダルク=シュミット。こちらがヘンリック=イプセン」
「パスカルという人に会いたいのですが、今はご在社でしょうか?」
エルフの受け付けは、少し困った様子でうつむいた。
「社長は今、お取込み中でございまして……」
「いることはいる、というわけですね? パスカル様には大事な話がございます」
「あのう、お気分を悪くなされるお方もいらっしゃいますので、御止めしたいのですが……」
そんなことは気にしない。オルフレッドとヘンリックは言い切って連れ達と共に階段をあがった。
そのイプセンの執務室だが、扉の向こうから大変悩ましい声が漏れていた。しかもどこか『しな』をつくった、野太い男達の声だ。
「もう、やなのっ♥ そんなにしつこくぺろぺろしないでぇ♥」
「やめてったらやめてっ♥ ぼくたち、おとこのこがすきなのにぃ♥」
受けているのは男のほうみたいだ。オルフレッドは青ざめていたがヘンリックは気にせずドアを開けた。不用心にも鍵はかかっていなかった。
見ると、筋骨隆々の水夫くさい男達数名が、褐色エルフの女が2人と、それから、耳がとがった小さな女児数名に、手コキとフェラチオで責められていた。女児は『おむつとれたて』といった容貌だ。そのあどけない子らが2人の女エルフみたいに全裸になって、悶えて悲しがる男達を攻略していた。
「な、なんだこいつらはっ!」
オルフレッドが叫ぶと、一番肉がついた女が振り向いた。お腹はぽよよんだったが、とんでもない爆乳だった。ドエロさが常人の20割増しだった。
その女が咥えていたごっついちんぽを離し、彼に目を向けた。
「なにもんずら?」
「な、なにって……パスカルさんに会いに来たんだ、僕は。あんただれ?」
ぽっちゃりなエルフは起き上がり、おっぱいをぽよんぽよんと揺らしながら近づいて来た。厚ぼったい唇が魅惑的に見えた。見ているだけで射精しそうな体つきだった。
「パスカルさんなら今日は、おらの代わりに診療所で働いているずらよ?」
それから自分達がやっているのは、パスカルの会社の社員らへの『臨時ボーナス』である。この水夫くさいがちむちの男達は、パスカルの商会に雇われていた。
「『おしゃぶり』と『こきこき』をか?」
「こいつら男色者でよう、いつもはパスカルさんがやっているらしいけど、今日ばっかりはおらたちがそうしてやっているずら」
水夫らしい男のうち1人が泣きそうな顔で怒鳴った。
「うそつけっ! ここに来るときいっつもボクらを襲うくせに!」
「……きみ、うるさいな」
その男はもう1人の、背が高くほっそりとした褐色エルフの女にしごかれていた。彼女は他の2人を一瞥すると、その水夫を抑えさせて床に寝ころばせた。嫌がる彼を羽交い絞めにしながら己の秘所にちんぽをいざない、悩ましい腰遣いで責めを与え出した。
「やだっ♥ やだああっ♥」
「嫌がっているよ。男色家にまんこを食わせるの、やっちゃだめだろ?」
「このあとけつあなでもちゃーんとしてやるずらよ。今日はあのこたちにもしっかり奉仕してもらうずら」
女は子供達のほうに目を向ける。もうすでに乳児と幼児の境目にあるような子供達による、『しりあなえっち』が始まっていた。男達は苦悶していたが、女の子達はとても気持ちよさげだった。流石はエルフの子供達である。
イプセンは平然としていたが、女の子たちと爛れた日々を送り続けていたオルフレッドは、流石に目の置き所を考えた。とりあえずおっぱいで気分を変えようと、彼女の重そうな『ぷるんぷるん』に目をやった。陰茎をこすりつけたくなった。
「……もういいよ。ところで、僕はパスカルさんだけでなく、ドワーフのトールキンという人にも用事があるんだ」
「トールキンさんずらか? なら、おらの診療所に住んでいるずらよ?」
「その、診療所ってなんだい? 貴方は医者なのか?」
「ほうずら!」
そのエルフは朗らかな調子で応えて胸を張った。嫌でも大きいに過ぎる、まあるい『ぷるぷる』が目についた。
「おらはクリスタ=オブラーヤずら! で、あっちのがミレイユ=キョーライ。あそこでけつあなをほじくらせて喜んでいるのは……」
自分の娘のユミール。それから、ピエラとルチアとクロエとマリカ。この島へ遊びに来たエルフ達の娘らだ。肌が黒いルチアだけは、母親とはずっと離れ離れだが。
「で、おらのユミール以外はみーんな、イズヴァルトさんの娘さんというわけずらよ?」