聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
イズヴァルトはあれから、何度も何度もアエーシュマに倒された。
しかし爆ぜた身体が修復し、意識を取り戻して再び動かせるという間隔が、徐々に短くなった。
3回目の死では約半月。
4回目に殺された後は7日。
幾度もアエーシュマに戦いを挑み、その度に身体は強化されて戦う時間が伸びた。
そして、250回目の戦いが始まった。
イズヴァルトは棒きれを持ち、アエーシュマは拳だ。
その前の249回目の戦いだが、おおよそ7時間にも及ぶ長い戦いだった。
山を割り、森を吹き飛ばす様な激しさも併せ持った、熾烈な勝負だった。
アエーシュマはイズヴァルトをいよいよ認めだし、戦う前から陰茎はいきりっぱなしで、神々しいほどに張り詰めていた。
それはイズヴァルトも同じく。
5秒で死から復活した時から、彼のペニスは最大限にまで怒張し、全身はアエーシュマとの腕比べに喜びきっている。射精してしまいそうなぐらいだった。
「よく、ここまで育ったものじゃ」
アエーシュマは赤黒くむくれる自分の亀頭をちらと見て、疎ましく思いながらこう言った。
「恐らく次で勝負が決まることじゃろう」
「大変に、楽しい修行の時でござった」
傍で聞いていたリュックたちが、おいおい、と突っ込む。光と闇の戦いを、修行だなんて軽々しく言うなよ。
「かっかっ……修行か。まあこのいくさは、儂にとっては運動会のようなものじゃ」
ついでに前回はなかなかに楽しい余興があった。斬りこんで来たハチマンウーサとセックスで、どちらが力尽き果てるかで競ったからだ。
ハチマンウーサは負けた。ただ、身体の相性は抜群に良かったとアエーシュマは懐かしそうに言った。
「ハチマンウーサは良い女じゃぞ。儂は子を為せなかったが、素晴らしかった。お主も魔界に行けば、あやつを抱いてみるがよい」
「武神様に、そういうことをおねだりはできぬでござるよ……では」
2人の姿が消えた。
空中で強烈な衝撃波が幾つも起こった。
イズヴァルトがアエーシュマの拳を払い、蹴りを受け流したからである。
イズヴァルトの身体はただ、死から蘇りやすかったのではなく、神の領域に近づいており、アエーシュマの拳を受けても容易に、壊されることは無くなっていた。
そして2人の動きだが、リュックたちには見えなかった。
もはや人知を超えたところにある戦いが、どのように終わるのかは想像もできなかった。
「すげえや……ご先祖さまなんて、目じゃねえよ……」
自分は何をするべきか。リュックは考え出した。
今は何もできない。いや、これからは何かができるかもしれない。
そう呟きながらアエーシュマのペットの牛や猪たちに手招きして、野原で彼等と駆けまわることにした。
□ □ □ □ □
その一方、ミツクニュモスはイズヴァルト達と違う別の戦いを繰り広げていた。
百人組手の様に延々と続く、アプサラーの女神たちとのセックスだけでなく、彼女達が次々と産む自分との赤ん坊の出産を援けることがそれだった。
1人の女神の分娩が始まった。産婆役はエレナとリュカである。
ミツクニュモスはたらいの湯を替えたり、赤ん坊のそそうの片づけ役である。
自分にひっついた女神とベロチューをして交合をしながらだ。
「ほんぎゃあ! ほんぎゃあ!」
女神の股から産声があがると、彼の男性器を咥え込んでいた膣がアクメのおならを施した。
「あ~う♡」
うにゅうにゅと動き出す膣内をこすり、ミツクニュモスは赤ん坊の胤汁を放つ。
豊穣の女神たちは容易に孕み、次々と子を産んだ。
控えめなクマウリも既に、彼と3人の子を産んで、小さな体に似合わぬ乳房についた乳首は塞がっていた。
キャイラス山は空前のベビーブームだった。ギャーギャーと泣く赤ん坊たちのやかましい声や、母親や他の女神にちょっかいを出しては走り回る幼児たちを見て、ガンガはとても喜んでいた。
「ふふふ。こんなにも子供達がいっぱいできたのは、豊穣の女神として晴れ晴れしいことですわ!」
とはいえ、女神達と比べてお世話係の神人達は、少々不安そうだった。
子供が増えることは真に喜ばしい限りである。しかし、どうにも産みすぎやしないか?
神人のうち1人が代表して、ミツクニュモスに、これ以上は子供を殖やさない様にと頼みこんだ。彼は次の赤ん坊を欲しがって寝ころぶ女神の豊かな肢体に、乗り上げた時だった。
「もうそろそろ光と闇の戦いが終わるかと思われます。しかしキャイラス山のこの状況を見た時、男神達はどう思うでしょう? ミツクニュモス様、なにとぞ、自重いただけませんでしょうか?」
「ん、まあ、そうは思うんだけどさ……」
ミツクニュモスは女神の膣に沈み込ませた、己の陰茎を指さした。
「勃ちっぱなしで全然おさまらないんだよ、これ」
彼の陰茎だが、女神たちの産道との飽くなき戦いを繰り広げていたせいで、神界に来る前の30%も増大してしまっていた。
それときんたまである。前の倍ぐらい重くなっていた。病気かと恐れていたが、女神たちによれば違うそうだ。沢山射精することで、神界の力はそれを大きく成長するように取り計らったらしい。
「それに女神さまたちは我慢が効かなくてね……もう2,3日したら考え直すかもしれないから、しばらく様子を見てくれないか?」
「はああ。そうはおっしゃいましても……」
その神人はしょんぼりしてその場を去った。
ミツクニュモスは香ばしいにおいがする、柔らかな女肉の海にたゆたって、その中でたっぷりと精を放った。
その直後である。戦場から伝令役の男神が飛び込んで来て、光が勝った、と叫んだ。
それから彼は沢山の子供達に気づいて驚くが、その顔は嬉しさでいっぱいだった。
「アプサラーの女神たちが、愛らしい子を産み続けるのは前兆だったというわけか! そうなれば……!」
彼は具足を脱ぎ裸になった。雄大な男根を勃起させ、勝利を祝おうとする1人の女神に抱き着き、そのまま交わり出した。
□ □ □ □ □
「まあ、ここはお前さんの勝ちといことに致そうか」
1本を取られたアエーシュマは、全身創痍のイズヴァルトに右手を差し出した。
イズヴァルトはそれを取って固く握りしめた。それから、彼にこう告げた。
「残念じゃが……お前さんの想いびとはもう既に、輪廻の
「……!」
マイヤは死んだということだ。今から5年前には、と死神は告げた。
がっくりと肩を落とし、イズヴァルトはその場で泣き崩れた。
リュックや動物たちに慰められても、おいおいと泣き出すと、死神はイズヴァルトの肩をに手をかけ、こう告げた。
「じゃが、マハーヴァラのやつは、魂が次の世界に向かう前に取りはからってくれたはずじゃ」
「どういうことでござるか?」
「それはマハーヴァラと会って話すがよい。今から連れて行く」
そう言ってあっという間だった。マハーヴァラの化身でもある、海の上にいた。
果たしてマハーヴァラはその妻、ヴァリシアナと共に目の前に立っていた。
ヴァリシアナはガンガたちアプサラーの百姉妹によく似ていて、とても優し気な顔立ちの母神だった。
「マハーヴァラ、儂の負けじゃ。次の1万年は豊穣の時代となろう」
「お兄様、手加減いただきありがとうございます」
マハーヴァラとヴァリシアナが同時に頭を下げる。アエーシュマは照れ臭そうに笑った。
「けれども、もし本気になれば次の1万年も……」
「馬鹿を申せ。この世界を死の世界にする気か? 儂は均衡の為に死神となったのじゃ。前の1万年が闇と死の時代であれば、次の1万年は生命に満ち溢れた、あたたかな光の時代であるべきじゃ」
だが、生命が充溢し過ぎ、放埓に伸び過ぎたら容赦はしない。
しかし今はこんな大きなことを話しに来たのではない。この勝利に貢献し、『死神』から勝利を得たイズヴァルトに、あの娘のことについて話をしてもらう為に来たのだ。
まずは褒美を。イズヴァルトを半神に列する。不老不死の肉体を得て、この世界の護り手として正式に認めるのだ。
「おちんちんからは精液が放ち放題。しかも百発百中の受胎力がある優れモノの身体ですよ?」
「うーむ。そういうのは別にどうでもいいでござるよ。それよりも……」
死んで新たな世界に行ったとされる、マイヤを呼び戻せないか。
『創造神』と『母神』、それと『死神』の三神は一斉に、「それは無理だ」と厳しい声で返した。
「で、ござるか……」
「イズヴァルト。輪廻の理に向かった魂を呼び戻すのは、禁忌そのものじゃ。生き返りはせいぜい、神界に向かう前と決められておる。これは決して覆してはならぬ、命の定めじゃ」
アエーシュマは厳かな声で、イズヴァルトをたしなめる。
そこにヴァリシアナが近づいて来て、イズヴァルトに言った。
「ですが、マイヤの魂は貴方がこの戦いに参加するとおっしゃられた時に、私と夫が転生の先を選び、向こうの神々と話をつけました」
特別待遇で迎え入れて欲しい。マイヤは魔界の王の一族の末裔でもある。
そういうこともあり、マイヤは転生とは違う、別の生涯の在り方を得たという。
「彼女は『前世』の世界に戻ったのですよ。新たな命ではなく、歴史が書き換えられ、生き返った者として」