聖騎士イズヴァルトの伝説【新編】・まとめ 作:CHACOとJAGUAR
トーリは絶頂の星空の遊覧から帰った後、己の不明を恥じてしくしくと泣き始めてしまった。
今回の性交がイズヴァルトへの奉仕だというのに、自分が先に絶頂へと達してしまった。これに申し訳無さを覚えたのだ。
「すみません……先にイってしまって。イズヴァルトさんのおちんちんに突かれるのと、マイヤの指が心地よくて、つい……」
トーリの泣く姿には男が慰めの言葉をかけずにはいられない。惹きつけるような魔力が帯びていた。
イズヴァルトはどきっ、として己が臍(ほぞ)に力を籠め、はにかんで彼女の前髪を指でかき分けた。
「そんなこと良いでござるよ。トーリどのが先にいってしまっても、拙者の気持ちよさは変わらないでござるから」
もし誰かがこの少年のその爽やかな笑顔を見たなら、いかなる婦人もころりとやられるのは、致し方が無いと思ったに違いない。
だが妹のマイヤは知っていた。姉の気弱なところが村の男の子達の男心をそそっていたことを。
「だまされちゃだめだよ、イズヴァルトさん!」
「ほ、ほへ?」
「女の子の涙は武器なんだからっ! 特にトーリのは要注意だよっ!」
「マイヤ、なによそれっ!」
罵られてたちまち柳眉にしわを寄せるトーリ。マイヤはとんでもないことを言ってのけた。
「ナントブルグにいた時は、トーリはどんな男の子ともおまんこをしていたんだよ! それも私ぐらいの歳の頃から!」
「な、なんと!」
マイヤは金切り声を上げ始めた姉を、クリトリスへの刺激でもって黙らせながら教えた。
借家の大家さんの息子や精通を覚えたての近所の少年。はたまた、いくら美少女でもこの年頃の少女とはと遠慮する大人の男にも。
トーリの父にばれると怖いから。あくまで君と友達でいたいんだよ。大人になってからそういうことをしようね。そう諭す少年や男達に、トーリは涙を浮かべて情をさそった。
「まるでサキュバスとかいう『へたれまぞく』そのものではござらぬか! なにゆえトーリどのは!」
「気持ちいいことが大好きだから、それだけの理由でだよね、トーリ?」
陰核を刺激しながら尋問する妹に対し、トーリはうっとりとしながらうなずいた。
「そそそ、そうれす……わたしはおちんちんをおまんこにいれるのがとてもだいすきな、どすけべちゃんだったのれす……」
快楽のせいでよってろれつが回っていなかった。小さな柔らかい指による微細な振動。肉豆の柔らかで過敏な皮を結合部よりあふれ出る愛液で濡らしてぬるぬるとした触り心地で存分にいたぶられながら、イズヴァルトの太いペニスに貫かれていたからだ。
「ああっ、ああああっ、あああああっ!」
またもトーリに絶頂の時が訪れた。森林の中で淫らな叫び声をあげながら、びくんびくんと背を反らして跳ね続ける。
「うひひひひーっ。おちんちんをいれられながら、おまめいじくられるの、だいしゅき……」
「うわああ。ちょっとだけ引くでござるよ?」
「でしょ? トーリはみてのとおり、こーんなにすけべなことが大好きな女の子なんだからねっ!」
指を止めず可愛く笑うマイヤ。さすがにイズヴァルトはたしなめた。
「流石にやり過ぎでござらぬか?」
ふーんだ、とふてくされてマイヤはクリトリスへの刺激をより一層高めると、トーリは「うぎゃあ!」と嬉しそうに叫び、半開きの口からあふれんばかりの唾液を流し続ける。
イズヴァルトはその生々しさに理性をやられてしまった。彼女の唇の周りを汚したものを舌ですくい取り、「甘いでござるな……」と感心する。
妹に陰核を攻められ、イズヴァルトに貫かれながら唇を奪われてささやかれたトーリは、さすがに身体に限界が来ていた。
「もうっ、2人ともいじわるはやめてっ!」
感謝の心を忘れて怒りの声をあげると、イズヴァルトはゆっくりとペニスと腰を動かして柔肉の熱さと心地よさを感じ取って、目を閉じてささやいた。
「トーリどののお腹は、とってもあったかくて心地よいでござるよ?」
酔いしれたその物言いにトーリは嬉しそうに悶えた。マイヤはにひり、と笑う。
「イズヴァルトさんも女たらしの気があるねっ!」
姉が腰を動したくなる様に、クリトリスへの愛撫をし続ける。トーリはイズヴァルトに突かれる心地よさと、妹にいじられる恥ずかしさの両方により、すっかり品性を失ってしまった。
自分から上の服のボタンを外し、下着を見せた後に胸元までめくりあげた。まだ乳を十分に作れそうにもない、控えめに膨らんだ乳房だった。
しかし柔らかい。両手で盛んに揉みしだきながら、汗の玉を浮き立たせて2人んい言った。
「もう、いっぱい好きにして! めちゃくちゃにしてくださいっ!」
おしとやかな彼女が見せる本性がそこにあった。本当のトーリという少女に正面から向き合ったイズヴァルトは、奥底で燃えあがるなにかを感じ取った。
ぶちゅっ、ずちゅっ、ずちゅっ、と、膣口が柔らかく濡れた歌声を響かせ、彼女の内性器をたわませる。下腹は盛り上がる事で、その大きな物がどう動いているのかを見せていた。
深く受け入れてくれるトーリのヴァギナ。その感触がいよいよ潤いと締りと同時に熱く火照った事でイズヴァルトは、トーリの顔をじっと眺めながら懸命に呼びかけた。
「うっ、ううううっ! よいでござる! よいでござる!」
せり昇って来る精子たちを導管で感じ取りながら、なおも激しく。そしてラストスパートに。
クリトリスと膣内に激しい快感を受けられ、5度目のサティスファクションを迎えたトーリは汗だくになって叫んだ。
「イズヴァルトさん、いって、いって! 中にたくさん、そそぎこんで!」
ルッソとは違う言葉を。イズヴァルトは呑み込んでくる彼女の気に絡め取られて、ぱっくりと開いた膣奥に向け、彼女への熱い気持ちを注ぎ込んだ。
勢いよく放たれた大量のイズヴァルトの遺伝子粘液が、トーリの12歳の成長途上の膣の中を満たした。
イズヴァルトはゆっくりと彼女の身体を離し、べったりとついたそれをマイヤの口でぬぐってもらいながら、自分の精液がどろりとこぼれるトーリのそれに目をやった。
梅雨の草木みたいな、濃い緑風が膣から放たれていた。マイヤは彼のペニスに残った精液をあらかた吸い取り終え、姉の膣口を貪り始めた。
出てくる美容液を口に含みながら、マイヤはイズヴァルトの味と姉の味の両方を舌で受け止める。
「ちょっぴりトーリくさいかなあ……」
「もうっ。ばかっ!」
トーリは妹の頭を思い切り引っ叩いた。頭を抑えていたーい、とおどけて見せるマイヤの姿に可笑しみを覚えたイズヴァルトは、もうこれで十分だと考えた。
「これで満足したでござるよ」
しかし不倫を申し出た相手はそうではなかった。とても強い手の力だった。
「あの……できたらもう一度だけ……ううん。3回も4回も、思う存分やっていただけたらうれしいの」
「でも。それはルッソどのを……」
「こ、このことは秘密にしてください!」
ぐすん、とトーリが泣きはじめる。イズヴァルトは慌てふためきながら彼女を抱きしめてしまった。
顔を引き寄せて見てみると、濡れた唇とキラキラとしたものが浮かぶ瞳が物欲しそうに光っていた。
(マイヤどのの言っていたとおりでござる。)
トーリは涙目のまま、もう一度くださいな、とささやく。同時に着ていた服と靴を脱ぎ、汗で濡れた下着と靴下も肌からはがした。
白く美しい裸身となる。身体つきは細いが均整の取れた骨格と肉づき。白日のもとにさらされたそれは、羊小屋の薄暗い明かりの中で見るよりも目をひいた。
トーリ熱く火照った裸身を少年騎士に預けた。草むらで腰をおろしたままイズヴァルトは、上にまたがった彼女と絡み合い始めた。
お互いの身体をまさぐりながら、最も敏感な箇所がつなぎ合わさる。ヴァギナの中は精液にまみれ、十分にぬるみが効いていた。
詰まっていた自分の精液を掻きだす行いをゆっくりと為した後、互いの身体を密着しあう激しい絡み合いとなった。
「トーリどの……」
「口づけ、してもいいでしょうか?」
イズヴァルトはうなずいた。背を曲げて唇同士を触れ合わせる。トーリのそこはほんのりと甘く、なぜだかりんごの様な味がした。
尿道に残留する精液をトーリの膣で絞り出しながら、新しい濃厚なミルクを放つ為にトーリの中で力強く押し退きを続ける。
ぐちゅっ、ずちゅっ、とぬめった結合摩擦音が鳴り響き、トーリは性愛の楽園で鳥のさえずりの声真似を続けた。
快感が再び波立ち、自分の膣のまわりに白い泡を生じさせながら、イズヴァルトの引力によって新たな津波を引き起こそうとする。
マイヤはできるだけ長い時間、イズヴァルトだけを楽しませようと何もせずに見守ってやる。
彼の力強い腰から出し入れされる男根と、姉の柔らかで幼い膣口が押し広げられる光景は幼い少女を欲情させる魔力があった。
「うわ。こんなのルッソには教えられない……」
イズヴァルトとトーリもまた、熱烈に愛し合う恋人達の様に絡み合っているかのように見えた。男を受け入れる段階にまで育っていない自分の股下が、温かく濡れていた。
出し入れ、粘膜の接着音。掻き出された精液と愛液がかきまざってねばりつく音が続いた。
「おおっ!」
イズヴァルトの雄叫んだ。彼の尿道が大きく収縮した。鈴口から勢いよく精液が放たれ、トーリの子宮にたっぷりと吸い込まれた。
その時のトーリの子宮の中。卵巣から卵管へと出ていた卵子が、幼い彼女に相応しくないほど着床に対して強い意志を抱いていた。
2回、子宮の中に精液が吸い込まれたのを知らされた。これから数時間かけてこちらに来るであろう、イズヴァルトの精虫を待つ準備を始めたのだ。
イズヴァルトの精液は勢いがよく果敢であり冒険心に富んでいた。子宮の中を駆け回り、卵子の居場所を探し続ける。
子宮には数日前に吸い込まれたルッソの精子が残っていた。なかなか卵子にたどり着けず仕舞いで瀕死だった。
彼らは子宮の中を、元気よく泳ぎ続けるイズヴァルトの精子達を仰ぎ見る。
「ああなんて勇ましい精子達だろうか」
「あれ程の活力のある連中に勝てるのは、そうそうおるまいて」
あの様な猛者共に競り負けるならそれでよし。ルッソの遺伝子達はあきらめきって次々と死んでいった。
その遺志を引き継ぐかのようにイズヴァルトの精子達は、卵子の居場所をさぐりあって確かめる。その相手となる卵子もまた、今か今かと待ち受けていた。
身体の中に起こっている事を知らぬトーリとイズヴァルトは、つながったままの互いの股間を見合わせ、ため息をついていた。
「このままでは、帰れないでござるよ……」
「そうですね……」
2度も放ちながらも、己の膣の中で勃起し続けるイズヴァルトの男根を感じてトーリは答える。
まだつながろうかと思った矢先。トーリは急に何かに怯えた様になってイズヴァルトのペニスから離れてしまった。
割れ目から精液をごぼりとこぼしながら、イズヴァルトとマイヤに「ちょっとまってて!」と呼びかけた。
彼女は駆け出して藪の中で。それからぶりぶりぶり、ぶりゅぶりゅりゅとけたたましくも陰嚢にとって悩ましい音が聞こえだした。
「マイヤどの。トーリどのはお腹を下したのでござろうか?」
「……うん。まあ私のお姉ちゃんだからね!」
放出音が消えるとトーリはすべてを解放しきった様な満足げなため息をついた。イズヴァルトはそれを聞いて尿道にしびれを感じ、ぴゅっと精液を放ってしまった。
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「この辺にたしか、泉があったはずだよ!」
「どれどれ? おお、そうでござるな!」
「本当ね。ひいん……おしりがかゆい」
衣服をイズヴァルトに預けて素っ裸のままだったトーリは、裸足で駆け出して泉の前に近づいた。
手で水をすくい、己の尻にばしゃばしゃとかける。先程ひねった大便は、やや下痢気味だった。
ついでに股も洗うと深呼吸して冷たい水の中に入る。腰まで浸かるぐらいの深さだった。
「つ、つめたい……でも気持ちいい。イズヴァルトさん。早く入りませんか?」
イズヴァルトはうなずいた。彼も汗だくになって身体を清めたかったからだ。トーリとの交合はあまりにも激しく、彼の身体に熱を帯びさせ、疲労させていた。
イズヴァルトが泉の側で服を脱ぎ、鍛え上げた少年の裸身を顕にした。それから自分の股間に水をかけたあとに入る。イズヴァルトとトーリはまるで恋人の様に仲睦まじく泳ぎ始めた。
それを見ていたマイヤはふくれっ面。ルッソという男の子がいるのにとトーリを心の中で詰った。
(まったく。トーリって本当に尻軽なんだから!)
仲睦まじく泳ぐのを終えると、トーリは急にイズヴァルトにもたれかかった。己の柔らかい肌を押し付け、2歳年下の背の大きな少年をたじろがせる。
「イズヴァルトさん。こんなにきれいな泉の中だけど……」
「う、ううむ。やっぱりさっきのまでに致したいでござるよ?」
「そうですね。でも、もうちょっとだけ『お礼』をさせてくれませんか?」
そう言ってトーリは彼のペニスをしごき始める。すでに皮が反転していたそれを優しくなでさすり、泉の中にある岩に腰掛けさせた。
ペニスはすっかり屹立していた。10歳の少年のものにしてはだいぶ太く長い、まるで大人のそれみたいのをトーリは愛おしそうに眺めていた。
「私、マイヤほど上手じゃありませんけど……」
そうつぶやいてかぶりつく。トーリの美しい形をした口が淫らに動いた。妹程ではないがと前置きしたが、彼女の口の動きもまた格別だった。
「ふうひい、と、トーリどの……」
マイヤとは違う。トーリは深くくわえ込むことができた。イズヴァルトは悶え、のけぞり、トーリの口に酔いしれる。
そのうちまた、彼の尿道が激しく動き始めた。もうだめ、と苦しそうな声でつぶやくとトーリはその口の中で暴発させた。
舌を動かし、残り汁をすっかり搾り取って飲み込む。その様子をマイヤは苛立たしく見ていた。
「ちぇっ、飲む趣味はないって言ったのはどこの誰よ。トーリ!」
2人にこっちへ来いと言われ、イズヴァルトとトーリは恥ずかしそうに泳いできた。泉から上がらせるとまだまだ元気そうなペニスを小さな指でつついた。
「ねえトーリ。せっかくだからいっしょに飲もうよ?」
「何を、でござる?」
わかっているくせに、と言いながらマイヤはイズヴァルトの肉茎に舌を這わせはじめる。トーリも負けじとしゃがみこんで亀頭に口づけた。
「おわああっ! そ、そうされるのは! ふひっ!」
姉と妹、2人の美しくも舌づかいの巧みな少女達に己のペニスをくすぐられ、イズヴァルトはたじろぐ。
2人ともお互いのヴァギナや男の子達のペニスを愛でて修練を重ねていたから、イズヴァルトの幼く早く漏れがちなそれは、たちまちに尿道を切なく張り詰めさせてしまっていた。
「す、すばらしい感触でござる! トーリどのとマイヤどのは、ルッソどのにも、これを……?」
「そ、そんなやぼなことは……」
「こんなときに言っちゃだめだよ、イズヴァルトさん!」
淫らな少女2人は、愛おしそうに太い肉管を愛撫する。そうしてイズヴァルトは彼女達の口に、新鮮で濃厚な精巣のミルクを与えることとなったのである。
□ □ □ □ □
その夜、マイヤはイズヴァルトに話す事がある、と言って彼と一緒に母屋に連れた。
途中ですれ違ったトーリとルッソに「今夜は私とイズヴァルトさんは参加しないから」と告げて、彼等の首を傾げさせる。
イズヴァルトは姉妹の部屋に入った後、マイヤは開口一番こう言った。
「私を家来にしてほしいの!」
「け、けらい?」
「うん! 私を旅に連れて行って! それから……」
騎士となったらまずは王都で働く事になるから、身の回りの世話を私に任せて欲しい。
「はあ……マイヤどのがそんなに頼まれるのなら……別に悪い気もしないのでよいかな、とは思うでござるが……」
しかし一体どうしてそういう心境になったのか。マイヤは自分の夢をかなえる為、つまりは学者となって大学を作る、という話をもう一度聞かせ、どう目論んでいるかも正直に答えた。
「イズヴァルトさんのような立派な騎士様は、きっと将来はとても大きな領地を王様からもらえると思うの!」
「それは、いささかかいかぶりでござるよ?」
イズヴァルトは謙遜した。しかしマイヤはきっとなる、と断言した。大領主となり将軍となったイズヴァルトの知恵袋になれば、自分も貴族に準ゼる地位に就けられるだろうと。
「私、前世に読んだ本の事もしっかり覚えているの! 旅に連れて行ってくれれば力になれると思うの! だから!」
さて、とイズヴァルトは思案した。知恵袋に、とならば彼女は軍学のことも知っているに違いない、と。
ならばと、彼は勉強した兵法書の一節を口ずさんだ。
「……シューの国のブンオーはこういったでござる」
マイヤの目がかっ、と見開いた。この程度ならば朝飯前だと言う様に、口元から笑みがこぼれていた。
「仁義といはいかなるものでござるか、と」
「たいこうぼうは答えたわ。民衆たちを敬い、親しくすること。民衆を大切にすれば国はおだやかに治(おさま)り、みんなと親しいおともだちになれば、喜んでくれる、と」
これ、『六韜(りくとう)』の守土第七の冒頭だよね、とマイヤは尋ねた。
「リクトーをご存じだとは……マイヤ殿は本当にご存じでござるな?」
「前世で大学に通っていた頃に読んだの。『ちゅうごくしそう』もいくらかかじったことがあるよ?」
彼女は『りくとう』のいくつかの一節を、すらすらとそらんじてみせた。イズヴァルトは舌を巻いた。
「ううむ……それでは『そんし』や『くらうぜゔぃっつ』はいかがでござろう? とはいっても拙者は『抄訳版』しか存ぜぬが」
「多少なら覚えているよ!」
マイヤはそらんじてみせた。自分の頭にはいくつか兵法書が入っている、と笑って見せた。
「それ全て、マイヤどのは前世に読んだものでござるか?」
「うん! で、私は疑問に思ったの。どうしてこの世界に『りくとう』や『そんし』が伝わっているのか、って。これらがいつ頃この世界に持ち込まれたのか、わかる?」
「見当がつかんでござる。父上や軍学の先生に尋ねてみても、シューの国がどこの大陸にあったのかも、くらうぜゔぃっつなる武将が本で申していた『てつどう』や『てっぽう』が如何なるものか、まるではわからぬでござった。相当大昔の、それこそ神話の時代のものでござろうか?」
素朴な疑問をイズヴァルトはぶつける。マイヤは違うと答えた。自分と同じ、異世界での前世を記憶する者が持ち込んだのだと。
マイヤの様なその者達を、人々は『転生人』と呼んだ。古の時代にも今この時も、世界のどこかにいるらしいと彼女は語った。
「どうして前世の記憶が残っているのかはよくわからないけど、でもこれはきっとこの世界の神様が、私やその誰かになにかすごいことをしろと言っているんだと思うの!」
その二度目の命を是非とも、思い切り使い倒してみたい。マイヤが目を輝かせてイズヴァルトに告げる。それから書物に書かれていた事物について、彼に講義し始めた。
『シュー』とはマイヤの前世の世界にあった大きな王朝の名。鉄道と鉄砲は、火の力を用いて大きな鉄の車両を動かしたり鉛の弾を放ったりする近代の発明品、などと。
イズヴァルトは魔法の力で船の速力を上げたり、火を焚く技術を知っていたが、魔法以外の力で何かを為す、ということについては見当もつかなかった。
魔法を使う魔道士がたくさんいる大陸に行けば、夜でも昼間のように明るくなる灯や、冷たい水を温かい水にして出すシャワーがある。
魔法の発達が遅れているホーデンエーネンには、そういったものを作ってくれる技術者は王都にしかいなかった。
その他にもマイヤは知っている様々な事柄をすらすらと述べる。開陳が終わった時にはイズヴァルトは、すっかり彼女の博識にほれ込んでしまっていた。
「……マイヤどの」
「どうです、イズヴァルトさん?」
「貴殿のお力添えが欲しいでござる! 一緒に来ていただけぬでござるか?」
いや、家来としてではなく、自分の末長い伴侶として。
そう言いかけたが、マイヤが顔を輝かせて抱きついてきたので何も言えなかった。
「じゃあさっそく、あの騎士様にも伝えに行きましょうよ! アデナウアーさんとお楽しみの最中だと思うけど!」
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その一方。トーリとルッソはいつもの通り、羊たちのぽわぽわな柔らかさによって性感を昂らせてもらった後、わらの布団の上で互いに身体を重ね合わせていた。
今夜のトーリは、愛撫に時間をかけなくても充分に柔らかくて濡れていた。
いつもよりからみつきのいい彼女の肉洞(にくあな)の感触を愉しみながら、ルッソの幼い男根は大きく膨れ上がっている。
ルッソがその日最初の射精へと昇り詰めるのを感じて身体を引き離そうとしたとき、トーリは両脚で彼の腰をからめとった。
「今夜だけは、中にだしていいよ……」
「えっ、いいの?」
「うん。大丈夫な日」
「そ、そうなんだ。でもどうしてそれがわかるの?」
「だって、マイヤが教えてくれたから。あの子、妊娠しやすい身体の周期について教えてくれたの……」
「……なんか嘘くさいな」
でもいいか、と彼は恋人の誘いに甘えた。いつも通り、手で剥いた男根の先が恋人の柔肉の中に沈み込んだ。
(うううっ、いつ入れてもトーリの中はきもちいいや。けど……)
なんだかいつもよりほぐれてないかな、と彼は疑念を抱く。
けれども、パンパンパン、と音をたてて彼女の女陰を刺激し、小さい亀頭で彼女の中の感触に思考が奪われると、かすかに芽生えたものはすっかり忘却の彼方へと去って行ってしまった。
「トーリ……やっぱりおれ、お前を嫁さんにしたい」
「せめて13になってからじゃ、ダメ?」
「全然いいよ。でもさあ……」
子供はいつ作ったっていいよな、と彼は心の中で呟く。一人っ子の彼は賑やかな家庭にあこがれを抱いていた。
父親も母親もまだ若い、沢山の孫の面倒を見れる元気な年頃だから、自分のわがままにはつきあってくれるだろう。
いい匂いが漂うトーリの肌はひたすら愛おしくて、何度も何度も彼女のお腹に注ぎ込みたいと思ってしまう。
リズミカルに粘膜をこねる音を鳴らし続けた後、ルッソの男根は快感で痺れきっていた。
もしマイヤの言った事が間違いだったら、きっと俺は十月十日後にトーリをめとる事になるだろうな。
「い、いくよっ!」
「うん! 思いっきり出して! いっぱい満たして!」
ぶぴゅうっ、ぴゅるるう、と鈴口から勢いよく放たれる、ルッソの精液。
昼間にイズヴァルトに何度も突かれてアクメを受けて、最初から大きく開いていた子宮の入口が彼の精液を吸い込み、胎児を育む部屋の中に招き入れた。
うねうねと動く子宮壁で吸い出し、卵管へと迎え入れられるルッソの精子たちは、トーリの卵巣から出た1つの卵子へと駆けていく。
それからも2時間の間に5回ほど、ルッソの精巣からやってきた旅人たちがやってくるが、先行の一群はもう彼女の卵子の近くへとたどり着いていた。
が、その一団は絶望していた。
探し当てたトーリの卵子は、既に受精卵となって固い膜で覆われていたのだ。
しかもそこに居座っていた別の遺伝子を持つ精子が、一斉に彼等を攻撃してくる。
イズヴァルトの精子とルッソの精子との戦い。
ルッソの精子は次々と部隊を投入してくるが、イズヴァルトのそれには全く敵わなかった。
イズヴァルトの精子たちは、その後3日ののち、受精にこぎつけた卵子の着胎を見守ったあと、みな息絶えた。
□ □ □ □ □
アスカウのシュミット家に厄介になってから9日目は、姉妹のしばしのお別れの日となった。
自分の子宮の中でイズヴァルトの精子たちが完全勝利を果たし、遂に乙女の赤子部屋の占有権を奪取したことを知らずにトーリは、愛するルッソとともに仮修復された橋の前で、マイヤとイズヴァルトの旅立ちを見送りに来ていた。
妹は選りすぐった数冊の本をバッグに入れて、イズヴァルトの背に乗っけられている。
昨夜、イズヴァルトと同行することを告げてきたマイヤに彼女は泣きながら激怒した。
「私を置いていくの? ひとりぼっちにさせるの?」
マイヤはトーリが一番のお気に入りの『さんごくし』の第3巻、ショカツコーメーが三顧の礼をもって自分の庵から出る場面を暗唱してこう述べた。
「トーリ。私はイズヴァルトさんのコーメーになりたいの……たぶん、そうなるには時間がかかるし、このまま私はただのチョーセンで終わるかもしれない。けどね、可能性を信じたいの。イズヴァルトと一緒に歩んで、自分がどれだけやれるかをこの広い世界で何ができるのか、って」
イズヴァルトを導く賢者として、彼を見守ってやりたい。同時に学者となってホーデンエーネンに総合大学を作る、という野望も叶える。
自分の思いを告げた時の妹は、まるで6歳の幼子の気配ではなかった。
もっと年をとった、それこそ妹のホラ話にあった、「ひこうきじこにあって22歳で亡くなった学者志望の女」そのものが。
昨夜のことを思い出しながらトーリは、ルッソとシュミット夫妻とともに、馬に乗ったマイヤ達に大きく手を振った。
彼女たちが見えなくなると、トーリは不意に自分の下腹に手を当てて、「もしかしたら」と予感する。
(自分はもう、寂しい思いをしなくても済むかもしれない。)
横にいたルッソはその仕草を見ると彼女の肩を抱き寄せて、「おれがいるからな!」と誇らしげに胸を張って見せた。トーリは彼に身体を摺り寄せて可愛く笑い、少年を赤面させた。
それから数か月してトーリは妊娠が発覚し、晴れてルッソと夫婦になるのだが、生まれ出たその男児はイズヴァルトの種であったのは運命の皮肉というものか。
けれどもルッソはイズヴァルトによく似た子に、少しだけ一緒に暮らした敬愛すべき年下の友人の姿を見出して愛情を注ぎ込んだ。
その後続々と産声をあげていった自分とトーリとの間の子供達と差別せず、注ぎ込み、よき父親として夫としての人生を歩んでいった。
その彼の隣のトーリもまた、ルッソとの愛を深めて彼の美しい妻として成長していき、この村一番の貞淑な美人妻としての評判を残すこととなる。
さて、愛に満ちた未来が約束されたルッソとトーリの事を置くとして。
何が起こるかわからない冒険に身を投じるイズヴァルトと生涯の相棒、小さき碩学のマイヤが向かうホーデンエーネンの王都には、一体何が待ち受けるのだろうか?
その続きについてはまた、次回にて。