聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
イズヴァルトとマイヤは、そのあとすぐに総本山から出て行ってしまった。
カナザワースの北側の城壁の外、雪が降りしきる海岸の砂浜にて、イズヴァルトに抱えられていたマイヤは、海に向かって腰を持ち上げ、短いスカートから白い股とでっかい尻を丸出しにして、腹に力を入れていた。
「ふんぎぎぎぎぎいぃい!!」
膨らんだアヌスがくわっと口を開き、液状の大便が奔流となって海に放たれる。
その便は、盛大に湯気を立たせて周囲に甘い匂いを放っていた。文字通り、彼女は腸が煮えくり返っていたのだ。
ヘラは2人の傍にいた。マイヤの手足が入った箱を紐にくくりつけて背負ってだ。
彼女は心配そうな顔で、イズヴァルトのマントを引っ張る。
「ねえねえ……」
「んぎぎぎぎいいぃ!!」
またもマイヤは赤ん坊の様な尻穴から、思い切り糞汁を放った。今度はしぶきをあげて散り、尻と女陰にもかかっていた。
「司祭騎士団長さん、教主さまと仲直り、できないの?」
「愚問でござる!!」
イズヴァルトは怒り狂っていた。これまで一度も教主は、マイヤにとって大事なことを話してくれなかったからだ。
あの趣味がとんでもなく悪いアドルフから、『宝物』をもらっていたなら自分に語るべきだった。
「さすればマイヤのおててと足に、拙者のおちんちんをこすりつけてあげたでござる……」
「そうじゃないでしょうよっ!」
マイヤはまたもしゅぱぱぱ、と下痢便を海に撒いた。彼女のアヌスの周囲はすっかり茶色いもので染まっていた。
「イズヴァルト、おしりかゆい!」
そう叫ぶとイズヴァルトはマイヤの腹を左腕で抱え込み、右腕に持った『氷雪の栄光』の先を彼女の股と尻にあてた。
そこから温水が勢いよく出ると、マイヤの尻と股についた汚れは見る見るうちに清められる。
オーガの王が持っていた水の力を持つ秘宝はここのところ、おしり洗浄マシンと化していた。
ただしマイヤ専用ではない。エレナほか、同行する女の子達全員に用いられていた。何故なら、
「ふあああぁ♡」
その温い水が女陰と肛門に同時にあたり、しかもその奥にも圧をかける。硬いちんぽが入って来て、同時に小刻みに叩かれる様な感覚をマイヤは覚えていた。
小陰唇と陰核ともかく、魔族の身体に近づきつつある彼女の膣と、一番の弱点でさらに感じやすくなった肛門と直腸には麻薬だった。
「き、きもちいいよう♡ いじゅばると、このままずーっと続けてくれないかな♡」
「またそんなことを言って。だめでござる」
「ちぇーっ。けち♡」
マイヤは腰を動かし、水流に会陰を叩かせた。それから「ふあっ♡」と声を上げた。絶頂に達したのだ。
湯水は膣と直腸の奥に溜まった。「ぴゅーっと出すよ!」と呼びかけ、指揮棒がさっと引くと、2つの穴から汚水を出した。
「うーん。まだお尻の奥がいらいらしちゃうよ……」
「あとでしりあなちゃんをなめなめしながら、拙者がせーえきおちゅーしゃを施してあげるでござるよ?」
「5発ぐらいのませてね! なんだけど……」
マイヤはヘラに、すごい悔しいよと嘆いた。
「だってそうじゃない? 私の敵とそんな関係だったなんて。これって私を騙していたのと同じことだよ。どうせならもっと早くに教えて欲しかったよ」
「拙者もでござる。マイヤに教主にならないかと誘う段で、その箱にあるものを寄越すとは、何を考えているのかさっぱりわからぬ!」
「そういうことか……」
ヘラはお腹が痛くなるのを感じた。自分なりに教主がこう考えているのではないのかと述べてみた。
「多分、教主さまはアナタ達を試したんだよ。パラッツォ教は苦難を乗り越え、肉体よりも魂を重んじる教義だから。『法悦』もね、身体を喜ばせるのと同時に魂も悦ばせて神性をあげて、神様とお話できる段階にまであげるのが目的なんだよ」
「それは知っているよ、ヘラちゃん」
「だからだよ。マイヤちゃんが過去にとらわれず、神の言葉を預かる者としての資格があるか、試していたんだと思うよ」
「私、そこまで悟って無いよ。今もアドルフのことで気持ちはぐちゃぐちゃなんだよ……時たまイーガの国を憎たらしく思ったりするんだ」
マイヤは紅色の瞳に、恨みが籠った光を帯びさせながら言った。
彼女はオットーやマレーネに親しみを持っていたけれど、自分をこんな目に遭わせたイーガ王国そのものについては、まだ怒りを覚えていた。
「私がイズヴァルトみたいに強くて、もっと直情的だったら、戦いを挑んでいたと思うよ」
「……そう思ってたの?」
「うん。私は悟れないし諦めきれない。その箱に入った手足はともかく、イズヴァルトとの赤ちゃんとお別れしたのが何より悲しいの。魔族の身体に戻ったとしても、失った赤ちゃんの命はもう、戻らない」
それを聞いてヘラは胸に痛みを覚えた。彼女の身体の一部となったイズヴァルトとマイヤの間の子供がそうさせたのかもしれない。
「そうなんだ。じゃあ、仕方ないかもね」
ヘラは背負っていた箱を降ろし、波打ち際に立つと裾をめくった。陰茎との体操で肉を付けた尻が顕わとなった。
「司祭騎士団長さん。あたしもうんちをするよ」
ヘラはしゃがむとアヌスをイズヴァルトとマイヤの方に向ける。膨らむとどろどろとした軟便をひねり始めた。
「うっ……」
あまりにも臭いにおいだった。消化がうまくいっていない、病人の便の様な。そのひどくにおうものを、ヘラは延々と濡れた砂浜の上に垂れ流した。
「ヘラちゃん、お腹の調子が良くないの?」
「そうでもないよ。えへへへ……」
そのにおいの原因が、人食いと『食児』を続け、ゴール族の血を呼び覚ましていたとは、イズヴァルトとマイヤは知らなかった。
□ □ □ □ □
イズヴァルト達は触手姫と共に島を出て行った。
手足は持って帰らなかった。ヘラは別れ際、イズヴァルトにこう言われた。
「このまま教主の養女のままでいるか、拙者らの元で暮らすか、一度考えて欲しいでござるよ」
イズヴァルトがそんなことを言ったのは、なんとなくだがヘラの将来を危うく感じていたからだ。カナザワースにあまり寄り付かないと聞いたからだ。
オルランドゥとはうまくいっていない、むしろ、夫よりもイナーヴァニアのトヨイロ王と仲が良い、という話が、最近のカナザワースで広まっていた。
「貴殿は聖堂の奥で汲々とした暮らしをしているよりも、方々を旅しながら暮らす方が性にあっていそうでござる。ドミトリー公子も貴殿に会いたがっていたし、また子をつくろうとおっしゃっていたでござるよ」
確かに旅暮らしのほうがいい。イズヴァルトとマイヤの元で暮らせたら、多分『人食い』も収まるかもしれないだろう。たしなめてくれると思ったからだ。
正直近頃は、人肉に対する渇望は薄れていた。あれは自分の力を底上げする為にやっていることだと思ってやるようになっていたから、義務感が強くなって倦みを覚えている。
「……はあ」
ため息。ヘラではなく、彼女とともにカナザワースの西の海を眺めていた、カヅノ=セイジがだ。
「次はいつ、会えるんだろう……」
彼が頭の中で思い浮かべていたのはマイヤだった。しかも本山の中庭で、イズヴァルトに介添えされながらうんちをもりもりとひねっていた姿である。
「ロゼ姫、マイヤちゃん。俺は君達とずっといたかった」
「だったらさあ、司祭騎士団長さんに頼んで、マイヤちゃんの愛人にしてもらえばいいじゃん?」
「いや、愛人は嫌なのだ。お世話係にさせて欲しいんだ」
「そっか。セイジはああいう子が好きだったもんね?」
「そう。抱くなら年増だが愛情を注ぐなら、ああいう娘だ。スプーンでスープをすくって飲ませてあげたい……」
それはもう司祭騎士団長さんのお仕事だから、とヘラは言う。しかしマイヤを思う彼の気持ちは理解できた。けれども違う方向の考えが、彼女の中に起こっていた。
(もしかしたらマイヤちゃんなら、前世の時代に向かう方法を知っているかもしれない。)
次の日食がいつ起こるかだ。マイヤは天文学の書物も読んでいた。亜人達からも星読みの術を学んだこともあるはずだろう。
(どうせなら……。)
彼女を前世の世界に、もう一度連れて行くのはどうだろうか。
マイヤが前世、どこで暮していたのか聞いている。『ニッポン』。ナヒーダと呼ばれていた頃のパパが、あそこはいい国だと話してくれた。ニンテンドーとプレイステーションとグレンダイザーの国である。
それからもう2人、『ニッポン』出身の転生人を彼女は知っていた。エレクトラとシマーヅのピピン王子だ。
(そうか。あたしは間違ってたんだ……。)
最初から、自分が生きていた時代の転生人たちを誘って集め、前世の世界に向かうべきだった。
なんでそんな人たちを食べてしまったのだろう、と後悔を覚え、悲しくなった。
「泣きそうな目をしているな?」
「間違っていたんだよ、あたし。モーゼスのように、導く者になれば良かったんだ……」
「よくはわからないが、何を考えているのかなんとなくわかれそうな気がする。確か、コーザに前世の世界に行きたいと言ったようだな?」
ヘラはうなずくとカヅノは苦笑した。
「余計なことを言いやがって。だが、悪くはない。ただもしあっちの世界の『ニッポン』へ行ったら、ある人物を探してほしい」
「誰を?」
その人物の名がカヅノの口から放たれた。
「マサタクトゥス=クォーサカという人物だ。旧暦の2000年頃に生を受けていたと聞いている……旧文明時代を終わらせた救世主の第一の使徒であり、前世の俺達が属していた教団の創設者だ」