※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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 長らく争って来た強敵・タムラ=マーロの奇策により、北側から大軍でもって攻められ、アテールイはモリオカグラードの戦いで大敗を喫した。
 タムラ=マーロの執念深い追撃を受け、本拠のミズサワスチを攻め落とされると、彼はわずかな兵と共にキタガウ河を沿って南に向かい、その道の途中で彼を慕って名乗り出た戦士達も加え、ヒラーイズミへと至った。
 タムラ=マーロの軍は、総勢5万。
 対してアテールイは、戦える者は2000にも満たなかった。
 だが、ヒラーイズミは天険の要塞だった。
 四方を深い断崖で囲まれ、魔法がほとんど使えぬ禁足地でもある、
 攻め入ることができるのはたった1つ、北側の小さな登山口の1つのみ。
 しかも中腹までは細い山道が延々と続き、これを落とすのは万を超すタムラ=マーロでも至難の業だった。
 アテールイは粘った。
 力押しするタムラ=マーロの軍をはじき返し、その山の様々な洞穴に巣くう魔物を手なずけてはこれを利用した。
 幸いにも山は水や果実が鳴る草木に恵まれていた。
 それで命をつなぎ、時には激しい戦いで大けがを負って耐えに耐えた。
 そうして遂に、彼はタムラ=マーロの軍をしりぞいた。
 老齢だった敵の御大将の身体が、長い戦陣に耐え切れず、とうとう病にかかって命を落としたからだ。
 
 ……と、昔語りで語られているが、タムラ=マーロが攻めあぐねた理由がもう1つあった。
 アテールイはこの山で、十万の援軍に匹敵する神器を手に入れ、それをいくさで用いたからだ。
 銀色に輝く指揮棒、彼が生涯、手から決して離さなかった『氷雪の栄光』がそれであった。
 
 
 ワターリ王家史第一巻・始祖アテールイの章 より


第九十二回

 出発から5日経った。

 

 雪道の中、イズヴァルトは顔面を真っ青にし、「ひい、ひい……」と荒く呼吸を続けて歩いていた。

 

 その息にあわせ、イズヴァルトがまとった大き目の防寒具に包まれ、紐にくくられて彼に抱えられ、常に顔をつきあわせていたローラは、顔をたっぷりと蕩かせていた。

 

「ひゃふう♡ ひゃふう♡」

 

 その防寒具の中では、イズヴァルトの怒張したペニスがローラのまとっていた服の裾の奥でうごめいていた、一度挿れれば二度と抜きたくなくなるアヌスに咥え込まれていた。

 

「あうう……♡ あうう……♡」

 

 宿を出てから5時間。ずっと尻穴に挿れっぱなしにされていたローラは、ゆっくりと腰を振りながら刺激を与え続けていた。そうすることで自分も気持ちよくなれるからだ。

 

 イズヴァルトもまた、妻の菊門からは逃れられない。歩きながら吸いつきが凄まじい尻の奥に何度も精を放ってしまった。

 

 しかし決してしなびる事は無かった。彼の背後で宙に浮かんでいたヴァネロペが、長い尻尾の先を彼の尻に突き込んで、淫猥の気を起こすサキュバスの体液を常に注ぎ込んでいたからだ。

 

 ローラの柔らかく、かつ絶妙な加減の締め付け具合のアヌスに夢中になりながらも、イズヴァルトはヴァネロペに懇願した。

 

「ご、ご、ごしょうでごじゃりゅ……」

 

 少しはずるをしてもいいではないか。旅立ってから5日。彼はこうしてローラと繋ぎ合いながら歩き続けていた。

 

 ヴァネロペによる、勃起の為の肛門刺激と液体注入は、飯時と自分とローラの排泄の時は無いのだが、その代わりに、このサキュバスの悩ましい膣洞を、ちんぽでごしごしと磨かなければならなかったのである。

 

「むー」

 

 ふくれっ面になったヴァネロペは、尻尾の先からまたも淫液を放った。即座にイズヴァルトの直腸に吸収され、彼の陰茎に作用した。

 

「おぉおおぉ♡ 硬くなっておりまする♡」

「ローラどの、そなたはハメ過ぎて、おちりが痛くならないでごじゃるか?」

「だいじょうぶ……♡ お”お”っ♡」

 

 しかし、イズヴァルトは大丈夫では無かった。ちんちんと尻穴は熱く、快感が渦巻いているのだが、身体の調子はまったくよろしくなかった。体重も減り、いくらか頬もこけてしまった。

 

 しかし旅はこれからだった。ヒラーイズミまで少なくとも、あと1カ月はかかる距離であった。

 

 

□ □ □ □ □

 

 

 それから10日して、オリイノスチの街に入った。ミズサワスチからヒラーイズミまでの道のりの、中間地点だ。

 

 オリイノスチはクノーヘの公都の数倍の広さがあり、3万ほどの人々が暮らしていた。クノーヘ南部で最大の都市でもあった。

 

 センダニア平原を追い出された、シヴァチャコフとカサイニコフの領主達とその家臣や家来衆が、ここに居を移しているという。彼等の封地は東側の山奥だったが、そこは不便過ぎて到底暮せそうにないとのことだった。

 

 川沿いにあるこの街は、城壁の代わりに、低い土塁で囲まれていた。

 

 せいぜいが3メートルぐらいの高さで、魔法が飛び交うサイゴークやカントニアの軍隊との戦いでは、まるで防御の役に立ちそうになかった。

 

 そこの門を潜り抜ける、イズヴァルト達は栄えている街の中に入った。もちろん、ローラの尻穴にちんぽをぶっ差し、眼鏡以外は素っ裸のヴァネロペに、後ろから抱き着かれている恰好でだ。

 

 奇妙な3人組を見て、街に住む者らは指をさして噂した。その全員が雪だというのに、サンダル履きで素足をのぞかせた、丈の短い『きもの』をまとったオーガばかりだった。

 

 ちんぽを常にローラの尻に押し込んでいる、イズヴァルトの不審な歩き方よりも、寒い中素っ裸で、しかも尻尾と尻を隠さないヴァネロペに皆の目がいっていた。

 

「あのあんちゃんの後ろに浮かんでる裸の女、サキュバスだべか! えれえめんこいおなごだっぺ!」

「んだ! サキュバスってことは土下座して頼めばやらせてくれるんだべ?」

「あの白髪のあんちゃんが抱えている嬢ちゃんも、赤ん坊みてえに可愛いべな!」

 

 いろいろと言われたが聞かなかったことにして、イズヴァルトはカサイニコフとシヴァチャコフの大公に会う事にした。

 

 その日の宿に入ると風呂で自分とローラの身体を清め、部屋で絵巻物を読んで待っていたヴァネロペに呼びかけた。

 

「ヴァネロペどの。支度をするでござるよ」

 

 こくり、とうなずいたヴァネロペは、腹に描かれていた紋様を桃色に輝かせた。

 

 淫紋というもので、サキュバスが性的興奮を覚えたり、魔法を使うと光る代物だ。その日の気分で紋様の形を変えることができ、今日のはたぬきが大きな太鼓腹を叩いているような紋様だった。

 

「ぬん!」

 

 彼女の目の前にイズヴァルトとローラの為の絹の礼装と、ローラの義手義足が現れ出た。彼女は荷物持ちの役目もあった。収納空間術式で、様々な旅の道具を、しまっていたのだ。

 

「かたじけないでござる。ちなみに、大公どのらの前では粗相はだめでござるよ?」

「……こくり」

 

 ヴァネロペもニンゲンに化けて服をまとった。眼鏡はそのままだ。

 

 そうして大公らが昼間に滞在する、街の政庁に入った。

 

 双方の家族と共に、会議場の簡素な椅子に座るシヴァチャコフ公とカサイニコフ公は、親切で善良そうな人物だったが、歳の割には随分と老け込み、顔に力が無かった。

 

 シヴァチャコフ公が口を開く。歯が何本か抜けていた。

 

「あなたが、『おおばば様』の手紙にあった、イズヴァルトさんですね?」

「ややっ。すでにイナンナどのから知らされていたでござるか?」

「ええ。映像水晶と一緒に手紙をいただきましたよ。映像でも良き男ぶりだと思いましたが、実際に見るとますます……やや、やつれているようにも見受けられますが?」

 

 イズヴァルトははにかんだ。出発時よりも目に見えて、彼の頬はやつれていた。体重を測ってみたが、10キロほど痩せてしまっていた。

 

 会う理由は顔あわせもあるのだが、ワターリ王からの話をどうするのか、ということも聞きたかった。領地のことである。

 

「ダテーゾフから殿様がたの旧領を返上するという話が、既に入っていると思われるでござるが、いかがなされるおつもりでござろう?」

 

 目に力が無い、カサイニコフ公とシヴァチャコフ公は互いに顔を見合わせた。それから、自分達の娘に目を向ける。

 

 大公らの姫達は、15歳から20歳といった年齢だった。皆がお腹を膨らませていた。腹の子の父親は、オリイノスチ周辺のオーガの里の有力者やその倅たちであった。結婚を前提の婚前交渉で為した赤ん坊である。

 

「オリイノスチは、意外と住みやすいのでこのままにしてもらいたいと考えております」

「息子たちにも先立たれてしまいまして、残るはこの敗残の身と、クノーヘの土地に慣れだした妻や娘達。ここはとても寒いのですが、温泉場もあればおっぱいたゆんたゆんで魅力的な、オーガの奥様もたくさんおられる。捨扶持の収入でのんびりと、ここでだべって生を終えるだけですよ……」

 

 10年前の政争と戦争に負け、息子も失った。もはや大公として、ワターリ王家の忠実な家臣としての気概は無かった。

 

 それまで控えていたローラが口を開いた。前に出た黒髪の、自分たちの娘ぐらいの歳に見えるこの女に、両大公は目を見開いていた。

 

「さようでございまするか。ハルムノフ陛下も残念にお思いでしょう。せめて、アオバグラードに居を移し、ワターリ王の相談役として、余生を過ごしてみては如何でしょう?」

 

 今のワターリ王だが、ダテーゾフに奪われていたニガタケグラード一帯と、以南のユリアゲツク近郊までの領地を取り戻していた。

 

 しかし文官や武官の数が足らず、ミョーゲチャコフやアイヅバルドから借り受けている状態である。そこに、両公とその直臣らに加わって欲しい。ワターリ王の手紙にも、そのようなことがしたためてあった。

 

「ですがね、お嬢さん。もう私もシヴァチャコフ殿も、既に意気を挫かれ、二度と立ち上がれないのですよ」

 

 ローラの実年齢を存じておらぬカサイニコフ公が言った。心配に思える様な、下水のにおいに似た臭い息だった。

 

【ギルバート=カツランダルク注:カサイニコフ公はこの時病魔に冒されていた。この半年後に数え年38で死去。遺領は長女と腹の中にいた孫娘が継ぐこととなった。

 彼の孫娘は父親こそオーガであったが、ニンゲンとして生まれた。

 そしてこれより20年の後に孫娘がクノーヘ公キン=センの第四夫人になったことで、カサイニコフは事実上、クノーヘに吸収されたのである。】

 

 シヴァチャコフ公もうなずく。妻や娘たちはめそめそと泣きだした。

 

「まだまだですよ。ここで終わってはいけません。かくいう私もですが……前の夫と子を喪い、悲嘆にくれることは数多くありました」

 

 ローラは左の義足で右腕の手首を引っ張った。義手だったのを知って彼等は驚いた。

 

「両腕両脚は全て偽物です。私は慰みもの目当てで野蛮な賊に捕らえられ、逃げられない様にと手足を斬られました。それでも、こうして立っております。私の今の夫であるイズヴァルトさんの名を世界に轟かせる為です。それを成し遂げるまでは隠居できませんし、死に切れません」

 

 それから精巧にできた左手の義手の指で輪っかをつくり、それを開いた口元にやって、舌をちろちろと出しなが前後に動かして見せた。

 

「な、なにをしているのかね?」

「妻や娘達の前ではしたないからやめなさい……あ、みんな面白そうにに見ておるな?」

 

 『おしゃぶり』の真似をしてみせた後、ローラは2人に呼びかけた。

 

「このわたくしが、一度お殿様がたを悦ばせてみせましょう。このまま隠居をするかワターリに向かうか、その後で考えてみませんか?」

 

 要するに男を取り戻してもらって、奮起させたいというのが彼女の考えだった。

 

 果たして、この『おしゃぶり軍師』の目論見は功を奏するのであろうか?

 

 その続きについてはまた、次回にて。

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