※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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第百四回

 シマモトッセン公に進言した人物は、王族衆でありナガオカッツェ家の執政である、ヨーシヒデクス=ヒラジマッシモその人であった。

 

 彼は『秘密兵器』と言った。ではそれは何だったのか?

 

「ヒラジマッシモ様。まだ用いていない秘密兵器はいろいろと心当たりがございますが?」

「やたらと飯と女を費やしまくる、あの部隊があるだろう?」

「……『六枚銅貨部隊』のことをおっしゃられているのでは?」

 

 そうだ、とヒラジマッシモはうなずいた。

 

 『六枚銅貨部隊』。強いが野蛮で粗暴に過ぎる兵士や、知恵遅れだが大柄で腕っぷしだけは良い者で構成した精鋭部隊である。

 

 言う事をなかなかきかぬ彼等は麻薬漬けにされ、筋力を増強させる薬を喰わされて太らされ、過酷な訓練を強いられて鍛え上げられていた。

 

 彼等は大抵、犠牲必至の絶対死地での戦いで投入される事となっていた。いわば特攻隊(スーサイド=スクワッド)であった。死者に与える旅賃が六枚の銅貨だという故事より名付けた隊名である。

 

 もとは南天騎士団が作り出したものだが、近衛騎士団も同じものをつくりあげた。命を捨ててくれる特攻部隊がいたほうが良いと、近衛騎士団の面々が思っていたから真似たのだ。

 

 彼等はとかく大喰らいでかつ、常に女を必要としていた。薬で過剰に作り上げられた肉体は、性欲も常人の数倍はあった。彼らの陣には常に、20人から30人の戦場娼婦が随行していた。

 

「しかし、亜人相手に果たして、『六枚銅貨部隊』が通用するものでしょうか? あれはニンゲンを想定して作られたものですぞ?」

「それを試すチャンスだろうに? それにあいつらは捨て石だ。ここぞという時に消耗させずにいつ費やす? このままでは宝の持ち腐れだぞ?」

「ツルーガニスク城攻略に用いたかったのですが、仕方あるまい。公の意見、取り入れさせていただきましょう」

 

 王族衆、しかも筆頭一門の宿老筋に言われては断ることはできなかった。軍議の後、シマモトッセン公は急ぎ命令書を書き、副官に持たせた。

 

「『六枚銅貨部隊』の陣へ向かえ」

「出撃命令ですか?」

「もちろんだ。これから北部諸侯どもに槍鉄砲を『馳走』する。その前菜があいつらだ。あの臭い肉塊どもだ」

 

 その副官は従者と共に、『六枚銅貨部隊』の陣へと向かった。本陣から1キロ離れた北にあった。そこだけ溝が掘られているからすぐにわかった。

 

「……臭いな」

 

 副官と従者らは鼻をつまんだ。馬たちも不機嫌そうにぶるるる、といなないた。

 

 溝を越えると通り道のぬかるみがひどくなった。ところどころ黄色い色に染まったり、悪臭を放つ黒い塊があった。『六枚銅貨部隊』の隊員らの糞尿だった。

 

 彼等には衛生観念というものが、全く無かった。陣の中に入ると、糞尿のにおいに加え、人の脂が腐った様なにおいが立ち込めた。冬なのにだ。

 

 体臭のすさまじさは、隊員が近くに寄ると増々はっきりした。どの隊士も、屈強で図体がでかい。背丈はおおよそ170センチ以上。目方は100キロを超える者が多かった。

 

 体つきはがっしりとしている。暴食で腹こそ出ていたが、胸板は分厚く、腕は丸太の様に太かった。

 

 身体は立派だが、とはいえ顔つきは見れたものではない。どの顔も人相が悪かったり、見る者を不安にさせる、成長というものが欠落したようなものばかり。

 

 ガタイが大きいと、それだけ不潔が目立つものだ。麻薬まみれの垢まみれの身体は、耐え難い悪臭を漂わせていた。

 

 しかも信じられないことに、どの隊士も上半身は裸だった。腋臭はじかに漂って風に運ばれ、副官たちの嗅覚を嘆かせた。

 

 主君や上司への忠誠心が強めのこの副官だが、流石に心が根を上げた。

 

「ますますひどい! 上はこの部隊の運用をこのままにしておくつもりか!」

 

 人糞が雪で余計に目立つ通り道で、もっとひどいものを見てしまった。あけっぴろげにズボンを膝まで降ろし、立小便をする者を見てしまったからだ。

 

 その隊士は目が小さくて間隔が異様に離れている知恵遅れの男であった。亀頭がまるまる剥き出ているとても大きい陰茎から、じょばばばばと、勢いよく尿を放っていた。

 

「まったくもって下品極まりませんな! 『六枚銅貨部隊』には品性を学ばせた方がよろしいですな?」

「その通りだ。これでは戦う前に疫病にかかってしまうだろう。まあ、衛生魔道士が何とかしてくれるから今は保っているが……」

「しかしあの男のナニは、とんでもなくばかでかいですな? 30センチに届く程でございますよ。あいつを相手にする女は、さぞかしアヘアへとよがりながら楽しんでいることでございましょうぞ?」

 

 その従者がそう言ってみたのは、右の粗末なテントの中で、戦場娼婦との性交の真っ最中だった兵士を見たからだ。

 

 さっきの男と同じぐらいに大きい図体だった。小さなテントの入り口を開け放ち、女の上に乗ってしきりに腰を動かしていた。

 

 たっぷりと肉をつけた尻と、まるで豚のそれみたいな大きさの陰嚢袋が揺れるさまがはっきりと見えていた。

 

「おおーう! うおーっ! おおーっ!」

 

 男は人目をはばかる事が無かった。遠くからでも聞こえるぐらい、大きな声で叫んでいた。陰茎が柔らかい膣肉の中で泳ぐの感触にすっかり酔いしれていた。

 

 陰茎もまた、放尿をしていた男と同じぐらい大きい。交合に夢中のその男の周りに、わらわらと人が集まっていた。性交そのものと誰かの性交を眺めるのは、六枚銅貨部隊の者達の主な娯楽だったのだ。

 

 中にはズボンを脱いでしゃがみ込んで、男の陰茎と女の膣がくちゃくちゃと音を立てて交わるのをじっと見ながら、己の勃起をしごいて呻く者もいた。

 

 もっと周りを見渡せば、青姦に興じる者や娼婦に己のものをしゃぶらせてうめく者の姿もあった。

 

 『六枚銅貨部隊』の隊員だが、常に女の穴か口にちんぽを入れないと暴走してしまうと言われていた。身近な相手と殺し合いをするそうだ。

 

「ははは! 頭が悪いと代わりにちんぽがデカく育つ、というのはあながち間違った話では無さそうで!」

「なに? 貴様はイズヴァルトさんが知恵足らずのバカだとでも言いたいのか?」

「いえ、決してそのようなことは……」

 

 ただ、テントの中で『六枚銅貨部隊』の男にのしかかられていた女だが、快楽を貪ってはいなかった。何もかも諦めきった表情でうめいていた。

 

 こうした娼婦たちは、休む暇も無く次々と男に抱き着かれてのしかかられていたからだ。しかも無理に脚をこじ開けられた挙句に乱暴に叩きつけられる者がいたから、膣の奥を痛めたり、股関節を壊される者が多かった。

 

 六枚銅貨部隊の男達は、薬の効果で巨根で絶倫となった。この隊につく娼婦は大抵、3カ月で廃人になって追い出されるか、墓に埋まるかのどちらかだった。

 

 それから、この陣にいたのは専用の戦場娼婦だけでは無かった。副官の従者は、まだ若い娘が垢塗れの肌を余さず晒し、素足で立ち尽くしているのを目にしてうえっとえずいた。

 

「あの女、こんな寒い中なのによくもまあ、あんな格好でいられますな!」

「あれは『戦利品』だ。ただし一般兵に愛想を尽かされてここに流れたのだ」

 

 近隣の農家の若嫁や娘達の成れの果てだった。その娘ばかりでなく、冷たい雪の上に座り込む女や、樽の上に座って脚を開き、男と交わる者もいた。

 

 彼女達は服を着ず、裸足で陣の中を徘徊する者が多かった。村や町を略奪された時に散々輪姦されて、心が壊れてしまったからだ。

 

 兵士や騎士達に虐待を受け続け、気狂いとなって色香を喪ってしまった後は、膣だけがあれば良い男ばかりのこの陣に連れて行かれた。

 

 もはや理性と言葉を喪った彼女らは言われるがまま股を開き、圧し潰されるだけだった。戦場娼婦以上の過酷な搾取を受け、ただただ死ぬのを待つのみだった。

 

「ああなったら3日の内に死ぬそうだ。この陣の周囲にあった盛り土が、一体なんなのかがわかるか?」

「なるほど。この女達はこの武者達の副葬品、というわけですか?」

「ここにいる女達は、銅貨6枚の価値しかないともな。カネにつられてのこのこついて来た戦場娼婦は同情せんが、ああなった女には少しぐらいは同情してしまうよ」

「解き放つように、大公様に進言しますか?」

「……俺も散々楽しんだクチだ。公はそれを存じておる。今更何を言うかと嗤われるだけだ」

 

 六枚銅貨部隊の指揮官がいる天幕に着いた。相手は出迎えてくれた。ズボンがずり下がって腰がのぞいてしまったのは、天幕の中にいた裸の女達を見れば理由は明らかだった。

 

「閣下からの命令書だ。早速出発しろ」

「ほう。我らを先陣に一番手前の砦を落とせということですか。『本軍』からは、いかほどの兵をお出しになられるでしょうか?」

「お前たちが砦の中に攻め入り、ホーデンエーネンの旗を掲げるまで見守ってやる、と閣下は仰せだ」

 

 指揮官は嫌そうに舌打ちした。六枚銅貨部隊を本気で使い捨てにするつもりらしい。

 

「亜人相手では手こずりましょう。ゴーレムや狙撃兵の援護を御頼みしますよ?」

「無論そのつもりでいる。六枚銅貨部隊はドワーフまではいかないだろうが、オーガ並みの膂力はあるだろう。まずはお前たちをぶつけて、敵前衛の感触を確かめるつもりだ」

 

 どう言葉を変えても、噛ませ犬や捨て石と言われているようなものである。そそくさと命令書を渡して副官らが立ち去ると、この指揮官は巻紙を握る拳に力を込めた。

 

「……気に食わぬッ! シマモトッセン公の犬どもめがッ!」

 

 この指揮官だが、それほど封地を持たぬ、中堅どころの領主であった。人の心が無いとされるシマモトッセンを激しく嫌っていた。

 

 このままでは憤りが収まらない。彼は天幕にいた裸の女達に、己のものをしゃぶれと命じた。

 

「3度放つまでお前たちは、口を、手を決して止めるな」

 

 女達はうなずいた。愛想笑いも浮かべなかった。彼が近隣の村から連れ出した女達だ。まだ嫁入り前の年頃だが、乳房と尻がでっぷりとして大きくて艶めかしかった。

 

 3枚の舌が彼の陰茎を這い、指が陰嚢をくすぐりだした。動きはぎこちなかったが、『六枚銅貨部隊』の指揮官は

 

「まずはお前からだ」

 

 彼は右側の娘を押し倒して股に割り入った。乱暴に腰を振り動かし、1分もせずに「うっ!」と唸って中で出した。

 

「あと2回だからな」

 

 膣から引き抜かれたペニスはうなだれていた。それを残りの2人にしゃぶらせる。口の動きが鈍くなると髪を掴んで引っ張った。

 

 ようやく硬さを取り戻すと、真ん中の女を四つん這いにさせ、背後から貫いた。大きな尻が撓むのを目で楽しみながら、二発目を女の子宮にぶち込んだ。

 

 2度も射精をすると、いよいよペニスはいきるのを止めなくなった。そのまま3人目の女に抱き着き、力いっぱい腰を動かしてあわただしく精を放つと、この3人に命じて支度をさせた。

 

 そして天幕から出ると指先で印を切った。この陣にいる『六枚銅貨部隊』の隊員に命令する為だ。この部隊は心理術式でもって統御されていた。

 

【ギルバート=カツランダルク注:『六枚銅貨部隊』の隊員は、頭の中にそれ用の呪針を仕込まれていたそうだ。】

 

 女肉を貪って暇を費していた、屈強な男達が集まった。この指揮官は腰の剣を抜いたあと、こう告げた。

 

「鎧をまとい、武器を持ったら出発だ! 俺に続け!」

 

 かくしてホーデンエーネンの秘密兵器こと、『六枚銅貨部隊』は出立することとなったがさて、その実力の程は如何に?

 

 その続きについてはまた、次回にて。

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