※この作品はR-18です。

聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ   作:CHACOとJAGUAR

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11 魂

 初めての成人肉を喰らってから3日後。ヘラはイーズモーの森深くにいた。

 

 たまたま通りかかった中年男の旅人を誘惑し、己の肌と内性器で楽しませてやったあと、殺害した。

 

 その肉を切り分け、まんべんなく焼き続けていた。

 

 程よく焼けると肉にかぶりつき、その旨さに喜んで舌鼓を打つ。

 

 その間、彼女の膣口から男が放った精液が流れていた。殺した男を調理して食す時は、交合してからすぐにやることにしていた。

 

 股に精液をこぼれさせて、甘い法悦の余韻に耽ったまま、食欲を満足させたかったからだ。

 

 おおよそ3時間かけ、糞をしながら彼女はその男を完食した。ゴールの身体は消化が良すぎるらしい。余った骨と内臓を『獄炎の凱歌』で消し炭にしながら、しゃがんで新たな糞を生み出そうとした。

 

「ひうっ♥」

 

 糞が出そうになると、肛門がじんじんしてくる。すり抜ける時は爽快感だ。

 

 陰裂から愛液の雫を垂らしながら、ひときわ太いものをひねると、大きく広がったままの尻穴から腸汁がぼとぼととこぼれ出た。

 

 すごいにおい、と思いながら振り向いた。とても大きな『あかちゃん』だ。

 

 湯気が立ち上っていて、何日も洗っていない男の身体のにおいを腐らせた様な香りがした。ついつい、変な歌をうたってしまった。

 

「ゴール女が産めるの、うんこだけ♥ うふふ♥ あはは♥ 生まれた赤ちゃんはたべちゃうの♥ だから産めるのはうんこだけ♥」

 

 まるでマイヤちゃんのようだ、とヘラは思った。しかしあの人物はいろんな新製品も産んでいる。男の子を産んだとも聞いた。イズヴァルトの子ではなかったけれど。

 

 食事には満足だ。しかしどうにも、オルフレッドの子を食った時の様な凄まじい感動が得られない。狂ってしまうような刺激と酩酊が欲しかった。

 

 どうすれば得られるのだろう。それを考えた。指で魔法印を切り下腹に腹を当て、妊娠したか確かめてみたができてはいない。

 

 もしかしたらオルフレッドとの子を食えば、あの感覚を得られるのだろうか。いやしかし、そう頻繁に帰るとあれこれ聞かれそうだから面倒だ。

 

(何より『教帝サマ』は、あたし以外の女の子たちと『法悦』をしなくちゃいけないからね。)

 

 オルランドゥには、司祭騎士団長の代わりにたくさんの信徒との間に子をなしてくれ、という教主からのお願いがあった。

 

 その彼を独占するのは、よろしくはなかった。会えば必ず、朝から晩までやりっぱなしになってしまう。身体の相性はとても良いのだ。だからこそ、退かなければ。

 

(そういえば。マイヤちゃんとあの、ブライアンというサキュバス狂いの剣士さんは……。)

 

 『転生者』と呼ばれる者だと聞いたことがある。前世の記憶を持ち、特殊な才能に恵まれているのだとか。

 

(確か、『教祖さま』も同じだったかな。)

 

 パラッツォ教の祖・コージュ=ストーンマウントもまた、『転生人』だった。コーザ本人から聞いていた。

 

 もしかしたら、とヘラは思った。『転生人』を食べたら凄い何かを得られるかもしれない。

 

 彼女は身を清めた後、コートをまとって空を飛んだ。向かう先はとりあえず、イーズモーの都・マツエスコーだ。

 

 そこならもしかしたら、良い情報が得られるかもしれない。

 

□ □ □ □ □

 

 

 情報収集には色仕掛けだ。

 

 ヘラは145センチで小柄だが、何度かの出産と『食人』で魅力的な豊乳を得ていたし、同じように大きくなった尻と太ももは、幼い頃からの『法悦』で淫らな筋肉がつき、むっちりと張っていた。

 

 その身体を少し覆った程度の水着の様な服で、その上にマントを羽織る格好で酒場に入る。男たちの目は釘付けになった。

 

 なにせ美少女だ。しかも背が低く小柄でもある。そんな少女ならば、並の大人のちんぽでも存分によがってくれるだろう。

 

 ヘラは彼らの誘いに乗った。毎日酒場で男を取り替え、寝室で股を開いて転生人の情報を聞き出した。ついでに『おこづかい』も得ながらだ。

 

 ヘラは性感が増した身体で肉欲を満たす歓びを覚えながら、自分の股を押し潰してくる男たちから多くの情報を得た。

 

 曰く、マツエスコーには3人の転生人らしい人物がいる。

 ヒッジランドでは聞いたことは無いが、イワッミーにもどうやら、何名かそれっぽい人物が。

 ハリマーヌやタジマスティアといった中部諸国、ゲースティアにもいるようだ。皆、なかなかの分限者(ぶんげんしゃ)なのだという。

 

「そ、そうなんだ♥ あはっ♥」

 

 よがり、悦びながら聞く話を頭に刻み込んだ。まずはマツエスコーからいただこう。

 

 この都の転生人は、合計で3人。

 

 1人は豪商の息子で、今年で20になる若い男だった。果敢な青年で父親の商売をもっと大きなものにしつつあるという。

 

 前世はアメリカという異界の国の『奴隷戦争時代』の政治家だったらしい。大統領の思想に共鳴し、『北軍』に加わったが、流れ弾に当って命を落としたそうだ。

 

 2人目は14になったばかりの娘。

 

 職人の子だが名コック顔負けの凄腕の少女料理人だという。大層な料理店に嫁入りし、見たことが無い凄い料理を客に出しているという。

 

 彼女の前世もまた異界の者だ、コリアという名の国の女官で、後宮の料理人だったそうだ。

 しかし権力闘争に巻き込まれ、毒味の時、料理に盛られた鴆毒を喰らって、そのまま死んでしまったらしい。

 

 そして3人目。とある娼館を運営する女経営者。とんでもない美貌を持つ熟女だという。床技はこの都では名人で、貴族たちのご愛顧を受けているという。

 

 その女は、インドという異界の暑い国で、閨房で国王を楽しませた美しい妾だったそうだ。男を喜ばせる技も、前世で身につけたという。

 

 若くして権勢を得たが、ついつい不慣れな政治に口を出して馬脚をあらわしてしまったせいで、義憤に駆られた武将に通じた、国王の別の寵姫によって暗殺されたそうだ。

 

 しかし今のところは、誰かに裏切られることは無いそうだ。なぜなら娼婦たちへの福利厚生と賃金を厚くしているからだ。それと敵を作らない様な穏やかな性格らしい。前世でやらかした事を反省しているのだろう。

 

 その3人をヘラはさらい、郊外に見つけた廃屋に閉じ込めた。

 

 怯える彼らを縊り殺し、1人1人じっくりと味わった。そして彼女はオルフレッドとの子を食った時のような感動を覚えた。

 

 それと同時に、眠りもしないのに頭の中に見たこともないような光景や人々の顔が、声と音と触感を含んだ幻となって現れた。

 

 父の事業を拡大し、ヒッジランドやゲースティアまで販路を広げようと計画をたてる夜にやってきた、恋人との逢瀬。

 

 結婚式をあげる前、夫よりも前に知り合っていた少年と「もう二度と会わない様にしましょう」とお互いに誓い合ったあと、真昼の空の下の草むらのなかで、たった一度の性交を行った甘美な思い出。

 

 貴族のご愛顧さんと寝た特別収入で、かわいい孫娘達にとびっきりのプレゼントをあげようと、手伝い女とともに繁華街の店を巡るわくわくとした時間。

 

 あるいは。

 

 寒い荒野で銃弾の飛び交う中、勇壮に南軍の兵士達を馬で蹴散らした時に目にした、自分に死を告げようとする射撃隊の列。

 

 師匠とともに諸外国から取り寄せた食材を前にして、腕が鳴ると喜びにうち震えたときの気持ち。

 

 家の前で山羊の乳を搾り取っていた時、身なりのよい香り豊かな若者に声をかけられ、恥ずかしそうにして彼の顔をじっと見ていたときの甘くて切ない思い出。

 

 めまぐるしく浮かんで来る、食べた人間達の記憶であった。次々と頭の中で再生され続けた。どれも長い長い『記憶』なのに、実際に体感したのは1秒にも満たなかった。

 

 その脳に大きな負荷をかける情報の洪水に、ヘラは圧倒された。いつの間にか気を失い、目覚めれば身体が、昨日以上の力に満ちあふれていた。

 

「ふうん……」

 

 彼女は『成長』を感じ取っていた。ゴールとしてのだ。

 

 そして得た、食い殺した者の記憶というものは、彼女が魂の奥底に沈めていたものを、オルフレッドとの子のように、少しずつだが呼び起そうとしていた。

 

 前世の記憶というものが、それである。

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