聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
ちょうど5日後。
サイゴーク大陸北部東端の自由都市・ヨナゴルグにヘラは入った。カヅノ=セイジが指定した酒場には、予定の時刻を少し過ぎた。
遅れたが、カヅノは至極上機嫌だった。少女の身体に凄い色気と豊満を付け加えたヘラを見て、苛立ちよりも欲情を強く感じてしまったからだ。
彼女は幻惑の魔法を使い、目が細くしもぶくれがひどいブサイクな顔に姿を変えているが、カヅノは本当の顔がどうなっているのかを見破っていた。
「よう、久しぶりだな。ここまでうまく巻けたか。おたふくのブスに顔を変えているとは、なかなかに感心できる用心ぶりだな?」
うふ、とヘラが笑った。醜く偽装した顔だが、色気はたっぷりとあった。肌を露出している格好だ。ヘソも見える。
「まあね。あたしよりすっごいブスに見せてたけど、いろんな男の子が寄ってきたよ?」
「ほう……その格好でならそうかもな。そこそこ大きくなったな?」
カヅノはヘラの乳房を触ろう手を伸ばしたが、はたかれた。しかし腕が動くたびにぷるんと揺れるから、それを眺めるだけでも楽しい。
「けちだな。これまで散々触らせてくれただろう?」
「だっておっぱいを触られたって気持ちよくないんだもん。大きくなりだしてから鈍くなっちゃった。でもね、こっちは……」
ヘラは大きく足を開き、両手で赤い下履きの布をつまんだ。真ん中がぱっくりと割れ、生の女芯が顕わになる。
「すっごい感度がよくなってるよ♥」
カヅノは顔をしかめた。生々しい肉裂にではない。そこから漂ってきた男の種汁のにおいのせいだ。
「さっきまでたっぷりと咥えたようだな? くさいぞ?」
「あなたが来るのが遅いから2人ひっかけたよ。あかちゃん、できたかな?」
隣のテーブルにいた客がギョッとする。ヘラの生の割れ目肉を見てしまったからだ。
戯れはもういい。ここからが本題だ。ヘラは注文したぶどう酒の薄めものを、店員から受け取って一気にあおった。
「で、面白い仕事って? いつ?」
「もうすぐだ。あと3日といったところだな。オーキ島海域に入ったところで、ケリをつける」
「……ふうん。皆殺しでいいのかな?」
彼女は八重歯をのぞかせて言った。カヅノが通りかかった店員を呼び止める。
「りんご汁入りソーダ水を、俺とこいつのぶん、持ってきてくれ。但し、酒精は入れるなよ?」
店員が去った。カヅノは真向かいのヘラに目を向ける。身震いしそうな気配を漂わせていた。犬歯も歯というより、牙に見える。
「で、どうするの? 枢機卿さまだから、みんな活かしてほしいと思ったりするの? 船をやっつけるには、艫を焼けばそれでおしまいだし?」
「みんな殺してもらっても構わんよ。但し総大将の遺体は回収しろ」
それが一番やって欲しいことだとカヅノは言った。
「でもまあ、まずは依頼主と顔合わせをしてくれ。注文したものを飲んでからだが」
「わかったよ。そうするね」
ここでヘラは下腹に手を当てた。まだ新しい命が宿っていない、空っぽで物足りない腹だった。
□ □ □ □ □
その依頼主、タンゴバルド海賊団の長である、アーサー=イッシキールと会ったのはすぐのことだ。
彼はさらって愛人にした年増女とのねちっこいセックスの真っ最中で、ヘラ達の訪問にひどく不機嫌だった。対してヘラはこの初老の男をひと目見てわかってしまった。
(このおじいちゃん、あたしにあかちゃんを授けてくれる人だ……♥)
身体から漂う、真夏の精虫汁みたいな体臭がそれを確信させた。
老人はこれから逃げる準備を終えたところで、その一休みとして女と肌を絡め合っていた。
「ねえねえ。まだおわんないの?」
逃げるって聞いたのに、呑気にあかちゃんづくりをしている。老人は嫌な顔をしてヘラを睨んだ。彼女の格好があまりにも下品に思え、性欲を向けられなかった。
ヘラが股間にむず痒さを覚え、ショーツの真ん中を引っ張って出した割れ目を指でかくと、アーサーは「きたねえな」とそっけない声で返した。
「さっさと戻せ」
「ちがうよ。かゆくなっちゃったんだよ」
「下品だ。やめろ」
「待ちくたびれてかぶれちゃったのよあそこが。はやくかまってほしいなーってあたしのあそこ、言ってるよ♥」
アーサーは相手との性交を無理やり終わらせ、ねだるヘラを呼び寄せた。彼女はブーツ以外を全て脱ぎ捨てた。
近づかれると、なかなかにそそる身体とにおいをしている、と彼は思った。散々女の股をほじくったというのに、陰茎に力がみなぎってしまった。
ヘラも相手の股間を見て期待を覚えていた。長さは18センチほどだが太さが違う。青筋が立っていて硬そうだった。
「俺はドワーフの血が流れている。ジジイだが若いもんみたいにしつこいからな?」
「しつこいの、だあいすき♥」
寝台にあがり、ヘラは脚を広げる。全裸でブーツといった格好だ。女はいつも全裸にひんむいていたアーサーは、この格好にかすかな酩酊を感じた。
「きて♥」
ヘラが腰を持ち上げてヴァギナを見せた。男どもの精液の匂いが染み付いた、臭い女陰である。
アーサーは勃起したもので貫いた。締め込んでくる膣肉に逆らうと、この娘の腹の奥がかなりの難敵であることを思い知らされた。
少し動くだけでへばりそうになる。ヘラが興奮して放つにおいのせいで性本能をたっぷりと刺激された。ゆっくりと力強く、相手の膣の構造を身体の一部で確かめるような動かし方だったが、射精への欲求には抗えなかった。
「うお……うおおおっ!」
彼はヘラの中にどっぷりと放ってしまった。
しかし彼女の身体からのすけべなにおいと、動くたびにたっぷりと揺れる大きな乳房、まだ精を欲しがっている膣の感触に負け、腰と勃起を止められなかった。
「あう♥ いいよう♥」
ヘラはご満悦だった。とにかくこの老人のペニスは硬い。横の椅子で見守っているあの年増女が、物欲しそうにこちらを眺めているのもよくわかった。
(……それだけじゃ、ないみたい♥)
女が向けていたのは、ヘラの肢体もだった。貞淑な妻のようだが、女の子同士の愉しみを知っているらしい。しかし彼女は部外者だ。快楽を貪る輪に入れてやるつもりは無かった。
アーサーはしつこかった。3度も4度もヘラの中で精を放った。彼女の膣壁は、この男の前立腺液のにおいを染み込ませてしまった。
そしてその子宮の中では、排卵が起き、飲み込まれた精子たちがそちらに向かって進んでいた。満足と期待感がヘラの体を包んだ。
行為を終えた後、ヘラはこの老人に尋ねた。
「カヅノからはいくらお金を払ったの?」
「言えねえよ……でもかなりの大金だった。お嬢ちゃんは何者だ?」
タンゴバルドの海賊は、パラッツォ教団と親しいからヘラの顔を知る者が多い。
そのためヘラはずっと、幻惑の魔法をかけていた。『おたふく』ではなく少し見目麗しい美少女に顔を変えた。相手の射精欲をかきたてさせる為にだ。
「カヅノの使い走りみたいなものだよ★ で、準備は終わったの?」
アーサーはうなずいた。タンゴバルドの海賊団が全員、逃げるつもりだ。準備はもう終えてある。
敵はホーデンエーネンの海軍。その総大将は現国王・セイン=ホーデンエーネンだ。
「俺たちは遠くの海でアンタがもたらす大勝利の報を待つってわけさ。まあしかし、やべえことをしちまった」
クボーニコフの連中を招き入れるべきじゃなかった、とアーサーは嘆いた。
タンゴバルド海賊団がホーデンエーネンから宣戦布告を叩きつけられたのは、クボーニコフの水軍がアジールの港を略奪したからだ。
「あいつら、俺達がよこした女達じゃ満足しねえし、うまい麦酒が飲みてえと言って、勝手に街を襲いやがった。俺達は仲間扱いされたのさ、セイン王さまにな」
「ふうん。だったら言い訳する人を寄越したら?」
「それができなくなったから頼んだのさ。セインのやつ、これを期に俺達を家来にしようと目論んでやがるんだ」
タンゴバルド海賊団は、ただの海賊ではない。この海域の船運や護衛を担っている。最近はかなり南のほう、チンゼーやシマナミスタンにも進出していた。
その拡大は、ライバルといえる海賊団の敵意を買った。モナファン海賊団を首領とする、アジール海域の海賊団である。
「セイン王の本当の真意は、海賊団をまとめて統治することだろう。俺達を部下にすりゃ、海が弱いホーデンエーネンにとっちゃうれしいことになる」
「で、クボーニコフと戦うつもりだったのかな?」
「かもしれねえ。だがオーガの海賊どもとやりあうなんて嫌だぜ?」
話しているうちにアーサーのペニスがむくむくと起き上がって来た。ドワーフの血が流れるこの男は、精力も桁外れだった。
「……また、頼めるか?」
「うん♥」
ヘラは精液を拭いていない股を開く。再び押し込まれて深い歓びを覚えた。
この海賊の首領がたくさんくれた、濃厚なにおいを放つ精液は、彼女をまたも『母』にした。