聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
サキュバスのヴァネロペが顔を見せたのは、『司祭騎士団長』と『軍師殿』がミョーゲチャコフの大公のところへ赴く直前のことだった。
彼女は『司祭騎士団長』らに先んじて、ブライアン達と共に、ムーツ大陸に渡っていた。ヒラーイズミで『氷雪の栄光』を探し続けていた、ツダサンチョーとヤギウセッシウサイを手伝っていたのだ。
「ごにょごにょごにょ……」
ヴァネロペが指をさして尋ねた。『軍師殿』が、馬の鞍くさい娘に抱き着かれて、引っ張り出された片乳に頬ずりを受けているが、どうしてなんだろうか?
「……昨晩、『おまんこなめなめ』を馳走したからでござるよ」
「ごにょ?」
「さようでござる。『軍師殿』のあれは、奥方にとってはとんでもない麻薬みたいなものでござるからな」
女陰を舐めてやった相手というのが、自慰狂いのホージュリア妃だ。
2人は昨晩、馬乳酒を飲んだ後に、夜遅くまでさかりあった。
ムーツに来てから「さむいー!」が口癖になっていた『軍師殿』だが、天幕の中で汗まみれになってお互いのおまんこをぺろぺろぺろと味わったという。
『軍師殿』いわく、ホージュリア妃のおまんこは、過酷過ぎる自慰でたいへんぐちゅぐちゅに崩れていた。肛門も使い過ぎて仕上がっていたそうだ。
女陰の臭気だが、牧場のにおいをやさしくしたようだった。幼い頃に義兄の家の仕事の手伝いをしていた時を思い出してしまったと語った。
対してホージュリア妃は、『軍師殿』のでかでかおっぱいの虜となった。
夫曰く、彼女はおちちにご執心のようだ。胸囲はあるけれど貧乳だからかもしれない。オーガの側室はことあるごとに、ちゅうちゅうと吸われている。
「ちゅちゅちゅー!」
「やーだ! ホージュリアたん、はずかしいよー!」
「ホージュリアはおかあしゃまのおっぱいをすいたいんでちゅー! ちゅちゅー!」
「『司祭騎士団長』さん、たすけてー! このままじゃしわしわおっぱいになっちゃうよー!」
助けを求められたが、『司祭騎士団長』は笑顔を見せるだけだ。『軍師殿』は調子に乗って、いろいろとやらかした。
ダテーゾフの陣には3日間もいた。『尻吹き矢』の披露のあと、相手方の大将に土下座してせがまれ、『ねっとりおしゃぶり』で4発もせしめてやった。それから彼の2人の妾にも、『おまんこなめなめ』をしてやったのだ。
それからは本陣の兵士らに、「どーぞー♡」と股を開いてご乱交だ。湯あみをさせてもらったが、帰る頃には身体から精液のにおいが染みついていた。その分、お肌がつやつやとしていて血色も良くなったが。
「ごにょにょ」
「だいぶ自分達に近づいてきた、でござるか。左様でござろうなあ。とはいえ、『軍師殿』は未だに魔法が使えないでござるよ」
ところでと『司祭騎士団長』は尋ねた。どうして今日は顔を見せにきたのか。しきりに貪りに来るエルフと同行するのが嫌だと、ここのところヴァネロペ達は避けていたのだが、どういう風の吹き回しか。
「ごにょごにょ」
「ふむ。あの盛んに乳を吸われているあいつに頼まれて、でござるか……」
イナンナを介してだ。彼女は他のエルフ達よりも念話術式に長けており、魔術の波をさえぎる山岳地帯が入ると無理だが、かなり長距離の通話を用いることができた。
ここからヴァネロペが拠点にしていたクノーヘ国の港湾都市、ハチノヘジンスクまで届いた。会話の中身はこうだった。
「かわいいかわいい『軍師殿』さんが、おまんらサキュバスに援けてほちいのと言っておるズラ。こっちこい」
「あいよ」
この程度のやり取りである。エルザとオーラフはエルフ達の執拗な愛撫にトラウマを抱いていたから、返事をしたヴァネロペだけがやって来た。
「やーだ! やーだ!」
なおもおっぱいを吸われている『軍師殿』のやかましい声が響く中、当のイナンナがやって来た。
彼女はいつもより活き活きとしていた。ダテーゾフの陣で『軍師殿』の乱交に混ざり、「ぐおっ♡ ぐおっ♡」と声をあげ続けていたからだ。
ムーツ人はオーガ族の血が混ざっているゆえ、概してぶっといデカマラが多かった。粗末な大きさでも亀頭がデカかったり幹が樽みたいな形状をしていたから、「ぬおっ♡」と声が出る程に楽しめたのだ。
「遠路はるばるごくろうさんズラ。他の2人の娘っ子は?」
「ごにょ」
「しかたねえズラな。来てくれたらたっぷりと、オラが可愛がってやったのに……」
お前のせいだ、とヴァネロペは毒づいた。イナンナは想像を絶する『ちょろすけ』なエルザとオーラフの陰核を繊細な指づかいでこねくりまわし、反応が早すぎるので面白がった。
悲鳴をあげさせ、膣が愛液を出し過ぎて干からびてしまった2人はイナンナを忌避するようになった。だいたいサキュバスというものは、精液をいただけないセックスは大嫌いだ。
「『軍師殿』さんはあんなんだけど、早速プレゼンテーションの為におまんを連れて行くズラよ」
「ごにょ?」
「ミョーゲチャコフの殿様のところズラ。『軍師殿』さんはこういうことを考えているズラよ」
『司祭騎士団長』がヒッターチとミョーゲチャコフから一部の兵を借りて、ダテーゾフの本拠を一気に襲う。
ミョーゲチャコフとダテーゾフは、ユリアゲツクの砦群を巡ってにらみ合っている状態だ。両軍ともに疲弊していて膠着状態にある。
「ダテーゾフもお疲れ気味で、ユリアゲツクから南下できそうにない。本国からの増員と兵の交代もござろうが、『軍師殿』の目算によれば、半月から1カ月ほど、かかる見込みらしいでござるよ」
「ごにょごにょ?」
「どうも、交通がしょぼいらしいでござる」
『軍師殿』は股でおちんぽのお世話をした兵士達から、いろいろと聞きだしていた。
ダテーゾフには軍用道路が無い。兵站網は街道のみとなるが、舗装されていないところが多い。この時期は雨が多くよくぬかるむ。
荷車もあまりよろしくない。イーガの『浮き板』を使っていない旧式だ。サイゴークやエチウ諸国は切り替えているのに。
「陸運の代わりに、水運が発達しているそうでござる」
イナンナがうなずく。彼女はムーツ大陸で何度も旅しているから、交通事情にそこそこ詳しい。
「ダテーゾフの河船や海船は、デキの良いもんが多いズラよ。それとニガタケグラードとシオガマツクの2つの港は、サイゴークへ向かう船がたっくさん泊っているズラ」
「ごにょ」
なるほど。ヴぁネロぺはうなずいた。彼女は船を使わず転移魔法で飛んでいたから、地べたや水の上を這いまわることに疎かった。
「では、ミョーゲチャコフ大公のところへ向かうでござる」
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「ほほう……手足さねえげど、とってもめんこい娘さんだっぺなあ?」
ホージュリア妃が抱く『軍師殿』を見て、ミョーゲチャコフ大公は目を輝かせた。
ゲラシモフ=ミョーゲチャコフ。現大公である。背丈は150あるか無いかで、目と鼻が大きい。
今年で57歳となるが、まだ30過ぎぐらいにしか見えない。半分、ゴブリンの血を引いているからだ。
大公は上半身に甲を身に着けた格好だった。ムーツ式の簡素な鎧で、
「そういや、昔っから『おしゃぶり姫』って呼ばれたのは、本当がい?」
「ええ。5歳の頃からですよ。いっぱいおちんちんをしゃぶり倒しました♡」
『軍師殿』は口を半開きにしてすぼませ、ちゅっぱちゅっぱとやる真似をした。
「ほほう、そうかい。なら、おれのちんぽも……」
大公が下に履いていたものの紐に手をかけると、右にいた腹当姿の若者が押しとどめた。公子のゲオルギー=ミョーゲチャコフだ。
「おやじさま、後にしてくんなしょ。まんずいぐざの話だあ……『碩学姫』さん、おめさまの文は読ませてもらったべ。騎馬愚連隊さ、ありったけ連れてくれがんしょ」
騎馬愚連隊はミョーゲチャコフ最強の騎馬隊であり、世界最強の軽騎兵集団だ。
ミョーゲチャコフの公旗、冬空に瞬く東の七つ星のうち、上から三番目の星を大きく描いた軍旗を掲げて戦場を疾駆する。その星は死兆星と名づけられていた。
この陣に2000。招集をかければ1週間を要するが、4000まで届く。
他にも二番手三番手の騎馬部隊をミョーゲチャコフは擁していた。殆どが弓騎馬隊となっている。
最近では騎馬鉄砲部隊も編成していた。攻城用に戦車に小型の投石砲を積んだ重装部隊もある。総勢二万騎。ミョーゲチャコフ騎馬軍団と呼ばれる程である。
「どうすっぺ? 1週間待つか? 4000の騎馬愚連隊がおめさまに従うけど?」
「4000はいりません。1000で十分です」
ゲオルギーが目を見張る。信じられなかった。それだけの人数で公都を襲おうとは、たわけにも程がある。
「あのなあ……」
「ホージュリアたんが率いる1000近くのイワキエル部隊がいれば、異界で最強最悪と恐れられる『かまくら武士』に匹敵する、カントニアのエルフさんたちがついております」
パオレッタが舌打ちした。オラたちはそんな極悪人じゃねえズラよ。とはいえサガミニアの白エルフは、祟り神と恐れられる程に強い。ちんちんにはザコ負けしてしまうが。
「そりゃ、『司祭騎士団長』さんと言えば、鬼神も泣いで全裸土下座する破壊神、と聞いたことがあっけど、それで十分だっぺか?」
「……拙者はそんなに強くないでござるよ?」
「ほらあ。本人もそう言ってるし、考え直してくんにがい?」
ゲオルギーは作戦の再考をうながすが、『軍師殿』は聞き入れなかった。
「この作戦は必ず成功します! 私が考えているのは、ここにいるヴァネロペたんの転移術式を用いた電撃戦。超神速の行軍速度で敵本拠を一挙に叩く、画期的な新戦術なのです!」
ミョーゲチャコフの面々の眼が、きょとんとなった。
『司祭騎士団長』はとても嫌な顔をする。『軍師殿』が言っているのは、転移術式を用いた遠距離の敵を討つ暗殺みたいな作戦だからだ。
ここでヴァネロペが進み出た。小さな声でごにょごにょ、と説明した。ゲラシモフ大公がほーうと唸る。
「魔界では表向きには禁止されてるけど、監視の目が届かなければこっそりやっていることだっぺか。転移ポータル? まあ、そんなもんをくぐって近道をするんだべな」
「ごにょ!」
彼女が言ったポータルという名称の術式は、転移術式の応用だ。くぐるだけで遠く離れたところに瞬間移動する出入り口を作るものである。ただし、上位の魔族だけが使えるものだ。
これを用いれば、一度に1000や2000の人を遠く離れた場所へ移動させることができる。ヴァネロペの魔力があれば最大200キロ先まで指定できる。
「なるほど。淫魔はすごいもんだなあ。けど、それなら、ダテーゾフの大公を転移魔法をつかって討つことも、できるはずだべ?」
大公の質問に対して、ヴァネロペは両腕で×をつくった。それがだめな理由を説明した。
違う世界の話だが、とあるサキュバスがその策に手を貸した挙句、各地で濫用されるようになった。
そのせいか各地で国と社会が崩壊し、鎮める見込みが全く無い、戦乱の世になってしまった。その世界の人口が10年で半分になってしまったという。
だから転移術式による暗殺は使えない。目立ってしまう恐れがある。魔竜に嗅ぎつかれる恐れがある。
顔が青ざめていた『司祭騎士団長』が、口を開いた。
「……『軍師殿』。やっぱりよさぬか? この策は禁忌でござる。ずるっこの策でござるよ?」
「過程よりも結果が大事だよ、『司祭騎士団長』さん!」
魔竜にばれなきゃいい。チートが使えるならどんどん使って行け。目的を遂げる事こそが大事なのだ、と『軍師殿』は諭す。
「ずるっこが嫌って言うのなら、そもそも私の存在自体がずるっこだよ。前世で学んだことの記憶があるし、記憶力が人より良い様に産まれたもん。ご先祖は魔界のハーフリングとサキュバスだし、傍系だけど王族の生まれなんだよ。これ、ずるをしているにも程があると思うよ?」
それと、そもそも『司祭騎士団長』の存在自体が『チート』では無いのだろうか。武芸に関しては規格外である。オーガの戦士だって数合撃ちあうだけでも倒せる。魔法戦士としても優れた人物だ。
「でも……」
「だめだよ、ずるをすることに怯えちゃ! こうも考えられないかな? 卑怯なくらいに強かったり、一般人よりいい境遇だったりするのって、より強い敵とか運命と戦うためにそうなったんだ、って?」
言われて『司祭騎士団長』は考えこんだ。しかし常道を逸し過ぎる策を取るのはどうかと思った。
答えを待つ『軍師殿』を待ちくたびれるかのように、ゲオルギー公子は申し出た。
「おれは『軍師殿』の策に乗るべ。だけんじょも、この条件をのんでくんに?」
公子は『軍師殿』を見据えた。騎馬愚連隊の指揮官として自分を連れて行け。大公も我が子の決断を拒まなかった。
「そういうわけだよ。『司祭騎士団長』さん、この策でやろうよ? これを誰かに罵られたら、私が代わりに引き受けるから?」
「……ずるいでござるな。そなたにそこまで言われたら、拙者は断れないでござる」
「そうだよ。私はずるいもん」
『軍師殿』が笑って返した後、仔細な作戦を決める軍議が始まった。