※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

576 / 767
203 俺は信じたくない

 キンキ大陸から流れて来た凶報を聞き、枢機卿のカヅノ=セイジは愕然とした。

 

 そんな話は聞いていない。裏で手を組んでいるケノービ=ソーローとヨーシヒデクス=ヒラジマッシモからの便りで、そんな知らせを受けなかった。つまり、それほどのかん口令が敷かれたというわけだ。

 

(俺は信じないぞ! はっきりとこの目で見なければ!)

 

 カヅノ=セイジは『教帝』のところへ急ぎ向かった。ホーデンエーネン王国暦359年でいえば10月のことだ。

 

 オルフレッドこと教帝オルランドゥは、カナザワースの総本山の南側に完成予定の、自分の屋敷の視察をしていた。枢機卿のツノが生えた娘達を数名伴ってだ。

 

 彼女達は妊娠で下腹を膨らませていたり、生まれたばかりの赤ん坊を抱いていた。どの子もオルランドゥの娘である。教帝はその生涯、成人できた男児数えるほどしか無かった。生まれてすぐに死ぬのが多く、娘ばかりが健康に育った。サキュバスの血のせいだ。

 

「ううむ。足りない」

 

 オルランドゥは館の周りを見てぼやく。城壁が無ければ塁も無い。濠だって存在しない。これでは何かあった時に対応できない。丸腰そのものだ。そう思案している時にカヅノがやって来た。

 

「ご機嫌麗しゅう。オルランドゥ陛下」

 

 セイジだがこの若者を身近で見てから、敬意こそ無かったが敵対心を感じなくなっていた。彼にとって憎むべき、トーリ=カツランダルクとイズヴァルト=シギサンシュタウフェンとの実子であったのにだ。

 

「カヅノ=セイジ枢機卿か」

 

 教帝も頭を下げる。このある程度の恭しさも、憎しみを抱かなかった理由の1つに挙げられた。オルランドゥは腰が低い若者なのだ。常に女達を侍らせていたが、一定の節度は保っていた。

 

「陛下、何を思い悩んでおられるのです?」

「この屋敷の敷地についてだよ。どう思う?」

「さぞかし、立派な屋形となりますでしょうなあ」

「いやいや、これでは賊にどうぞ入ってくださいと言う様なものだよ。無防備に過ぎる」

 

 カヅノは声を作って答えた。いざとなれば総本山に逃げ込めばよいのでは。教主の御座所の前身、カナザワース城だが、ハルヒアトゥントゥリには劣るが、堅固な城としてエチウでは名が知られていた。

 

「有事の時にはその出城として、この館を機能させたいと思っているのだけど、教主様がはねつけるんだ。そんな心配はいらない、って」

「コーザ様の言う通りですな。陛下のお考えはホーデンエーネンの武者のそれと同じ。このエチウでは無用な心配かと。それよりも」

 

 そのホーデンエーネンから急報が飛んで来た。ロゼ=カツランダルクが旅先で逝去された。便所で尻から大量の血を流して倒れていたそうだ。

 

「ロゼ……? 誰だい?」

「マイヤ様とイズヴァルト殿のご遺児とのことです」

 

 オルランドゥにとって初耳だった。叔母がイズヴァルトとの間に子を為していたなんて。13歳と言う年齢だったのと赤ん坊を産んだ、というのを聞いて驚いた。多淫なカツランダルクの女は結婚と出産が早いことも思い知らされた。

 

「お亡くなりになられたのは1カ月半ほど前とのことでございますが、それまで死を隠し通されたのでしょう」

 

 オルランドゥは実感できなかった。あの狂おしいぐらいに愛しい叔母の娘なら愛せるはずだ、と思っても、あまりにも情報が少なかった。肖像画や映像水晶でも姿を見たことが無かった。

 

 この1年、彼は戦場めぐりとパラッツォ教国の事と、従順で魅力的な側室や愛人たちとの法悦に夢中で、本国のことを殆ど聞いていなかった。セイン王が海戦に破れて行方不明になったという話も、とっくに逃げて再起を図っているんだろうな、程度ぐらいにしか思っていなかった。

 

「そうか……ロゼというんだね、マイヤちゃんの娘は」

 

 オルランドゥはぼそっとつぶやいた。それだけだった。

 

(実の姪なのに冷淡だな?)

 

 反感を覚えつつも、セイジはこの件をオルランドゥに持ちかけた。

 

「ですが、パラッツォ教団として何らかのお見舞いを致さなければ、心象を害しましょう」

「わかった。教主様と相談して弔問団を出そう。名義は僕との連名でだ。しかしまさか、マイヤちゃんがイズヴァルトの子を産んでいたなんて……」

 

 オルフレッドの心のうちに嫉妬心が沸いた。頭の中で子供のころから失踪するまでの叔母の可愛い姿を思い出して欲情し、赤ん坊を抱いている自分の愛人たちをちらと見た。また孕ませるまで欲望を吐き出したかった。

 

 それを股間の勃起という形でカヅノは見つけた。彼が叔母に妙な執着心を持っているという話を聞いたことがある。『おしゃぶり姫』に心を奪われたのだな。カヅノも興味をもってマイヤの幼少時代の『盗撮動画』を観て納得した。

 

(いやむしろ、養って甘やかしたい子に見えたのだが、俺は。イズヴァルトが小さな妹の様に可愛がっていてた、と言う話を聞いて納得したよ。でもオルランドゥのは毛色が違うようだ。まるで劣情に限りなく近い恋心を抱いているようだ。)

 

 そしてカヅノはマイヤの娘のロゼにも愛着を覚えていた1人である。彼女の庇護者になりたかった。せがまれてちんぽをしゃぶってもらったり尻穴をほじくったりしていたが。それでも、『近所のやさしいおじさん』的な感情をロゼには抱いていた。あんな可愛い良い子が死ぬなんて、おじさんはとても悲しいよ。

 

「陛下。その弔問団には是非とも私を加えていただきたいのです」

「もしかして、君はロゼという女の子と接点があったのか?」

「いえ、このところ私は暇を持て余しておりまして。何もしないのでは心苦しいと思って申し出たのでございますよ」

 

 そっけなく答えたが、知らせを受けた当初、すぐに便所に籠って涙を流して悲しんだ。そのぐらい彼はロゼを好いていた。

 

 本心を隠し通すカヅノの心を、オルランドゥは見抜けなかった。叔母にもう1人子供がいるという事実に、頭が追いついていなかった。

 

 それよりも四肢が無いあのかわいい人の、放たれた精液をぶびゅっと音を立てて垂れ流し、ヒクヒクと動く可愛いお尻の穴を思い出してしまい、姪の死を悲しめなかった。親戚とはいえロゼは遠い存在だった。

 

「検討しよう。しかし枢機卿はクニキダ師とサクラウチ師以外、目立った仕事をしていないようだ。君以外にも送ることにしたい」

「……ありがたき幸せでございます」

 

 翌日の夜。セイジは弔問団のメンバーに選ばれたことをオルランドゥの元から戻って来た娘から聞いた。

 

「サトシおじさまもつけて、というのが条件とのことです……」

 

 椅子に座った乳が大層立派なツノが生えた娘は、大ぶりの尻をもじもじとさせながら答えた。

 

「そうか。にしてもお前、頬が赤くなっているぞ? ほんのりと汗臭い」

「そ、そうでしょうか?」

 

 目つきがぼんやりとしている。蟹股気味で歩き方がぎこちなかった。彼女は会議の結果を聞きながら、オルランドゥと『法悦』を為して来たのだ。徹底的に責められて開きっぱなしになった膣口から、今も教帝の精液が垂れ出ていた。

 

(こいつ、たっぷりと『法悦』を楽しんだようだ。だからこんな夜遅くまで帰って来なかったか。)

 

 雌のにおいに悩まされながら、弔問団の編成と日程について聞いた。それから側仕えの男を呼び寄せ、今夜一晩、娘を寝かさないようにしろ、と言って寝室に連れて行かせた。しばらくしてその娘の嬌声が聞こえ始めた。

 

 とはいえカヅノはその声が気にならなかった。パラッツォ教徒の家の夜というのは、大抵が男女の交歓の声でやかましい。夜も昼間同様にお盛んなのだ。この家にいる、小さい女の子だっていやらしい声をあげていた。セイジの可愛い息女である。

 

 彼はすぐに兄の家に向かった。兄のサトシは寝台に素っ裸で四つん這いになって本を読み、侍女に尻穴を舐めさせてくつろいでいる最中だった。

 

「おお、セイジか」

「兄さん。ケツアナ舐めをやらせながら読書に興じているのか?」

「こうされると文字がすんなりと頭の中に入って来るからね。このままでいいか?」

 

 構わない。セイジはそう答えて兄の尻穴をくすぐる舌に目を向けた。皺という皺を可愛がる軟体に欲情を覚えたが、自分もやってもらおうと思わなかった。あの体勢では女の肌を楽しめないからだ。

 

「弔問団の話は聞いたか?」

「まあな。評判の姫だったそうじゃないか、ローザ……いや、ロゼという子は。私も一目会いたかったよ」

「……とてもいい子だった。兄さんが今しているようにお尻の穴をまる一日舐めたくなるような可愛いお嬢さんだったよ。死んでしまったのが未だに信じられない」

 

 セイジの表情はとても暗く沈んでいた。相当気に入っていたのだな、とサトシは思った。もちろん、ロゼのしつこいフェラチオとアヌスの吸精ぶりも聞いていた。『おしゃぶり姫』の実子だという話は本当だと思うぐらいだった。

 

「弔問団は明後日出発する。司祭騎士と教典の巫女も何名か随伴する。どいつも転移術式が使えるそうだ」

 

 魔力が強い連中となる。でないと転移術式は用いれないのだ。あれは大量の魔力を消費する。サトシは枢機卿のクロサワ兄弟が、教主によって選ばれた者らに術を教える役目を担っているのを思い出した。

 

「クロサワ兄弟から1日にどれぐらい行けるか聞いたことがある。ざっと300キロという程度らしい」

「4日ぐらいか。教主殿も『秘蔵っ子』の術式を学ばせるとはな」

「教帝陛下も習得を始めたようだ。どうやら教主殿は本気らしいな。教団の司祭騎士達の底上げを考えている」

 

 それから念話魔法で、「自分の死後を考えているようだ」と弟に言った。サトシもそれに応じる。教主が死ぬにしても、オルランドゥの玄孫の代までピンピンしているはずだぞ。

 

「だろうな。ところで教帝はどう思う?」

「悪くない。血なまぐさくて欲深だ。俺好みのとても香ばしい奴だ。ヘラもほんのりと生臭くなって来た。体つきはまだねんねだが、いずれぞっとするような女ゴールになるだろうよ」

「私はどっちも好きになれないよ。オルランドゥは病んだところがあるし、ヘラはかわいらしさが無くなった……それに、顔を見せると思ったらすぐに消える。教主殿はどうしてあんな連中を後継者に選んだのか……」

 

 枢機卿のうち、半分近くがこの2人をパラッツォ教の後継者として本心から認めていなかった。教主コーザの後継者案のうち1つにあった、オルランドゥの実父とロゼの母親を懐柔し、2人を据え置くほうが良いとも。

 

「……で、そっくりさん2人がエドニアだかマリーヤあたりに出現したという話は聞いたことがあるか、セイジ?」

「そりゃあ初めて聞いたよ。弔問団の帰りに一緒に会いに行こうか? 俺は女の方に是非とも会いたい。とても愛くるしい、たぬきのような女だと聞いたよ」

「余計なことは考えるな。教主殿はあきらめたのだ。副司祭騎士団長はそうでもないが……泳がせて何かやらせようと企んでいるふしがある」

 

 その2人のことについてはあきらめた。また別の機会にしよう。では明日、と言ってセイジはその場から消え去った。サトシは陰茎が十分に昂ったのを感じると、肛門を舐めていた侍女を横たわらせた。

 

(心配は杞憂だろうな。あいつはしばらく、ホーデンエーネンでの悪だくみで頭がいっぱいになるだろうから。)

 

 サトシは女の開いた脚に割って入った。法悦の時が始まった。ぬめって生暖かい中で動いて生の喜びを享受しつつ、神への祈りを捧げた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。