聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
トーリとマイヤの幼い頃のお話です。
01 おまけエピソード①
その日ルッソは初めて、その2人の姉妹と顔を合わせた。家の入口前でだ。夏が終わり、秋に差し掛かろうとした頃だった。
「はじめまして、ルッソおぼっちゃん」
蒼に見える黒い髪の、この世のものとは思えない美少女が深々と頭を下げた。
「私はトーリ=カモセンブルグ、といいます。これからこのおうちにご厄介になりますので、よろしくお願いいたします」
どこかの貴族様の娘さんだろうか、とルッソ最初見て思った。しかしカモセンブルグという姓は聞いたことがあった。この村をよく訪れ、暇な人妻や娘をちんちんで楽しませることで知られていた、ポンターというおじさんの姓と同じじゃないか?
「確か、ポンターさんっていうナントブルグの兵士の偉い人が、君と同じ家の名前だったかと記憶してたけど……」
「こほん。ただの兵士じゃないよ。正しくは、護衛兵団の隊長だったよ……こほん」
小さな女の子の声と空咳が聞こえた。こら、とトーリが叱る声を聞いたが、ルッソは眼の前のことを把握できなかった。このトーリという娘があまりにも美しかったからだ。父親がルッソに言った。
「ルッソ。この子らはポンターさんの実の娘さん達だよ」
トーリの一家が住んでいた家の大家とルッソの両親は、親友同士だ。ポンターは主に城市の壁や門を守る護衛兵団にいる前、聖騎士団の築城部隊の一員だった。
「ほら、ポンターさんはよくここに来てただろう?」
「ええと……おばさんたちの浮気相手、だったっけ?」
ルッソは父親からきついげんこつを食らった。
「違う。それも確かにあるが……」
「否定はしないんだ、父さん?」
「ポンターさんはアスカウの諸々の砦の補修に従事していたのだよ」
このアスカウの村のあちこちには、砦がたくさんあった。ここはのどかなところだが、一応は交通の要衝にあるからだ。
アスカウ地方はキンキ大陸の南部の、やや南寄りの真ん中に位置していた。王国はここを重要地区として、砦や街道の整備を怠らなかった。
その仕事の最中、ポンターはこの家によく遊びに来ていた。ルッソの家はこの牧童の集落で、一番の名家だからと聞いたことがあった。
(ポンターおじさんか。)
たくましい身体つきで、大きな羊を抱えて運ぶぐらいの力持ち。それ以上に印象的だったのは、近くの川で一緒に水浴びをした時に見た、股間にぶら下がるたくましい逸物だった。
それと、彼にはとても美しい奥さんがいると聞いた。ナントブルグで評判の美人だという。しかしその2人がこの場にいないのは、流行り病で亡くなったからだ。眼の前の美少女は今、孤児だった。
「ルッソ。お前からも挨拶をしなさい」
「は、はじめまして……ルッソ=シュミットです。ええと、別に、ぼっちゃんだなんてかしこまらなくていいよ。これから俺の家族になるんだし」
トーリがうつむき、はにかんだ。恋人はいたんだろうか。でもこんな可愛い女の子ならば、ナントブルグの街で1人か2人、作っていたかもしれないとルッソは思った。
「こほん……こほん……」
ルッソはようやくその空咳の出元に気がついた。トーリの後ろに、黒髪の小さな女の子のものだった。顔がやつれた、やせっぽちの小さな身体つきだった。
「こほん……こほん……」
「ねえマイヤ、ごあいさつできる?」
この女の子は、トーリの6歳年下の妹のマイヤだ。姉と同じ、蒼にも見える黒い髪である。姉はみつあみのおさげでまとめているが、彼女はおだんごにしていた。
姉ほどの美人ではないが愛らしいけれど、身体が弱く病気がちだという。
「こほん、こほん……妹の、マイヤです。こほん」
「無理しなくていいんだよ。ご飯を食べたらお湯を沸かしておくから、身体を清めて寝たほうがいいよ」
「ありがとう……こほん、ございます……こほん……」
ルッソはトーリの美貌に魂を奪われかかっていたが、段々とマイヤを気にする様になった。
身体が弱いというのもあったが、何故かずっと側にいて、お世話をしてあげたいという気持ちがわいてしまう。顔もよくよく見ると、愛くるしい。こちらのほうが男の子に好かれそうだな、とも思った。
この時、ルッソは11歳。
トーリは10歳。マイヤは4歳だった。
□ □ □ □ □
ルッソは一人っ子だった。5人も6人も兄弟がいることが多い、この牧童の村では珍しかった。
兄弟姉妹が早くに死んだ、という訳ではなく、ルッソの母親が子どもができにくい体質だったからだ。夫婦の営みは毎晩のようにやっていたが。
シュミット家は、この郷の数ある牧場主の中では一番大きい。そのためルッソは一人っ子として、そこそこ豊かな酪農家のお坊ちゃんとして、親や親戚から蝶よ花よと育てられていたが、そこから生じる歪みとは無縁だった。
この時ルッソは11歳。牧童の村だと、そろそろ嫁をもらう年頃でもある。シュミット夫妻はたった一人の愛息に、トーリを許嫁に考えて引き取ることにした。しかし本人はおろか、ルッソにもまだ、結婚のことを伝えていなかった。
姉妹は家の中の空き部屋を譲られた。ここを訪れる前に、夫妻とルッソは念入りに掃除をしてきれいにした部屋だった。
ここに来てからトーリは、ルッソと同じ生活を始めた。早朝は羊の世話、午前の3時間は村の学問所で文字の勉強だ。午後は家の手伝いと、病弱な妹の世話である。
しかし妹の病弱だが1週間を過ぎると、まるで嘘のようになくなった。2週間もすれば外を駆け回れるまで回復した。近所の女の子たちと遊んだり、ルッソの羊飼いの手伝いをするようにもなった。
1ヶ月もすると、トーリとマイヤは、ナントブルグから来た美人姉妹として、村の男の子たちの話題にのぼるようになった。ルッソは原因不明の、気だるい感覚が続いていた時にだ。
ある日の学問所の帰り、女の子達とトーリが先に帰っていくのを見届けた後、学問所の庭でルッソは友達と遊びだした。『騎士ごっこ』でだ。
彼は村で一番豊かな牧童の倅であったが、いつもやられ役の盗賊や山賊の役をやっていた。その日は『村から羊をふんだくった盗賊役』の一人として、仲間に倒される事となった。
ルッソは決してひ弱ではなかった。一応は護身の剣術も学んだし、この時代のメインウェポンである弓も、少年の間では村一番の腕前であった。しかしこういうお遊びで、『かっこいい役』になるのを嫌った。
『騎士ごっこ』が始まった。ルッソはちょっと斬られただけで、「うわっ、やられた~!」と叫んで倒れた。皆に「もうちょっと粘ってよ……」と嘆かれた。
「……やっぱり、やっつける側にしてほしかった?」
ルッソと仲の良いガキ大将のヴェントが申し訳なさそうに尋ねるが、「やられ役だからこんなもんさ!」とルッソは屈託無く笑った。
彼は細かいことを気にしない、うじうじしたところが無い性格で男の子達から愛されていた。ついでに女の子にも、そこそこ人気があった。
ルッソはこの村の同じ年頃の少年達と同じく、童貞では無かった。筆下ろしの相手は、お隣さんのゼーゼマンの家の長女だった。ルッソの5歳年上だった。
その初めての話だが、こうだった。ゼーゼマン家の長女が嫁入り先のタカイチゲンシュタットから戻ってきたという話を聞いて、ルッソは会いに行った。小さい頃によく面倒を見てくれたから、彼女とは仲が良かった。
彼女は14の歳に嫁に行ってから一度も戻って来なかったので、会うのは2年ぶりだった。嫁ぎ先はタカイチゲンシュタットの役人の家だった。夫は彼女の15歳年上だった。
ゼーゼマンのお嬢さんは最後見た時より、いくらか痩せていた。
「ちょっとお疲れ気味のようだね。おねえちゃんはいじめられてるの?」
「ちがうわ。でも、寂しい思いをしてばかりなの。旦那は私に、全然かまってくれないの」
彼女の夫は妻より美人で床上手な、馴染みの酒場女に夢中だったからだ。
「あちらの親からは子どもはまだか、まだかってせっつかれるし、気を病んで戻ってきたのよ」
「そうなんだ……ポンターのおじさんとは仲が良かったのにね?」
彼女は時折来るポンターに悦びを教えてもらったうちの一人である。森の奥でしょっちゅう青姦をした。あの男は妻と子どもがいるのにお盛んだった。それが彼の妻に選ばれた理由でもあったのだが。
「ねえ、もっとお話したいから森に行かない?」
「やだよ。すけべえなことやっている人たちがいるじゃん? 邪魔したら悪いよ」
「気にすることなんか無いわ。お話をするだけだから。ね?」
ルッソはしぶしぶついて行った。それから女の肌とにおいが、幼い身の上でもどれだけ欲情させることを知った。自慰をして陰茎の皮が剥けることまで知っていたが、それを女の股の奥に入れることがどれだけ気持ちいいか、この時に体験した。
ルッソとゼーゼマン家の長女との関係は、彼女が嫁ぎ先に戻るまで、ほぼ毎日続いた。
ただしルッソは、筆下ろしをしてくれた彼女や、お菓子やお弁当のおかずを交換し合う、ほかの女の子達にこれまでずっと、恋心を抱かなかった。
しかし今は違った。この1ヶ月、トーリとマイヤのことばかり考えていた。騎士ごっこが終わった帰り道、ルッソは友達に問われた。
「……ねえねえ。トーリとマイヤ、どっちかともうやった?」
「やったってなにをだよ?」
「おまんこに決まってるじゃんか! あの二人、とっても可愛いよな! 姉貴のほうがトーリだっけ……どこかのお姫様みたいだよな!」
「マイヤはちょっと劣るけど、でもちっちゃいこ達の中じゃ一番可愛いって女たちが言ってるぜ。ちょっと病気がちなのがかわいそうだけどな……」
ルッソは「いや……」と返した。病気やうんちのお世話などでマイヤとは仲良くなっているが、トーリとは会話がほとんど無かった。ちょっと話すだけですぐに、どちらもうつむいてしまうからだ。
楽しい答え方をしてくれないルッソに皆はからかった。
「お前がいらないんだったら、俺たちがいただいちゃうよ!」
「今度連れ出してさ、空き地でまわしちゃおうぜ!」
輪姦まがいの行いは、この村では犯罪とは見なされていなかった。子どもたちの間でのは特にそうだ。げんこつとお叱りを受けるが、それだけだった。
「やめろよ。相手はナントブルグの子なんだぞ。ここの村のやり方が肌に合うなんて思えないじゃないか?」
「とはいっても夜中は一緒になって羊遊びやっているんだろトーリも?」
羊遊び。精通と性交を覚えるまでの村の子供達、あるいは大人達の密かな楽しみだ。素っ裸になって羊小屋に潜り込み、べたべたであるがもこもこの羊たち揉まれて「ひゃうううう!」と喜ぶ、この村の者達の通過儀礼であった。
ルッソの父と母も、自分が寝ているときはやっているらしかったが。
「……させてないよ。夜中のトーリはマイヤのお世話と、本を読んでばかりなんだ」
「どんな本? すけべえな恋愛小説かい?」
「それは俺のかあちゃんととうちゃんがだよ……なんだったっけな、『たいへいき』っていう、聞き慣れない本だったような……」
それを聞いた男の子達の中の一番の本読みが驚いた。
「それ、軍記物じゃないか?」
「ん? ぐんきもの?」
「昔の騎士達の戦争を描いた小説だよ。そんなのを好んで読むなんてトーリちゃん、やっぱり貴族の娘さんだったのかな?」
「トーリはポンターおじさんの娘だよ。まあでも、死んじゃったポンターさんは軍人で物知りで、読書好きだったからトーリはお父さんに似たかもな」
□ □ □ □ □
トーリとマイヤがやってきてから、2か月が経った。
マイヤはますます元気になり、時折空咳をしつつも、トーリと一緒に、2キロ近く離れたアスカウの宿場まで、出かけられるようになっていた。
しかしルッソは気だるい調子が続いていた。この2ヶ月、ずっとそうだった。
それと精通が始まってから1週間に1度は起きた夢精が、ここのところ全く無かった。
彼女たちがやってきた翌朝から、腰になにやらけだるいものを感じていたし、おちんちんがおんなのこの唾液くさくなっていたのも嗅いでわかった。
(なんか皮につつんだ中身が、大きく育っているような。)
皮をめくって亀頭を見ると、ひりつきもせず自然と剥けるようにもなっている。なぜだか出っ張りも太くなって、ほんのりと起伏ができているようだ。腫れているのかと思うが、どうもそうではない。ずっとこのままの形状なのだ。
(うーむ。ポンターおじさんのちんちんの先に、形が近づいているような……。)
そうしてある時、彼は夜中に目が覚めた。毛布の中で「こほん」という音を聞いたからだ。おちんちんがとろとろになったものに包まれ、気持ちよくなっていた。
寝る時は彼は全裸だ。自分の腰と脚に、すべすべした熱いものがひっついているのを感じた。動かしてみると、「ひゃっ!」と小さな声がしたが、夢かな、と思ってそのまま目をつぶった。
そうしてしばらくして、ちんちんの奥から激しい快感が襲ってきた。やっちまったかな、と嬉しそうにつぶやきながら、猛烈に襲ってきた眠気に負けた。
けれども、朝目覚めて中をのぞいてみても、夢精をした痕は無かった。小さな女の子の唾液のにおいがほんのりと漂うだけだ。ちんちんは亀頭をむき出しにして、気持ちよさげに朝立ちをしていた。
(うーむ。)
2ヶ月前に比べるとだいぶ大きくなった。陰茎と陰嚢はなまっちろい子どものそれだったのに、今では色素が沈着してふてぶてしくなり、陰毛もちょろちょろと生えてしまった。
(まあいいか。)
よくはわからないけどよし、としようと決めた。ここ最近友達から、ちんちんがとっても大きくなったぞ、と褒められるようになってもいたからもある。
とは言えあの時に感じた小さいなにかが潜り込んでいるのと、毎朝ちんちんから漂う、女の子の身体のにおいと甘い唾液のにおいが気になった。
お昼過ぎ、牧場で羊たちを見ていたルッソは、お弁当を届けにやって来たマイヤの身体が、よく嗅いでいるにおいを放っていることに気がついた。
「ねえマイヤ」
「なあに、ルッソ?」
マイヤは2ヶ月前より健康的になっていた。頬がふっくらとなり、愛らしさが倍加していた。
「ここんところおかしいんだよ。なんだか腰のあたりがとってもだるいんだ。病気もしない身体だったのに、なぜだかね。マイヤの病気がうつっちゃったのかな?」
「そうだったんだ! あははは! ごめんね!」
マイヤは大笑いし、小さなお口からちょろっと舌を出した。
「毎晩こっそりと、ルッソのおちんちんから『ざーめんみるく』をいただいてたんだよ!」
「ざ、ざあめんみるく?」
「せーえきのことだよ、ルッソ!」
少しだけ、ルッソの背筋が凍った。恐ろしい事実とも言えたからだ。
「私、このおうちに来てから毎晩、ルッソのお布団の中にもぐりこんで、『おしゃぶり』をしていたの!」
「ど、どうしてそんなことを?」
「せーえきには身体にとっても良い栄養がたっぷりあるの! 私、ここに来るまでは病気がちだったけど、ルッソの精液を毎日飲んでもうすっかり身体がよくなっちゃった!」
ありえない。ルッソは信じたくなかった。愛らしく、そういう悪いことをしなさそうに見えるマイヤがそんなことをしていたとは。
とはいえ彼女には妙なところがあった。尻をめくってうんちをする時、どうしてもきんたまのあたりがきゅん、となってしまうのだ。
しゃがんでおしりを出す姿は確かに、年相応のかわいさに満ちあふれているのだが、ひねり出す時になると変な声をマイヤは出す。筆下ろしの時に聞いた、ゼーゼマンの長女の喘ぎと似た響きがあった。それから妖しい気配が必ず漂った。
「『おしゃぶり』……どこで覚えたの?」
「私は転生人なんだよ! 前世では赤ちゃんも産んだことがある女の人だったの! おとこのこのおちんちんはとってもしゃぶり慣れているんだよ!」