聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
「ピピンさん、どうしてこんな時に来ちゃったんですかねぇ?」
窓から見えるトットリーブールの街並みを覗き込みながら、エレクトラは悲し気につぶやいた。
彼女の背後にはベッドで大いびきをかいて眠っている、シマーヅのピピン王子の姿があった。
今の彼女は素肌に絹の羽織るものを一枚。腿には乾いた精液がこびりつき、膣口からは今も少しずつ垂れている。
昨晩、久しぶりに会ったピピン王子と激しく貪り合った。しかし彼女はとある計画の遂行中だった。
マイヤをさらい、もしかしたら害したとという容疑をかけ、そして、サイゴークやシマナミスタンで相次いだ失踪事件の犯人を、極秘裏に暗殺する為の計画だ。
犯人は誰か、とっくに調べがついている。標的はヘラ=ウキトゥス。教主の養女でありゴール族の娘だ。
ヘラはパラッツォ教国の『教帝正妃』であり、そしてパラッツォ教の今のところの次の教主である。
元司祭騎士団長のイズヴァルトとその妻マイヤに可愛がられている、ということもエレクトラは存じていた。
いいや、ヘラは実質、2人の子供みたいなものだ。
乳児の頃に死にかけていた彼女を救った、『雛鳥の献身』という特効薬の原料が、マイヤの腹にいたイズヴァルトとの赤子だった。
それを作ったのが元夫のアドルフだ。本人から手紙で教えられている。
それと、眠り続けていたマイヤの肌と膣の感触が麻薬的な魅力に満ち、自分以外にも多くの部下達が『ずり穴』として毎日の様に抱いていたという話もだ。
もちろん、このことはイズヴァルトとマイヤには話していない。教えれば2人は、教団やイーガを滅ぼそうとするだろう。
親イーガ、あるいは親パラッツォのイズヴァルトの王国を築くことこそが彼女の目的だった。それに似たことは成し遂げた。だから夢は全て叶えた……訳ではない。
もう1つ夢を抱くようになっていた。パラッツォ教国を盤石にすることが、それだ。だから彼女はその一番の不安要素である、ヘラ=ウキトゥスを害することに決めたのだ。
ここ最近、カナザワースに寄り付かぬヘラが、トットリーブールにだけ姿を見せる。それとイナーヴァニアの国内でちらほらと姿を見せる。
その情報を聞きつけた彼女は、イナーヴァニアの司祭騎士を監督するという仕事を申し出てここに来ていた。密かに雇い、あるいは教団内で仲間に引き入れたヘラを殺せる勇士達と共にである。
その中で飛びぬけて強いのは、ナハリジャーヤの拳闘エルフことリシェナとエドワード=ルーカスである。
リシェナはカネで雇われたが、エドワードは犯人がわかってから、必死に説得した。
「ははは……可哀そうですが、そうであれば仕方がありませんな!」
その返事でエドワードはついて来てくれた。他にもクボーニコフ戦線で活躍した狙撃手や、奇襲攻撃を得意とするゴブリンの戦士たちが加わっている。
(うまくいきゃあいいんですが……。)
この作戦が成った後の、教主や教帝への言い訳の為の書類も作ってある。もちろん、ヘラが殺したという証拠をびっしりと記した代物だ。
それにしても股が気になる。エレクトラは沐浴場へ向かおうと考えて外に出ようとした。
ドアノブに手をかけたところで後ろから太い腕に抱きすくめられる。ピピン王子の腕だ。
「エレクトラさん、朝食までもう少しかまってくれませんか?」
「うふふ。ピピンさんは甘えん坊ですねぇ?」
エレクトラは肩の力を緩める。ピピンに抱き上げられてベッドに投げ込まれると、脚を大きく開いた。
ピピン王子は膝を折り曲げ、彼女の足を抱えた。彼女の尻を太腿の上に乗せ、己のペニスを掴む。
大きなそれは、とても硬く太くなっていた。精液がこびりついた女陰に黒く艶光りする亀頭が沈み込むと、そのまま重みのある快楽がエレクトラに襲い掛かった。
「ああ……」
自分の中でゆっくりと動くピピンの巨陰を感じながら、エレクトラはうっとりとした顔で悦に浸る。
昨晩は出し切るまでピピンと交わった。しかし彼の大きな陰嚢は盛んに動いていた。ほんの少し寝ただけで回復しているようだ。
「ああっ、エレクトラさん!」
「……どうしたんです?」
「あなたが、たまらなく大好きです!!」
「私もですよ……ピピンちゃん?」
ピピンが覆いかぶさって来た。中をかき乱していたピストンの動きが速くなった。
エレクトラは悶え、年下の男の背中に爪を立てる。形の良いかかとが王子の太い腰に巻き付いた。
「好きです、好きです!」
王子は叫びながら激しく腰を振る。エレクトラの生暖かい股を攻め立てていた勃起の付け根に、たまらない痺れが漂い出した。
「だからもう1人! いや2人、僕に子供を授けてくださいっ!」
「こんなおばさんに、どうして?」
「離れ離れに、なりたくないからですよっ!! 僕とウーゴは寂しいんですっ!!」
王子は黒い身体から濃厚な精をエレクトラの中に送り込んだ。一際ねばっこいそれは昨日放ったものと同じく、とても強いカルキのにおいが漂っていた。
こんな濃くてくさいものを、昨晩から立て続けに注がれたら年甲斐もなく妊娠してしまうだろうと思いながらエレクトラは、ピピン王子の髪を撫でながらささやいた。
射精はあまりにも長く続いた。快感が止まるとピピンはエレクトラと唇を重ね合わせた。それからまた、粘り気のある精液を潤滑剤にしてのセックスが再開される。ピピン王子は1度ぐらいでは気が済まない男なのだ。
「ああ、エレクトラさんのこの中はやっぱり気持ちいいですよ。止まらない……」
「あたしもです。ばあさんを慕ってくれる人がいるなんて。女冥利に尽きますよ」
「……お願いですから、もうシマーヅに戻ってくれませんか?」
そう言ってピピンは深く突き込む。
エレクトラは「あっ……」とうめいてのけぞった。
「考えときますよ。しばらくしたら……」
「嫌です。今すぐそうしてくれませんか?」
「これで子供ができちまったら、そうさせていただきますよ」
エレクトラがそう答えると、ピピン王子は彼女を強く抱きしめ、彼女の下腹を懸命に叩いた。
膣内からかき出された精液がシーツに飛び散る。深く激しい快感。
この時だけエレクトラは、謀略のことを忘れることができた。
□ □ □ □ □
ピピンはしつこかった。朝作り立ての精液を全部出し切るまで離してくれなかった。
沐浴場で身体を清めに行くと、脱衣所にエルフのリシェナと出くわした。
黒い肌に太い腿と二の腕の見事な肢体だ。乳房も尻もばかでかい。そこからぷんぷんと性のにおいを放っていた。
しかし腹筋は割れており、背筋も著しく発達していた。とはいえ、抱き心地は凄まじく良いみたいだ。
この女と寝たエドワードは負けたと言って失笑するぐらいにだ。エドワードはイズヴァルト程では無いが、かなりの性豪でもある。
「あんたも朝風呂か。朝っぱらからおめこをしよったか?」
「そういうことですねえ。えへへへ……」
リシェナの股もエレクトラと同じぐらい、べっとりと精液にまみれていた。但し彼女は一晩に相手を3人も4人も変える。昼間も鍛錬と読書の時間以外、ひたすら寝るかセックスだ。
2人は揃って洗い場の椅子に座ると、身体に石鹸をつけて泡立てながら語らい始めた。
「におうのう。ようにおう」
「はい?」
「ピピンという小僧、なかなかにええ精虫の汁を放つというておるんじゃよ?」
「へへへ。年甲斐もなくハメっぱなしになっちゃいましたよ」
「ええことじゃ。歳なんぞ関係あらんわい。そいでじゃが、今晩か明日ぐらい、うちに貸してくれんかのう?」
「……絶対に孕ませに来ますよ? なんせうちのピピンちゃんは、30人ほどのお子さんのお父さんですからねえ」
「ほう! ならこの一件が終わったら、ナハリジャーヤ島へ来るき。島の女エルフはよう孕ます男を欲しがっちょるよ? 酒も食い物もたんとある。3年ぐらい島で暮らさんか?」
ナハリジャーヤ島のエルフはとにかくたくましくて心優しい。女達は皆、乳が大きくて尻もでかい。もっちり尻である。
しかし男のエルフはあんまり生まれない、とリシェナは言った。島の女エルフ達は他の土地から男を種付け師として求めるそうである。
ただ、生まれ出る子供は皆、骨太なナハリジャーヤの血を色濃く継ぐことになる。それだけ島のエルフは強い遺伝子を持っているというわけだ。
「えへへへ。それなら1年か2年ぐらいは……ところで、例のものは届いておりますかね?」
「ああ、あれか。モノノベダールのドワーフ衆が昨日届けてくれた。ご希望通りの『一級品』じゃよ」
そう言ったリシェナは顔をしかめる。
「けど、あんなもんを本当に小娘1人に使うんか?」
「相手は、覚醒したゴールですよ? ニンゲンやオーガとは違う。そんじょそこらの毒物じゃ殺せませんよ」
「それをあんたが持つというのが心配じゃ。あれはあいのこでも身体を害する。4分の1のあんたならなおさらじゃよ?」
エレクトラは何も言わなかった。身体に湯をかけたあとに湯に身を浸す。沐浴場は清掃の日では無かったからか、とても濁っていた。
長い髪の毛や垢が沢山浮いていた。白い鼻水のようなものも浮いていたが精液だ。ちなみにここは男女兼用である。風呂場で交合を行う男女がけっこういる。
エレクトラは沐浴場から出ると、国王の侍女に出くわした。
「陛下がお呼びでございます」
ヘラがやって来た。教団の副司祭騎士団長として、一度あいさつをするようにとのことだった。
(とうとう来ましたか。)
ヘラのことだ。トットリーブールの滞在は数日に及ぶことだろう。