聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
イズヴァルトが突如として現れ、ヤッスンドルフのホーデンエーネン軍を打ち破ったという話は、たった3日でエチウに届いた。
教帝・オルランドゥ=カーンダークの耳に届いたのは、カナザワース島の教帝宮の建設現場を見学していた時。
知らせたのは『枢機卿』のカヅノ=セイジ。彼はひどく不愉快そうにこの戦勝について語った。
「イズヴァルトが北部諸侯に! ホーデンエーネンの騎士だろうが、あの男は!」
「そうでしょうが、あの男はこの10年、ホーデンエーネンには戻らなかったと、聞き及んでおりますが?」
「カヅノ=セイジ枢機卿。なんとすれば良い?」
「……はあ?」
カヅノは首を傾げた。他国のいさかいでしょう。オルランドゥにそう言った。
「だが、ホーデンエーネンは僕の祖国だ! 仕掛けたのはホーデンエーネン側だが、このままではきっと負けてしまう!」
「よろしいのではありませんか? 非は、ホーデンエーネン側にあるのですよ?」
「座視できない! 一緒に教主様を説得してくれ!」
「止めることでしょうな。司祭騎士も教典の巫女も連れて行けませんよ。ですが……」
カヅノはヘラの名をあげた。今は教帝正妃だ。彼女には教帝と同じく、ある程度の権限を与えられていた。
身辺を警護し、自由に扱える軍隊を与えられていた。おおよそ1万。教帝オルランドゥには2万だ。どちらもこのカナザワース島にいた。
「3万の兵か。それで君は何とする?」
「さあ、わかりませんな。とにかくヘラ様と、話しあってみてはいかがでしょう?」
ぼけたことを言うカヅノには、教主ににらまれるような事を述べたくない、という意思がはっきりと感じられた。
教帝はすぐさま総本山へ向かった。ヘラは聖堂で、教典の巫女たちと書物を開いての勉強の真っ最中だった。次代の教主としての教育を受けていたのだ。
ゆったりとした白い聖衣に身を包み、巫女からの質問にしっかりと答えていたが、どこかつまらなさそうな顔をしていたのは、勉強が嫌いだからだ。
「ヘラ! 話がある!」
カヅノを従えた教帝が呼びかけると、ヘラは振り向いた。本を閉じて起き上がり、こちらにやってきた。
ヘラはこの年で16になり、ますます美しくなっていた。子を産んでからはふっくらとしだした。時たま家出をするが、総本山にいる時は、教帝は必ず彼女を寝床に引き入れた。
「どうしたの? なんだか焦っているような顔をしているけど?」
「力を貸してくれ。君と護衛兵の助けが欲しい」
教帝正妃が自由に使える、1万の軍勢とともに力を借りたい。
「どういうことかな?」
「オーミゲニアで起こっている内戦に介入したい。ホーデンエーネンと北部諸侯の争いを終わらせたいんだ」
自分が持つ軍勢も引き連れて両者を牽制し、停戦交渉の場を設けたいとオルランドゥは言った。
「ふうん。女の子たちとの『種付け法悦』に狂ってばかりで、政治のことには目を向けていなかったのに。どういう風の吹き回しかな?」
「否定しないよ。でも、コーザ猊下がせっかく止めたいくさを、ホーデンエーネンは再びはじめてしまった。ホーデンエーネン人である僕は、祖国の暴走を抑えたいんだ!」
声高に正義論を叫んだのは、あくまでヘラを騙すためだ。彼はオーミゲニアに渡りたかった。
教帝の心のうちは、こうだった。イズヴァルトが介入してしまった。ホーデンエーネンはもちろんのこと、チンゼーやサイゴーク、カントニアとエチウとムーツの各地方でも、司祭騎士団長の武名は轟いている。
そしてこのオーミゲニアでも、大きな手柄を立てるだろう。そうはさせたくなかった。
このままイズヴァルトがもっと名を挙げれば、自分の存在が霞んでしまう。少なくともエチウでは、己を第一の英雄と皆に思ってほしかった。
「ヘラ、是非とも力を貸してくれ」
「軍隊を連れて行く必要なんてあるの?」
「相手を牽制する為に必要なんだ。ホーデンエーネン人は使者だけだとひどく侮ってくるからね。王様は聞く耳を持ってくれるけど、取り巻きはそうじゃない」
使者が少数だと、時には皆殺しにする。パラッツォ教もホーデンエーネンと争っていた時、交渉に送った者を不意打で殺された、という話を教帝は何度も聞いたことがあった。
使者が女ならば、輪姦の上に武将の妾にされるか、独身の騎士や従士の妻にさせられたという。
「ふうん。大変なお仕事になりそうだね?」
「そうだよ。でも、パラッツォ教団として座して見ていられないだろう。教主様が和を結ばせたのにこうなるなんて、名に傷つけることじゃないのか?」
ヘラはなかなかうなずかない。オルランドゥは苛立ち、彼女の手を引っ張って別室に引き入れた。
教帝正妃を説得するには、もう一押しが必要だ。部屋にあるテーブルの前までいくと、彼女のスカートに手をかけた。
「ふーん、わかってるじゃん♥」
オルランドゥはヘラの衣を脱がせた。肉付き良い白い身体。乳房はとても大きく、ふっくらとして揺れていた。
彼はヘラをテーブルの上に寝かせると、両脚を開かせた。教帝がまとう衣は、教主コーザのように、前をめくると男根がすぐに出るつくりだった。
勃起し始めた大きなものをヘラのすべすべした女陰にすべらせ、己の欲と昂らせ、相手の股を潤わせると、肉の亀裂を一気に貫いた。
「……ああっ♥ アナタのおちんちん、だぁいすき♥」
オルランドゥ帝の陰茎は『芸術品』であった。大きさや硬さはもちろんのこと、反り具合がよろしく、亀頭はひときわ大きな肉の笠だ。
それが往復し始めたのをヘラは感じてますます歓喜した。馴染んだ膣が締まりだし、猛々しい突起にまとわりだした。
教帝の腰の動きに合わせ、ヘラが腰をくねらせる。2人の快楽の度合いが深まった。この2人の身体の相性はとても良かったのだ。
しばらくして教帝は呻き、ヘラの腹の中で精を吐いた。仕上がった身体でそれからもう2度、お互いに絶頂に至るのを続けた後、教帝は彼女の身体に倒れ込んだ。
「お願い、聞いてくれるか?」
「うん♥ そうする♥」
ヘラは満足行く『法悦』で身体を満たされると、ついつい理性がゆるんでしまう。ヘラは上体を起こすと、オルランドゥに指で合図する。
「ねえ♥ ついでにきれいにしてあげよっか♥」
オルランドゥはペニスを抜くと、テーブルの上に乗りあげた。精液と愛液でぬらぬらとしていたペニスを彼女の顔に近づける。
「はぁむ♥」
ヘラはうまそうにしゃぶりだした。ペニスの表面をきれいにしようとする口と舌だが、愛撫の巧みさにオルランドゥは欲情してしまった。頭を撫でながらささやいた。
「ねえ、もう一回、してもいいかい?」
「ぺろ♥ いいよ♥」
オルランドゥはテーブルの上に座り、ヘラにまたがせた。それから彼女の服を強引に開いた。
「まあっ、乱暴だね♥」
大きく実った、白い乳房が揺れていた。それを掴むとオルランドゥはしゃぶりついた。
教帝は身体の相性もさることながら、大きな乳房も重んじていた。まだ若いのに豊満さに満ちたヘラのそれは、彼の好みに十分に合致していた。オルフレッドはヘラに夢中だった。
□ □ □ □ □
ヤッスンドルフに上陸してからのイズヴァルトは、カントニアやムーツから募った3000ほどの加勢とともに進撃を開始。その勢いはとどまるところを知らなかった。
まずは上陸の翌日に会戦したホーデンエーネンの5000の兵を野戦で破ると、長駆疾走してナーガハーマへの第一の関門たるフワッセン城を突破。凌辱の末刑死した城の奥方と姫君たちの無念を晴らした。
続いて街道の関所や砦群を次々と叩き潰すと、北都・ナーガハーマからタッカテオッキ河を挟んだ北側にある、城塞都市ヨコヤマヴァールに攻め込んだ。
ヨコヤマヴァールは鉄壁の要塞と言われていた。街は台地の上にあった。北側と東西は急峻な崖に囲まれている。
攻めるならば南側であった。タッカテオッキ河が流れていたが、斜面がなだらかで、城門まで馬や歩行で難なくいけたのだ。
とはいえそれは、10年ぐらいかもっと昔の話である。この時、南側は大改修を受けていたのだ。
それまでまっすぐだった城門までの道が作り変えられ、斜面に沿って三重に蛇行する形となっていた。その間を石垣で囲われた防塁によって固められていた。
このような改修をデザインし、指揮した者こそが前王の愛妾となったトーリ=カモセンブルグであった。彼女はただの村の女ではなく、築城の才があったのだ。
その上に、イズヴァルトが近づいているという知らせを受けて防備を更に固めていた。南側の平地には何重もの畝堀や防柵が施され、騎馬戦など到底できぬように作り変えられていた。
その防備だが、ナーガハーマの中心にある堅城・クニトモッツェンを超えると、その当時は言われていた。
かくしてイズヴァルトはこの要害を奪取せんと目論むが、さて、いかにしてそれを為そうとしたのか?
その続きについてはまた、次回にて。