聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
コーザ=ストーンマウントはイズヴァルトとの戦いで手痛い敗北に遭ったが、精力的に活動していた。
その日はイナーヴァニアの西端、イワッミーとヒッジランドにほど近い、ニーミベークにいた。
ここには、教帝から王冠を奪われたナンジョラス家当主、つまりは前のイナーヴァニア王が妻妾や子供達と共に移り住み、この地方を治める総督となっていた。
国から放逐されずに、国内にとどめ置かれたのは理由があった。ナンジョラス家がそれだけ国民から支持されていたのである。オルランドゥもそれを知っていた。
そしてコーザは、このナンジョラスの当主の館を訪れて、ニーミベークとその周辺の情勢について詳しく聞く。
「この近辺で目立ったことですが、一昨年に人さらいが何度かございまして、それが教団のやったことだとヒッジランド側は勘ぐっておるのです」
その話は国王だった頃にも耳にしており、部下に調べさせていた。ヒッジランドだけでなく、イナーヴァニア国内やイーズモー、イワッミーでも起きたという。
「私が国王だった頃に、少なくとも30件。しかも何名かは『転生人』だったそうです」
しかしヤマナウラスへの譲位のごたごたで調査は中止。集めた事件資料を現国王に引き渡そうとしたが、今はそれどころではないと突き返された。
「興味がおありですかな。複写したものをお渡ししようかと考えておりますが」
「お願いいたしましょう。オルランドゥさんはきっと動いてくれますよ」
当然のことながら自分も尽力するが、と教主は言った。複写した事件資料は後日、ナンジョラスを護る司祭騎士・カルル=ニールセンに引き渡す約束が決まった。
複製をもらう前に、コーザは実資料を読む事にした。人さらいが始まったのは4年ほど前から。イズヴァルトがスオニアでマイヤに再会し、教団を離れた2カ月ほど後だ。
(ふむ……ヘラさんが産んだお子さんを喪った頃からのようですね。)
あれは痛ましい話だった。ナンブロシアのドミトリー公子との赤ん坊だ。12歳のヘラは我が子の誕生を楽しみにしていた。
しかし妊娠中の栄養が足りていなかったのか、旅暮らしがよろしく無かったのか、ヘラの子は生まれてすぐに亡くなったという。
その生まれ出た赤ん坊が、目玉が無くて頭の真ん中がくぼんでいる奇形児だったとは、コーザは知らされていなかった。
そして彼女が暗い森の中で、
(まさか……食べてしまったとは思えませんが。)
しかし人食い鬼族の風習なら、コーザは知っている。
ゴールの里では乳児や幼児の頃に死んだ子供を主にだが、身体を細かく切り刻み、ご近所におすそ分けしていた。そういうものを『食葬』と呼んでいた。
それと、ニンゲンの幼な児の肉は、ゴールにとってご馳走らしい。
悪逆非道な輩はどこかからか、食用の赤ん坊を産ませる為の女をさらって飼っていた。
射精の悦を相手に散々ぶちまけて産ませたが我が子が、まったく見込みのなさそうな赤ん坊だった場合は、宴をひらいて喰らったという。
ゴール族が王国を築けるほど華やかだった遠い昔には、食用の子供を生産する為の人間飼育場をひらいていたそうだ。
催淫剤を飲まされた男女は一日中サカり狂う。生まれた子は全て食卓に。精が枯れた男や子を産めなくなった女は、安物の肉として市場に出回った。
しかしこれを倫理で悪と決めつけても、まだ理解できぬ節理の1つだと彼は考えていた。
そもそも、人食いは起きるものなのだ。
ゴール族はわかる。ニンゲンという種族もやることだ。
飢えればまず人は弱い者を殺して喰う。歴史上の数々の大飢饉や長い籠城戦ではその事例が断たない。
しかし本当に恐るべきなのは『美食』として人を食うことである。己の味覚の欲望の為に。
(そしてその『美食』は、お父様の前世の世界でも……。)
コーザは父が遺した書の、とある記述を思い出した。
まるでその場にいたような書き方をしていたが、それよりも驚くべき仕掛けがあった。
その記述したページには写真の様に精細な絵がついており、それに指で触れると目の前に映像が現れ出て動くのだ。
ページにあった映像は、おおよそ数十時間もあった。
その中に、アメリカという国のとある島で、その島を所有していた大富豪が時の政治家や著名人を呼び、子供を弄んだりそれを殺して喰らっていたのだ。
悪魔的な儀式とは違う。
子供の肉は若返りと、不老長寿を約束する秘薬として食べられた。
その映像を見た時、まるで『食人鬼』そのものだ、とコーザはおののいた。
しかし彼は人肉食を、心の底から批判できなかった。
とある戦いで大怪我を負った時、付き従っていたサキュバスが己の二の腕を削ぎ、食べさせてくれたことがあったから。
魔族の肉ではあるが、それを食った自分もまた、『人食い』であるとコーザは認めていた。
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ナンジョラスのあるじとの会合の後は、彼の娘やその郎党の妻や娘らに、『法悦』をもたらす夜となった。
サキュバスの血を引くコーザは、睡眠時間は3時間ぐらいで充分だ。女と媾わるだけで体力が回復する。陰嚢と前立腺の生産力は24時間、盛んに活動している。
絨毯と毛皮とを敷き詰めた部屋に入ると、初潮を迎えた、あるいはまだ彼の子を産んでいない女がおおよそ20人ほど待っていた。
下は7歳から上は30歳まで。
どの女たちも暖かくさせたその部屋で、裸身を横たえていた。
『甘露(アームリータ)』の力で繁殖力を高めた彼女たちは、下半身を愛液で濡らしながら彼の『聖根』からの法悦を待ち望んでいる。
教主との交合はめくるめく快感に満ち、神との対話を成し遂げることができるというから、皆がそれを愉しみにしていたのだ。
最初は男の妻となり、人の親となった女達が相手となった。
イナーヴァニア人の女だが、どの女も肉づきが良い。中にはでぶもいたが、彼は軽々と重い女体を担ぎ上げて、40センチ以上もの長さの『聖根』でもって、性感の楽園に
教主に抱かれた女は、最初に入り込んで来るのと同時に女の悦びの頂点に達し、ひと突きされるたびにさらなる悦びによがり声をあげた。
コーザはねだり、狂う女達に、それぞれ3発の『聖液』を子宮に吸わせた。彼の『聖液』は女の卵巣を刺激して排卵させる力がある。
ものの2時間で6人の人妻達に新たな子の母親となる未来を約束し終えた後、今度は若い娘達が群がった。
若い身体は『法悦』に対して執拗だった。
普通の男だと絶対に体験させてくれない、延々と続く絶頂をもたらす『聖根』を、なかなか離してくれなかった。
夜が明け、身を横たえた時にはコーザは疲れ切っていた。
おおよそ100発ほどの『聖液』を、何度もねだってくる女達に与えてしまった。
そして毛皮で覆われた床の上で横たわる彼の股間には、若い娘や人妻たちが疲れてうなだれていた。しっかりと屹立したままの『聖根』を舐めて清めながらだ。
「教主さま、ひと眠りしたらまたお相手いただけませんか♡」
女の1人にそう言われると、コーザは丁寧に断った。3時間寝たら沐浴場で身を清め、それからニーミベーク各地の教会をまわるのだ。
そこでも『聖根』を望む女信徒に、『法悦』を与えなければならない。彼の巡回は性的に過酷だった。