聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
正尭と深雪の兄妹仲はとても悪い。その最たる理由は深雪の性格の悪さと、彼女が栞子や従兄弟らを忌み嫌っていたからだ。
その嫌いな妹は、夜も8時をまわってから家に帰ってきた。玄関口で住み込みのお手伝いさんにだいぶ怒られていた。母は不在。栞子の別宅で酒を飲んでいるところだった。栞子の別宅があるのは、最近できた越谷レイクタウンのマンションだ。
「ママにはちゃんと遅くなるって言ったわよ! ごはんも食べて帰るって書いてあった!」
「そうではありません! 正尭ぼっちゃんが帰ってくる日に、お迎えにも行かず、夕ごはんもご一緒なさらないのはよくありませんよ!」
「うっさい! 勝手にアメリカに行って水が合わなくて帰ってきたやつのことなんか、どうだっていいわよ!」
そこで正尭が顔をだした。妹にもっと小言を言おうとするお手伝いさんに「もういいから」となだめ、そっぽを向く妹にこう言った。
「別にいいけど、問題起こしてせっかく入ったガッコを入学する前に退学、ってことになるなよ? 後、さっきからおまえから、イカくせえにおいが漂っているんだけど? カレシ?」
イカくさいは本当だった。むしろカルキ臭さもある。深雪は「下品よ!」と叫んで廊下を駆けていった。彼女の後ろ姿を見て正尭は首を傾げた。
「深雪って、あんなスケベな身体してたっけ?」
「ぼっちゃん、いけませんよ。深雪お嬢様は気になさっているんですよ」
いや、だとしたら。長身で胸も尻も大きい母親に似て、グラマーな美人になると期待するもんだろうと正尭は考えた。
しかしクラスのバカ男子がおちょくったり、即身仏みたいな体型が理想の美意識高い系女子達に陰口を言われれば、確かに劣等感を抱くかもしれない。
(いやむしろ、親父さんが逮捕されたのが一番気にしていることなんだろうけどな。でも……。)
母はこのことも話したのだろうか。深雪の父は獄中で刺されて殺されたことも。去年の9月ぐらいにだ。相手は彼のせいで大損をこいた経営者が雇ったと噂されている。
しかし母は娘のことを気にしないんだろうか。久しぶりに会ってみると随分と女っぽくなった。いや、女くさい。
あの歳で深雪以上に発育が良かった詩織ちゃんが、近所の悪ガキどものセフレにされたり、1年近くの間失踪したりしていたのを思い出して気にしたりしないんだろうか。
(おふくろは自分の娘だから大丈夫とかなんとか思っているんだろうな。いや、おふくろも深雪ぐらいの頃は男の子と遊んでたって栞子おばちゃんから聞いたから、好きにさせているんだろうか?)
高坂家は性的に放埓なところがある。正妻のほかにたくさんの愛人がいたという祖父の遺伝だろう。一番上の総一郎伯父と三番目の三晃伯父はお店以外は使わなかったらしいが、詩織の父と昴はきっちり遺伝を受け継いでいた。
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風呂に入った後しばらく転校先の授業に遅れないために教科書を読んでいると、深雪が入ってきた。
彼女も湯上りのようだ。パジャマ替わりのTシャツとホットパンツという姿だ。歳のわりに自己主張が過ぎる胸が気に食わなかった。1枚のDVDのパッケージを携えていた。
「お兄い。これ一緒に見よう?」
「なんのビデオだよ? つまんねえアイドルのドラマだったらお断りだぞ?」
「そんな子供っぽいものじゃないわよ。どうせ授業中寝るんでしょうし、こっちを観たほうが楽しいわよ」
そう言って深雪は勝手にPCを起動してディスクトレイに円盤を入れた。
「そういやそのDVD、ラベルが無かったがなんなんだ?」
「学校で話題になってるの」
映像が始まった。手足の無い黒髪のかわいい少女を背負った、金髪の美少女が映っていた。両肩に鉄の肩当てをつけ、赤いビキニをまとっていた。左右の手にそれぞれ形の違う剣を握っていた。
(なんなんだ、これ? コナンザグレートみたいなやつか?)
その少女が空を飛び、右手に持った鋳物のような剣から赤い光を放って振り回しだした。
身のこなしはまるで水の中の鯱の様に素早く、戦闘機の様なスピードで飛んでいた。
繰り出されるミサイルや機銃掃射を軽々とよけ、急降下しては戦車やトラックを次々と切り裂き、激しい炎に包ませた。
「これ、なんだよ?」
「フランス軍が撮影したものらしいわ。確か」
ビデオカメラで撮っているようだった。ところどころブレがある。小型のデジタルカメラでだろう。
映像が切り替わった。歩兵達の塹壕に攻め込んで来た少女が、ナイフと拳銃をもって襲いかかる兵士達と戦っていた。乱戦だ。
少女が持った二振りの剣は、容易く兵士達の身体を分断していった。ナイフ銃を持った腕が空をとび、首がごろりと土の上に転がった。
傷口は焼けて煙が立ち、暫くすると切り落とされた腕や首、胴体が発火して盛大に燃えだしていた。
仲間達の無残な死に激高して突っ込んで行く者。
敵わないと見て逃げ出す者。
恐怖のあまりその場で立ちすくんで泣きわめく者。
男女問わず少女に立ち向かう兵士たちの間には、恐怖と悲嘆に満ちていた。
映像に向ける深雪の目は輝いていた。おいしい獲物を見つけた、血に飢えた獣、と言いたくなるようなギラつき方をしていた。
「お兄い、すごいでしょ、この子!」
「ていうか誰だよこいつ? どこの女優だよ?」
「わかんない。この映像自体が本物の映像かもしれないし、作り物なのかもしれない。でも……かっこいいと思わないの?」
たった一人で屈強な兵士の集団を潰し、戦車を焼いて溶かす。砲弾や機銃の弾が通じなかった。見えない壁で弾かれているようだった。
「たとえ作り物であっても、すごいよね……?」
「……確かにな」
映像の中の金髪の少女は無敵だ。二振りの剣で次々と敵をなぎ倒す。これほどまでに『向かうところ敵無し』の人物は、これまで見たことがあるだろうか?
でも、彼女の動きは確かに素早かったが、何とか目で追える程度のスピードだった。
本当に恐ろしいのはこんなものじゃない、とつい正尭はつぶやいて、
「でも……さんほどじゃないかもな」
「ん? その人だれ?」
「あれ? 俺、なんか言ったか?」
「よく聞こえなかった。もう一度教えて?」
忘れたと言って正尭は口をつぐんだ。さっきから別の者が気になっていた。金髪の少女が背負っている女の子だ。
額にひどい古傷がついていて、手足が無くなっているむごい姿だ。とはいえ、彼女の胸の盛り上がりが嫌でも目についた。すごい大きなおっぱいだ。巨乳だと皆からおちょくられたエレノアよりもだ。
しかし、どうにも顔は見覚えがあった。夢の中で見たことがあるような。いや、何度も見たことがある辛い夢だ。
(確か、飛行機事故の慰霊祭で……。)
その夢では、栞子おばさんは亡くなっていることとなっていた。その20回忌ぐらいの慰霊祭で、くどい顔立ちのアラブ人のおばさんと一緒にやって来た、詩織ちゃんの友達だったという女の子にそっくりだった。
(それに、この子の手足があった頃の姿や、ちっちゃくなった頃の夢も見たことがあるな。必ずちんぽをしゃぶられていたぞ。でもそのお返しにおまんこを舐めてあげたんだ。それやると気持ちよくなってくれたけど、お姉ちゃんに申し訳が立たないよとか言ってたな……。)
女の子の姉にあたる人物も夢で見た。黒髪のそれこそ目が覚める様な美少女だった。清楚でおしとやかそうでいて、エッチなことになると途端に貪欲になる。むっつりスケベというタイプの女の子だった。
その女の子と夢の中の自分は夫婦だった。羊小屋や家の離れでのねっとりとしたセックスの後、彼女は決まって外にでてうんちをした。中イキするとお通じがよくなってしまう体質だった。
見ないで、と恥ずかしがりながらお尻から茶色いものをひねる姿はとても生々しかった。そういう夢を見た後は、決まってパンツの中が粘っこいものにまみれていた。昨晩オナニーをしても大量に出してしまう。それほど気持ちが良い夢だった。
(あの姉妹の夢、すごい懐かしいとも思えるんだよな。しかしなんであんなエッチでかわいい子たちが毎度出てくるんだろう?)
こちらをじっと見ていぶかしむ妹の視線に気づいた正尭は、我に返った。再び画面に集中する。金髪の女の子が剣を握っていた指を動かして、空にサインを描くのが見えた。
(……見たことがあるぞ?)
とっさに正尭は声をあげた。
「風切り刃の
少女の周りの兵士や車両、銃器までもが切り刻まれていた。叫び声を聞いて深雪は戸惑っていた。
「お兄い、この映像、見たことがあるの?」
「……なんだこれ、風の精霊魔法じゃねえか!」
「なにそれ? 何言っているのかさっぱりなんだけど?」
「背負われている女の子はやはりマイヤだ! というかこの金髪の子は誰なんだ?! まさか、イズヴァルトさんがこっちに来ているのか! だとしたらどうして映画撮影なんかに出ているんだ?」
「だれ、その人たち? というか何? なんでさっきからわけのわからないことを言っているのよ!」
「……深雪。この映像について本当に知らないのか?」
どうなんだ、と正尭は厳しい目を妹に向ける。彼女は本当のことを答えた。
「ネットで出回っているフランス軍の映像よ。アングラサイトで出回っているものよ。友達がコピーしてくれたの」
ここは嘘だ。コピーしてくれたのはセフレのうち1人。暇を持て余して小中学生の女の子を食い散らかしている近所の大学生だった。
「何のために見せたんだ?」
「お兄いに楽しんでもらう為によ?」
正尭はディスクのイジェクトボタンを押した。
「なにするの!」
出されたディスクを深雪の目の前で割ってしまった。
「ちょっと!」
「深雪、こんなもんを観るな。それよりもお前、本当に人の心がわからないんだな? 俺は、アメリカにいたんだぞ……?」
あの大火災の後、瓦礫と化したデトロイトで友人たちと一緒に、大人たちの仕事を手伝った。まる3か月も。
その中で人の骨や焼け焦げた遺体も見てしまった。エレノアだって喪った。それを深雪みたいな日本のくそガキ達は、対岸の火事だと思って面白がっているとは。
「もういいだろ。さっさと自分の部屋に戻れよ?」
「……のくせに」
「なんだよ?」
「いい子ぶっている童貞のくせにッ!」
眉を怒らせた深雪は正尭に抱き着いた。大きく柔らかい乳房が正尭の胸に当たった。
深雪の体からは湯上りでいいにおいがしていたが、密着されるとそのにおいを強く感じた。突き放そうと思ったが体がいうことを効かない。拒めない。妹なのに。
「どうせお兄いもほかの男の子と一緒でしょ?」
深雪は兄の股間に手のひらをあてた。少し硬くなっている。形を確かめるように揉んでみた。硬直は一気に限界まで達してしまった。
「やめろよ……」
「して? 深雪にお兄いのを確かめさせてよ?」
それから深雪はささやいた。お風呂場でちらとのぞいた。結構ご立派なものを持っているじゃない。正尭のそれは一番大きい時は16センチもあった。それでもアメリカのクラスメイトから言わせれば、「ちっせえ」であった。
「おい、やめろよ?」
「ぜんぜん抗ってないじゃない? 深雪、アメリカから帰って来たお兄いをねぎらってあげたいんだけど?」
こんなことはねぎらいなんかじゃない。正尭は妹の目つきを見て思った。すっかり発情しきっている。こいつ、こんなにスケベだったんだろうか?
履いていたパジャマのズボンとパンツが降ろされて、大きく勃起したペニスが現れた。皮は半分ぐらい剥けかかっていてピンク色の亀頭がのぞいていた。
全体的に肌色だったが、太さと硬さは申し分なかった。15歳の少年のそれは激しく脈打っていた。
「ふうん♡ 結構育っているじゃない?」
深雪は皮をめくり、頭部を手で包んでしごきだした。なんかすごい手馴れていると正尭は思った。エレノアもしてくれたが、彼女の手つきは拙かった。これまでにセックスまで進んだ恋人が2人いたと聞いていたのだが。
「あはは、赤くなってきた♡」
「もうこのぐらいでいいだろ?」
「やだ。精子が出てくるところまでよ♡」
深雪はひざまずいてペニスをしゃぶりだした。感じやすいところに舌を這わせてもっと高ぶらせた後、口に含んでテンポよく首が動く。相当フェラチオをこなしている女のしゃぶり方だ。小学校を卒業したばかりの少女ができる芸当ではない。
「誰から教えてもらった……?」
深雪は答えない。正尭は悦楽のせいで、体の中が抜け切るような感じを覚えたまま、妹の口淫に身を任せた。
(深雪のやつ、誰に仕込まれたんだ? しゃぶるの、20回30回じゃきかないぞ、この口使いは……。)
でも、何か物足りない。もっと執拗な、それこそ陰茎の皮を舐めて削るような熱が籠ったしゃぶり方をしていない。挿入目当ての相手を高ぶらせるために終わるフェラチオだ。
(なんかこう……俺の金玉から一滴残らずしゃぶりつくすほうが、いいんだけどな。)
そんな『おしゃぶり』を彼は、1度だけ経験したことがある。
3年前、大洲栞子の家に預けられた日の夜だ。